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ボロディンを救いたい
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そろそろスコルに相談しなければならないことがある。そう、それは以前に『掲示板』で依頼があったエルフの国・ボロディンに関してのことだ。
掲示板の情報によれば、ボロディンはオークに襲われているらしい。魔界の動きが活発になっているのか、詳しいことは分からないが、危機なのは確かだ。
「スコル、少し話がある」
「はい、なんでしょうか?」
「実は、ボロディンが危ないかもしれない」
「え……。なにかあったのですか?」
「オークがの奇襲が活発らしい。被害が増えているとか、このままではもっと酷いことになるかも」
「そ、そんな……」
最近、ボロディンの方を見ている暇はなかった。オラトリオ大陸は、この島からかなり離れているし、向こうがどうなっているか知る術も少ない。
最後に行ったのはかなり前だ。
あの時はどうしたっけ……思い出せない。
「俺としては助けに行きたいと思っている。スコルはどう思う?」
「もちろん、助けたいです……! なんの罪もないエルフが酷い目に遭うなんて……そんなこと許せません。あの国の聖女として、なんとかしてあげたいです」
そうだ。スコルはもともと大神官アルミダが任命した正式な聖女。本来なら、向こうで崇められていてもおかしくない存在だ。でも、スコルは俺を探しにきてくれた。幼少の頃から俺を思ってくれていたんだ。だから今がある。
だから、俺にとってあの場所は思い出の場所でもある。
「なら、明日には出発しよう」
「ありがとうございます、ラスティさん」
腕に抱きついてくるスコル。笑顔を向けられ、俺は照れた。
◆
城へ戻ると、早々エドゥが俺のもとへやってきた。
「おかりなさい、ラスティ様」
「よう、エドゥ。どうした、こんなところに突っ立って」
「帰ってくる気配があったもので。なので相談したく」
「相談?」
「自分もボロディンに連れていって欲しいのです」
「ちょ!? どうして知ってる! まだスコルにしか話していないぞ」
「大変申し訳ないのですが、心を読ませていただきました」
そうだった。エドゥは大賢者。心を読むスキルがあるんだよな。テレパシーとか出来るし。ソウルウィスパーだったかな。
ちょっと驚いたけど、理由はありそうだな。
「どうしてまた」
「掲示板を見させていただきましたが、オークが暴れているそうですね」
「なんだ、見ていたのか」
「ええ、誰でも閲覧可能ですから」
まあいいか、前回はエドゥを置いていってしまったし、それに大賢者が一緒なら心強い。
「分かった。同行を許可する」
「ありがとうございます。スコル様もよろしくお願いします」
エドゥは丁寧にお辞儀をする。
「よろしくお願いしますね、エドゥさん」
同じようにスコルも頭を下げた。立場的にはスコルの方が上なんだけどな。そういう細かいところは気にしないようだから、まあいいか。
俺はその後、みんなを広間に招集してボロディンに危険が迫っているということを話した。
「それは本当か、兄上!」
席から立ち上がって驚くハヴァマール。
「ああ、だから明日、ボロディンへ向かう」
「最近、グラズノフ共和国へ出掛けたばかりではないか……」
「それはそうだが、助けてやらないとな」
「立派で正しい選択なのだ。でもぉ……」
ハヴァマールは最近甘えん坊だからな。俺にもっと構って欲しかったのだろう。でも、すぐに問題を片付ければ問題ない。
「分かってくれ。ルドミラもいいよな?」
「私は構いませんが、今回はラルゴに留まります。騎士団の育成も進めねばなりませんから」
「そうだな、騎士団に専念してくれ」
留守はルドミラに任せることにした。
明日は、俺、スコル、エドゥ、それとテオドールがついてきてくれることに。今回は俺含め四人で出発だ。
掲示板の情報によれば、ボロディンはオークに襲われているらしい。魔界の動きが活発になっているのか、詳しいことは分からないが、危機なのは確かだ。
「スコル、少し話がある」
「はい、なんでしょうか?」
「実は、ボロディンが危ないかもしれない」
「え……。なにかあったのですか?」
「オークがの奇襲が活発らしい。被害が増えているとか、このままではもっと酷いことになるかも」
「そ、そんな……」
最近、ボロディンの方を見ている暇はなかった。オラトリオ大陸は、この島からかなり離れているし、向こうがどうなっているか知る術も少ない。
最後に行ったのはかなり前だ。
あの時はどうしたっけ……思い出せない。
「俺としては助けに行きたいと思っている。スコルはどう思う?」
「もちろん、助けたいです……! なんの罪もないエルフが酷い目に遭うなんて……そんなこと許せません。あの国の聖女として、なんとかしてあげたいです」
そうだ。スコルはもともと大神官アルミダが任命した正式な聖女。本来なら、向こうで崇められていてもおかしくない存在だ。でも、スコルは俺を探しにきてくれた。幼少の頃から俺を思ってくれていたんだ。だから今がある。
だから、俺にとってあの場所は思い出の場所でもある。
「なら、明日には出発しよう」
「ありがとうございます、ラスティさん」
腕に抱きついてくるスコル。笑顔を向けられ、俺は照れた。
◆
城へ戻ると、早々エドゥが俺のもとへやってきた。
「おかりなさい、ラスティ様」
「よう、エドゥ。どうした、こんなところに突っ立って」
「帰ってくる気配があったもので。なので相談したく」
「相談?」
「自分もボロディンに連れていって欲しいのです」
「ちょ!? どうして知ってる! まだスコルにしか話していないぞ」
「大変申し訳ないのですが、心を読ませていただきました」
そうだった。エドゥは大賢者。心を読むスキルがあるんだよな。テレパシーとか出来るし。ソウルウィスパーだったかな。
ちょっと驚いたけど、理由はありそうだな。
「どうしてまた」
「掲示板を見させていただきましたが、オークが暴れているそうですね」
「なんだ、見ていたのか」
「ええ、誰でも閲覧可能ですから」
まあいいか、前回はエドゥを置いていってしまったし、それに大賢者が一緒なら心強い。
「分かった。同行を許可する」
「ありがとうございます。スコル様もよろしくお願いします」
エドゥは丁寧にお辞儀をする。
「よろしくお願いしますね、エドゥさん」
同じようにスコルも頭を下げた。立場的にはスコルの方が上なんだけどな。そういう細かいところは気にしないようだから、まあいいか。
俺はその後、みんなを広間に招集してボロディンに危険が迫っているということを話した。
「それは本当か、兄上!」
席から立ち上がって驚くハヴァマール。
「ああ、だから明日、ボロディンへ向かう」
「最近、グラズノフ共和国へ出掛けたばかりではないか……」
「それはそうだが、助けてやらないとな」
「立派で正しい選択なのだ。でもぉ……」
ハヴァマールは最近甘えん坊だからな。俺にもっと構って欲しかったのだろう。でも、すぐに問題を片付ければ問題ない。
「分かってくれ。ルドミラもいいよな?」
「私は構いませんが、今回はラルゴに留まります。騎士団の育成も進めねばなりませんから」
「そうだな、騎士団に専念してくれ」
留守はルドミラに任せることにした。
明日は、俺、スコル、エドゥ、それとテオドールがついてきてくれることに。今回は俺含め四人で出発だ。
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