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奪われたポーション!! 三本同時使用の恐ろしさ!?
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圧倒的パワーがマルクスを押し込む。
ヤツはバランスを崩し、とうとう地面に落ちていく。
「俺の勝ちだ!!」
「ラ、ラスティ! 貴様は重大なミスを犯した……!」
「この状況でなにを言っていやがる。もう逆転は不可能のだろうが!」
ゲイルチュールのパワーを更に高めていく。ズンズンとクレーターに沈むマルクス。焦っていはいるものの、まだ耐えていた。
しつこいやつ!
「今に分かる」
ニヤッと笑うマルクス。だが、俺はそうはさせまいとフルパワーで武器を振り落とした。
「くらええええええええええッ!」
「ぐぬ……ぐおおおおおおおおおおおおおお……!!!」
激しい衝撃が閃光となり、より巨大な穴を穿つ。これでおしまいだ!
白い光が数秒続き、しばらくして晴れるとクレーターにマルクスの姿はなかった。穴の奥底に落ちたか。
「やりましたね、ラスティくん!」
「いや、みんなのおかげだ」
スコルたちの方へ戻ろうとした、その時。俺は“違和感”を感じた。
なんだ、この嫌な感じ。
確か、マルクスは『重大なミス』がどうとか。いや、そんなはずは……!
『……シュッ』
そんな風の切り裂くような音がした。
……な?
「ラスティ!! まだ終わっていないぞ!!」
イズアールが叫び、俺は気づいた。
スコル、ハヴァマール、ストレルカの持つ『ギガマッスルバーサークポーション改』が手元から消えていた。
「スコル! ギガマッスルバーサークポーション改は!?」
「え……。わたし、持っていたはずなんですけど……あれれ」
いつの間にか手元から消えていた。
まさか……!!
『今頃気づいたのか、ラスティ! そうだ。私自身も数十秒間だが透明になれるのだよ!』
少し離れた場所で姿を現すマルクスは、三本の『ギガマッスルバーサークポーション改』を手にしていた。
しまった……奪われた!!
「まずいぞ!!」
テオドールが焦って叫んだ。アイツがあんなに慌てるってことは……まさか三本分の効力が出るってことか! まてまて、そんなことになったらマルクスは……。
「おい、テオドール。マルクスがギガマッスルバーサークポーション改を三本飲んだ場合、どうなる?」
「ヤツ次第だ……」
「ヤツ次第? どういうことだ」
「ギガマッスルバーサークポーション改は一本までなら体の負担も少ない。だが、三本ともなれば肉体的にも精神的にも負荷が掛かる。だが、マルクスが耐えられる器なら“無敵”になる」
それはマズイな……。もし適用され、無敵になられたら今度こそ手に負えないぞ。飲まれる前に潰す!
「みんな! マルクスの持っているポーションを破壊するんだ!!」
俺がそう指示を出すと、みんな一斉に走り出す。
「遅い!! 貴様たちが到達する前に、私はこのポーションを飲み干してやるッ!!」
ポーション瓶の蓋を開封し、口をつけるマルクス。くそう、さすがに間に合わねえ!! まずい……これでヤツは無敵なのか!
「やめろおおおおおお!!」
「残念だったな、ラスティ! あと少しだった! だが、こんな危険なポーションを野放しにしておくとは馬鹿の極みだな!」
ぐびぐびっとヤツは全ての液体を飲み干した。……クソ、遅かった。
「ど、どうなるのでしょう……」
足を止め、警戒するストレルカ。みんなも様子を見ていた。
「おぉ……おおお! 力が! みなぎってくる!! 体の奥底から湧き出てくるぞ!!」
バキッ、ギリリリ、バキバキバキっと物凄い音を響かせ、マルクスの肉体が膨れ上がっていく。……まてまて!
「ちょ、兄上! あやつ、なんかモンスターのように変形しておらんか!?」
その様子にビビるハヴァマール。
なんてこった……ギガマッスルバーサークポーション改を三本も飲むとあんな肉体改造されちまうのか……。
いや、そんな次元を通り越していた。
あれは“バケモノ”だ。
「グ、グハハハ……ウアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!」
青白い光の柱がマルクスを包む。おい、どうなってやがる!
視界が晴れると、そこには。
「え……」
「な、なんじゃこれは……!」
マルクス自身も驚いていた。
俺やみんなもその姿に頭を捻った。なんでそうなった……?」
「お前……マルクスなのか」
「そ、そう……だ。って、なんじゃこれは!!」
肉体が小さくなり、まるで赤ん坊のようなっていた。ほぼ赤ちゃんだアレ。
「はは! こりゃ傑作だ!」
「どういうことだよ、テオドール。無敵になるんじゃなかったのかよ」
「そうなって欲しかったのかい、ラスティ」
「いや、そうじゃないけど」
「ならいいじゃないか」
「説明しろ」
「いいだろう。実はスコル様とハヴァマール様、そしてストレルカ様のポーションには別の成分を入れていた」
「なんだって!?」
「だって、どうせ飲まないだろうし」
それはそうだな。スコルが筋肉ムキムキになるところなんて見たくない。ハヴァマールとストレルカも同様だ。
結局飲まなかったわけだが。
そうか、テオドールはこのことを見越して中身を変えていたんだな。さすがだ。
「よくやった、テオドール。で、あの赤ん坊マルクスは強いのか?」
「もちろん弱い。赤ん坊だからね」
こうなってしまってはマルクスはどうしようもない。
「バカな、バカな!! 私が赤ん坊に……そんな……これでは戦えぬ……」
その場にコロンと倒れるマルクス。かつての威厳はない。迫力もない。終わったな。
これで『聖戦』は終わったかな。
ヤツはバランスを崩し、とうとう地面に落ちていく。
「俺の勝ちだ!!」
「ラ、ラスティ! 貴様は重大なミスを犯した……!」
「この状況でなにを言っていやがる。もう逆転は不可能のだろうが!」
ゲイルチュールのパワーを更に高めていく。ズンズンとクレーターに沈むマルクス。焦っていはいるものの、まだ耐えていた。
しつこいやつ!
「今に分かる」
ニヤッと笑うマルクス。だが、俺はそうはさせまいとフルパワーで武器を振り落とした。
「くらええええええええええッ!」
「ぐぬ……ぐおおおおおおおおおおおおおお……!!!」
激しい衝撃が閃光となり、より巨大な穴を穿つ。これでおしまいだ!
白い光が数秒続き、しばらくして晴れるとクレーターにマルクスの姿はなかった。穴の奥底に落ちたか。
「やりましたね、ラスティくん!」
「いや、みんなのおかげだ」
スコルたちの方へ戻ろうとした、その時。俺は“違和感”を感じた。
なんだ、この嫌な感じ。
確か、マルクスは『重大なミス』がどうとか。いや、そんなはずは……!
『……シュッ』
そんな風の切り裂くような音がした。
……な?
「ラスティ!! まだ終わっていないぞ!!」
イズアールが叫び、俺は気づいた。
スコル、ハヴァマール、ストレルカの持つ『ギガマッスルバーサークポーション改』が手元から消えていた。
「スコル! ギガマッスルバーサークポーション改は!?」
「え……。わたし、持っていたはずなんですけど……あれれ」
いつの間にか手元から消えていた。
まさか……!!
『今頃気づいたのか、ラスティ! そうだ。私自身も数十秒間だが透明になれるのだよ!』
少し離れた場所で姿を現すマルクスは、三本の『ギガマッスルバーサークポーション改』を手にしていた。
しまった……奪われた!!
「まずいぞ!!」
テオドールが焦って叫んだ。アイツがあんなに慌てるってことは……まさか三本分の効力が出るってことか! まてまて、そんなことになったらマルクスは……。
「おい、テオドール。マルクスがギガマッスルバーサークポーション改を三本飲んだ場合、どうなる?」
「ヤツ次第だ……」
「ヤツ次第? どういうことだ」
「ギガマッスルバーサークポーション改は一本までなら体の負担も少ない。だが、三本ともなれば肉体的にも精神的にも負荷が掛かる。だが、マルクスが耐えられる器なら“無敵”になる」
それはマズイな……。もし適用され、無敵になられたら今度こそ手に負えないぞ。飲まれる前に潰す!
「みんな! マルクスの持っているポーションを破壊するんだ!!」
俺がそう指示を出すと、みんな一斉に走り出す。
「遅い!! 貴様たちが到達する前に、私はこのポーションを飲み干してやるッ!!」
ポーション瓶の蓋を開封し、口をつけるマルクス。くそう、さすがに間に合わねえ!! まずい……これでヤツは無敵なのか!
「やめろおおおおおお!!」
「残念だったな、ラスティ! あと少しだった! だが、こんな危険なポーションを野放しにしておくとは馬鹿の極みだな!」
ぐびぐびっとヤツは全ての液体を飲み干した。……クソ、遅かった。
「ど、どうなるのでしょう……」
足を止め、警戒するストレルカ。みんなも様子を見ていた。
「おぉ……おおお! 力が! みなぎってくる!! 体の奥底から湧き出てくるぞ!!」
バキッ、ギリリリ、バキバキバキっと物凄い音を響かせ、マルクスの肉体が膨れ上がっていく。……まてまて!
「ちょ、兄上! あやつ、なんかモンスターのように変形しておらんか!?」
その様子にビビるハヴァマール。
なんてこった……ギガマッスルバーサークポーション改を三本も飲むとあんな肉体改造されちまうのか……。
いや、そんな次元を通り越していた。
あれは“バケモノ”だ。
「グ、グハハハ……ウアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!」
青白い光の柱がマルクスを包む。おい、どうなってやがる!
視界が晴れると、そこには。
「え……」
「な、なんじゃこれは……!」
マルクス自身も驚いていた。
俺やみんなもその姿に頭を捻った。なんでそうなった……?」
「お前……マルクスなのか」
「そ、そう……だ。って、なんじゃこれは!!」
肉体が小さくなり、まるで赤ん坊のようなっていた。ほぼ赤ちゃんだアレ。
「はは! こりゃ傑作だ!」
「どういうことだよ、テオドール。無敵になるんじゃなかったのかよ」
「そうなって欲しかったのかい、ラスティ」
「いや、そうじゃないけど」
「ならいいじゃないか」
「説明しろ」
「いいだろう。実はスコル様とハヴァマール様、そしてストレルカ様のポーションには別の成分を入れていた」
「なんだって!?」
「だって、どうせ飲まないだろうし」
それはそうだな。スコルが筋肉ムキムキになるところなんて見たくない。ハヴァマールとストレルカも同様だ。
結局飲まなかったわけだが。
そうか、テオドールはこのことを見越して中身を変えていたんだな。さすがだ。
「よくやった、テオドール。で、あの赤ん坊マルクスは強いのか?」
「もちろん弱い。赤ん坊だからね」
こうなってしまってはマルクスはどうしようもない。
「バカな、バカな!! 私が赤ん坊に……そんな……これでは戦えぬ……」
その場にコロンと倒れるマルクス。かつての威厳はない。迫力もない。終わったな。
これで『聖戦』は終わったかな。
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