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事故物件と俺。
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これは、俺が住む事故物件のお話です。
実家を出て、上京してきていた俺は、大学で都会のおしゃれな女子にモテモテになる為に必死でした。
実家のある地元は山奥のド田舎で女子は数えるほどしかおらず、しかも顔見知りで芋っぽいと来たらもう恋愛やセックスどころじゃなく。多感な思春期の有り余る性欲を全部自慰で発散させていた俺の都会女子への憧れは募りに募っていて、当時は女子とヤることばかり考えていました。
が、高校卒業と同時にすぐ上京してきたため、まずは生活を整えることが当面の目標で。幸いバイトはすぐに見つかったし日払いだったので暫くはネカフェ生活で凌げていたのですが。
バイトもない田舎ってどうよ……。少しでも向こうでお金を貯められていればこんなに苦労せずに済んだのに……。
未だ女子とヤれない毎日にやきもきしてストレスは貯まるばかりでした。
そして、そんな日々は唐突に終わりを告げました。
俺は、ついに最高の物件を見つけたのです。
ふらりと立ち入った小さな不動産屋。
そこに俺の希望を全て叶える最高の物件があったんです!
――――敷金礼金無し、駅チカ、風呂トイレ別、二階の角部屋で南向き、家賃は3万以下!
「あるにはあるんですが……」
そう言って店員が恐々と差し出した物件こそが、最高の物件……そう、事故物件でした。
勿論、事故物件も霊的なものも全く信じていなかった俺は、顔を青褪めさせて契約に及び腰な店員を押し切ってそ入居にこぎつけると、その日のうちに引っ越しまで済ませました。でもそれが、俺の運命を変えてしまうなんて当時の俺は全く思っても見なかったのです…………。
♢♢♢
異変が起きたのは入居してすぐ、その日の夜のことだった。
何かに引っ張られるような感覚がして、俺は目を覚ました。確か……9時頃だったと思う。荷解きに疲れて気分転換がてら少し早めの夕飯を取ったあとに横になった布団の上でそのままうたた寝をこいてしまっていた。
寝ぼけ眼を擦りながら辺りを確認するも、何も異変はなく勘違いかと思いまた目を瞑ろうとしたのだが……。肌寒いからと布団を手繰り寄せた時に感じた違和感で完全に目が冴えてしまった。
あり得ないが、布団がスルスルと肌を撫でる感触がしたのだ。飯を食ってそのまま寝転んだんだから服は着たままのはずだろ!? すぐに布団を捲って確認して唖然とした。見えた俺の身体は、間違いなく素っ裸だった。
自分が裸だと理解した瞬間、足先から頭のてっぺんにゾワゾワと寒気が走り慌てて服を探して目線を彷徨わせた。その時視界の端で何かが通った気がしてハッと顔を向けると、俺の服が宙に浮いていた。
舞うように独りでに動く光景に開いた口が塞がらない。俺はまだ、夢を見ているのか?
目の前の光景はにわかに信じがたく、頭を振ったり頬を抓ったりと無駄だと分かってはいても確かめずにいられなかった。これは現実なのか――と。
ふと、マリオネットの糸が切れたようにバサッと音を立てて服が落ちた。と同時に頬に何かが触れる――、否、頬だけじゃない。背中や尻、胸、腹、太腿に足の裏……そして、敏感な肉棒を何かが撫でた。
「ひ、っ! な、なにか触って、!?」
実家を出て、上京してきていた俺は、大学で都会のおしゃれな女子にモテモテになる為に必死でした。
実家のある地元は山奥のド田舎で女子は数えるほどしかおらず、しかも顔見知りで芋っぽいと来たらもう恋愛やセックスどころじゃなく。多感な思春期の有り余る性欲を全部自慰で発散させていた俺の都会女子への憧れは募りに募っていて、当時は女子とヤることばかり考えていました。
が、高校卒業と同時にすぐ上京してきたため、まずは生活を整えることが当面の目標で。幸いバイトはすぐに見つかったし日払いだったので暫くはネカフェ生活で凌げていたのですが。
バイトもない田舎ってどうよ……。少しでも向こうでお金を貯められていればこんなに苦労せずに済んだのに……。
未だ女子とヤれない毎日にやきもきしてストレスは貯まるばかりでした。
そして、そんな日々は唐突に終わりを告げました。
俺は、ついに最高の物件を見つけたのです。
ふらりと立ち入った小さな不動産屋。
そこに俺の希望を全て叶える最高の物件があったんです!
――――敷金礼金無し、駅チカ、風呂トイレ別、二階の角部屋で南向き、家賃は3万以下!
「あるにはあるんですが……」
そう言って店員が恐々と差し出した物件こそが、最高の物件……そう、事故物件でした。
勿論、事故物件も霊的なものも全く信じていなかった俺は、顔を青褪めさせて契約に及び腰な店員を押し切ってそ入居にこぎつけると、その日のうちに引っ越しまで済ませました。でもそれが、俺の運命を変えてしまうなんて当時の俺は全く思っても見なかったのです…………。
♢♢♢
異変が起きたのは入居してすぐ、その日の夜のことだった。
何かに引っ張られるような感覚がして、俺は目を覚ました。確か……9時頃だったと思う。荷解きに疲れて気分転換がてら少し早めの夕飯を取ったあとに横になった布団の上でそのままうたた寝をこいてしまっていた。
寝ぼけ眼を擦りながら辺りを確認するも、何も異変はなく勘違いかと思いまた目を瞑ろうとしたのだが……。肌寒いからと布団を手繰り寄せた時に感じた違和感で完全に目が冴えてしまった。
あり得ないが、布団がスルスルと肌を撫でる感触がしたのだ。飯を食ってそのまま寝転んだんだから服は着たままのはずだろ!? すぐに布団を捲って確認して唖然とした。見えた俺の身体は、間違いなく素っ裸だった。
自分が裸だと理解した瞬間、足先から頭のてっぺんにゾワゾワと寒気が走り慌てて服を探して目線を彷徨わせた。その時視界の端で何かが通った気がしてハッと顔を向けると、俺の服が宙に浮いていた。
舞うように独りでに動く光景に開いた口が塞がらない。俺はまだ、夢を見ているのか?
目の前の光景はにわかに信じがたく、頭を振ったり頬を抓ったりと無駄だと分かってはいても確かめずにいられなかった。これは現実なのか――と。
ふと、マリオネットの糸が切れたようにバサッと音を立てて服が落ちた。と同時に頬に何かが触れる――、否、頬だけじゃない。背中や尻、胸、腹、太腿に足の裏……そして、敏感な肉棒を何かが撫でた。
「ひ、っ! な、なにか触って、!?」
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