272 / 440
第272話 女神スキル - ホワイトエンチャント -
しおりを挟む
「よ~~~く分かった。スターゲイザーがクソってことがな!」
「そうだ、そのクソにこの世界は支配されているのだ。お前は、そのクソ以下ということだ」
「うるせーよ!」
いちいち癪に障る野郎だぜ。
あのカッコウといいな。
――とにかく、『シニガミ』が厄介だ。あのバケモノを先に始末するしか、コウシを倒す方法はないかもしれない。
「ヘデラ! わたしも戦うわ!」
「ネメシア……!」
「あたしも」「私もですよ」
トーチカもエコも駆けつけてきた。
そうだな、俺には最強の仲間たちがいる。それを忘れてはいけない。
「し、しかし……」
「ん、どうしたエコ」
エコは顔を青くして、
『ぎゅるるるるるるるるるるる~~~~~~~…………』
お腹を爆撃のように鳴らした。
「え……お前、まさか……」
「昨晩食べたサーモンが当たりました…………大至急、トイレへ!」
「またかよおおおおおおおおおおおおおお!!」
エコは腹痛で去った。
「エコォォォォォォォォォォォォォ!!!」
肝心な時に腹を下してんじゃね~~~~よ!!
「ま、まあ……エコはお腹が弱いみたいだから」
そうネメシアが微妙な顔をして、エコをフォローした。そりゃそうだけど、これでは……カッコつかんではないかっ!
頭を抱えていると――
「なにをボサっとしていますの、皆さん!」
「あ、サイネリア。無事だったか」
「ええ、グースケとパースケを退避させましたの」
そういや、姿を見なかった。
いつの間に移動していたんだか。……まあいい、今は戦闘に超全集中だ。シニガミとコウシをぶっ倒さなきゃ、この先の未来はないのだから――。
こうなれば、皆の力を合わせて――その前にも『シニガミ』が動き始めた。……上に飛びやがった。なんて移動速度だ…………む!? いや、違う!
「ヘデラ! 上だけじゃない、下にもいるわ!!」
ネメシアの言う通り、下にも『シニガミ』がいた。なんだそりゃ! そうか、分裂しやがったんだ!!!
もともと五人だったんだ。ありえる話だ。
「くそぉぉぉぉぉぉおお! けどな、向かって来てくれるのなら、それが俺の本領発揮となる――発動しろ、【オートスキル】!!!!!」
スーパーラッキーだ。『血の煉獄』、『ホーリーブレード』、『ヒドゥンクレバス』の三つのスキルが同時に発動した。気持ちぃ~~~~~~!!
三つのスキルは、上にも下にもいる『シニガミ』に対し、攻撃を浴びせた。見事な命中――!! と、思われたのだが……! まさか!
俺の攻撃を掻い潜って来やがった……!
「マジ!?」
「ヘデラ!!」
「ネメシア、すまん……俺……」
絶体絶命のピンチだ。これ、下手すりゃ死ぬ……かも。
いや、まだ諦めないけど、でも……【オートスキル】が発動しねぇ~んだよぉ! 任意ですらな! あのシニガミの力か!?
「大丈夫。あたしが守る……エターナルスパイラルショット!!!」
トーチカの必殺スキルが飛んできた。
一瞬で到達したそれは、シニガミ(上)を吹き飛ばした。あと下のヤツだ!
「だめだ、回避できねぇ……!!!」
「ならば、わたしの出番ね!!」
「ネメシア!! 相手はシニガミだぞ!! 平気か!!」
「ええ、ずっと守ってもらうのはイヤよ。わたしも戦うの……!」
「よくぞ言った、ネメシア!! それでこそ、お前は女神だ!! よっしゃあああああああ、やる気でたああああああ!!」
一瞬の隙を狙い、俺は【建築スキル】を発動した。
地面から『ボコッ』とブサイクなラナン(ハリボテ)が生えてきた。
それは、俺とシニガミの間をほんの僅かだが、遮断した。この瞬間こそ、攻撃をかわす最大のチャンスとなった。助かったぜ、ラナン!!
「緊急回避ッ&オートスキル強制発動【イミテーション】!!!」
スキル【イミテーション】は、様々なスキルをコピーできる最強の能力。過去に見た・ダメージ受けた『メモリー』さえ残っていれば、いくつか発動が可能。だが、その反動も大きいので、使えて一回切りだ。
フォル、お前の奥義を借りる。
『奥義・覇王天翔拳――――――――――!!!!!!!!!』
力の限り拳をぶっ飛ばし、全身のエネルギーを出し切った。
だが、これでも足りるかどうか……!
「ヘデラ! わたしが力を貸す……!」
そして、ネメシアが隣に。
『ホワイトエンチャント……!!!』
俺の背中に手を添えるネメシア。その刹那、力が急上昇し、体感的に『3000倍』は上がったと思う。そうか、火力倍増か――!
しかも、女神の力だ。
今の俺はただでさえ『聖女』で、相性もバツグン。
そもそも、女神とは相性超良いみたいだし……!
「こここここ、これが女神の力だとォ!? あのシニガミが死にかけておる……。そんな馬鹿な……! 天帝様の最高傑作であるのだぞ!!」
ふと気づくとコウシが後ずさり、戦慄していた。
女神の力に圧倒されたらしい。
「ついでに、コウシ!! てめえも倒してやるよ!!!」
「おのれええええええええええええッ!!!」
これで最後だ!!!
「そうだ、そのクソにこの世界は支配されているのだ。お前は、そのクソ以下ということだ」
「うるせーよ!」
いちいち癪に障る野郎だぜ。
あのカッコウといいな。
――とにかく、『シニガミ』が厄介だ。あのバケモノを先に始末するしか、コウシを倒す方法はないかもしれない。
「ヘデラ! わたしも戦うわ!」
「ネメシア……!」
「あたしも」「私もですよ」
トーチカもエコも駆けつけてきた。
そうだな、俺には最強の仲間たちがいる。それを忘れてはいけない。
「し、しかし……」
「ん、どうしたエコ」
エコは顔を青くして、
『ぎゅるるるるるるるるるるる~~~~~~~…………』
お腹を爆撃のように鳴らした。
「え……お前、まさか……」
「昨晩食べたサーモンが当たりました…………大至急、トイレへ!」
「またかよおおおおおおおおおおおおおお!!」
エコは腹痛で去った。
「エコォォォォォォォォォォォォォ!!!」
肝心な時に腹を下してんじゃね~~~~よ!!
「ま、まあ……エコはお腹が弱いみたいだから」
そうネメシアが微妙な顔をして、エコをフォローした。そりゃそうだけど、これでは……カッコつかんではないかっ!
頭を抱えていると――
「なにをボサっとしていますの、皆さん!」
「あ、サイネリア。無事だったか」
「ええ、グースケとパースケを退避させましたの」
そういや、姿を見なかった。
いつの間に移動していたんだか。……まあいい、今は戦闘に超全集中だ。シニガミとコウシをぶっ倒さなきゃ、この先の未来はないのだから――。
こうなれば、皆の力を合わせて――その前にも『シニガミ』が動き始めた。……上に飛びやがった。なんて移動速度だ…………む!? いや、違う!
「ヘデラ! 上だけじゃない、下にもいるわ!!」
ネメシアの言う通り、下にも『シニガミ』がいた。なんだそりゃ! そうか、分裂しやがったんだ!!!
もともと五人だったんだ。ありえる話だ。
「くそぉぉぉぉぉぉおお! けどな、向かって来てくれるのなら、それが俺の本領発揮となる――発動しろ、【オートスキル】!!!!!」
スーパーラッキーだ。『血の煉獄』、『ホーリーブレード』、『ヒドゥンクレバス』の三つのスキルが同時に発動した。気持ちぃ~~~~~~!!
三つのスキルは、上にも下にもいる『シニガミ』に対し、攻撃を浴びせた。見事な命中――!! と、思われたのだが……! まさか!
俺の攻撃を掻い潜って来やがった……!
「マジ!?」
「ヘデラ!!」
「ネメシア、すまん……俺……」
絶体絶命のピンチだ。これ、下手すりゃ死ぬ……かも。
いや、まだ諦めないけど、でも……【オートスキル】が発動しねぇ~んだよぉ! 任意ですらな! あのシニガミの力か!?
「大丈夫。あたしが守る……エターナルスパイラルショット!!!」
トーチカの必殺スキルが飛んできた。
一瞬で到達したそれは、シニガミ(上)を吹き飛ばした。あと下のヤツだ!
「だめだ、回避できねぇ……!!!」
「ならば、わたしの出番ね!!」
「ネメシア!! 相手はシニガミだぞ!! 平気か!!」
「ええ、ずっと守ってもらうのはイヤよ。わたしも戦うの……!」
「よくぞ言った、ネメシア!! それでこそ、お前は女神だ!! よっしゃあああああああ、やる気でたああああああ!!」
一瞬の隙を狙い、俺は【建築スキル】を発動した。
地面から『ボコッ』とブサイクなラナン(ハリボテ)が生えてきた。
それは、俺とシニガミの間をほんの僅かだが、遮断した。この瞬間こそ、攻撃をかわす最大のチャンスとなった。助かったぜ、ラナン!!
「緊急回避ッ&オートスキル強制発動【イミテーション】!!!」
スキル【イミテーション】は、様々なスキルをコピーできる最強の能力。過去に見た・ダメージ受けた『メモリー』さえ残っていれば、いくつか発動が可能。だが、その反動も大きいので、使えて一回切りだ。
フォル、お前の奥義を借りる。
『奥義・覇王天翔拳――――――――――!!!!!!!!!』
力の限り拳をぶっ飛ばし、全身のエネルギーを出し切った。
だが、これでも足りるかどうか……!
「ヘデラ! わたしが力を貸す……!」
そして、ネメシアが隣に。
『ホワイトエンチャント……!!!』
俺の背中に手を添えるネメシア。その刹那、力が急上昇し、体感的に『3000倍』は上がったと思う。そうか、火力倍増か――!
しかも、女神の力だ。
今の俺はただでさえ『聖女』で、相性もバツグン。
そもそも、女神とは相性超良いみたいだし……!
「こここここ、これが女神の力だとォ!? あのシニガミが死にかけておる……。そんな馬鹿な……! 天帝様の最高傑作であるのだぞ!!」
ふと気づくとコウシが後ずさり、戦慄していた。
女神の力に圧倒されたらしい。
「ついでに、コウシ!! てめえも倒してやるよ!!!」
「おのれええええええええええええッ!!!」
これで最後だ!!!
0
お気に入りに追加
1,255
あなたにおすすめの小説
拝啓、お父様お母様 勇者パーティをクビになりました。
ちくわ feat. 亜鳳
ファンタジー
弱い、使えないと勇者パーティをクビになった
16歳の少年【カン】
しかし彼は転生者であり、勇者パーティに配属される前は【無冠の帝王】とまで謳われた最強の武・剣道者だ
これで魔導まで極めているのだが
王国より勇者の尊厳とレベルが上がるまではその実力を隠せと言われ
渋々それに付き合っていた…
だが、勘違いした勇者にパーティを追い出されてしまう
この物語はそんな最強の少年【カン】が「もう知るか!王命何かくそ食らえ!!」と実力解放して好き勝手に過ごすだけのストーリーである
※タイトルは思い付かなかったので適当です
※5話【ギルド長との対談】を持って前書きを廃止致しました
以降はあとがきに変更になります
※現在執筆に集中させて頂くべく
必要最低限の感想しか返信できません、ご理解のほどよろしくお願いいたします
※現在書き溜め中、もうしばらくお待ちください
[鑑定]スキルしかない俺を追放したのはいいが、貴様らにはもう関わるのはイヤだから、さがさないでくれ!
どら焼き
ファンタジー
ついに!第5章突入!
舐めた奴らに、真実が牙を剥く!
何も説明無く、いきなり異世界転移!らしいのだが、この王冠つけたオッサン何を言っているのだ?
しかも、ステータスが文字化けしていて、スキルも「鑑定??」だけって酷くない?
訳のわからない言葉?を発声している王女?と、勇者らしい同級生達がオレを城から捨てやがったので、
なんとか、苦労して宿代とパン代を稼ぐ主人公カザト!
そして…わかってくる、この異世界の異常性。
出会いを重ねて、なんとか元の世界に戻る方法を切り開いて行く物語。
主人公の直接復讐する要素は、あまりありません。
相手方の、あまりにも酷い自堕落さから出てくる、ざまぁ要素は、少しづつ出てくる予定です。
ハーレム要素は、不明とします。
復讐での強制ハーレム要素は、無しの予定です。
追記
2023/07/21 表紙絵を戦闘モードになったあるヤツの参考絵にしました。
8月近くでなにが、変形するのかわかる予定です。
2024/02/23
アルファポリスオンリーを解除しました。
いきなり異世界って理不尽だ!
みーか
ファンタジー
三田 陽菜25歳。会社に行こうと家を出たら、足元が消えて、気付けば異世界へ。
自称神様の作った機械のシステムエラーで地球には帰れない。地球の物は何でも魔力と交換できるようにしてもらい、異世界で居心地良く暮らしていきます!
せっかくのクラス転移だけども、俺はポテトチップスでも食べながらクラスメイトの冒険を見守りたいと思います
霖空
ファンタジー
クラス転移に巻き込まれてしまった主人公。
得た能力は悪くない……いや、むしろ、チートじみたものだった。
しかしながら、それ以上のデメリットもあり……。
傍観者にならざるをえない彼が傍観者するお話です。
基本的に、勇者や、影井くんを見守りつつ、ほのぼの?生活していきます。
が、そのうち、彼自身の物語も始まる予定です。
巻添え召喚されたので、引きこもりスローライフを希望します!
あきづきみなと
ファンタジー
階段から女の子が降ってきた!?
資料を抱えて歩いていた紗江は、階段から飛び下りてきた転校生に巻き込まれて転倒する。気がついたらその彼女と二人、全く知らない場所にいた。
そしてその場にいた人達は、聖女を召喚したのだという。
どちらが『聖女』なのか、と問われる前に転校生の少女が声をあげる。
「私、ガンバる!」
だったら私は帰してもらえない?ダメ?
聖女の扱いを他所に、巻き込まれた紗江が『食』を元に自分の居場所を見つける話。
スローライフまでは到達しなかったよ……。
緩いざまああり。
注意
いわゆる『キラキラネーム』への苦言というか、マイナス感情の描写があります。気にされる方には申し訳ありませんが、作中人物の説明には必要と考えました。
異世界転生した俺は平和に暮らしたいと願ったのだが
倉田 フラト
ファンタジー
「異世界に転生か再び地球に転生、
どちらが良い?……ですか。」
「異世界転生で。」
即答。
転生の際に何か能力を上げると提案された彼。強大な力を手に入れ英雄になるのも可能、勇者や英雄、ハーレムなんだって可能だったが、彼は「平和に暮らしたい」と言った。何の力も欲しない彼に神様は『コール』と言った念話の様な能力を授け、彼の願いの通り平和に生活が出来る様に転生をしたのだが……そんな彼の願いとは裏腹に家庭の事情で知らぬ間に最強になり……そんなファンタジー大好きな少年が異世界で平和に暮らして――行けたらいいな。ブラコンの姉をもったり、神様に気に入られたりして今日も一日頑張って生きていく物語です。基本的に主人公は強いです、それよりも姉の方が強いです。難しい話は書けないので書きません。軽い気持ちで呼んでくれたら幸いです。
なろうにも数話遅れてますが投稿しております。
誤字脱字など多いと思うので指摘してくれれば即直します。
自分でも見直しますが、ご協力お願いします。
感想の返信はあまりできませんが、しっかりと目を通してます。
おっさんの神器はハズレではない
兎屋亀吉
ファンタジー
今日も元気に満員電車で通勤途中のおっさんは、突然異世界から召喚されてしまう。一緒に召喚された大勢の人々と共に、女神様から一人3つの神器をいただけることになったおっさん。はたしておっさんは何を選ぶのか。おっさんの選んだ神器の能力とは。
スライム10,000体討伐から始まるハーレム生活
昼寝部
ファンタジー
この世界は12歳になったら神からスキルを授かることができ、俺も12歳になった時にスキルを授かった。
しかし、俺のスキルは【@&¥#%】と正しく表記されず、役に立たないスキルということが判明した。
そんな中、両親を亡くした俺は妹に不自由のない生活を送ってもらうため、冒険者として活動を始める。
しかし、【@&¥#%】というスキルでは強いモンスターを討伐することができず、3年間冒険者をしてもスライムしか倒せなかった。
そんなある日、俺がスライムを10,000体討伐した瞬間、スキル【@&¥#%】がチートスキルへと変化して……。
これは、ある日突然、最強の冒険者となった主人公が、今まで『スライムしか倒せないゴミ』とバカにしてきた奴らに“ざまぁ”し、美少女たちと幸せな日々を過ごす物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる