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久しぶりの島国でのスローライフ
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城へ戻り、スコルたちと合流を果たした。
みんなケガもなく、無事だった。
「ラスティさん!」
「心配かけたな、スコル」
「はい、とてもとても心配しました。……良かった、無事で」
真っ直ぐ俺の胸に飛び込んでくるスコル。俺は受け止め、抱きしめた。
一度は封印され俺は、ナハトの過去を追った。その時、スコルに似たアイファという聖女とダンジョン攻略。そしてシックザールと戦い、彼女を失った。
ナハトの言う通りだった。
彼は必死に戦い、大切な人を失った。その喪失感が俺の中で残留していた。
だから今の俺は、とても安堵していた。
「シックザールは『赤色閃光の聖書』の力を使い、封印した。ヤツもう現れない」
「おぉ、ヤツから奪い取れたのですね……!」
俺の手元にある赤い本を見つめるルドミラ。そう、エドゥのソウルスキルによって偶然だけどな。
おかげで封印という形で幕引きだ。
多分、封印を解く方法はないはずだ。
寵愛を受けし世界聖書がない限り。
「相変わらず凄い力だな、世界聖書は」
テオドールは呆れていた。
まるで世界聖書のことを詳しく知っている口ぶりだった。
「なんだ、知っていたのか」
「もちろん。我々、年長者組は様々なアイテムを目にしてきた。恐ろしい悪魔のような武具も発見し、戦ったことすらある」
不老不死であるルドミラ、エドゥ、テオドールの三人組は経験が違いすぎるな。
そうか、過去にも世界聖書は猛威を振るったようだな。
一旦、解散となり各々の時間を過ごすことに。
俺は広間でスコルと共に時間を過ごしていた。
まったりしていると、アルフレッドがパンケーキを焼いてくれた。見事な小麦色の円形。芸術的に広がる蜂蜜。
そして、特別だと言わんばかりに生クリームまで添えられていた。素晴らしい組み合わせだ。
「スペシャルパンケーキにございます」
「ありがとう、アルフレッド」
礼を言うと、アルフレッドは「では、ごゆっくり」と優しい口調で下がる。
さて、いただこう。
「わぁ~、いただきますっ」
目を星のようにキラキラ輝かせるスコルは、フォークとナイフを手に取ってパンケーキを切り分けていた。俺も続く。
「どれどれ……」
ナイフで一口サイズに切り、ふわふわのパンケーキを口へ運ぶ。
こ、これは……美味いッ!
蜂蜜と生クリームが甘くて見事に融合し、濃厚。口の中でとろけていくようだった。一瞬で幸福に包まれ、俺はもうフォークが止まらなくなっていた。
それはスコルも同様で幸せそうに食べていた。笑顔が見られて俺も幸せ。
「ん~、美味しすぎです~」
「その言葉、アルフレッドも泣いて喜んでいるぞ」
広間の片隅。直立不動で涙を滝のようにして流すアルフレッドの姿があった。……マジで泣いてた。
「やっぱり、島国ラルゴは落ち着きますねっ」
「そうだな。シックザールに支配されるかと一瞬焦ったけど、阻止できてよかった」
「本当に嫌な事件でしたね」
「ああ、元老院も建て直さなきゃいけないし……ああ、そうだ」
肝心のテレジアを忘れていた。
そろそろ人型に戻ってもらい、話をしなければ。
今後のドヴォルザーク帝国をどうしていくべきか。
俺は皇帝のままでいいのか――など。
みんなケガもなく、無事だった。
「ラスティさん!」
「心配かけたな、スコル」
「はい、とてもとても心配しました。……良かった、無事で」
真っ直ぐ俺の胸に飛び込んでくるスコル。俺は受け止め、抱きしめた。
一度は封印され俺は、ナハトの過去を追った。その時、スコルに似たアイファという聖女とダンジョン攻略。そしてシックザールと戦い、彼女を失った。
ナハトの言う通りだった。
彼は必死に戦い、大切な人を失った。その喪失感が俺の中で残留していた。
だから今の俺は、とても安堵していた。
「シックザールは『赤色閃光の聖書』の力を使い、封印した。ヤツもう現れない」
「おぉ、ヤツから奪い取れたのですね……!」
俺の手元にある赤い本を見つめるルドミラ。そう、エドゥのソウルスキルによって偶然だけどな。
おかげで封印という形で幕引きだ。
多分、封印を解く方法はないはずだ。
寵愛を受けし世界聖書がない限り。
「相変わらず凄い力だな、世界聖書は」
テオドールは呆れていた。
まるで世界聖書のことを詳しく知っている口ぶりだった。
「なんだ、知っていたのか」
「もちろん。我々、年長者組は様々なアイテムを目にしてきた。恐ろしい悪魔のような武具も発見し、戦ったことすらある」
不老不死であるルドミラ、エドゥ、テオドールの三人組は経験が違いすぎるな。
そうか、過去にも世界聖書は猛威を振るったようだな。
一旦、解散となり各々の時間を過ごすことに。
俺は広間でスコルと共に時間を過ごしていた。
まったりしていると、アルフレッドがパンケーキを焼いてくれた。見事な小麦色の円形。芸術的に広がる蜂蜜。
そして、特別だと言わんばかりに生クリームまで添えられていた。素晴らしい組み合わせだ。
「スペシャルパンケーキにございます」
「ありがとう、アルフレッド」
礼を言うと、アルフレッドは「では、ごゆっくり」と優しい口調で下がる。
さて、いただこう。
「わぁ~、いただきますっ」
目を星のようにキラキラ輝かせるスコルは、フォークとナイフを手に取ってパンケーキを切り分けていた。俺も続く。
「どれどれ……」
ナイフで一口サイズに切り、ふわふわのパンケーキを口へ運ぶ。
こ、これは……美味いッ!
蜂蜜と生クリームが甘くて見事に融合し、濃厚。口の中でとろけていくようだった。一瞬で幸福に包まれ、俺はもうフォークが止まらなくなっていた。
それはスコルも同様で幸せそうに食べていた。笑顔が見られて俺も幸せ。
「ん~、美味しすぎです~」
「その言葉、アルフレッドも泣いて喜んでいるぞ」
広間の片隅。直立不動で涙を滝のようにして流すアルフレッドの姿があった。……マジで泣いてた。
「やっぱり、島国ラルゴは落ち着きますねっ」
「そうだな。シックザールに支配されるかと一瞬焦ったけど、阻止できてよかった」
「本当に嫌な事件でしたね」
「ああ、元老院も建て直さなきゃいけないし……ああ、そうだ」
肝心のテレジアを忘れていた。
そろそろ人型に戻ってもらい、話をしなければ。
今後のドヴォルザーク帝国をどうしていくべきか。
俺は皇帝のままでいいのか――など。
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