全スキル自動攻撃【オートスキル】で無双 ~自動狩りで楽々レベルアップ~

桜井正宗

文字の大きさ
上 下
316 / 474

第316話 ブラックオーク出現!! - 忍び寄る闇の恐怖 -

しおりを挟む
 コンスタンティンの兄・コンスタンティヌスをぶっ飛ばして、メサイア、フォルトゥナ、リースと合流。直ぐにテレポートして『天空帝国・デン』を脱出した――。



【レメディオス】



 本拠地ふるさとへ戻った。
 すると、そこには大勢の人間がいて……



「「「「「うぉぉぉぉぉぉぉぉおおおおッ!!」」」」」



 ――と、声高らかに叫んだ。


「な……なんだ?」


 俺は呆然ぼうぜんとなった。
 メサイアたちもこの歓迎に固まる。


 けれど、リースが何かに気付いたようだ。


「この人たち、世界ギルド『フリージア』の方々ですよ!」
「なんだって?」


 よ~~~く見ると、筋肉ムキムキマッチョの巨体・ぼむぼむ・・・・がいた。あんな筋肉オバケは彼しかいない。


 ――って、やべ!!

 俺、聖女の姿じゃないぞ!!

 男の姿のままだった。


 ぼむぼむは俺の姿に気づいて――


「よう、久しぶりだな、サトル! 本当に帰還したんだな。前の姿のままじゃないか」
「――へ? あ、ああ……」


 帰還?
 機関とかじゃないだろうな。帰還か。


 ――って、どういう事だ?

 メサイアが察して、耳打ちして来た。


「実は、サトルは『冥府』に落ちたって皆には言ってあるの。だから、最近になって、その冥府から帰ってきたという筋書になっているから」


 ――なるほど、俺の復活理由が『冥府』からの帰還とはな。

「って、どんな理由だよ、それ」
「だって、理由がないと怪しまれるじゃない」
「そりゃそうだが……」

 まあ、まだマシといえばマシな理由か。

 今はまだ『聖女・ヘデラ』の姿を明かすワケにはいかない。そもそも、ヘデラおれもこの都に存在している。

 奇跡の願望星屑【スターダスト】で同時多発的に存在してしまっているのだ。そこに矛盾も齟齬そごもない。あるのは俺という存在だけ。


「サトルさん、かっこいいー!」「デンを攻略したんだって?」「すげぇおい。俺等、フリージアでさえ近づけなかった場所だぞ」「トゥースを倒したって!」「わぁ、なにそれー! 強すぎぃ~」「やはり、伝説の人物は違うな」「ええ、彼は英雄よ!」「ところで、ヘデラ様はどこへ行った?」「まあ、サトルもヘデラ様もいれば、天帝もすぐに王座から引きずり降ろされるだろうよ」


 わ~わ~と百人以上が大騒ぎとなった。


「こりゃ凄い騒ぎだ」


 特に女の子の視線が熱い。激アツだ!!


 というか、数人が俺の元へ来て、胸を押し当てて来た。なんて天国だ……だが!


「すまんね、君たち。気持ちは嬉しいよ、でも、俺はまだ天帝を倒さなきゃならん! 世界ギルドの皆、引き続き力を貸してくれ!! 世界を取り戻すぞ!!」



「「「「「おおおおおおおおおおおッ!!!!!!」」」」」



 熱気が湧いた。
 すごい熱量だ。まるでコンサート会場だな。


 ◆


 ――それから、俺たちは【メサイア邸】へ帰った。

 ネメシア達が住んでいる家からは距離があって、鉢合わせる事はない。そもそも、ヘデラおれも向こうでよろしくやってるけどな。


「ふぅ」


 リビングのソファでくた~っと身体をだらけさせる。やっぱり、我が家は落ち着くな。なによりも、女神であるメサイアに膝枕ひざまくらして貰っている。最高だ。

 そうしていると、リースとフォルがいつもの姿で。


「兄様、姉様、行きますよ」
「行く? どこへ?」


 そう聞くと、リースが答えた。

「温泉ですっ! ほら、汗を流しましたし、ゆっくり療養をと」
「ほ~、温泉ね。でもさ、混浴できる場所あったっけ」

 今度はフォルが先生のように指を示してこう言った。

「そこでです! 兄様はここで待機。ヘデラ様の姿で来られて下さい。それなら女風呂も問題なく入れますよ」

「なるほどな!!」

 そりゃ名案だ。
 向こうの姿なら問題ない。いや姿っていうか、女そのもの・・・・・だけどな!


 というわけで、意識をメイン化開始!!


 ◆◇ ◆◇ ◆◇


「――――」


 細い腕。白いスラっと伸びる手。

 明らかに体重が変化し、身軽。自身の匂いすら変わった。……なんだろう、やっぱり聖女の姿がしっくり来ちゃうんだよな。


「ヘデラ? ねぇ、ヘデラってば」


 赤い瞳で心配そうに俺の顔を覗き込むネメシア。顔が近い。

「あ? ああ……すまん、ぼうっとしていた。どうした」
「ブラックオークよ!」


「は? ぶらっくおーく?」


 なんのこっちゃと視線を前にする。
 すると、なぜか荒野にいた。

 その眼前には、真っ黒なボディを持つオーク。手には真っ黒の斧。まさにブラックオークだった……。


「――って、なんじゃこりゃああああああああ!?」
しおりを挟む
感想 3

あなたにおすすめの小説

無限初回ログインボーナスを貰い続けて三年 ~辺境伯となり辺境領地生活~

桜井正宗
ファンタジー
 元恋人に騙され、捨てられたケイオス帝国出身の少年・アビスは絶望していた。資産を奪われ、何もかも失ったからだ。  仕方なく、冒険者を志すが道半ばで死にかける。そこで大聖女のローザと出会う。幼少の頃、彼女から『無限初回ログインボーナス』を授かっていた事実が発覚。アビスは、三年間もの間に多くのログインボーナスを受け取っていた。今まで気づかず生活を送っていたのだ。  気づけばSSS級の武具アイテムであふれかえっていた。最強となったアビスは、アイテムの受け取りを拒絶――!?

月が導く異世界道中

あずみ 圭
ファンタジー
 月読尊とある女神の手によって癖のある異世界に送られた高校生、深澄真。  真は商売をしながら少しずつ世界を見聞していく。  彼の他に召喚された二人の勇者、竜や亜人、そしてヒューマンと魔族の戦争、次々に真は事件に関わっていく。  これはそんな真と、彼を慕う(基本人外の)者達の異世界道中物語。  漫遊編始めました。  外伝的何かとして「月が導く異世界道中extra」も投稿しています。

勇者一行から追放された二刀流使い~仲間から捜索願いを出されるが、もう遅い!~新たな仲間と共に魔王を討伐ス

R666
ファンタジー
アマチュアニートの【二龍隆史】こと36歳のおっさんは、ある日を境に実の両親達の手によって包丁で腹部を何度も刺されて地獄のような痛みを味わい死亡。 そして彼の魂はそのまま天界へ向かう筈であったが女神を自称する危ない女に呼び止められると、ギフトと呼ばれる最強の特典を一つだけ選んで、異世界で勇者達が魔王を討伐できるように手助けをして欲しいと頼み込まれた。 最初こそ余り乗り気ではない隆史ではあったが第二の人生を始めるのも悪くないとして、ギフトを一つ選び女神に言われた通りに勇者一行の手助けをするべく異世界へと乗り込む。 そして異世界にて真面目に勇者達の手助けをしていたらチキン野郎の役立たずという烙印を押されてしまい隆史は勇者一行から追放されてしまう。 ※これは勇者一行から追放された最凶の二刀流使いの隆史が新たな仲間を自ら探して、自分達が新たな勇者一行となり魔王を討伐するまでの物語である※

月が導く異世界道中extra

あずみ 圭
ファンタジー
 月読尊とある女神の手によって癖のある異世界に送られた高校生、深澄真。  真は商売をしながら少しずつ世界を見聞していく。  彼の他に召喚された二人の勇者、竜や亜人、そしてヒューマンと魔族の戦争、次々に真は事件に関わっていく。  これはそんな真と、彼を慕う(基本人外の)者達の異世界道中物語。  こちらは月が導く異世界道中番外編になります。

外れスキル『収納』がSSS級スキル『亜空間』に成長しました~剣撃も魔法もモンスターも収納できます~

春小麦
ファンタジー
——『収納』という、ただバッグに物をたくさん入れられるだけの外れスキル。 冒険者になることを夢見ていたカイル・ファルグレッドは落胆し、冒険者になることを諦めた。 しかし、ある日ゴブリンに襲われたカイルは、無意識に自身の『収納』スキルを覚醒させる。 パンチや蹴りの衝撃、剣撃や魔法、はたまたドラゴンなど、この世のありとあらゆるものを【アイテムボックス】へ『収納』することができるようになる。 そこから郵便屋を辞めて冒険者へと転向し、もはや外れスキルどころかブッ壊れスキルとなった『収納(亜空間)』を駆使して、仲間と共に最強冒険者を目指していく。

少し冷めた村人少年の冒険記

mizuno sei
ファンタジー
 辺境の村に生まれた少年トーマ。実は日本でシステムエンジニアとして働き、過労死した三十前の男の生まれ変わりだった。  トーマの家は貧しい農家で、神から授かった能力も、村の人たちからは「はずれギフト」とさげすまれるわけの分からないものだった。  優しい家族のために、自分の食い扶持を減らそうと家を出る決心をしたトーマは、唯一無二の相棒、「心の声」である〈ナビ〉とともに、未知の世界へと旅立つのであった。

強制力がなくなった世界に残されたものは

りりん
ファンタジー
一人の令嬢が処刑によってこの世を去った 令嬢を虐げていた者達、処刑に狂喜乱舞した者達、そして最愛の娘であったはずの令嬢を冷たく切り捨てた家族達 世界の強制力が解けたその瞬間、その世界はどうなるのか その世界を狂わせたものは

スキル喰らい(スキルイーター)がヤバすぎた 他人のスキルを食らって底辺から最強に駆け上がる

けんたん
ファンタジー
レイ・ユーグナイト 貴族の三男で産まれたおれは、12の成人の儀を受けたら家を出ないと行けなかった だが俺には誰にも言ってない秘密があった 前世の記憶があることだ  俺は10才になったら現代知識と貴族の子供が受ける継承の義で受け継ぐであろうスキルでスローライフの夢をみる  だが本来受け継ぐであろう親のスキルを何一つ受け継ぐことなく能無しとされひどい扱いを受けることになる だが実はスキルは受け継がなかったが俺にだけ見えるユニークスキル スキル喰らいで俺は密かに強くなり 俺に対してひどい扱いをしたやつを見返すことを心に誓った

処理中です...