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第289話 ギルドチャット - ウルチャの嵐! 聖女は世界的大人気 -
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みんな世界ギルド『フリージア』へ加入した。
久しぶりのギルドか。いつ振りだろうな、ギルドとか! ――でもそれこそ『ぼむぼむ』もとい、『ぽむぽむ』がマスターをしていた【サンフラワー】以来だろう。
「ヘデラ、なんか懐かしそうね」
ネメシアが顔を覗き込んでくる。
「んや、なんでもないよ――って、なんだ?」
急に違和感を感じた。
なんか俺の周りに『文字』のようなモノが流れているような。気のせいではない……これは何かの『メッセージ』だ。
「なあ、ネメシア。この緑色の文字なんだろう」
「え、それってギルドメンバーの専用チャットでしょ」
「は? 今ってそんな機能があるのか?」
「あるわよ。えーっとね、こう左手をチョップするようにスラッシュさせるの。するとね、音声認識システムがポップアップするから、それに喋りかけるの。すると、文字に自動変換されるわけ。文字を読むのが面倒なら本人の音声を自動再生も出来るわ。でも中には恥ずかしくて文字だけって人もいるけどね。まあ、文字は勝手に流れるし、流し見してあげて。あ、文字を打つ場合は左手で円を描くと出るから――」
もうネメシアが何を言っているか分からん!
てか、そんな便利機能があるとはな。これが『未来』がぁ。
――――ところで、
【 ヘデラ様に 13,000セル の ウルチャがありました 】
【 ヘデラ様に 180,000セル の ウルチャがありました 】
【 ヘデラ様に 42,300セル の ウルチャがありました 】
【 ヘデラ様に 5,000セル の ウルチャがありました 】
【 ヘデラ様に 9,200セル の ウルチャがありました 】
【 ヘデラ様に 480セル の ウルチャがありました 】
・
・
・
(以下、大量すぎて略)
と、なぜか『投げ銭』されまくっていた。
「ど、どういうこと!?」
「それはギルド間での【ウルチャ】ね。ヘデラの加入祝いってところじゃない? みんなそれほど期待していたのよ。あ、ちなみに別途申請すれば『ライブ配信』も可能よ~。それで更に稼ぐこともできるわね。わたしは別オプションで付けていたの」
そういう仕組みだったのかいっ!!
すげぇー!
ネメシアがハマるわけだよ。
◆
それから、俺のギルド内での人気はどんどん鰻登り。【ウルチャ】の嵐を貰い、なんとウルチャランキング第一に輝いた。嬉しくねぇよ!? おかげで金がどんどん貯まっていくし――応援や告白チャット、エロチャットまでくる始末。
『ヘデラ様!? ヘデラ様ですよねっ』『うわぁ、可愛い』『美人すぎでしょ!!』『結婚してください!!』『お付き合いを!!』『デンへ来ないか!?』『な、なんて美貌だ……』『我々は安泰だな』『おっぱい見せて下さい!』『慌ててるヘデラ様草』『パロブにも顔だしてよー』
「うあああああ、ちょっとこれは対応無理!」
「ヘデラ人気」
「トーチカ、助けてくれよ」
「う~ん。切るしかない。こうやってやればチャット切断可能」
左チョップを下から上にするらしい。
なるほど!
「ほいっっと」
すると、チャットが遮断され、あの祭りのようなチャットは収まった……。いやぁ、大変だった。世界中からメッセージがきまくって焦ったよ。
久しぶりのギルドか。いつ振りだろうな、ギルドとか! ――でもそれこそ『ぼむぼむ』もとい、『ぽむぽむ』がマスターをしていた【サンフラワー】以来だろう。
「ヘデラ、なんか懐かしそうね」
ネメシアが顔を覗き込んでくる。
「んや、なんでもないよ――って、なんだ?」
急に違和感を感じた。
なんか俺の周りに『文字』のようなモノが流れているような。気のせいではない……これは何かの『メッセージ』だ。
「なあ、ネメシア。この緑色の文字なんだろう」
「え、それってギルドメンバーの専用チャットでしょ」
「は? 今ってそんな機能があるのか?」
「あるわよ。えーっとね、こう左手をチョップするようにスラッシュさせるの。するとね、音声認識システムがポップアップするから、それに喋りかけるの。すると、文字に自動変換されるわけ。文字を読むのが面倒なら本人の音声を自動再生も出来るわ。でも中には恥ずかしくて文字だけって人もいるけどね。まあ、文字は勝手に流れるし、流し見してあげて。あ、文字を打つ場合は左手で円を描くと出るから――」
もうネメシアが何を言っているか分からん!
てか、そんな便利機能があるとはな。これが『未来』がぁ。
――――ところで、
【 ヘデラ様に 13,000セル の ウルチャがありました 】
【 ヘデラ様に 180,000セル の ウルチャがありました 】
【 ヘデラ様に 42,300セル の ウルチャがありました 】
【 ヘデラ様に 5,000セル の ウルチャがありました 】
【 ヘデラ様に 9,200セル の ウルチャがありました 】
【 ヘデラ様に 480セル の ウルチャがありました 】
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(以下、大量すぎて略)
と、なぜか『投げ銭』されまくっていた。
「ど、どういうこと!?」
「それはギルド間での【ウルチャ】ね。ヘデラの加入祝いってところじゃない? みんなそれほど期待していたのよ。あ、ちなみに別途申請すれば『ライブ配信』も可能よ~。それで更に稼ぐこともできるわね。わたしは別オプションで付けていたの」
そういう仕組みだったのかいっ!!
すげぇー!
ネメシアがハマるわけだよ。
◆
それから、俺のギルド内での人気はどんどん鰻登り。【ウルチャ】の嵐を貰い、なんとウルチャランキング第一に輝いた。嬉しくねぇよ!? おかげで金がどんどん貯まっていくし――応援や告白チャット、エロチャットまでくる始末。
『ヘデラ様!? ヘデラ様ですよねっ』『うわぁ、可愛い』『美人すぎでしょ!!』『結婚してください!!』『お付き合いを!!』『デンへ来ないか!?』『な、なんて美貌だ……』『我々は安泰だな』『おっぱい見せて下さい!』『慌ててるヘデラ様草』『パロブにも顔だしてよー』
「うあああああ、ちょっとこれは対応無理!」
「ヘデラ人気」
「トーチカ、助けてくれよ」
「う~ん。切るしかない。こうやってやればチャット切断可能」
左チョップを下から上にするらしい。
なるほど!
「ほいっっと」
すると、チャットが遮断され、あの祭りのようなチャットは収まった……。いやぁ、大変だった。世界中からメッセージがきまくって焦ったよ。
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