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第251話 聖女コンテスト - 優勝して世界一の聖女になれ!! -
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ラナン(ハリボテ)を使って、俺たちはロドスに見つからないよう現場を後にした。でもちょっと気になって振り返ってみたら、ロドスは目ん玉飛び出して驚いていた。
サクサクっと『聖女コンテスト』の会場へ向かった。
会場は、オープン型の闘技場みたいなところだった。
――ん、コロシアム?
いやいや、戦うわけないよな~。俺はおしとやかな『美少女コンテスト』をイメージしているし、うん、きっとそうに違いない。だって、聖女だぜ。女同士でそんな激闘バトルするわけナイナイ。
到着するとガヤガヤ、ワーワー騒がしいじゃないか。なんて人口密度。お客さん何人いるんだよ。多すぎだろ。アイドルのライブ会場じゃあるまいし。
「すげぇ人混み……国中の人たちが集まっていそうだぞこりゃ!」
「うん。てか、これ……殺し合い?」
「まて、ネメシア。そんな物騒なこと言うんじゃない。マジでそうなりそうだから、フラグを立てるのはヤメレい」
「あはは……そ、そうね。ごめん。滅多なことは言うもんじゃないわね」
髪を弄りながらネメシアは謝るが、しかしすぐに顔色を変えた。まて、なんだそのショッキングなものを見た表情! ヤメレ!! マジで!!
「……まさか……『聖女コンテスト』って……そういうことなのか!?」
「ヘデラさま。どうやら『聖女コンテスト』は武闘大会のようなものらしいですね。勝ち残ったひとりが世界一になれるってことらしいです」
――と親切に説明してくれるエコ。ええ、もう見れば分かります。
あー…なんだその天下一[ピー]みたいな。
で、立ち尽くしているとアナウンスがはじまった。
『まもなく受付を締め切ります! 現在出場人数は『29名』――さあ、自信のある女性はどんどん参加してくれい!! 優勝すれば『世界一の聖女』となれるぞー!! ただーし、血飛沫を見る可能性もある! 参加には十分留意してくれい!!』
おっと、締め切りが近いようだ。
「あーもう……。受付してくるか」
「がんばれ、ヘデラ。あたしが応援している」
指でハートを作って健気に応援してくれるトーチカが天使に見えた。いや、天使だ。……よーし、頑張ろう。そうさ、世界一の聖女に俺はなる!!
★ ★ ★
俺は受付を完了した。
これでもう後戻りはできない。
これから、あの舞台で戦い抜き、優勝を目指さなければ。
受付の姉ちゃんから待機所を案内され、俺はひとりそこへ向かった。
くそー…さすがに心細いぜ。しかもこんな時に……ネメシア、トーチカ、エコの顔が脳裏に浮かんできやがる。俺としたことが……恋しいなんてな……。ああ、みんなが傍にいないとソワソワする。なんだこれは。なんなんだこの気持ち。
そいや俺、ひとりだったのはこの国に来た時だけだった。それで、すぐネメシアと出会ったから、ひとりになる時間は少なかった。
それが今ではどうだろうか。
まさか、ひとりでこんな『聖女コンテスト』に参加することになるなんてな。あの頃からだったら想像もつかなかった。
でもやってやる。
最後までやり抜き通し――勝つ。それだけだ。
優勝すれば、世界一になれるだけじゃない。
ロドスの悪事を暴露できる。
――で、到着した。
中に入ると……多っ。なんだこの人数。
ざっと『30人』はいるぞ。みんなもちろん『女』だ。……う、どいつもこいつも、一癖も二癖もありそうな個性的なヤツばかり。俺も人のことは言えないけれど――なんだあの巨人女。身長二メートル以上はあろうかというヤツがいた。こえー。
その他には……『覆面ウェイトレス』、『燃える鎖を手に持つ鬼女』、『恐怖のゴースト飼い喪女』、『真っ赤なウェディングドレスの令嬢(目つき激ヤバ)』『下着姿のメガネのお姉さん』、『なんかの種族の獣人少女』、『ヘンな髪色をしたゴスロリ少女』、『メカ天使の羽を持つ少女』――などなど見渡す限りとんでもないのが沢山――――ちょっとまて。
『ヘンな髪色をしたゴスロリ少女』だって?
完全に見過ごしていたが……これは明らかに!!
「おい、ネメシア。なんでいる……!」
「あ、バレた~?」
「あのな、そんな髪色かつ超目立つゴスロリ姿は世界でお前しかいないわ。て、参加するのか?」
「ううん。わたしはヘデラの応援。近くから見守りたいの」
「…………そ、そか」
ちょっと照れた。
うー…不意打ちずるいなぁ。とか顔を赤くしていると、ネメシアは『ホワイト』に手を突っ込み何かを取り出した。
「はいこれ」
「あ……これ『SPGミナギール×3』と『スキルポイントが1つ増える不思議なドリンク』じゃないか! いいのか」
「うん。使ってほしいの。わたしはヘデラに優勝して欲しいし、ヘデラの為なら全力でサポートする。これはわたしの素直な気持ち」
やべ……けっこうウルっときちゃった。泣きそう。
ネメシアって割と『女神属性』あるよな。
実はそうだったりな。なわけないと思うけど。
俺は、ネメシアからアイテムを受け取り懐に忍ばせた。よし、これなら希望はかなりあるぞ。絶対に勝つ、そう意気込んだ時だった。
あの最初に見かけた『巨人女』が寄ってきていた。
すると開口一番で――
「そこのちっこいの。本当に小さいな」
――とまぁ悪口を言ってきたんだな。俺は別に本当のことだから気にしなかった。それくらいのスルースキルは持ち合わせいるし。つーか、身長は小さいほうが俺は好きだね。
だが、巨人女は言葉を続けた。
「噂は聞いているぞ。そんなチビのくせに国を救っているようだな。ははは、くだらない。そもそもそんな細腕で私に勝てると――――」
そうヤツが言い終わる瞬間、凄い轟音がして――
巨人女は待機所の屋根を突き破り、空へふっ飛んでいた。あの巨体があんなバカスピードで飛行してやがる。あ~もう見えない。
いやはや……すげえ音がしたが、これは、この容赦ない攻撃は…………ネ、ネメシア!? お前なのか。手元がまるで見えなかったけれど。
「…………ヘデラを侮辱するな」
……え?
ネメシアさん、なんか顔が怖い。なんか……いつものネメシアじゃない!!
「いいかテメェ等!! わたしのヘデラに心の傷だろうが、傷ひとつでもつけたらぶち殺す!! 覚悟しろ!!!」
「あわわわわわわ……!! ちょ、キャラ変わってるキャラ変わってるって、ネメシアアア! 戻ってこおおおいッ!!」
俺は必死に訴えた。すると、ネメシアは落ち着きを取り戻し……
「あ…………。まず……ごめん、わたしトーチカたちのところへ戻るね……」
なんか両手で顔を覆い、恥ずかしそうに出て行った……。
~~~すぅ……はぁ…………。
これ、夢?
サクサクっと『聖女コンテスト』の会場へ向かった。
会場は、オープン型の闘技場みたいなところだった。
――ん、コロシアム?
いやいや、戦うわけないよな~。俺はおしとやかな『美少女コンテスト』をイメージしているし、うん、きっとそうに違いない。だって、聖女だぜ。女同士でそんな激闘バトルするわけナイナイ。
到着するとガヤガヤ、ワーワー騒がしいじゃないか。なんて人口密度。お客さん何人いるんだよ。多すぎだろ。アイドルのライブ会場じゃあるまいし。
「すげぇ人混み……国中の人たちが集まっていそうだぞこりゃ!」
「うん。てか、これ……殺し合い?」
「まて、ネメシア。そんな物騒なこと言うんじゃない。マジでそうなりそうだから、フラグを立てるのはヤメレい」
「あはは……そ、そうね。ごめん。滅多なことは言うもんじゃないわね」
髪を弄りながらネメシアは謝るが、しかしすぐに顔色を変えた。まて、なんだそのショッキングなものを見た表情! ヤメレ!! マジで!!
「……まさか……『聖女コンテスト』って……そういうことなのか!?」
「ヘデラさま。どうやら『聖女コンテスト』は武闘大会のようなものらしいですね。勝ち残ったひとりが世界一になれるってことらしいです」
――と親切に説明してくれるエコ。ええ、もう見れば分かります。
あー…なんだその天下一[ピー]みたいな。
で、立ち尽くしているとアナウンスがはじまった。
『まもなく受付を締め切ります! 現在出場人数は『29名』――さあ、自信のある女性はどんどん参加してくれい!! 優勝すれば『世界一の聖女』となれるぞー!! ただーし、血飛沫を見る可能性もある! 参加には十分留意してくれい!!』
おっと、締め切りが近いようだ。
「あーもう……。受付してくるか」
「がんばれ、ヘデラ。あたしが応援している」
指でハートを作って健気に応援してくれるトーチカが天使に見えた。いや、天使だ。……よーし、頑張ろう。そうさ、世界一の聖女に俺はなる!!
★ ★ ★
俺は受付を完了した。
これでもう後戻りはできない。
これから、あの舞台で戦い抜き、優勝を目指さなければ。
受付の姉ちゃんから待機所を案内され、俺はひとりそこへ向かった。
くそー…さすがに心細いぜ。しかもこんな時に……ネメシア、トーチカ、エコの顔が脳裏に浮かんできやがる。俺としたことが……恋しいなんてな……。ああ、みんなが傍にいないとソワソワする。なんだこれは。なんなんだこの気持ち。
そいや俺、ひとりだったのはこの国に来た時だけだった。それで、すぐネメシアと出会ったから、ひとりになる時間は少なかった。
それが今ではどうだろうか。
まさか、ひとりでこんな『聖女コンテスト』に参加することになるなんてな。あの頃からだったら想像もつかなかった。
でもやってやる。
最後までやり抜き通し――勝つ。それだけだ。
優勝すれば、世界一になれるだけじゃない。
ロドスの悪事を暴露できる。
――で、到着した。
中に入ると……多っ。なんだこの人数。
ざっと『30人』はいるぞ。みんなもちろん『女』だ。……う、どいつもこいつも、一癖も二癖もありそうな個性的なヤツばかり。俺も人のことは言えないけれど――なんだあの巨人女。身長二メートル以上はあろうかというヤツがいた。こえー。
その他には……『覆面ウェイトレス』、『燃える鎖を手に持つ鬼女』、『恐怖のゴースト飼い喪女』、『真っ赤なウェディングドレスの令嬢(目つき激ヤバ)』『下着姿のメガネのお姉さん』、『なんかの種族の獣人少女』、『ヘンな髪色をしたゴスロリ少女』、『メカ天使の羽を持つ少女』――などなど見渡す限りとんでもないのが沢山――――ちょっとまて。
『ヘンな髪色をしたゴスロリ少女』だって?
完全に見過ごしていたが……これは明らかに!!
「おい、ネメシア。なんでいる……!」
「あ、バレた~?」
「あのな、そんな髪色かつ超目立つゴスロリ姿は世界でお前しかいないわ。て、参加するのか?」
「ううん。わたしはヘデラの応援。近くから見守りたいの」
「…………そ、そか」
ちょっと照れた。
うー…不意打ちずるいなぁ。とか顔を赤くしていると、ネメシアは『ホワイト』に手を突っ込み何かを取り出した。
「はいこれ」
「あ……これ『SPGミナギール×3』と『スキルポイントが1つ増える不思議なドリンク』じゃないか! いいのか」
「うん。使ってほしいの。わたしはヘデラに優勝して欲しいし、ヘデラの為なら全力でサポートする。これはわたしの素直な気持ち」
やべ……けっこうウルっときちゃった。泣きそう。
ネメシアって割と『女神属性』あるよな。
実はそうだったりな。なわけないと思うけど。
俺は、ネメシアからアイテムを受け取り懐に忍ばせた。よし、これなら希望はかなりあるぞ。絶対に勝つ、そう意気込んだ時だった。
あの最初に見かけた『巨人女』が寄ってきていた。
すると開口一番で――
「そこのちっこいの。本当に小さいな」
――とまぁ悪口を言ってきたんだな。俺は別に本当のことだから気にしなかった。それくらいのスルースキルは持ち合わせいるし。つーか、身長は小さいほうが俺は好きだね。
だが、巨人女は言葉を続けた。
「噂は聞いているぞ。そんなチビのくせに国を救っているようだな。ははは、くだらない。そもそもそんな細腕で私に勝てると――――」
そうヤツが言い終わる瞬間、凄い轟音がして――
巨人女は待機所の屋根を突き破り、空へふっ飛んでいた。あの巨体があんなバカスピードで飛行してやがる。あ~もう見えない。
いやはや……すげえ音がしたが、これは、この容赦ない攻撃は…………ネ、ネメシア!? お前なのか。手元がまるで見えなかったけれど。
「…………ヘデラを侮辱するな」
……え?
ネメシアさん、なんか顔が怖い。なんか……いつものネメシアじゃない!!
「いいかテメェ等!! わたしのヘデラに心の傷だろうが、傷ひとつでもつけたらぶち殺す!! 覚悟しろ!!!」
「あわわわわわわ……!! ちょ、キャラ変わってるキャラ変わってるって、ネメシアアア! 戻ってこおおおいッ!!」
俺は必死に訴えた。すると、ネメシアは落ち着きを取り戻し……
「あ…………。まず……ごめん、わたしトーチカたちのところへ戻るね……」
なんか両手で顔を覆い、恥ずかしそうに出て行った……。
~~~すぅ……はぁ…………。
これ、夢?
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