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無人島開発スキルと精霊の連携

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 崖へ向かうと、メテオドラゴンがこちらに反応を示した。
 まてまて、何体いるんだこれは!

 感じる魔力の数……百は優に超える。

 多すぎるな。
 このままでは多くのモンスターを引き連れてしまうことになる。それはパーティの壊滅を意味している。

 俺はいったん下がった。


「ダメだ! メテオドラゴンの数が多すぎる」
「……ラスティ様。いったい、崖の中はどうなっているのです!?」

 ストレルカも異常な数を察知したのだろう、焦っていた。
 このままではメテオドラゴンの群れに襲われる。
 そうなる前に距離を取った。

 よし、これだけ離れれば、こちらの魔力を感知されないはず。

 数体ほど地割れから現れたが、すぐに巣へ戻っていく。


「ストレルカ、今のメテオドラゴン……どう思う?」
「非常に危険ですね。一体だけでも物凄い魔力でした。おそらく、火力特化型でしょう」

 自爆するほどのモンスターだ。一筋縄ではいかないな。
 しかも、自爆されては討伐としてはカウントされないはず。それでは意味がない。

 岩陰に身を潜め、どうするべきか悩む。


「う~ん……参ったな」
「そうですね、ラスティさん」


 スコルもどうしたらいいのか困惑していた。
 聖女であるスコルもそんな顔をするほどだ。メテオドラゴンの魔力は相当なもの。


「兄上、なんとか一体だけ連れてくるのだ。それしか方法はない」


 そう提案するハヴァマール。


「そうだな。それしかないようだ」


 しかし、闇雲にツッコめば、メテオドラゴンの群れに襲われるだけだ。なんとか数体だけに絞りたいが――難しすぎる。

 一体だけは不可能かもしれない。

 早くしないと他のパーティが追い付いてくる。そうなれば現場は大混乱となろうだろう。その前に一体討伐せねば。


「むー…む!」
「どうした、ハヴァマール」

「忘れていないか、兄上」
「なにを?」

「ちょ……兄上には世界で唯一のスキルがあるだろう」
「無人島開発スキルか! 焦っていて忘れていたよ。思い出させてくれてありがとう」


 そうだ。俺には特殊スキルがある。
 メテオドラゴンを誘き寄せる方法があるはずだ。

 まずは“強固な壁”を複数作って設置。いつでも隠れられるようにしよう。

 この荒野は、隠れる場所があまりに少ない。

 材料の『石』を使い、俺は適当な場所に『壁』を設置。
 家の高さほどある分厚い壁を十か所以上置いた。耐久力はかなりあるから、そう簡単に破壊されることはない。


「なるほど、これならどんな攻撃も一定なら防げますね」
「ああ、ストレルカ。ただ、ここからが問題だ。一体だけ連れて来なければならない。なにか良い方法がないだろうか」

「そうですねえ……。あ!」

「!?」

「わたくしのアクアナイトを使いましょう。精霊を遠隔で操り、一体だけ誘き出します」
「おぉ! その手があったか!」


 俺の作った壁とストレルカのアクアナイトの連携でいけるかもしれない。
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