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島国ラルゴに迫る恐ろしき封印
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スコルの世界聖書にある転移スキル『ハイパードライブ』を使用してもらい、島国ラルゴへ帰還した。
この場所は“城内”か。
つまり、俺たちの拠点だ。
「よくやってくれた、スコル!」
「お城が一番イメージできたので」
あとは、シックザールがこのラルゴに来ていないか確認しなければ。
この場合、アルフレッドに聞く方が早いか。
みんな共に部屋を探し回った。
すると庭にその姿を発見した。
「アルフレッド!」
「……! ぼっちゃん――いえ、ラスティ様。島国ラルゴに戻られていたのですね」
「ああ、緊急で戻った。アレグロ枢機卿は知っているだろう」
「ええ。聖央教会のトップです。暗殺の噂は耳に入っておりますが」
俺は、ドヴォルザーク帝国であったことを詳しくアルフレッドに話した。アイツは本当は生きていて、別の世界の住人であることを。
ナハトという少年と因縁があること。
黄金の聖女アイファの存在。
そして、七つ存在する世界聖書と七つの世界を。
「ヤツの本当の名前はシックザール。全世界の敵だ」
「なるほど、そのような男だったとは。……では、この島国ラルゴに?」
「多分、向かってきているか、もういるはず」
「恐らくすでに到着済みかと」
「なんだって……?」
「ラスティ様が来られる前には、街中が騒然となっておりましたので」
すでに到着していたか。
俺の『無人島開発スキル』に反応しないとは、厄介な。
今のところ被害はないようだが……。
「様子を見に行きましょう」
そう提案するルドミラ。そうだな、そうしよう。
「行こう」
スコルとルドミラを連れ、城の外へ。
急いで街中へ向かうと、人の気配がまるでなかった。……なんだ、おかしいぞ。こんな無人なワケがない。
いつも活気があって冒険者の姿があるはず。
なのに、今は誰もいない。
「なんだかヘンですね……」
スコルもこの異様な光景に違和感を感じ取ったようで、不安な表情で周囲を見渡していた。そして、ルドミラもこれはおかしいと断言。
だよな、俺が間違っているわけではないよな。
冒険者ギルドは……トレニアさんはいるのか――?
向かってみると、冒険者ギルドも無人だった。……おい、ウソだろ。
「なぜだ。なぜ人がいない……!」
「封印……では」
と、ルドミラは気になる言葉を口にした。
封印。
そういえば、スケルツォも言っていたな。
ナハトとテオドールが『封印』されたと。
もしかして“赤い聖書”のスキルか何かだろうか。まさか、島国ラルゴに『塔』を建てる目的で、住人を封印したっていうのかよ……!
「そんな!」
「ラスティさん、このままでは皆、封印されちゃいます……」
「スコルもそう思うか。そうだな……シックザールの仕業である可能性はかなり高い。すぐに探さないと全員消されるぞ」
「はい。がんばって探知します」
スコルは、世界聖書を使いシックザールを探してくれるようだ。時間は掛かるだろうから、移動しながらだ。
島国ラルゴのあっちこっちを探したが、ヤツは見つからなかった。
もしかして嫌がらせでもしているのか?
もともとシックザールは枢機卿。
ドヴォルザーク帝国で情報収集をして、俺の島国ラルゴのことも知ってはいるはず。だから、ここにトロイメライを建てる為の計画を前々から練っていたのかもしれない。
だとすれば――。
「…………!」
足を止めるルドミラは『城』の方を見ていた。
「どうした?」
「アルフレッド殿の気配が消えました」
「シックザールの封印か!」
「急ぎましょう!!」
走って城へ向かった。
ダメだ、もう気配がまるでない。
執事やメイドはいない。庭師すらもいない。
……クソッ!!
そして庭に出ると、そこには。
「……ほう、随分と早かったなラスティ」
「シックザール、てめえ!」
「島国ラルゴ。素晴らしい島だ……私のトロイメライ建設に相応しい!」
やっぱり、そういう目的か!!
俺の大切な人々を封印しやがって、許せねえ。
即座に妖刀テレジアを構えた。
コイツを倒さねばならない。
この場所は“城内”か。
つまり、俺たちの拠点だ。
「よくやってくれた、スコル!」
「お城が一番イメージできたので」
あとは、シックザールがこのラルゴに来ていないか確認しなければ。
この場合、アルフレッドに聞く方が早いか。
みんな共に部屋を探し回った。
すると庭にその姿を発見した。
「アルフレッド!」
「……! ぼっちゃん――いえ、ラスティ様。島国ラルゴに戻られていたのですね」
「ああ、緊急で戻った。アレグロ枢機卿は知っているだろう」
「ええ。聖央教会のトップです。暗殺の噂は耳に入っておりますが」
俺は、ドヴォルザーク帝国であったことを詳しくアルフレッドに話した。アイツは本当は生きていて、別の世界の住人であることを。
ナハトという少年と因縁があること。
黄金の聖女アイファの存在。
そして、七つ存在する世界聖書と七つの世界を。
「ヤツの本当の名前はシックザール。全世界の敵だ」
「なるほど、そのような男だったとは。……では、この島国ラルゴに?」
「多分、向かってきているか、もういるはず」
「恐らくすでに到着済みかと」
「なんだって……?」
「ラスティ様が来られる前には、街中が騒然となっておりましたので」
すでに到着していたか。
俺の『無人島開発スキル』に反応しないとは、厄介な。
今のところ被害はないようだが……。
「様子を見に行きましょう」
そう提案するルドミラ。そうだな、そうしよう。
「行こう」
スコルとルドミラを連れ、城の外へ。
急いで街中へ向かうと、人の気配がまるでなかった。……なんだ、おかしいぞ。こんな無人なワケがない。
いつも活気があって冒険者の姿があるはず。
なのに、今は誰もいない。
「なんだかヘンですね……」
スコルもこの異様な光景に違和感を感じ取ったようで、不安な表情で周囲を見渡していた。そして、ルドミラもこれはおかしいと断言。
だよな、俺が間違っているわけではないよな。
冒険者ギルドは……トレニアさんはいるのか――?
向かってみると、冒険者ギルドも無人だった。……おい、ウソだろ。
「なぜだ。なぜ人がいない……!」
「封印……では」
と、ルドミラは気になる言葉を口にした。
封印。
そういえば、スケルツォも言っていたな。
ナハトとテオドールが『封印』されたと。
もしかして“赤い聖書”のスキルか何かだろうか。まさか、島国ラルゴに『塔』を建てる目的で、住人を封印したっていうのかよ……!
「そんな!」
「ラスティさん、このままでは皆、封印されちゃいます……」
「スコルもそう思うか。そうだな……シックザールの仕業である可能性はかなり高い。すぐに探さないと全員消されるぞ」
「はい。がんばって探知します」
スコルは、世界聖書を使いシックザールを探してくれるようだ。時間は掛かるだろうから、移動しながらだ。
島国ラルゴのあっちこっちを探したが、ヤツは見つからなかった。
もしかして嫌がらせでもしているのか?
もともとシックザールは枢機卿。
ドヴォルザーク帝国で情報収集をして、俺の島国ラルゴのことも知ってはいるはず。だから、ここにトロイメライを建てる為の計画を前々から練っていたのかもしれない。
だとすれば――。
「…………!」
足を止めるルドミラは『城』の方を見ていた。
「どうした?」
「アルフレッド殿の気配が消えました」
「シックザールの封印か!」
「急ぎましょう!!」
走って城へ向かった。
ダメだ、もう気配がまるでない。
執事やメイドはいない。庭師すらもいない。
……クソッ!!
そして庭に出ると、そこには。
「……ほう、随分と早かったなラスティ」
「シックザール、てめえ!」
「島国ラルゴ。素晴らしい島だ……私のトロイメライ建設に相応しい!」
やっぱり、そういう目的か!!
俺の大切な人々を封印しやがって、許せねえ。
即座に妖刀テレジアを構えた。
コイツを倒さねばならない。
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