183 / 308
【183】 金髪のエルフ
しおりを挟む
――映像は途切れた。
「ベルガマスク・セルリアンが化けていたとはな……」
一番許せないのが、ルナの命を狙った事。
刃物はあと数センチで腹部を貫いていたはず……。しかし、それを上回る速度でノエルが払い除けてくれたので、ルナは命拾いした。
さすが騎士団長。この前は、その圧倒的な力に恐怖さえ感じたが、味方側だとこうも頼もしい存在になるとはな。心強過ぎて、実家のような安心感があった。
「カイト……」
胸を撫でおろしていれば、頬を赤くするミーティアが擽ったそうにしていた。もぞもぞして、どうしたのやらと手元を見ると、俺は、無意識の内に彼女のお腹を撫でていたようだ。
「ああ……悪い」
「ううん。いいよ……お兄ちゃんなら」
切ないエメラルドグリーンの瞳を向けられた。俺は、ミーティアに求められると勘違いしそうになる。これは卑怯すぎる……けれど、これはあくまで兄妹としてのスキンシップなのである。他意はない。
「……まったく、ミーティアには敵わんな」
「えへへ」
悪戯っ子のように舌を出し、ミーティアは笑う。俺は誤魔化すようにして、彼女の手を取り部屋を出た。ソレイユに情報共有しないとな。
◆
「――マジ? カイトの疑いが晴れたのね……良かったじゃん」
飛びつかれて、俺は照れる。
ソレイユ、最近は普通に抱きついてくるようになったな。
「これでイルミネイトを復活できるな」
「そうね、まさかこんな早く戻れるとは思わなかったけど、嬉しいわ。後はルナを待つだけね。きっとエクリプス家へ来る筈よ。待ちましょう」
俺は頷き、同意した。
そうだ、後はルナを笑顔で迎えるだけ。
そして、この腕で、手で、彼女を受け止めて抱きしめる。もう二度と離さないように――。
「カイト、ルナの事を考えているわね」
ソレイユに指摘され、俺は口籠る。
「……ま、まあな」
「正直でよろしい。でも、ルナが帰ってくるまでは、カイトを独り占めしていいのよね?」
「そ、それは……」
どう反応していいか困っていると、ミーティアが膨れた。
「ソレイユさん、お兄ちゃんを独り占めしていいのは、私だけですっ」
「――ああ、そういえば、気になっていたのよね。ミーティア、あんた、いつの間にカイトをお兄ちゃんにしたのよ。ベッタリじゃない……」
「ずっと前からです。でも、ソレイユさんもカイトと……その……一緒の時間を過ごしたいですもんね」
「あら、貸してくれるの?」
「はい……ちょっと寂しいですけど」
「ごめんね、ミーティア。どうしても二人きりで話がしたいの」
「分かりました。私は、しばらくエクリプス家のお手伝いとかさせて戴きます。お世話になっていますし」
ミーティアは、頭を下げて食堂を去った。
「……」
「カイト、ミーティアに甘くなりすぎでしょ。まあ、カワイイけどね」
「すまん」
「いいって、あたしもミーティアは好きよ」
少し沈黙して、ソレイユから手を重ねてきた。自然と握り合って……それから、ソレイユは提案した。
「場所を選ばせてあげる」
「場所?」
「ええ、お風呂かあたしの部屋、どっちがいい?」
――なんて魅力的な選択肢。つーか、お風呂って、そりゃ男としては嬉しすぎる。しかし、ぶっ倒れる自信もあった。血の海を見るだろうな。
ソレイユの部屋も見てみたい。
こっちが健全だが、女の子の部屋に招かれるって事だ。レベルは中々に高い。
「早く。十秒以内ね」
急かしてくるし。
けど、せっかくのお誘いだ。
「じゃあ……部屋で」
「ヘタレたわね」
「ぐっ……」
風呂を選択しなかった事に、ソレイユはやや呆れていた。そっちを選んで欲しかったのかよ。
「ウソウソ。じゃあ部屋ね」
まさかのソレイユの部屋に行く事になった。
この分だと、エクリプス家には当分来れないだろうし、その機会すら無いかもしれない。であれば、拝んでおきたいか。
◆
彼女の部屋の前に到着。
二階にある大きな部屋。そして、やはり女の子っぽいというか、予想以上に女の子の部屋だった。桃色だらけ……!
「ソレイユ、お前の髪の毛色並にピンクだな……」
「あ、あたしの趣味よ。いいじゃない……」
ベッドに腰掛け、頬を朱色に染める。
ソレイユの乙女な所は、今に始まった事ではない。今のワンピース姿もそうだし、もっと前は弱い所を見せたり……普段の気遣いだってそうだ。枚挙にいとまがない。
「――で、話ってなんだ?」
すると、ベッドをぽんぽんと叩くソレイユさん。隣に来いという事らしい。
「分かったよ、ただし、俺を襲うなよ」
「……ッ!」
まるで図星でしたと言わんばかりの表情。
嘘だろ?
「なあ、ソレイユ、この際だからハッキリ言うぞ……。俺はルナが――」
「わ、分かっているわよ。あんたの気持ち……でも、一度でいい……一度でいいから、あたしを抱いて」
「――――」
時が止まった。
まさか、ソレイユから求められるとは。
けれど、俺は、それでもルナを愛している。
ルナの気持ちは裏切れない。
「……ごめんな、ソレイユ」
「――――」
すっと零れる涙。
初めてソレイユの泣くところを見た。
「……これが失恋かぁ……。初めて好きになった人に振られるって、こんなにもキツイんだ……。結構くるわね……」
「それでも、俺たちの傍に居てくれると嬉しい」
「ええ、それは安心して。今はちょっと……辛い」
ここまでショックを受けられるとは思わなかった。本気の本気だったんだな……。
「ソレイユ……」
「――ごめん。あたし、そんなつもり無かったのに……弱い自分は見せないって決めていたのにね。せめて、少し……少しだけこうさせて」
頭を預けて来る。
そうだな、せめて。
◆
廊下を歩いていると、メイド服姿のミーティアがいた。世話しなく働いている所を見ると、本当に手伝いをしているようだ。
「頑張っているな、ミーティア」
「カイト、この服どう?」
「すっごく似合っているよ。ルナに匹敵する可愛さだ」
「えへっ……ありがとう、お兄ちゃん」
微笑んでミーティアは仕事へ戻った。
俺もそろそろ商売を再開したいな。
「でも、その前に」
このエクリプス家を去る前に、家の中を見ておきたい。そうして歩いて行けば、執事のダンさんやメイド達、トラモントとも遭遇、すれ違った。
ふと気になって庭に出る。
「フラワーガーデンか。綺麗だな」
その中を進んでいく。どんどん奥へ向かって行けば、花畑の中に少女が横たわっていた。……誰だこの金髪エルフ。
「えっと……」
どこかで見覚えのあるような……でも、思い出せない。エルフは、身体を起こしこちらを緑の瞳で見つめた。
「ミーティアにそっくりだ……」
驚くべき事に、金髪といい、緑の瞳といい……顔の輪郭とか殆どが瓜二つだった――。
「お前は……ミーティアではないよな」
「――そのような名ではない。我が名は……そうだな、今はクレセントとしよう」
彼女はそう名乗った。
「クレセント……」
「久しいな、カイト」
「な、なぜ俺の名を」
「知っているさ。お前は有名だからな」
有名か。確かに帝国で名は上がったとは思う。でもそれは、あのイルミネイト近辺だけだ。よく分からないが、もしかしてエクリプス家の関係者か。
「この家の者か?」
「それは違うな」
少女は否定した。
「だったら……」
その時、青い靄が現れて――、その中から白髪の男が現れた。
「アトモスフィア様、お迎えに参りました」
「うむ……ベルガマスク・セルリアン将軍。お前の力は確かに見届けた――素晴らしい変身スキルと侵入スキルだった。これ程の腕前とはな、褒めて遣わす。しかし、二度目はないだろう」
……おい。
「ええ、これっきりでしょうな。今回、派手にオルビスの王の間まで登場しましたからな。次回は守りが厳重となるでしょう。……ところで、この男は?」
……ふざけんなよ。
このエルフが『アトモスフィア』だって!?
それと……あの白髪がベルガマスク・セルリアン……ミーティアの映像に居たヤツだ。あの顔は間違いない。
「どうして、忘れていたか分からんけどな……アトモスフィア! お前! お前だったのかよ!」
「認識阻害など私には容易い事。カイト、一度だけ貴様に問う……『シャロウ』へ戻って来るのだ。お前の『レベル売買』スキルで世界に安定を齎す。それが、私の望みだ」
戻って来い……?
世界に安定を?
「断固として拒否する……!!」
「ベルガマスク・セルリアンが化けていたとはな……」
一番許せないのが、ルナの命を狙った事。
刃物はあと数センチで腹部を貫いていたはず……。しかし、それを上回る速度でノエルが払い除けてくれたので、ルナは命拾いした。
さすが騎士団長。この前は、その圧倒的な力に恐怖さえ感じたが、味方側だとこうも頼もしい存在になるとはな。心強過ぎて、実家のような安心感があった。
「カイト……」
胸を撫でおろしていれば、頬を赤くするミーティアが擽ったそうにしていた。もぞもぞして、どうしたのやらと手元を見ると、俺は、無意識の内に彼女のお腹を撫でていたようだ。
「ああ……悪い」
「ううん。いいよ……お兄ちゃんなら」
切ないエメラルドグリーンの瞳を向けられた。俺は、ミーティアに求められると勘違いしそうになる。これは卑怯すぎる……けれど、これはあくまで兄妹としてのスキンシップなのである。他意はない。
「……まったく、ミーティアには敵わんな」
「えへへ」
悪戯っ子のように舌を出し、ミーティアは笑う。俺は誤魔化すようにして、彼女の手を取り部屋を出た。ソレイユに情報共有しないとな。
◆
「――マジ? カイトの疑いが晴れたのね……良かったじゃん」
飛びつかれて、俺は照れる。
ソレイユ、最近は普通に抱きついてくるようになったな。
「これでイルミネイトを復活できるな」
「そうね、まさかこんな早く戻れるとは思わなかったけど、嬉しいわ。後はルナを待つだけね。きっとエクリプス家へ来る筈よ。待ちましょう」
俺は頷き、同意した。
そうだ、後はルナを笑顔で迎えるだけ。
そして、この腕で、手で、彼女を受け止めて抱きしめる。もう二度と離さないように――。
「カイト、ルナの事を考えているわね」
ソレイユに指摘され、俺は口籠る。
「……ま、まあな」
「正直でよろしい。でも、ルナが帰ってくるまでは、カイトを独り占めしていいのよね?」
「そ、それは……」
どう反応していいか困っていると、ミーティアが膨れた。
「ソレイユさん、お兄ちゃんを独り占めしていいのは、私だけですっ」
「――ああ、そういえば、気になっていたのよね。ミーティア、あんた、いつの間にカイトをお兄ちゃんにしたのよ。ベッタリじゃない……」
「ずっと前からです。でも、ソレイユさんもカイトと……その……一緒の時間を過ごしたいですもんね」
「あら、貸してくれるの?」
「はい……ちょっと寂しいですけど」
「ごめんね、ミーティア。どうしても二人きりで話がしたいの」
「分かりました。私は、しばらくエクリプス家のお手伝いとかさせて戴きます。お世話になっていますし」
ミーティアは、頭を下げて食堂を去った。
「……」
「カイト、ミーティアに甘くなりすぎでしょ。まあ、カワイイけどね」
「すまん」
「いいって、あたしもミーティアは好きよ」
少し沈黙して、ソレイユから手を重ねてきた。自然と握り合って……それから、ソレイユは提案した。
「場所を選ばせてあげる」
「場所?」
「ええ、お風呂かあたしの部屋、どっちがいい?」
――なんて魅力的な選択肢。つーか、お風呂って、そりゃ男としては嬉しすぎる。しかし、ぶっ倒れる自信もあった。血の海を見るだろうな。
ソレイユの部屋も見てみたい。
こっちが健全だが、女の子の部屋に招かれるって事だ。レベルは中々に高い。
「早く。十秒以内ね」
急かしてくるし。
けど、せっかくのお誘いだ。
「じゃあ……部屋で」
「ヘタレたわね」
「ぐっ……」
風呂を選択しなかった事に、ソレイユはやや呆れていた。そっちを選んで欲しかったのかよ。
「ウソウソ。じゃあ部屋ね」
まさかのソレイユの部屋に行く事になった。
この分だと、エクリプス家には当分来れないだろうし、その機会すら無いかもしれない。であれば、拝んでおきたいか。
◆
彼女の部屋の前に到着。
二階にある大きな部屋。そして、やはり女の子っぽいというか、予想以上に女の子の部屋だった。桃色だらけ……!
「ソレイユ、お前の髪の毛色並にピンクだな……」
「あ、あたしの趣味よ。いいじゃない……」
ベッドに腰掛け、頬を朱色に染める。
ソレイユの乙女な所は、今に始まった事ではない。今のワンピース姿もそうだし、もっと前は弱い所を見せたり……普段の気遣いだってそうだ。枚挙にいとまがない。
「――で、話ってなんだ?」
すると、ベッドをぽんぽんと叩くソレイユさん。隣に来いという事らしい。
「分かったよ、ただし、俺を襲うなよ」
「……ッ!」
まるで図星でしたと言わんばかりの表情。
嘘だろ?
「なあ、ソレイユ、この際だからハッキリ言うぞ……。俺はルナが――」
「わ、分かっているわよ。あんたの気持ち……でも、一度でいい……一度でいいから、あたしを抱いて」
「――――」
時が止まった。
まさか、ソレイユから求められるとは。
けれど、俺は、それでもルナを愛している。
ルナの気持ちは裏切れない。
「……ごめんな、ソレイユ」
「――――」
すっと零れる涙。
初めてソレイユの泣くところを見た。
「……これが失恋かぁ……。初めて好きになった人に振られるって、こんなにもキツイんだ……。結構くるわね……」
「それでも、俺たちの傍に居てくれると嬉しい」
「ええ、それは安心して。今はちょっと……辛い」
ここまでショックを受けられるとは思わなかった。本気の本気だったんだな……。
「ソレイユ……」
「――ごめん。あたし、そんなつもり無かったのに……弱い自分は見せないって決めていたのにね。せめて、少し……少しだけこうさせて」
頭を預けて来る。
そうだな、せめて。
◆
廊下を歩いていると、メイド服姿のミーティアがいた。世話しなく働いている所を見ると、本当に手伝いをしているようだ。
「頑張っているな、ミーティア」
「カイト、この服どう?」
「すっごく似合っているよ。ルナに匹敵する可愛さだ」
「えへっ……ありがとう、お兄ちゃん」
微笑んでミーティアは仕事へ戻った。
俺もそろそろ商売を再開したいな。
「でも、その前に」
このエクリプス家を去る前に、家の中を見ておきたい。そうして歩いて行けば、執事のダンさんやメイド達、トラモントとも遭遇、すれ違った。
ふと気になって庭に出る。
「フラワーガーデンか。綺麗だな」
その中を進んでいく。どんどん奥へ向かって行けば、花畑の中に少女が横たわっていた。……誰だこの金髪エルフ。
「えっと……」
どこかで見覚えのあるような……でも、思い出せない。エルフは、身体を起こしこちらを緑の瞳で見つめた。
「ミーティアにそっくりだ……」
驚くべき事に、金髪といい、緑の瞳といい……顔の輪郭とか殆どが瓜二つだった――。
「お前は……ミーティアではないよな」
「――そのような名ではない。我が名は……そうだな、今はクレセントとしよう」
彼女はそう名乗った。
「クレセント……」
「久しいな、カイト」
「な、なぜ俺の名を」
「知っているさ。お前は有名だからな」
有名か。確かに帝国で名は上がったとは思う。でもそれは、あのイルミネイト近辺だけだ。よく分からないが、もしかしてエクリプス家の関係者か。
「この家の者か?」
「それは違うな」
少女は否定した。
「だったら……」
その時、青い靄が現れて――、その中から白髪の男が現れた。
「アトモスフィア様、お迎えに参りました」
「うむ……ベルガマスク・セルリアン将軍。お前の力は確かに見届けた――素晴らしい変身スキルと侵入スキルだった。これ程の腕前とはな、褒めて遣わす。しかし、二度目はないだろう」
……おい。
「ええ、これっきりでしょうな。今回、派手にオルビスの王の間まで登場しましたからな。次回は守りが厳重となるでしょう。……ところで、この男は?」
……ふざけんなよ。
このエルフが『アトモスフィア』だって!?
それと……あの白髪がベルガマスク・セルリアン……ミーティアの映像に居たヤツだ。あの顔は間違いない。
「どうして、忘れていたか分からんけどな……アトモスフィア! お前! お前だったのかよ!」
「認識阻害など私には容易い事。カイト、一度だけ貴様に問う……『シャロウ』へ戻って来るのだ。お前の『レベル売買』スキルで世界に安定を齎す。それが、私の望みだ」
戻って来い……?
世界に安定を?
「断固として拒否する……!!」
0
お気に入りに追加
667
あなたにおすすめの小説
大切”だった”仲間に裏切られたので、皆殺しにしようと思います
騙道みりあ
ファンタジー
魔王を討伐し、世界に平和をもたらした”勇者パーティー”。
その一員であり、”人類最強”と呼ばれる少年ユウキは、何故か仲間たちに裏切られてしまう。
仲間への信頼、恋人への愛。それら全てが作られたものだと知り、ユウキは怒りを覚えた。
なので、全員殺すことにした。
1話完結ですが、続編も考えています。
【完結】【勇者】の称号が無かった美少年は王宮を追放されたのでのんびり異世界を謳歌する
雪雪ノ雪
ファンタジー
ある日、突然学校にいた人全員が【勇者】として召喚された。
その召喚に巻き込まれた少年柊茜は、1人だけ【勇者】の称号がなかった。
代わりにあったのは【ラグナロク】という【固有exスキル】。
それを見た柊茜は
「あー....このスキルのせいで【勇者】の称号がなかったのかー。まぁ、ス・ラ・イ・厶・に【勇者】って称号とか合わないからなぁ…」
【勇者】の称号が無かった柊茜は、王宮を追放されてしまう。
追放されてしまった柊茜は、特に慌てる事もなくのんびり異世界を謳歌する..........たぶん…....
主人公は男の娘です 基本主人公が自分を表す時は「私」と表現します
ブラック宮廷から解放されたので、のんびりスローライフを始めます! ~最強ゴーレム使いの気ままな森暮らし~
ヒツキノドカ
ファンタジー
「クレイ・ウェスタ―! 貴様を宮廷から追放する!」
ブラック宮廷に勤めるゴーレム使いのクレイ・ウェスターはある日突然クビを宣告される。
理由は『不当に高い素材を買いあさったこと』とされたが……それはクレイに嫉妬する、宮廷魔術師団長の策略だった。
追放されたクレイは、自由なスローライフを求めて辺境の森へと向かう。
そこで主人公は得意のゴーレム魔術を生かしてあっという間に快適な生活を手に入れる。
一方宮廷では、クレイがいなくなったことで様々なトラブルが発生。
宮廷魔術師団長は知らなかった。
クレイがどれほど宮廷にとって重要な人物だったのか。
そして、自分では穴埋めできないほどにクレイと実力が離れていたことも。
「こんなはずでは……」と嘆きながら宮廷魔術師団長はクレイの元に向かい、戻ってくるように懇願するが、すでに理想の生活を手に入れたクレイにあっさり断られてしまう。
これはブラック宮廷から解放された天才ゴーレム使いの青年が、念願の自由なスローライフを満喫する話。
ーーーーーー
ーーー
※4/29HOTランキングに載ることができました。ご愛読感謝!
※推敲はしていますが、誤字脱字があるかもしれません。
見つけた際はご報告いただけますと幸いです……
チートスキル【レベル投げ】でレアアイテム大量獲得&スローライフ!?
桜井正宗
ファンタジー
「アウルム・キルクルスお前は勇者ではない、追放だ!!」
その後、第二勇者・セクンドスが召喚され、彼が魔王を倒した。俺はその日に聖女フルクと出会い、レベル0ながらも【レベル投げ】を習得した。レベル0だから投げても魔力(MP)が減らないし、無限なのだ。
影響するステータスは『運』。
聖女フルクさえいれば運が向上され、俺は幸運に恵まれ、スキルの威力も倍増した。
第二勇者が魔王を倒すとエンディングと共に『EXダンジョン』が出現する。その隙を狙い、フルクと共にダンジョンの所有権をゲット、独占する。ダンジョンのレアアイテムを入手しまくり売却、やがて莫大な富を手に入れ、最強にもなる。
すると、第二勇者がEXダンジョンを返せとやって来る。しかし、先に侵入した者が所有権を持つため譲渡は不可能。第二勇者を拒絶する。
より強くなった俺は元ギルドメンバーや世界の国中から戻ってこいとせがまれるが、もう遅い!!
真の仲間と共にダンジョン攻略スローライフを送る。
【簡単な流れ】
勇者がボコボコにされます→元勇者として活動→聖女と出会います→レベル投げを習得→EXダンジョンゲット→レア装備ゲットしまくり→元パーティざまぁ
【原題】
『お前は勇者ではないとギルドを追放され、第二勇者が魔王を倒しエンディングの最中レベル0の俺は出現したEXダンジョンを独占~【レベル投げ】でレアアイテム大量獲得~戻って来いと言われても、もう遅いんだが』
自分が作ったSSSランクパーティから追放されたおっさんは、自分の幸せを求めて彷徨い歩く。〜十数年酷使した体は最強になっていたようです〜
ねっとり
ファンタジー
世界一強いと言われているSSSランクの冒険者パーティ。
その一員であるケイド。
スーパーサブとしてずっと同行していたが、パーティメンバーからはただのパシリとして使われていた。
戦闘は役立たず。荷物持ちにしかならないお荷物だと。
それでも彼はこのパーティでやって来ていた。
彼がスカウトしたメンバーと一緒に冒険をしたかったからだ。
ある日仲間のミスをケイドのせいにされ、そのままパーティを追い出される。
途方にくれ、なんの目的も持たずにふらふらする日々。
だが、彼自身が気付いていない能力があった。
ずっと荷物持ちやパシリをして来たケイドは、筋力も敏捷も凄まじく成長していた。
その事実をとあるきっかけで知り、喜んだ。
自分は戦闘もできる。
もう荷物持ちだけではないのだと。
見捨てられたパーティがどうなろうと知ったこっちゃない。
むしろもう自分を卑下する必要もない。
我慢しなくていいのだ。
ケイドは自分の幸せを探すために旅へと出る。
※小説家になろう様でも連載中
クラス転移で無能判定されて追放されたけど、努力してSSランクのチートスキルに進化しました~【生命付与】スキルで異世界を自由に楽しみます~
いちまる
ファンタジー
ある日、クラスごと異世界に召喚されてしまった少年、天羽イオリ。
他のクラスメートが強力なスキルを発現させてゆく中、イオリだけが最低ランクのEランクスキル【生命付与】の持ち主だと鑑定される。
「無能は不要だ」と判断した他の生徒や、召喚した張本人である神官によって、イオリは追放され、川に突き落とされた。
しかしそこで、川底に沈んでいた謎の男の力でスキルを強化するチャンスを得た――。
1千年の努力とともに、イオリのスキルはSSランクへと進化!
自分を拾ってくれた田舎町のアイテムショップで、チートスキルをフル稼働!
「転移者が世界を良くする?」
「知らねえよ、俺は異世界を自由気ままに楽しむんだ!」
追放された少年の第2の人生が、始まる――!
※本作品は他サイト様でも掲載中です。
ゴミアイテムを変換して無限レベルアップ!
桜井正宗
ファンタジー
辺境の村出身のレイジは文字通り、ゴミ製造スキルしか持っておらず馬鹿にされていた。少しでも強くなろうと帝国兵に志願。お前のような無能は雑兵なら雇ってやると言われ、レイジは日々努力した。
そんな努力もついに報われる日が。
ゴミ製造スキルが【経験値製造スキル】となっていたのだ。
日々、優秀な帝国兵が倒したモンスターのドロップアイテムを廃棄所に捨てていく。それを拾って【経験値クリスタル】へ変換して経験値を獲得。レベルアップ出来る事を知ったレイジは、この漁夫の利を使い、一気にレベルアップしていく。
仲間に加えた聖女とメイドと共にレベルを上げていくと、経験値テーブルすら操れるようになっていた。その力を使い、やがてレイジは帝国最強の皇剣となり、王の座につく――。
※HOTランキング1位ありがとうございます!
※ファンタジー7位ありがとうございます!
「クズスキルの偽者は必要無い!」と公爵家を追放されたので、かけがえのない仲間と共に最高の国を作ります
古河夜空
ファンタジー
「お前をルートベルク公爵家から追放する――」それはあまりにも突然の出来事だった。
一五歳の誕生日を明日に控えたレオンは、公爵家を追放されてしまう。魔を制する者“神託の御子”と期待されていた、ルートベルク公爵の息子レオンだったが、『継承』という役立たずのスキルしか得ることができず、神託の御子としての片鱗を示すことが出来なかったため追放されてしまう。
一人、逃げる様に王都を出て行くレオンだが、公爵家の汚点たる彼を亡き者にしようとする、ルートベルク公爵の魔の手が迫っていた。「絶対に生き延びてやる……ッ!」レオンは己の力を全て使い、知恵を絞り、公爵の魔の手から逃れんがために走る。生き延びるため、公爵達を見返すため、自分を信じてくれる者のため。
どれだけ窮地に立たされようとも、秘めた想いを曲げない少年の周りには、人、エルフ、ドワーフ、そして魔族、種族の垣根を越えたかけがえの無い仲間達が集い―― これは、追放された少年が最高の国を作りあげる物語。
※他サイト様でも掲載しております。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる