無人島Lv.9999 無人島開発スキルで最強の島国を作り上げてスローライフ

桜井正宗

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裁縫スキルを習得している妹

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 俺に『無人島開発スキル』の力を与え、ゲイルチュールをくれ、様々なアドバイスや時には強化をしてくれたり、何かと便利な義妹いもうと

 こいつの正体は、今だにハッキリしないが……とりあえず、世間一般的には『魔王』として知られ、恐れられているようだ。俺は全く興味がなくて知らなかったけどな。

 そんな妹と共に、洞窟を目指して森を歩いていた。

「なあ、ハヴァマール」
「なんだい、兄上」
「お前、どうして猫耳なんだ。あとあの家にあるスライムのクッションはどうやって手に入れた」

「この猫耳は衣装アイテム・・・・・・だ。余のお気に入りでな、それで装備しているのだ」

 衣装アイテムとな?
 そんなものが存在するんだな。

「で、クッションは?」
「うむ。余には『裁縫さいほうスキル』があるのだ」

「裁縫スキルぅ?」

「服を作ったり、あのようなクッションを作ったり、コスプレを作ったり色々出来るぞ」
「なるほどなぁ。まさか服を作れるとはな」

 どうやら、ハヴァマールの趣味でもあるらしく、そのようなスキルを習得しているのだとか。こりゃ、服とか破れた時は直して貰おうかな。


「兄上の服も作ろうか? その皇子の格好もそろそろ変えた方がいいのでは」
「そうだな、もう帝国の皇子ではないし、この島に相応しい服装にしたいな。材料とか必要なら言ってくれ、集めるから」

「基本的には『糸』が必要なのだが、生憎もう切らしていてな。入手方法は『細い毛』をドロップするモンスターか、植物モンスターのドロップする『綿』を原料とするかだな」

 なかなか難易度の高そうな要求だな。まあ、今回の洞窟ついでにゲット出来ればラッキーと思っておこう。そもそもそんな『毛』だとか『綿』だとかドロップするモンスターって、どんなモンスターだよ?

「一応、教えてくれ」
「毛の方は種類が多くてな~。例えば『ピンクネザーランドドワーフ』とか。でも、あの子は可愛いので討伐したら怒る!」

「いや、名前だけじゃ分からんし」

 ちょっと頬を膨らませ、両手を耳よりちょっと上の蟀谷こめかみ辺りに当て、手をピョコピョコとさせた。何を再現しているかと思ったら『ラビットうさぎ』じゃないか。

 なるほど。『毛』を落とすのはラビット系のモンスターなのか。それはさすがの俺も倒し辛い。それに、ハヴァマールに嫌われる。却下だな。

「植物モンスターの“マンドラゴラ”を倒すしかないな」
「ああ、それは聞いたことある。抜くと悲鳴を上げるヤツだな」
「多分、この島にも生息しているはずだ」

 なら、マンドラゴラを倒そう。
 どこかで沸いているといいんだが。


 ◆


 洞窟まで辿り着いた。
 この前は、巨大イノシシ『グリンブルスティ』を倒した。落とし穴こそ残っていないが、その破壊の爪痕がまだ残っている。

 洞窟内部は……穏やかなようだ。
 よし、これなら『鉄鉱石てっこうせき』を採掘できそうだな。
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