37 / 177
第37話 夢幻<ソウルフォース>
しおりを挟む
これほど憎悪したことはない。
今俺にあるのは究極の闇と憎しみだった。
「そうやって馬鹿みたいに人を見下して……高笑いして、俺の大切なものを奪っていくんじゃねえ――――――!!!」
<愚かな。それは誤った選択であるぞ……ユメよ>
「知るか!!!」
宙に浮遊している覇王に対し、俺は最大出力の『闇』を放った。
『イベントホライゾン!!!!!!!!』
<……ほう。いきなり最高にして究極の闇を撃つか。だが、逆にそれが貴様の限界でもある。故に、我が混沌を超えられるはずもない>
キシキシ不快に笑う覇王は、手を構え、それを砲撃してきた。
<<奥義・覇王轟翔波――――――!!!!!!!!!!!!!!>>
広大な『闇』と『混沌』が衝突した。
それらは、混じり合うことなく拮抗しあった。
「くっ…………これが混沌の力か。なかなかにシンドイぜ。でもな、それでも……俺は、絶対に、負けるわけにはいかないんだあああああああああああ――――!!!!」
ありったけの闇の極解放を展開し、更に闇の力を増幅させた。だけど、向こうも容赦なく混沌を激流のように流し込んできた。
「…………かぁっっ!!!」
「ユメ……! あたしも!!」
隣に駆けつけてくるフォースは、ソウルフォースを発動。
混沌を押し返し始めた。
<なんだと……この未知の力はなんだ……。だが、決定打ではない。それすなわち、恐るるに足らず……! 所詮は無駄な足掻きにすぎぬ!!!>
また『混沌』の威力がアップした。
まずい……これ以上は……!!!
『――――諦めるな――――』
その時、声が響いたんだ。
不思議な、とても落ち着く……包み込むような優しい声。その声にいち早く反応したは、もちろんフォースだった。
「マスターグレイス」
「師匠か……!」
少し後ろから、師匠が現れた。
いや、それだけじゃない。
ネーブルやゼファ、キャロル……レア、それに住民のみんなも。
ニッと笑うキャロルはすぐに号令を出した。
「ユメとフォース様に続けええええええええええええええッ!!!」
「「「「「おおおおおおおおおおおおおおおおおおお9おおおおおお!!!!」」」」
「サンダーボルト!!」「ホーリークロス!!」「爆熱苦無《ばくねつくない》・薤露蒿里!!」「ファイアーボルト!!」「ニライカナイ!!」「コールドボルト!!」「怒りのエクサハンマー!!」「ガブリエル!!」「ヘプタゴンショット!!」「アスモデウス!!」「バーンメテオストライク!!」「デッドショット!!」「ベルフェゴール!!」「ピンポイントアタック!!」「メタトロン!!」「黒の魔導書・グリモワール!!」
次々とスキルが発動され、
覇王の『混沌』を押し返し始めた。
<次々と愚者共があああああああ――――――ッ!!!!>
「……仕方あるまい。我が力も貸そうぞ」
マスターグレイスが手を翳した。
『コズミックストリング……!!』
――すると、エメラルドグリーンの超巨大波動砲が一気に『混沌』を押し返した。すげぇぜ、さすがマスター。世界一の極魔法使いである。
「ユメよ、ボケボケしている場合ではない。フォースと共に力を合わせぬか! お主にはこの世界、この宇宙の神羅万象とその理を教えたはずじゃ、バランスの神髄を」
「マスター…。そうだな、俺はまだソウルフォースの本気を出していない」
俺はフォースと手を繋ぎ……
いや、みんなと手を繋ぎ……
力を同調させた。
マスターがいつしか言っていたっけ。
誰しもがソウルフォースを持つって。
それは心の力、願いの力なのだから。
夢、
幻、
そして、
『インフィニティ!!!!!!!!!!!!』
<<…………ヴァ、ヴァカナアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア、ギャアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!>>
・
・
・
ほどなくして、混沌は、断末魔と共に消え去った。
今俺にあるのは究極の闇と憎しみだった。
「そうやって馬鹿みたいに人を見下して……高笑いして、俺の大切なものを奪っていくんじゃねえ――――――!!!」
<愚かな。それは誤った選択であるぞ……ユメよ>
「知るか!!!」
宙に浮遊している覇王に対し、俺は最大出力の『闇』を放った。
『イベントホライゾン!!!!!!!!』
<……ほう。いきなり最高にして究極の闇を撃つか。だが、逆にそれが貴様の限界でもある。故に、我が混沌を超えられるはずもない>
キシキシ不快に笑う覇王は、手を構え、それを砲撃してきた。
<<奥義・覇王轟翔波――――――!!!!!!!!!!!!!!>>
広大な『闇』と『混沌』が衝突した。
それらは、混じり合うことなく拮抗しあった。
「くっ…………これが混沌の力か。なかなかにシンドイぜ。でもな、それでも……俺は、絶対に、負けるわけにはいかないんだあああああああああああ――――!!!!」
ありったけの闇の極解放を展開し、更に闇の力を増幅させた。だけど、向こうも容赦なく混沌を激流のように流し込んできた。
「…………かぁっっ!!!」
「ユメ……! あたしも!!」
隣に駆けつけてくるフォースは、ソウルフォースを発動。
混沌を押し返し始めた。
<なんだと……この未知の力はなんだ……。だが、決定打ではない。それすなわち、恐るるに足らず……! 所詮は無駄な足掻きにすぎぬ!!!>
また『混沌』の威力がアップした。
まずい……これ以上は……!!!
『――――諦めるな――――』
その時、声が響いたんだ。
不思議な、とても落ち着く……包み込むような優しい声。その声にいち早く反応したは、もちろんフォースだった。
「マスターグレイス」
「師匠か……!」
少し後ろから、師匠が現れた。
いや、それだけじゃない。
ネーブルやゼファ、キャロル……レア、それに住民のみんなも。
ニッと笑うキャロルはすぐに号令を出した。
「ユメとフォース様に続けええええええええええええええッ!!!」
「「「「「おおおおおおおおおおおおおおおおおおお9おおおおおお!!!!」」」」
「サンダーボルト!!」「ホーリークロス!!」「爆熱苦無《ばくねつくない》・薤露蒿里!!」「ファイアーボルト!!」「ニライカナイ!!」「コールドボルト!!」「怒りのエクサハンマー!!」「ガブリエル!!」「ヘプタゴンショット!!」「アスモデウス!!」「バーンメテオストライク!!」「デッドショット!!」「ベルフェゴール!!」「ピンポイントアタック!!」「メタトロン!!」「黒の魔導書・グリモワール!!」
次々とスキルが発動され、
覇王の『混沌』を押し返し始めた。
<次々と愚者共があああああああ――――――ッ!!!!>
「……仕方あるまい。我が力も貸そうぞ」
マスターグレイスが手を翳した。
『コズミックストリング……!!』
――すると、エメラルドグリーンの超巨大波動砲が一気に『混沌』を押し返した。すげぇぜ、さすがマスター。世界一の極魔法使いである。
「ユメよ、ボケボケしている場合ではない。フォースと共に力を合わせぬか! お主にはこの世界、この宇宙の神羅万象とその理を教えたはずじゃ、バランスの神髄を」
「マスター…。そうだな、俺はまだソウルフォースの本気を出していない」
俺はフォースと手を繋ぎ……
いや、みんなと手を繋ぎ……
力を同調させた。
マスターがいつしか言っていたっけ。
誰しもがソウルフォースを持つって。
それは心の力、願いの力なのだから。
夢、
幻、
そして、
『インフィニティ!!!!!!!!!!!!』
<<…………ヴァ、ヴァカナアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア、ギャアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!>>
・
・
・
ほどなくして、混沌は、断末魔と共に消え去った。
0
お気に入りに追加
321
あなたにおすすめの小説
異世界でぺったんこさん!〜無限収納5段階活用で無双する〜
KeyBow
ファンタジー
間もなく50歳になる銀行マンのおっさんは、高校生達の異世界召喚に巻き込まれた。
何故か若返り、他の召喚者と同じ高校生位の年齢になっていた。
召喚したのは、魔王を討ち滅ぼす為だと伝えられる。自分で2つのスキルを選ぶ事が出来ると言われ、おっさんが選んだのは無限収納と飛翔!
しかし召喚した者達はスキルを制御する為の装飾品と偽り、隷属の首輪を装着しようとしていた・・・
いち早くその嘘に気が付いたおっさんが1人の少女を連れて逃亡を図る。
その後おっさんは無限収納の5段階活用で無双する!・・・はずだ。
上空に飛び、そこから大きな岩を落として押しつぶす。やがて救った少女は口癖のように言う。
またぺったんこですか?・・・
最強の職業は解体屋です! ゴミだと思っていたエクストラスキル『解体』が実は超有能でした
服田 晃和
ファンタジー
旧題:最強の職業は『解体屋』です!〜ゴミスキルだと思ってたエクストラスキル『解体』が実は最強のスキルでした〜
大学を卒業後建築会社に就職した普通の男。しかし待っていたのは設計や現場監督なんてカッコいい職業ではなく「解体作業」だった。来る日も来る日も使わなくなった廃ビルや、人が居なくなった廃屋を解体する日々。そんなある日いつものように廃屋を解体していた男は、大量のゴミに押しつぶされてしまい突然の死を迎える。
目が覚めるとそこには自称神様の金髪美少女が立っていた。その神様からは自分の世界に戻り輪廻転生を繰り返すか、できれば剣と魔法の世界に転生して欲しいとお願いされた俺。だったら、せめてサービスしてくれないとな。それと『魔法』は絶対に使えるようにしてくれよ!なんたってファンタジーの世界なんだから!
そうして俺が転生した世界は『職業』が全ての世界。それなのに俺の職業はよく分からない『解体屋』だって?貴族の子に生まれたのに、『魔導士』じゃなきゃ追放らしい。優秀な兄は勿論『魔導士』だってさ。
まぁでもそんな俺にだって、魔法が使えるんだ!えっ?神様の不手際で魔法が使えない?嘘だろ?家族に見放され悲しい人生が待っていると思った矢先。まさかの魔法も剣も極められる最強のチート職業でした!!
魔法を使えると思って転生したのに魔法を使う為にはモンスター討伐が必須!まずはスライムから行ってみよう!そんな男の楽しい冒険ファンタジー!
ハズレ職業のテイマーは【強奪】スキルで無双する〜最弱の職業とバカにされたテイマーは魔物のスキルを自分のものにできる最強の職業でした〜
平山和人
ファンタジー
Sランクパーティー【黄金の獅子王】に所属するテイマーのカイトは役立たずを理由にパーティーから追放される。
途方に暮れるカイトであったが、伝説の神獣であるフェンリルと遭遇したことで、テイムした魔物の能力を自分のものに出来る力に目覚める。
さらにカイトは100年に一度しか産まれないゴッドテイマーであることが判明し、フェンリルを始めとする神獣を従える存在となる。
魔物のスキルを吸収しまくってカイトはやがて最強のテイマーとして世界中に名を轟かせていくことになる。
一方、カイトを追放した【黄金の獅子王】はカイトを失ったことで没落の道を歩み、パーティーを解散することになった。
けだものだもの~虎になった男の異世界酔夢譚~
ちょろぎ
ファンタジー
神の悪戯か悪魔の慈悲か――
アラフォー×1社畜のサラリーマン、何故か虎男として異世界に転移?する。
何の説明も助けもないまま、手探りで人里へ向かえば、言葉は通じず石を投げられ騎兵にまで追われる有様。
試行錯誤と幾ばくかの幸運の末になんとか人里に迎えられた虎男が、無駄に高い身体能力と、現代日本の無駄知識で、他人を巻き込んだり巻き込まれたりしながら、地盤を作って異世界で生きていく、日常描写多めのそんな物語。
第13章が終了しました。
申し訳ありませんが、第14話を区切りに長期(予定数か月)の休載に入ります。
再開の暁にはまたよろしくお願いいたします。
この作品は小説家になろうさんでも掲載しています。
同名のコミック、HP、曲がありますが、それらとは一切関係はありません。
金貨増殖バグが止まらないので、そのまま快適なスローライフを送ります
桜井正宗
ファンタジー
無能の落ちこぼれと認定された『ギルド職員』兼『ぷちドラゴン』使いの『ぷちテイマー』のヘンリーは、職員をクビとなり、国さえも追放されてしまう。
突然、空から女の子が降ってくると、キャッチしきれず女の子を地面へ激突させてしまう。それが聖女との出会いだった。
銀髪の自称聖女から『ギフト』を貰い、ヘンリーは、両手に持てない程の金貨を大量に手に入れた。これで一生遊んで暮らせると思いきや、金貨はどんどん増えていく。増殖が止まらない金貨。どんどん増えていってしまった。
聖女によれば“金貨増殖バグ”だという。幸い、元ギルド職員の権限でアイテムボックス量は無駄に多く持っていたので、そこへ保管しまくった。
大金持ちになったヘンリーは、とりあえず念願だった屋敷を買い……スローライフを始めていく!?
異世界で穴掘ってます!
KeyBow
ファンタジー
修学旅行中のバスにいた筈が、異世界召喚にバスの全員が突如されてしまう。主人公の聡太が得たスキルは穴掘り。外れスキルとされ、屑の外れ者として抹殺されそうになるもしぶとく生き残り、救ってくれた少女と成り上がって行く。不遇といわれるギフトを駆使して日の目を見ようとする物語
最弱テイマーの成り上がり~役立たずテイマーは実は神獣を従える【神獣使い】でした。今更戻ってこいと言われてももう遅い~
平山和人
ファンタジー
Sランクパーティーに所属するテイマーのカイトは使えない役立たずだからと追放される。
さらにパーティーの汚点として高難易度ダンジョンに転移され、魔物にカイトを始末させようとする。
魔物に襲われ絶体絶命のピンチをむかえたカイトは、秘められた【神獣使い】の力を覚醒させる。
神に匹敵する力を持つ神獣と契約することでスキルをゲット。さらにフェンリルと契約し、最強となる。
その一方で、パーティーメンバーたちは、カイトを追放したことで没落の道を歩むことになるのであった。
大器晩成エンチャンター~Sランク冒険者パーティから追放されてしまったが、追放後の成長度合いが凄くて世界最強になる
遠野紫
ファンタジー
「な、なんでだよ……今まで一緒に頑張って来たろ……?」
「頑張って来たのは俺たちだよ……お前はお荷物だ。サザン、お前にはパーティから抜けてもらう」
S級冒険者パーティのエンチャンターであるサザンは或る時、パーティリーダーから追放を言い渡されてしまう。
村の仲良し四人で結成したパーティだったが、サザンだけはなぜか実力が伸びなかったのだ。他のメンバーに追いつくために日々努力を重ねたサザンだったが結局報われることは無く追放されてしまった。
しかしサザンはレアスキル『大器晩成』を持っていたため、ある時突然その強さが解放されたのだった。
とてつもない成長率を手にしたサザンの最強エンチャンターへの道が今始まる。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる