無人島Lv.9999 無人島開発スキルで最強の島国を作り上げてスローライフ

桜井正宗

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ドヴォルザーク帝国へ

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 一体目のブラックエンペラードラゴンは撃破した。こうなれば二体目の処理も困らない。エドゥの力を借り、即座にモンスターの反応のある方角へ転移。

 同様に聖属性・・・の『ライトニングボルテックス』を放ち、討伐は完了した。


「――ふぅ」
「お疲れ様です、ラスティさん」
「ありがとう、スコル。それに、みんなも」

 あれを一人で倒すなんて無理だ。
 全員の力を合わせたおかげで、あの最強……いや、最凶のドラゴンを倒すことができた。

 全員、疲弊して疲れた顔を浮かべていた。

 転移で城へ戻って早々、ルドミラが舞い戻ってきた。


「ラスティくん! 戻られたのですね!」
「ああ、ルドミラ。ブラックエンペラードラゴンはぶっ潰した」
「二体を倒されたのですね!?」
「ああ、バッチリ」

 俺がそうサムズアップすると、ルドミラは感激していた。

「素晴らしいです。あの獰猛なドラゴンを倒してしまうとは……さすがです」
「いや、俺だけの力じゃないよ。それで、街の被害状況は?」
「ええ。防衛兵器の被害が甚大です。ほとんどが破壊されてしまいました。それに、農地も壊滅的ですね……」

 家屋も結構破壊されたようだ。
 そりゃ、無事では済まないよな。
 俺の『無人島開発スキル』に現れる島国ラルゴのステータスも酷い有様だ。こんな大災害レベルのダメージは初めてだ。

 幸い、死者はいないが……復興に少しだけ掛かるな。

「ルドミラ、木材と石材を早急に集めてくれ。俺がなんとかする」
「建造物の材料ですね。さっそく同盟国であるグラズノフ共和国やエルフの国ボロディンに支援要請をして参ります」

 踵を返すルドミラは、直ぐに対応へ取り掛かった。早くて助かる。

 その後、みんなには休んでもらった。

 俺は被害状況をこの目で確かめるべく、街へ。


「お待ちを、ラスティ様」
「エドゥ……」
「自分も同行したいのです」
「分かった。一緒に来てくれ」
「はい」


 エドゥの転移スキルで街へ。
 一瞬で到着すると、中心街は問題なかった。
 人の往来もそれなりにあるし、ここは大丈夫そうだな。


「良かった、冒険者ギルドやお店も無事だな」
「そのようですね」


 その後、中心街を外れて森や海側を歩いて回った。やはり、海側の方は被害がかなり出ていた。無人島開発スキルを使って修復したいところだが、材料の在庫がなかった。俺のアイテムボックスの中もすっからかんだ。
 最近、建物や兵器の風化防止の為に使ったり、増築などリフォームを頼まれたりしてかなり使ってしまっていたのだ。


「また、あんなのに襲われたら次はヤバイな」
「なにか対策を考えねばですね。ですが、その前に聖戦が……」
「そうなんだよな。そっちの問題もある」


 ドヴォルザーク帝国ではじまる皇帝巡る戦いだ。
 あと三日もしない内に始まるだろう。


「これからどうします?」
「んー、どのみち材料がないとどうしようもない。ルドミラに要請を頼んでいるから、待つしか……」

「ドヴォルザーク帝国なら売っているかもです」

「……! そうだな、聖戦の様子を見に行くついでに買出しへ行くか」

 帝国の市場なら材料が大量に売られている。
 あそこはアイテムの流通量が世界一だ。
 落ちぶれても経済大国であり、人々が集まる場所。

 帝国へ行ってみるしかない。

「参りますか」
「そうだな。いったん様子見で行こう」
「二人きりでいいのですね?」
「ああ。スコルたちは休ませてやろう。ドラゴンとの戦いで疲れているだろうし」
「了解しました。では、ディメンションポータルを展開します」

 まずは帝国へ行ってみる。
 木材や石材を買うついでに、帝国の街の様子を伺う。それでいこう。
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