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ファイアーボルト十二連
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五階まではスライム階が続く。
ピンクスライム、ブルースライム、イエロースライムと色違いが転がっていた。ピンクは最弱で初心者向け。ブルーでもそんなに強くない。ちょっとレベルが高ければ余裕で倒せる。イエローとなると、やや強く、入手経験値も高くなる。
「六階からは僕の魔法をお見せしよう」
「はい、お願いします!」
六階からは、キノコノオバケ『ピルツ』が現れた。子供くらいの身長があって、なかなか大きい。しかも突進してくる。あれを受けたら、結構なダメージを受けそうだ。
だけど、その前に。
「これを食らえ、ファイアーボルト十二連!!」
[ファイアーボルト]
[Lv.12][覚醒]
[スキル]
[効果]
強力な火属性魔法を放つ。Lv.1につき火属性魔法攻撃【+100%】、攻撃回数が【+1】アップする。スキルレベルが高いほど詠唱時間が上昇する。
手を翳し、右手から火属性魔法を放つ。炎の塊がピルツへ激突。撃破した。楽勝だったな。
「おぉ、凄い炎です! カムイ様、さすがです! しかも無詠唱なんですねっ」
「これが僕の力さ。そう、しかも詠唱いらず。僕が身に着けているピアスはSSS級の『ブラックパール』というレアアイテムの効果さ。聖帝にだけ贈られる特注品でね」
[ブラックパール]
[アクセサリー]
[効果]
防御力:30。
魔法攻撃力 +50%。
魔法が詠唱なしで使用できる。
「あぁ! カムイ様ってピアスしていますよね。それって装備アイテムだったんですね」
不思議そうに僕のピアスを見つめるコーラル。そう、僕の身に着けているものは全てがSSS級の装備アイテム。父さんから受け継いだものもあれば、ヒスイが護身用と渡してきたものが多い。おかげで難易度の高いダンジョンもサクサク攻略できていた。
「まあね、でも、まだまだ最強ではないよ。コーラルと一緒にタワーダンジョンを攻略して、もっと色んなレアアイテムとか珍しいアイテムを入手して強くなりたいと思うよ」
「カムイ様……嬉しいです! はい、もっと上の階層も目指しましょう!」
「しかし、そろそろ時間だ。レイア達を迎えにいかないとなぁ。すまない、コーラル」
「あー、そうでしたね。では、お供します」
「じゃあ、続きはまだ後で」
テレポートを開始して『中央ギルド』へ向かった。
――中央ギルドの前に転移すると、そこにはレイアのギルドと六人組のギルドが待ち構えていた。とにかく、まずはレイアだ。
「やあ、レイア。迎えに来たよ」
「お待ちしておりました、カムイ様。さっそくですが、我がギルドを紹介しますね」
「うん、頼む」
「ギルドの名前は『ガーネットスター』で、わたくしがギルドマスターを務めさせて戴いております。仲間は、元賞金首の鍛冶屋のケイ、考古学者で教授のドウェイン先生、本名不詳・忍者マスターのモフモフちゃん、狼のメカフェンリル改Ⅱ……以上です」
ふむふむ――って、なんだその個性豊かな集団! 教授はともかく、他は何だかヤバイ人だぞ。狼もいるけど! しかもメカ!? なにそれ……。
「す、すごい人達(?)だな」
「ええ、わたくし、変わった人が好きなんです」
人でないのもいるけどなぁ。
ともかく、これは大丈夫なのか……。
不安に陥っていると、ブラックスミスのケイが握手を求めてきた。二十代後半の筋肉男だ。ガチムチだなぁ。
「よろしく、アンちゃん! 良い面構えだ。実に俺好みだ……食べちゃいたいゼ☆」
じゅるりと舌を舐めるケイ。
うわ、怖ッ!
恐怖に怯えていると、教授が向かってきた。
「どうもどうも、考古学者のドウェインです」
お、この人は普通そうだぞ。
眼鏡で白衣だし、爽やかな青年って感じ。
「よろしくお願いします!」
「キミ、宇宙生物は信じるかね!? バントラー、バントラー、スペースパープル!!」
うわああああああああああ、ヤバイ人だあああああ……!!
この人は無視しよう。
次に忍者マスターのモフモフちゃんだっけ。女の子っぽいけど、目隠しをしている為、素顔はよく分からない。
「よ、よろしく?」
「はい、よろしくお願いしますね、お兄さん」
「おぉ、君はまともそうだな」
「ええ、ただいまの会話で100ベルいただきま~す」
「――は? 会話で金とんのかよ!!」
「私と話すという事は料金が発生するんです」
なんだこの子、やべーぞ。
つーか金なんて払うかってーの!!
ああ、もう……最後だ。
狼のメカフェンリル改Ⅱ……確かにフォルムは狼だ。けれど、メカメカしい。異国にそういう機械の国『デウス・エクス・マッキーナ』があると聞くけど、凄い技術だな。たぶん、その国で作られたんだろう。
『ヨロシクナ、ボウズ』
「なんか、えらそうだなオイ!」
『ヤンノカ、コノヤロー』
「あー…もういい」
唯一まともなのはレイアだけかなぁ……と、希望を捨てずにいたのだが。
「カムイ様、実はわたくし……男の子なんです」
ぎゅっと身を寄せてくるレイア。なんか…………膝に当たっているんですけど!? ま、まさか、うああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ…………!!!
とんでもねぇギルドだった……。
ピンクスライム、ブルースライム、イエロースライムと色違いが転がっていた。ピンクは最弱で初心者向け。ブルーでもそんなに強くない。ちょっとレベルが高ければ余裕で倒せる。イエローとなると、やや強く、入手経験値も高くなる。
「六階からは僕の魔法をお見せしよう」
「はい、お願いします!」
六階からは、キノコノオバケ『ピルツ』が現れた。子供くらいの身長があって、なかなか大きい。しかも突進してくる。あれを受けたら、結構なダメージを受けそうだ。
だけど、その前に。
「これを食らえ、ファイアーボルト十二連!!」
[ファイアーボルト]
[Lv.12][覚醒]
[スキル]
[効果]
強力な火属性魔法を放つ。Lv.1につき火属性魔法攻撃【+100%】、攻撃回数が【+1】アップする。スキルレベルが高いほど詠唱時間が上昇する。
手を翳し、右手から火属性魔法を放つ。炎の塊がピルツへ激突。撃破した。楽勝だったな。
「おぉ、凄い炎です! カムイ様、さすがです! しかも無詠唱なんですねっ」
「これが僕の力さ。そう、しかも詠唱いらず。僕が身に着けているピアスはSSS級の『ブラックパール』というレアアイテムの効果さ。聖帝にだけ贈られる特注品でね」
[ブラックパール]
[アクセサリー]
[効果]
防御力:30。
魔法攻撃力 +50%。
魔法が詠唱なしで使用できる。
「あぁ! カムイ様ってピアスしていますよね。それって装備アイテムだったんですね」
不思議そうに僕のピアスを見つめるコーラル。そう、僕の身に着けているものは全てがSSS級の装備アイテム。父さんから受け継いだものもあれば、ヒスイが護身用と渡してきたものが多い。おかげで難易度の高いダンジョンもサクサク攻略できていた。
「まあね、でも、まだまだ最強ではないよ。コーラルと一緒にタワーダンジョンを攻略して、もっと色んなレアアイテムとか珍しいアイテムを入手して強くなりたいと思うよ」
「カムイ様……嬉しいです! はい、もっと上の階層も目指しましょう!」
「しかし、そろそろ時間だ。レイア達を迎えにいかないとなぁ。すまない、コーラル」
「あー、そうでしたね。では、お供します」
「じゃあ、続きはまだ後で」
テレポートを開始して『中央ギルド』へ向かった。
――中央ギルドの前に転移すると、そこにはレイアのギルドと六人組のギルドが待ち構えていた。とにかく、まずはレイアだ。
「やあ、レイア。迎えに来たよ」
「お待ちしておりました、カムイ様。さっそくですが、我がギルドを紹介しますね」
「うん、頼む」
「ギルドの名前は『ガーネットスター』で、わたくしがギルドマスターを務めさせて戴いております。仲間は、元賞金首の鍛冶屋のケイ、考古学者で教授のドウェイン先生、本名不詳・忍者マスターのモフモフちゃん、狼のメカフェンリル改Ⅱ……以上です」
ふむふむ――って、なんだその個性豊かな集団! 教授はともかく、他は何だかヤバイ人だぞ。狼もいるけど! しかもメカ!? なにそれ……。
「す、すごい人達(?)だな」
「ええ、わたくし、変わった人が好きなんです」
人でないのもいるけどなぁ。
ともかく、これは大丈夫なのか……。
不安に陥っていると、ブラックスミスのケイが握手を求めてきた。二十代後半の筋肉男だ。ガチムチだなぁ。
「よろしく、アンちゃん! 良い面構えだ。実に俺好みだ……食べちゃいたいゼ☆」
じゅるりと舌を舐めるケイ。
うわ、怖ッ!
恐怖に怯えていると、教授が向かってきた。
「どうもどうも、考古学者のドウェインです」
お、この人は普通そうだぞ。
眼鏡で白衣だし、爽やかな青年って感じ。
「よろしくお願いします!」
「キミ、宇宙生物は信じるかね!? バントラー、バントラー、スペースパープル!!」
うわああああああああああ、ヤバイ人だあああああ……!!
この人は無視しよう。
次に忍者マスターのモフモフちゃんだっけ。女の子っぽいけど、目隠しをしている為、素顔はよく分からない。
「よ、よろしく?」
「はい、よろしくお願いしますね、お兄さん」
「おぉ、君はまともそうだな」
「ええ、ただいまの会話で100ベルいただきま~す」
「――は? 会話で金とんのかよ!!」
「私と話すという事は料金が発生するんです」
なんだこの子、やべーぞ。
つーか金なんて払うかってーの!!
ああ、もう……最後だ。
狼のメカフェンリル改Ⅱ……確かにフォルムは狼だ。けれど、メカメカしい。異国にそういう機械の国『デウス・エクス・マッキーナ』があると聞くけど、凄い技術だな。たぶん、その国で作られたんだろう。
『ヨロシクナ、ボウズ』
「なんか、えらそうだなオイ!」
『ヤンノカ、コノヤロー』
「あー…もういい」
唯一まともなのはレイアだけかなぁ……と、希望を捨てずにいたのだが。
「カムイ様、実はわたくし……男の子なんです」
ぎゅっと身を寄せてくるレイア。なんか…………膝に当たっているんですけど!? ま、まさか、うああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ…………!!!
とんでもねぇギルドだった……。
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