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無人島Lv.9999
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もはや島は、無人島ではなくなった。
人口が爆発的に増えた結果、無人島のレベルはなぜか『9999』まで急上昇。開国も可能となって、正式にかっこ国となった。なぜこのような事態になったのか、ハヴァマールによると――
「これは想定外だった。人口増加による“レベルアップボーナス”だな。Lv.50を超えると、そのような効果が追加されるのだ」
「そんな特典があったのかよ」
「人口が“100人”を超える場合、その人数分に合わせてレベルアップするのだ。今現在の人口は一万人以上……なので余裕でLv.9999だな」
無人島開発スキルをよく見ると、こんな追記があった。
【無人島開発スキル】
Lv.50を超えた場合にこの効果は追加される。人口が100人を超えた場合、以降人数によって島のレベルがアップする。人口が減少した場合、その人数によってレベルダウンする。島のレベルが9999になった場合『王国開発スキル』が追加習得される。
そりゃ余裕で『Lv.9999』になるわな。
もちろん、島開発も進めていた。
家は増えたし、城も作った。城塞や屋敷、お店もたくさんだ。もう帝国とか共和国と謙遜ないレベルの街並みが出来上がっていた。
貨幣もベルリオーズ金貨、ヴォルムゼル銀貨、アリアーガ銅貨を流通させている。その方が色々と都合がいいと思ったし、貿易も盛んになるだろうしな。
そんな島国を作った俺は、いつしか『聖帝』と呼ばれるようになっていた。なんだか慣れないし、なぜそんな風に呼ばれるようになったのか謎だった。いったい、誰が言い始めたんだかな。
魔王アントニンに襲撃され、元々の家は失った。――ので、新たに建て直した。同じ場所に『城塞』を建てたんだ。そこに皆と一緒に住んでいた。
「そうか、まあ楽々レベルアップできて良かったよ。これから、レベリングしている暇もなさそうだしな」
「そうでもないさ、兄上」
「え?」
「これから『国』を作るのだ。兄上にはもっと頑張って貰わねばならん。世界一の国を作るのだ!」
「マジでやるのかよ。島でも大変だったのに」
――でもいいか。皆を食わせていかねばならんし、エルフの国とも同盟を組みたいと思っていた。それに……。
俺は、ひとりでスコルの部屋へ向かった。
扉をノックし、反応を待った。
すると、直ぐに返事があった。
「……ラスティさんですか?」
「おう、俺だ。部屋に入っても?」
「はい、どうぞ」
扉を開け、スコルの部屋に入った。そこには見違えるようなセイントローブを着るスコルの姿があった。あまりに神々しくて、まぶしかった。俺はそんなスコルの美しい姿に心を奪われてさえいた。
「綺麗だ」
「そ、そんな……恥ずかしいです」
「スコル、俺の前でよく見せてくれ」
「……うぅ」
顔を真っ赤にするスコルは、もじもじとしながらも俺の前に立つ。……うつくしい。俺は思わず、スコルを抱き寄せた。
「スコル……」
「はぅっ! ラ、ラスティさん……!? 今日はどうしちゃったんですか!? いつもはこんな大胆な事しないじゃないですか」
「そ、そうか? いや、けどな……スコルの事が欲しいんだ!」
「……わたしが、欲しい!?」
「うん。お、俺の嫁になってくれ」
「お、お嫁さん……ぷしゅぅぅ……」
一応、結婚を申し込んだつもりだったが――スコルは顔を真っ赤にし、煙を噴きだした。って、うあ!?
「ちょ、スコル! スコルってば……」
あー…切り出し方が突然すぎたか。
これでいいってルドミラが言うからさ!
まったく、全然ダメじゃないか。
◆
スコルが復活するまで待った。
「――ん、んん……ラスティさん、おはようございま……え」
「おはよう、スコル。目を覚ますのを待ってた」
「あの、わたし、なんでラスティさんに姫様抱っこされているんです!?」
「なぜって決まっているだろ」
「え?」
「スコルが好きだからだ。この気持ちは永遠に変わらない」
「ラスティさん! 本当にわたしで良いんですか」
「スコルじゃないとダメなんだ。だから――行こう」
俺はそのままスコルを運んでいく。城塞の庭へ駆け出していく。そこには多くの人たちが出迎えて待ってくれていた。
ハヴァマール、ストレルカ、ルドミラ、エドゥアルド、テオドール……我が国の住人。グラズノフ共和国のブレア姫と護衛、エルフの国ボロディンの人達がいた。そして、アルフレッドも見守ってくれている――。
「こ、これはいったい……」
「忘れたのか? 今日は“建国記念日”となる日さ」
「あぁ、そ、そうでした。気絶して記憶が飛んでいました。ごめんなさい」
「いいさ。スコルはそのまま聞いていてくれ」
俺はスコルを抱えたまま、全員を見渡す。数百人が俺に注目する。少し、緊張するな。
「おぉ、ついに始まるのか」「また新たな国が誕生か」「歴史的瞬間だ」「あのラスティ様が国を……素晴らしい」「同盟を組んで帝国に負けない国にしよう」「あぁ、彼がいれば安泰だ」「聖女様もお美しい」
深呼吸して、俺は宣言した。
「皆さん、お集まりいただきありがとうございます。御存知かと思いますが、俺はこの国の主でラスティ。さっそくですが、建国を宣言します!」
ざわざわと騒然となる。
俺は構わず国の名を叫ぶ。
「この国の名は――ラルゴ」
これは昔、アルフレッドから教えてもらった言葉だ。“家路”という意味があると。皆の帰るべき場所は――この『無人島Lv.9999』だ。
人口が爆発的に増えた結果、無人島のレベルはなぜか『9999』まで急上昇。開国も可能となって、正式にかっこ国となった。なぜこのような事態になったのか、ハヴァマールによると――
「これは想定外だった。人口増加による“レベルアップボーナス”だな。Lv.50を超えると、そのような効果が追加されるのだ」
「そんな特典があったのかよ」
「人口が“100人”を超える場合、その人数分に合わせてレベルアップするのだ。今現在の人口は一万人以上……なので余裕でLv.9999だな」
無人島開発スキルをよく見ると、こんな追記があった。
【無人島開発スキル】
Lv.50を超えた場合にこの効果は追加される。人口が100人を超えた場合、以降人数によって島のレベルがアップする。人口が減少した場合、その人数によってレベルダウンする。島のレベルが9999になった場合『王国開発スキル』が追加習得される。
そりゃ余裕で『Lv.9999』になるわな。
もちろん、島開発も進めていた。
家は増えたし、城も作った。城塞や屋敷、お店もたくさんだ。もう帝国とか共和国と謙遜ないレベルの街並みが出来上がっていた。
貨幣もベルリオーズ金貨、ヴォルムゼル銀貨、アリアーガ銅貨を流通させている。その方が色々と都合がいいと思ったし、貿易も盛んになるだろうしな。
そんな島国を作った俺は、いつしか『聖帝』と呼ばれるようになっていた。なんだか慣れないし、なぜそんな風に呼ばれるようになったのか謎だった。いったい、誰が言い始めたんだかな。
魔王アントニンに襲撃され、元々の家は失った。――ので、新たに建て直した。同じ場所に『城塞』を建てたんだ。そこに皆と一緒に住んでいた。
「そうか、まあ楽々レベルアップできて良かったよ。これから、レベリングしている暇もなさそうだしな」
「そうでもないさ、兄上」
「え?」
「これから『国』を作るのだ。兄上にはもっと頑張って貰わねばならん。世界一の国を作るのだ!」
「マジでやるのかよ。島でも大変だったのに」
――でもいいか。皆を食わせていかねばならんし、エルフの国とも同盟を組みたいと思っていた。それに……。
俺は、ひとりでスコルの部屋へ向かった。
扉をノックし、反応を待った。
すると、直ぐに返事があった。
「……ラスティさんですか?」
「おう、俺だ。部屋に入っても?」
「はい、どうぞ」
扉を開け、スコルの部屋に入った。そこには見違えるようなセイントローブを着るスコルの姿があった。あまりに神々しくて、まぶしかった。俺はそんなスコルの美しい姿に心を奪われてさえいた。
「綺麗だ」
「そ、そんな……恥ずかしいです」
「スコル、俺の前でよく見せてくれ」
「……うぅ」
顔を真っ赤にするスコルは、もじもじとしながらも俺の前に立つ。……うつくしい。俺は思わず、スコルを抱き寄せた。
「スコル……」
「はぅっ! ラ、ラスティさん……!? 今日はどうしちゃったんですか!? いつもはこんな大胆な事しないじゃないですか」
「そ、そうか? いや、けどな……スコルの事が欲しいんだ!」
「……わたしが、欲しい!?」
「うん。お、俺の嫁になってくれ」
「お、お嫁さん……ぷしゅぅぅ……」
一応、結婚を申し込んだつもりだったが――スコルは顔を真っ赤にし、煙を噴きだした。って、うあ!?
「ちょ、スコル! スコルってば……」
あー…切り出し方が突然すぎたか。
これでいいってルドミラが言うからさ!
まったく、全然ダメじゃないか。
◆
スコルが復活するまで待った。
「――ん、んん……ラスティさん、おはようございま……え」
「おはよう、スコル。目を覚ますのを待ってた」
「あの、わたし、なんでラスティさんに姫様抱っこされているんです!?」
「なぜって決まっているだろ」
「え?」
「スコルが好きだからだ。この気持ちは永遠に変わらない」
「ラスティさん! 本当にわたしで良いんですか」
「スコルじゃないとダメなんだ。だから――行こう」
俺はそのままスコルを運んでいく。城塞の庭へ駆け出していく。そこには多くの人たちが出迎えて待ってくれていた。
ハヴァマール、ストレルカ、ルドミラ、エドゥアルド、テオドール……我が国の住人。グラズノフ共和国のブレア姫と護衛、エルフの国ボロディンの人達がいた。そして、アルフレッドも見守ってくれている――。
「こ、これはいったい……」
「忘れたのか? 今日は“建国記念日”となる日さ」
「あぁ、そ、そうでした。気絶して記憶が飛んでいました。ごめんなさい」
「いいさ。スコルはそのまま聞いていてくれ」
俺はスコルを抱えたまま、全員を見渡す。数百人が俺に注目する。少し、緊張するな。
「おぉ、ついに始まるのか」「また新たな国が誕生か」「歴史的瞬間だ」「あのラスティ様が国を……素晴らしい」「同盟を組んで帝国に負けない国にしよう」「あぁ、彼がいれば安泰だ」「聖女様もお美しい」
深呼吸して、俺は宣言した。
「皆さん、お集まりいただきありがとうございます。御存知かと思いますが、俺はこの国の主でラスティ。さっそくですが、建国を宣言します!」
ざわざわと騒然となる。
俺は構わず国の名を叫ぶ。
「この国の名は――ラルゴ」
これは昔、アルフレッドから教えてもらった言葉だ。“家路”という意味があると。皆の帰るべき場所は――この『無人島Lv.9999』だ。
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