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第320話 女神の建築スキルでイカダ作り - 太陽島を目指せ!! -
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太陽島『サンデシマ』へワープで向かった。
ワープと言っても、サンデシマに直に乗り込めるワケでもなかった。島よりも離れた孤島にワープしてしまったのだ。
「リース、直接は無理だったのか?」
「ええ、サンデシマの座標は特殊なんです。メモ不可能領域でして……」
なるほどね。
それで近くの孤島つーか、無人島か。
よくある森林だけの無人島を眺めていると、メサイアが「これからどうやって移動する?」と俺に投げて来た。もちろん、決まっている。
「イカダを作るしかないだろう。メサイアは【建築スキル】を持っているだろ。頼んだぜ」
「ああ、うん。持ってるわよ。そっか、やっと女神である私の出番ってわけね!」
なんだか乗り気!
久々の活躍で嬉しいのだろうな。
メサイアは、元々は死神だったけれど、今は女神。たまには活躍してもらわないとな。だから、俺はもっと煽ててみた。
「メサイアじゃないとダメなんだ」
「――――」
ぽかんと俺を見つめ、
「そ、そこまで言うのなら仕方ないわね! ええ、いいでしょう! 女神の力を見せてあげるわ!」
ニッと笑い、メサイアは奮起した。よしよし。
「じゃあ、サトル。さっそく材料を集めてきて頂戴。イカダなら、そうね……木材100個ってところね。ああ、ロープにヤシの木も使いたい。錨代わりに石も50個くらいあるといいかな」
思ったより本格的!
これは、収集品クエストだな。
◆
チームに別れた。
俺とリース。
メサイアとフォルで。
俺とリースが収集品を集めるチーム。
メサイアが建築担当で、フォルは料理担当。時間が掛かるだろうから、昼食を作っておいてくれるらしい。ありがたい。
青空の下に広がる、白い砂浜をリースと共に歩く。今、彼女は持参した向日葵柄のビキニに着替え、俺の隣を歩いていた。
「リース……可愛い」
「えへへっ……サトルさんに見て貰いたかったんですっ」
照れ笑いして、リースは腕を絡めて来た。
ぼいんぼいんエルフと共に収集品集めとか、天国すぎるわ。材料に関しては直ぐに集められる。なんせ、リースは魔法使いだからな。伐採とか石集めなんぞ、五分もあれば事足りる。そもそも、俺もそれくらいお茶の子さいさいだった。
だ・か・ら!
「なあ、リース。久しぶりの二人きりだしさ、少しデートしようぜ」
「……本当ですかあ!?」
瞳を輝かせ、もっとぎゅぅっとしてくれるリース。……いいですねぇ。このままもいいけど、どうせなら、もっとイチャイチャしたい。
俺はリースをお姫様抱っこした。
「よっこらしょ」
「ひゃうっ……! サ、サトルさん……お顔が近いですぅ」
「たまにはいいだろ? ほら、俺とリースって随分と離れ離れだったし、こうして二人きりの時間もなかったし」
「はい……あたし、ずっとこの時間を待っていました。だから……遊びましょ♪」
「ああ、失った時間を取り戻そう」
なんてカッコつければ、タイミング悪くモンスターが複数体沸いた。これからって時になんだよ。邪魔しやがってぇ。
「……む、ホワイトスライムだと!」
ホワイトスライム。
割と各地に見られるが、なかなか遭遇率の低いヤツだ。その攻撃力だけは無駄に高く、低級レベルの冒険者であれば、一撃で殺される場合もある。
「リース、俺にしっかり掴まっていろよ」
「はいっ」
俺の首に腕を回してくるリースは密着した。
うおおおおおおおおおおおおおっ!!
最高かよ。なんだこれ、天国すぎて頭がぶっ飛びそうだぜ!! これがエルフの破壊力かっ……圧倒的すぎる。とんでもねぇぜ、これは。
いや、リースが特別すぎるんだ。
少し油断していると、ホワイトスライムが体液をまき散らしてきた。まずっ、これは【麻痺】攻撃。食らえば、超強力な【獄麻痺】となる。これは、回復ポーションでも復帰が難しい。
「とうっ……!」
俺は敵の攻撃を回避した――つもりだった。
だが、白い体液はリースの顔に飛び散った。
「……あうっ」
「あああああああああああああ!!」
とんでもない風の光景になった。だが、これはホワイトスライムの麻痺攻撃なのである。白い液体だが、ホワイトスライムの一部なのだ。
「くっ、リースが【獄麻痺】に掛かっちまった……」
くたっと死体のように冷たくなって、俺の中で気絶するリース。さすがの彼女も【獄麻痺】耐性なんてあるわけない。俺はあるがな。
「よくも……よくも俺のリースを!! このスライムがああああああああああああああああああああああああああ!!!」
その間にも敵の白い液体【獄麻痺】攻撃は激しく続いた。それほどの攻撃が続くと、俺の【オートスキル】も発動する。
きたっ!!!
『――――――パーガトリー・チェーン!!!!!!』
複数の『煉獄の鎖』が花のように咲いて、ホワイトスライムを捕縛。一気に炎を発火させて、敵を焦がした。
俺の十八番である【血の煉獄】の上位互換スキルである。その威力は凄まじく、高レベルのモンスターも鎖に捕まれば、お陀仏だ。
★★★ ★★★ ★★★ ★★★ ★★★
【Skill:パーガトリー・チェーン】Lv.10(最大)
【Effect】
対象:敵/全体
煉獄の鎖を放つ。
この鎖に絡めとられれば抜け出せない。
脱出不可能の特殊状態に陥る。
永続的にダメージを与える。
物理ダメージ:3000%
★★★ ★★★ ★★★ ★★★ ★★★
メラメラと燃えていく、ホワイトスライムは塵となって――最後にはドロップアイテムをまき散らして消えた。
「おぉ、すげぇアイテムの数。10はあるぞ」
っと、ドロップに感心している場合ではない。リースが大変だ。この場合は……あんまり使いたくないのだが、緊急事態だからな。
【スターダスト】に願うか。
最強のチートアイテム【スターダスト】に願い、俺はリースを回復させた。これで、星屑の望みはひとつ消えたが、実のところ望みを増やす望みを無限に繰り返しているので、実質回数は減っていない。多分、あと3000回は願えられると思う。
すると、リースは目を覚ました。
「サトルさん……? サトルさんぁぁん、うあぁぁぁん……」
怖かったのだろう、リースは俺に抱きついて泣いた。彼女を抱きしめて慰めた。しばらくはこうしていてあげよう。
ワープと言っても、サンデシマに直に乗り込めるワケでもなかった。島よりも離れた孤島にワープしてしまったのだ。
「リース、直接は無理だったのか?」
「ええ、サンデシマの座標は特殊なんです。メモ不可能領域でして……」
なるほどね。
それで近くの孤島つーか、無人島か。
よくある森林だけの無人島を眺めていると、メサイアが「これからどうやって移動する?」と俺に投げて来た。もちろん、決まっている。
「イカダを作るしかないだろう。メサイアは【建築スキル】を持っているだろ。頼んだぜ」
「ああ、うん。持ってるわよ。そっか、やっと女神である私の出番ってわけね!」
なんだか乗り気!
久々の活躍で嬉しいのだろうな。
メサイアは、元々は死神だったけれど、今は女神。たまには活躍してもらわないとな。だから、俺はもっと煽ててみた。
「メサイアじゃないとダメなんだ」
「――――」
ぽかんと俺を見つめ、
「そ、そこまで言うのなら仕方ないわね! ええ、いいでしょう! 女神の力を見せてあげるわ!」
ニッと笑い、メサイアは奮起した。よしよし。
「じゃあ、サトル。さっそく材料を集めてきて頂戴。イカダなら、そうね……木材100個ってところね。ああ、ロープにヤシの木も使いたい。錨代わりに石も50個くらいあるといいかな」
思ったより本格的!
これは、収集品クエストだな。
◆
チームに別れた。
俺とリース。
メサイアとフォルで。
俺とリースが収集品を集めるチーム。
メサイアが建築担当で、フォルは料理担当。時間が掛かるだろうから、昼食を作っておいてくれるらしい。ありがたい。
青空の下に広がる、白い砂浜をリースと共に歩く。今、彼女は持参した向日葵柄のビキニに着替え、俺の隣を歩いていた。
「リース……可愛い」
「えへへっ……サトルさんに見て貰いたかったんですっ」
照れ笑いして、リースは腕を絡めて来た。
ぼいんぼいんエルフと共に収集品集めとか、天国すぎるわ。材料に関しては直ぐに集められる。なんせ、リースは魔法使いだからな。伐採とか石集めなんぞ、五分もあれば事足りる。そもそも、俺もそれくらいお茶の子さいさいだった。
だ・か・ら!
「なあ、リース。久しぶりの二人きりだしさ、少しデートしようぜ」
「……本当ですかあ!?」
瞳を輝かせ、もっとぎゅぅっとしてくれるリース。……いいですねぇ。このままもいいけど、どうせなら、もっとイチャイチャしたい。
俺はリースをお姫様抱っこした。
「よっこらしょ」
「ひゃうっ……! サ、サトルさん……お顔が近いですぅ」
「たまにはいいだろ? ほら、俺とリースって随分と離れ離れだったし、こうして二人きりの時間もなかったし」
「はい……あたし、ずっとこの時間を待っていました。だから……遊びましょ♪」
「ああ、失った時間を取り戻そう」
なんてカッコつければ、タイミング悪くモンスターが複数体沸いた。これからって時になんだよ。邪魔しやがってぇ。
「……む、ホワイトスライムだと!」
ホワイトスライム。
割と各地に見られるが、なかなか遭遇率の低いヤツだ。その攻撃力だけは無駄に高く、低級レベルの冒険者であれば、一撃で殺される場合もある。
「リース、俺にしっかり掴まっていろよ」
「はいっ」
俺の首に腕を回してくるリースは密着した。
うおおおおおおおおおおおおおっ!!
最高かよ。なんだこれ、天国すぎて頭がぶっ飛びそうだぜ!! これがエルフの破壊力かっ……圧倒的すぎる。とんでもねぇぜ、これは。
いや、リースが特別すぎるんだ。
少し油断していると、ホワイトスライムが体液をまき散らしてきた。まずっ、これは【麻痺】攻撃。食らえば、超強力な【獄麻痺】となる。これは、回復ポーションでも復帰が難しい。
「とうっ……!」
俺は敵の攻撃を回避した――つもりだった。
だが、白い体液はリースの顔に飛び散った。
「……あうっ」
「あああああああああああああ!!」
とんでもない風の光景になった。だが、これはホワイトスライムの麻痺攻撃なのである。白い液体だが、ホワイトスライムの一部なのだ。
「くっ、リースが【獄麻痺】に掛かっちまった……」
くたっと死体のように冷たくなって、俺の中で気絶するリース。さすがの彼女も【獄麻痺】耐性なんてあるわけない。俺はあるがな。
「よくも……よくも俺のリースを!! このスライムがああああああああああああああああああああああああああ!!!」
その間にも敵の白い液体【獄麻痺】攻撃は激しく続いた。それほどの攻撃が続くと、俺の【オートスキル】も発動する。
きたっ!!!
『――――――パーガトリー・チェーン!!!!!!』
複数の『煉獄の鎖』が花のように咲いて、ホワイトスライムを捕縛。一気に炎を発火させて、敵を焦がした。
俺の十八番である【血の煉獄】の上位互換スキルである。その威力は凄まじく、高レベルのモンスターも鎖に捕まれば、お陀仏だ。
★★★ ★★★ ★★★ ★★★ ★★★
【Skill:パーガトリー・チェーン】Lv.10(最大)
【Effect】
対象:敵/全体
煉獄の鎖を放つ。
この鎖に絡めとられれば抜け出せない。
脱出不可能の特殊状態に陥る。
永続的にダメージを与える。
物理ダメージ:3000%
★★★ ★★★ ★★★ ★★★ ★★★
メラメラと燃えていく、ホワイトスライムは塵となって――最後にはドロップアイテムをまき散らして消えた。
「おぉ、すげぇアイテムの数。10はあるぞ」
っと、ドロップに感心している場合ではない。リースが大変だ。この場合は……あんまり使いたくないのだが、緊急事態だからな。
【スターダスト】に願うか。
最強のチートアイテム【スターダスト】に願い、俺はリースを回復させた。これで、星屑の望みはひとつ消えたが、実のところ望みを増やす望みを無限に繰り返しているので、実質回数は減っていない。多分、あと3000回は願えられると思う。
すると、リースは目を覚ました。
「サトルさん……? サトルさんぁぁん、うあぁぁぁん……」
怖かったのだろう、リースは俺に抱きついて泣いた。彼女を抱きしめて慰めた。しばらくはこうしていてあげよう。
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