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ポーションダンジョン突入!!
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早朝、小屋を『木材』へ変換し、撤去した。
そのまま残してもモンスターに破壊されるだけだからなぁ。
エドゥの容態は安定していた。スコルがヒールを続け、少しずつだが背中の傷も癒えてきたようだ。
尚、ドルコス男爵は昨晩、眠ってしまい、まったく状況に気づいていなかった。起きて状況に混乱していた様子。
「……なんと、そんなことがあったのですね」
「ああ。だから、エドゥは俺が背負っていく」
スコルが羨ましそうに俺とエドゥを見つめてくる。……んむぅ、ちょっと動きづらい。けれど負傷したエドゥを歩かせるわけにもいかない。
そのエドゥは嬉しそうに俺の背中にしがみついていた。
「…………ラスティ様ぁ」
「お、おう」
珍しく甘えてくるエドゥ。
その度にスコルの視線が強くなる。
あとが怖いなぁ……。
馬車に乗り、いよいよポーションダンジョンを目指す。ここからなら、そう遠くはないらしい。
【ポーションダンジョン】
ドヴォルザーク帝国からかなり離れた場所。
異国『ヤマト』が少し見えてくる。だがエドゥ曰く、それでもかなり距離があるようだ。今はそっちに用はない。
ダンジョンは大穴が広がっていた。
な、なんだこのバカでけぇ穴。
「お、落ちてしまいそうです……」
「スコル。危ないぞ」
「はい……」
こりゃあ、隕石かなにか降ってきて出来たような大穴だな。
この下が『ポーションダンジョン』ってワケか。そして、この先にシベリウスが迷い込んでいるはず。助けねば。
「ほぉ。驚きました。このような穴があったとは」
「ドルコス男爵。ここは新たに発見されたばかりのダンジョンさ」
「そうなのですね」
「ここまでご苦労だった。報酬は渡す。もう帰っていいぞ」
「ですが、帰りは?」
「大丈夫だ。帰りはこっちで何とかする」
俺は、ドルコス男爵に金貨を支払った。しかし、ドルコス男爵は腑に落ちないよう様子だった。
「ここまでお世話になったのです。最後までお付き合いさせてください」
「この先は危険だ。どんなモンスターが現れるか分からん。しかも俺はエドゥを背負っているからな……ドルコス男爵を守れる余裕はないぞ」
スコルだって守らなきゃいけない。悪いが、これ以上は厳しい。
「そうですね。解かりました……」
「解かってくれたか」
「では、せめてこの場所で待とうと思います」
「だ、だが……」
「大丈夫です。もしも、私の身に何かあった場合は自己責任ですから」
そこまでの覚悟か。でも、帰りの足があるのは正直助かる。
ドルコス男爵がどこまで踏ん張れるか分からんが、お願いしよう。
「仕方ないな。せめて安全に過ごせるようにしておく」
撤去した小屋をダンジョン付近に設置。更に“頑丈《がんじょう》”にしておいた。これで強いモンスターに襲われても、そう簡単には破壊されないだろう。
しかし、材料の『鉄』を使い切ってしまった。
「なにからなにまでありがとうございます!」
男爵と別れ、俺たちは大穴ヘ。
シベリウス先遣隊が打ったであろうハシゴロープが引っ掛けられていた。こんなロープで下へ降りたのかよ。
「こ、怖いです……」
足元を震わせるスコル。確かに、底が暗くて見えないな。どれくらい深いのか分からない。
ハシゴロープで降りるのもリスクが高そうだ。
「ここはお任せを」
「エドゥ、なんとかできるのか?」
「はい。大賢者のスキル『ソウルフォース』である程度の滞空や浮遊ができます。なので、安全に降下できるかと」
「へえ、凄いな。じゃあ、頼むぜ」
こくりと頷くエドゥ。
俺はスコルの手を握る。
「……っ!」
びくっと反応を示すスコルは、頬を赤くしていた。……て、照れているのか。という俺も、久しぶりにスコルの小さな手を握った気がする。
そんな中、俺やスコル、エドゥの身が黄緑色に染まっていく。こ、これが『ソウルフォース』なのか。
凄い魔力だ――!
ジャンプして降りてみてくださいとエドゥから指示があったので、俺はジャンプして飛び降りた。
落ちるかと思ったが、滞空していた。
「おぉ! マジかよ」
「では降りますよ」
俺たちはゆっくりと穴に落ちていく。
そのまま残してもモンスターに破壊されるだけだからなぁ。
エドゥの容態は安定していた。スコルがヒールを続け、少しずつだが背中の傷も癒えてきたようだ。
尚、ドルコス男爵は昨晩、眠ってしまい、まったく状況に気づいていなかった。起きて状況に混乱していた様子。
「……なんと、そんなことがあったのですね」
「ああ。だから、エドゥは俺が背負っていく」
スコルが羨ましそうに俺とエドゥを見つめてくる。……んむぅ、ちょっと動きづらい。けれど負傷したエドゥを歩かせるわけにもいかない。
そのエドゥは嬉しそうに俺の背中にしがみついていた。
「…………ラスティ様ぁ」
「お、おう」
珍しく甘えてくるエドゥ。
その度にスコルの視線が強くなる。
あとが怖いなぁ……。
馬車に乗り、いよいよポーションダンジョンを目指す。ここからなら、そう遠くはないらしい。
【ポーションダンジョン】
ドヴォルザーク帝国からかなり離れた場所。
異国『ヤマト』が少し見えてくる。だがエドゥ曰く、それでもかなり距離があるようだ。今はそっちに用はない。
ダンジョンは大穴が広がっていた。
な、なんだこのバカでけぇ穴。
「お、落ちてしまいそうです……」
「スコル。危ないぞ」
「はい……」
こりゃあ、隕石かなにか降ってきて出来たような大穴だな。
この下が『ポーションダンジョン』ってワケか。そして、この先にシベリウスが迷い込んでいるはず。助けねば。
「ほぉ。驚きました。このような穴があったとは」
「ドルコス男爵。ここは新たに発見されたばかりのダンジョンさ」
「そうなのですね」
「ここまでご苦労だった。報酬は渡す。もう帰っていいぞ」
「ですが、帰りは?」
「大丈夫だ。帰りはこっちで何とかする」
俺は、ドルコス男爵に金貨を支払った。しかし、ドルコス男爵は腑に落ちないよう様子だった。
「ここまでお世話になったのです。最後までお付き合いさせてください」
「この先は危険だ。どんなモンスターが現れるか分からん。しかも俺はエドゥを背負っているからな……ドルコス男爵を守れる余裕はないぞ」
スコルだって守らなきゃいけない。悪いが、これ以上は厳しい。
「そうですね。解かりました……」
「解かってくれたか」
「では、せめてこの場所で待とうと思います」
「だ、だが……」
「大丈夫です。もしも、私の身に何かあった場合は自己責任ですから」
そこまでの覚悟か。でも、帰りの足があるのは正直助かる。
ドルコス男爵がどこまで踏ん張れるか分からんが、お願いしよう。
「仕方ないな。せめて安全に過ごせるようにしておく」
撤去した小屋をダンジョン付近に設置。更に“頑丈《がんじょう》”にしておいた。これで強いモンスターに襲われても、そう簡単には破壊されないだろう。
しかし、材料の『鉄』を使い切ってしまった。
「なにからなにまでありがとうございます!」
男爵と別れ、俺たちは大穴ヘ。
シベリウス先遣隊が打ったであろうハシゴロープが引っ掛けられていた。こんなロープで下へ降りたのかよ。
「こ、怖いです……」
足元を震わせるスコル。確かに、底が暗くて見えないな。どれくらい深いのか分からない。
ハシゴロープで降りるのもリスクが高そうだ。
「ここはお任せを」
「エドゥ、なんとかできるのか?」
「はい。大賢者のスキル『ソウルフォース』である程度の滞空や浮遊ができます。なので、安全に降下できるかと」
「へえ、凄いな。じゃあ、頼むぜ」
こくりと頷くエドゥ。
俺はスコルの手を握る。
「……っ!」
びくっと反応を示すスコルは、頬を赤くしていた。……て、照れているのか。という俺も、久しぶりにスコルの小さな手を握った気がする。
そんな中、俺やスコル、エドゥの身が黄緑色に染まっていく。こ、これが『ソウルフォース』なのか。
凄い魔力だ――!
ジャンプして降りてみてくださいとエドゥから指示があったので、俺はジャンプして飛び降りた。
落ちるかと思ったが、滞空していた。
「おぉ! マジかよ」
「では降りますよ」
俺たちはゆっくりと穴に落ちていく。
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