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第116話 予感

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 昨晩はちょっとヤバイ写真を撮られてしまったが、先生が何とかしてくれると言ってくれたし、俺はそれを信じることにした。

 気持ちのいい朝を迎え、俺は階段の掃除をしていた。
 ちょっとホコリぽかったからな、雑巾ぞうきん掛けだ。

 そんな風に作業を進めていると、テスラが階段上から話しかけていた。

「ユメ、掃除ですか」
「そ。今日はデイブレイクからキャロルと何人か来るだろうしな」
「そうでしたか。サンライズとの戦いの為のメンバー選定でしたね」
「うん。そうなんだけど――――おぉ」

 俺は重要な事に気づいてしまった。
 なんてことだ……少し見上げると、テスラのすっごい・・・・のが見えていた。

「…………?」
「なあ、テスラ。以前よりも大人っぽくなったな」
「……はい? ユメ、なにをおっしゃっ…………てぇ!? やだ、わたし……」

 ばっとスカートを押さえ、恥じらうテスラ。ほ~、あんな顔を真っ赤にして、完全に油断していたんだな。

「テスラ、そのまま立っていてくれよ」
「で、出来ませんよ、そんなこと。ユメのえっち……」

 頬を膨らませて、ぷいっとそっぽを向く。

「ほーん。この前、俺のベッドの匂いいでたのに?」
「……………っ!! そ、それは言わない約束でしょう! …………ぅぅ、もうユメのこと嫌いになっちゃいますよ!」
「でも、好きだろ?」

「………………はぃ。……大好きです……」

 素直でよろしい!

「って、もう朝から何を言わせるのですかっ! もういいですっ」

 とか言いつつも、テスラは階段を下りてきた。
 そして、俺の横を素通りしていくのかと思ったのだが――。

「……ん、どした、テスラ」
「わ、私はゼファさんに料理を教えて貰いに行ってきます。その、上手に出来るようになったら食べてください」
「お、おう」

 なんだか恥ずかしそうにテスラは去った。

 ……料理を教えてもらっていたのか。
 へぇ、テスラがね。そりゃ、楽しみだ。


 ◆


 掃除も終わり、ネーブルとフォースの相手をしていた。
 今はトランプ遊びに興じていた。

「げぇ~! ユメ、あんた、またキングのファイブカード!? 強すぎない……」
「俺くらいになると、この程度は余裕なんだよ」
「どんな運よそれ……」

 胡坐あぐらをかいているネーブルは、驚いていた。
 俺が二連続・・・でファイブカードを出していたからだ。

 一方のフォースもロイヤルストレートフラッシュを何度か出していたけど。なので、ネーブルはボコボコにやられていたわけだが、悔しいのか何度も挑戦してきていた。諦めの悪いヤツめ~。

「むぅ……なんで、わたしばかり負けるのよぉ」
「落ち込むなって、運や実力もあるんだよ」
「そーなの~…」

 そんな風に遊んでいれば、玄関をノックする音が。
 どうやらキャロルが来たらしい。


 ゼファが出ようとしたのだが――


「だめ!」「いけません!!」


 フォースとテスラが素早く動き、ゼファの動きを止めた。
 いきなりなんだ、ただのキャロルだろ。


「あの……フォースちゃん、テスラちゃん?」


 動揺するゼファは、俺に助けを求めた。
 そうだな、これは――。
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