17 / 19
タワーダンジョンの防衛兵器
しおりを挟む
[クリムゾンブレイク]
[Lv.10]
[スキル]
[効果]
ファイアーボルトの上位魔法。非常に強力な火属性魔法を放つ。Lv.1につき火属性魔法攻撃【+1000%】。
火柱がバニラ兄に着弾し、一瞬で燃え上がる。
「ぐああああああああああ……!!」
これで終わったか。
そう思ったが、ヤツは丸焦げになりながらもトマホークを投げて来た。……なんてヤツ!
「くっ、コーラル! 離れろ!!」
「大丈夫です。わたしのマレットなら」
「違う、そうじゃない! あのトマホークは何かおかしいんだ」
「え?」
僕は、コーラルをお姫様抱っこ。
抱えて飛び跳ねた。
回避した直後、トマホークは炎を帯びた。あれは、僕が放ったクリムゾンブレイクの一部か。
「チッ、避けられたか!!」
しかも、バニラ兄は回復さえしていた。手にポーション。あぁ、あれで状態異常の『火傷』諸共回復したのか。
ということは、全回復し、状態異常を回復するゴールドポーションか。貴族なだけあって、高価なアイテムを所持しているわけだな。
「なるほど、バニラ兄……君は中々レベルが高いようだね」
「俺を舐めて貰っては困る!! 地味な遠投攻撃ではあるが、トマホークに掛ける情熱だけは誰にも負けないッ!!」
雑魚と侮ると負けるな。
「カムイ様、ここはわたしが……」
「いや、コーラルは下がっていてくれ」
「でも……」
「いいんだ、決着をつけねばならない」
僕は、敵のトマホークに警戒しながら前へ進む。ヤツの斧は一本だ。あれさえ何とかすればいいだけの話。
「死ね、カムイ!!」
「諦めの悪い……。だけど」
バニラ兄は、再びトマホークを投げてくる。僕はクリムゾンブレイクで応戦し、斧を破壊した。
「ぶ、武器破壊だとォ!?」
「これくらい普通さ。バニラ兄、これで最後だ」
「ふ、ふざけるなあああああああ!!」
接近するとバニラ兄はもう一歩本、トマホークを取り出した。二本目だと!! 背中に隠し持っていたのか……!
なんとかしないと……やられる。
基本的にこちらの魔法スキルは無詠唱ではあるけれど、例えばクリムゾンブレイクなど上位魔法を使用すると次の再使用まで時間が掛かった。
あと五秒待たないと使えない。
その間にも、二本目のトマホークが飛んでくる。
なら、これしかないだろ!!
「タワーダンジョン建造スキル【バベル】!!」
「なっ……なんだと!?」
背後に立つタワーダンジョンの壁から、砲台が出現する。それは、バニラ兄を狙い、魔導砲を放った。
「えっ、ええええええー!!」
コーラルもこの状況に驚く。
教えてなかったしな。
そう、このタワーダンジョンは、ただの塔ではなかった。要塞でもあったのだ。壁の中には、兵器が仕込まれているようだった。高い塔なので守る術が必要なわけで、塔を破壊しようとする者を排除する為のシステムのようだ。
つまり【防衛兵器】なわけだ。
それを僕は任意で発動した。
「な、なんでええええええ、うああああああああああ……!!!」
大爆発を起こし、煙が舞う。
バニラ兄は今度こそ撃沈。
「僕の勝ちだな」
[Lv.10]
[スキル]
[効果]
ファイアーボルトの上位魔法。非常に強力な火属性魔法を放つ。Lv.1につき火属性魔法攻撃【+1000%】。
火柱がバニラ兄に着弾し、一瞬で燃え上がる。
「ぐああああああああああ……!!」
これで終わったか。
そう思ったが、ヤツは丸焦げになりながらもトマホークを投げて来た。……なんてヤツ!
「くっ、コーラル! 離れろ!!」
「大丈夫です。わたしのマレットなら」
「違う、そうじゃない! あのトマホークは何かおかしいんだ」
「え?」
僕は、コーラルをお姫様抱っこ。
抱えて飛び跳ねた。
回避した直後、トマホークは炎を帯びた。あれは、僕が放ったクリムゾンブレイクの一部か。
「チッ、避けられたか!!」
しかも、バニラ兄は回復さえしていた。手にポーション。あぁ、あれで状態異常の『火傷』諸共回復したのか。
ということは、全回復し、状態異常を回復するゴールドポーションか。貴族なだけあって、高価なアイテムを所持しているわけだな。
「なるほど、バニラ兄……君は中々レベルが高いようだね」
「俺を舐めて貰っては困る!! 地味な遠投攻撃ではあるが、トマホークに掛ける情熱だけは誰にも負けないッ!!」
雑魚と侮ると負けるな。
「カムイ様、ここはわたしが……」
「いや、コーラルは下がっていてくれ」
「でも……」
「いいんだ、決着をつけねばならない」
僕は、敵のトマホークに警戒しながら前へ進む。ヤツの斧は一本だ。あれさえ何とかすればいいだけの話。
「死ね、カムイ!!」
「諦めの悪い……。だけど」
バニラ兄は、再びトマホークを投げてくる。僕はクリムゾンブレイクで応戦し、斧を破壊した。
「ぶ、武器破壊だとォ!?」
「これくらい普通さ。バニラ兄、これで最後だ」
「ふ、ふざけるなあああああああ!!」
接近するとバニラ兄はもう一歩本、トマホークを取り出した。二本目だと!! 背中に隠し持っていたのか……!
なんとかしないと……やられる。
基本的にこちらの魔法スキルは無詠唱ではあるけれど、例えばクリムゾンブレイクなど上位魔法を使用すると次の再使用まで時間が掛かった。
あと五秒待たないと使えない。
その間にも、二本目のトマホークが飛んでくる。
なら、これしかないだろ!!
「タワーダンジョン建造スキル【バベル】!!」
「なっ……なんだと!?」
背後に立つタワーダンジョンの壁から、砲台が出現する。それは、バニラ兄を狙い、魔導砲を放った。
「えっ、ええええええー!!」
コーラルもこの状況に驚く。
教えてなかったしな。
そう、このタワーダンジョンは、ただの塔ではなかった。要塞でもあったのだ。壁の中には、兵器が仕込まれているようだった。高い塔なので守る術が必要なわけで、塔を破壊しようとする者を排除する為のシステムのようだ。
つまり【防衛兵器】なわけだ。
それを僕は任意で発動した。
「な、なんでええええええ、うああああああああああ……!!!」
大爆発を起こし、煙が舞う。
バニラ兄は今度こそ撃沈。
「僕の勝ちだな」
0
お気に入りに追加
135
あなたにおすすめの小説
大器晩成エンチャンター~Sランク冒険者パーティから追放されてしまったが、追放後の成長度合いが凄くて世界最強になる
遠野紫
ファンタジー
「な、なんでだよ……今まで一緒に頑張って来たろ……?」
「頑張って来たのは俺たちだよ……お前はお荷物だ。サザン、お前にはパーティから抜けてもらう」
S級冒険者パーティのエンチャンターであるサザンは或る時、パーティリーダーから追放を言い渡されてしまう。
村の仲良し四人で結成したパーティだったが、サザンだけはなぜか実力が伸びなかったのだ。他のメンバーに追いつくために日々努力を重ねたサザンだったが結局報われることは無く追放されてしまった。
しかしサザンはレアスキル『大器晩成』を持っていたため、ある時突然その強さが解放されたのだった。
とてつもない成長率を手にしたサザンの最強エンチャンターへの道が今始まる。
闇の錬金術師と三毛猫 ~全種類のポーションが製造可能になったので猫と共にお店でスローライフします~
桜井正宗
ファンタジー
Cランクの平凡な錬金術師・カイリは、宮廷錬金術師に憧れていた。
技術を磨くために大手ギルドに所属。
半年経つとギルドマスターから追放を言い渡された。
理由は、ポーションがまずくて回復力がないからだった。
孤独になったカイリは絶望の中で三毛猫・ヴァルハラと出会う。人語を話す不思議な猫だった。力を与えられ闇の錬金術師に生まれ変わった。
全種類のポーションが製造可能になってしまったのだ。
その力を活かしてお店を開くと、最高のポーションだと国中に広まった。ポーションは飛ぶように売れ、いつの間にかお金持ちに……!
その噂を聞きつけた元ギルドも、もう一度やり直さないかとやって来るが――もう遅かった。
カイリは様々なポーションを製造して成り上がっていくのだった。
三毛猫と共に人生の勝ち組へ...!
大切”だった”仲間に裏切られたので、皆殺しにしようと思います
騙道みりあ
ファンタジー
魔王を討伐し、世界に平和をもたらした”勇者パーティー”。
その一員であり、”人類最強”と呼ばれる少年ユウキは、何故か仲間たちに裏切られてしまう。
仲間への信頼、恋人への愛。それら全てが作られたものだと知り、ユウキは怒りを覚えた。
なので、全員殺すことにした。
1話完結ですが、続編も考えています。
クラス転移で無能判定されて追放されたけど、努力してSSランクのチートスキルに進化しました~【生命付与】スキルで異世界を自由に楽しみます~
いちまる
ファンタジー
ある日、クラスごと異世界に召喚されてしまった少年、天羽イオリ。
他のクラスメートが強力なスキルを発現させてゆく中、イオリだけが最低ランクのEランクスキル【生命付与】の持ち主だと鑑定される。
「無能は不要だ」と判断した他の生徒や、召喚した張本人である神官によって、イオリは追放され、川に突き落とされた。
しかしそこで、川底に沈んでいた謎の男の力でスキルを強化するチャンスを得た――。
1千年の努力とともに、イオリのスキルはSSランクへと進化!
自分を拾ってくれた田舎町のアイテムショップで、チートスキルをフル稼働!
「転移者が世界を良くする?」
「知らねえよ、俺は異世界を自由気ままに楽しむんだ!」
追放された少年の第2の人生が、始まる――!
※本作品は他サイト様でも掲載中です。
蘇生魔法を授かった僕は戦闘不能の前衛(♀)を何度も復活させる
フルーツパフェ
大衆娯楽
転移した異世界で唯一、蘇生魔法を授かった僕。
一緒にパーティーを組めば絶対に死ぬ(死んだままになる)ことがない。
そんな口コミがいつの間にか広まって、同じく異世界転移した同業者(多くは女子)から引っ張りだこに!
寛容な僕は彼女達の申し出に快諾するが条件が一つだけ。
――実は僕、他の戦闘スキルは皆無なんです
そういうわけでパーティーメンバーが前衛に立って死ぬ気で僕を守ることになる。
大丈夫、一度死んでも蘇生魔法で復活させてあげるから。
相互利益はあるはずなのに、どこか鬼畜な匂いがするファンタジー、ここに開幕。
どうも、命中率0%の最弱村人です 〜隠しダンジョンを周回してたらレベル∞になったので、種族進化して『半神』目指そうと思います〜
サイダーボウイ
ファンタジー
この世界では15歳になって成人を迎えると『天恵の儀式』でジョブを授かる。
〈村人〉のジョブを授かったティムは、勇者一行が訪れるのを待つ村で妹とともに仲良く暮らしていた。
だがちょっとした出来事をきっかけにティムは村から追放を言い渡され、モンスターが棲息する森へと放り出されてしまう。
〈村人〉の固有スキルは【命中率0%】というデメリットしかない最弱スキルのため、ティムはスライムすらまともに倒せない。
危うく死にかけたティムは森の中をさまよっているうちにある隠しダンジョンを発見する。
『【煌世主の意志】を感知しました。EXスキル【オートスキップ】が覚醒します』
いきなり現れたウィンドウに驚きつつもティムは試しに【オートスキップ】を使ってみることに。
すると、いつの間にか自分のレベルが∞になって……。
これは、やがて【種族の支配者(キング・オブ・オーバーロード)】と呼ばれる男が、最弱の村人から最強種族の『半神』へと至り、世界を救ってしまうお話である。
最難関ダンジョンをクリアした成功報酬は勇者パーティーの裏切りでした
新緑あらた
ファンタジー
最難関であるS級ダンジョン最深部の隠し部屋。金銀財宝を前に告げられた言葉は労いでも喜びでもなく、解雇通告だった。
「もうオマエはいらん」
勇者アレクサンダー、癒し手エリーゼ、赤魔道士フェルノに、自身の黒髪黒目を忌避しないことから期待していた俺は大きなショックを受ける。
ヤツらは俺の外見を受け入れていたわけじゃない。ただ仲間と思っていなかっただけ、眼中になかっただけなのだ。
転生者は曾祖父だけどチートは隔世遺伝した「俺」にも受け継がれています。
勇者達は大富豪スタートで貧民窟の住人がゴールです(笑)
S級パーティを追放された無能扱いの魔法戦士は気ままにギルド職員としてスローライフを送る
神谷ミコト
ファンタジー
【祝!4/6HOTランキング2位獲得】
元貴族の魔法剣士カイン=ポーンは、「誰よりも強くなる。」その決意から最上階と言われる100Fを目指していた。
ついにパーティ「イグニスの槍」は全人未達の90階に迫ろうとしていたが、
理不尽なパーティ追放を機に、思いがけずギルドの職員としての生活を送ることに。
今までのS級パーティとして牽引していた経験を活かし、ギルド業務。ダンジョン攻略。新人育成。そして、学園の臨時講師までそつなくこなす。
様々な経験を糧にカインはどう成長するのか。彼にとっての最強とはなんなのか。
カインが無自覚にモテながら冒険者ギルド職員としてスローライフを送るである。
ハーレム要素多め。
※隔日更新予定です。10話前後での完結予定で構成していましたが、多くの方に見られているため10話以降も製作中です。
よければ、良いね。評価、コメントお願いします。励みになりますorz
他メディアでも掲載中。他サイトにて開始一週間でジャンル別ランキング15位。HOTランキング4位達成。応援ありがとうございます。
たくさんの誤字脱字報告ありがとうございます。すべて適応させていただきます。
物語を楽しむ邪魔をしてしまい申し訳ないですorz
今後とも応援よろしくお願い致します。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる