全スキル自動攻撃【オートスキル】で無双 ~自動狩りで楽々レベルアップ~

桜井正宗

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第230話 戦う熱血王子 - 外の世界はモンスターだらけ!? -

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 はじめて国外を出た。

 外の世界は思ったよりも平凡で、草原フィールドが広大に続いているだけだった。

「なんだ……案外、普通だな」
「うん。普通。けど、モンスターはいるから、ヘデラ、気をつけてね」

 そう、ナックルダスターを構え、冷静にモンスターをバンバン撃つトーチカは、尋常じゃなくハードボイルドだった。硬派だねぇ。

「お、ドロップアイテムだ。この菱形ひしがたはなんだ~?」

 なんか、やたらションボリしたモンスターを倒した。

 しかも大量にだ。

 なんだか、あの気の毒なモンスターを倒すのには気が引けたが、その割には超獰猛どうもうだったので仕方あるまい。

 まさか、こんな→【´・ω・`】顔したモンスターが凶暴で、むちゃくちゃ強いとは誰も思わない。初見殺しかよ。


「ああ、それはゴミね」
「ゴミかよ!」


 ネメシアにバッサリ言われて、俺はドロップアイテムを捨てた。アイテムがコロコロ転がっていく――が、エコがそれに反応し、口にくわえた。猫の習性か。

「にゃー」
「こら、エコ。そんなもの拾うんじゃありません」

 俺は、エコからアイテムを取り上げようとした――


 時だった。


『ズド―――――――――――ン!!!!!』


 空から巨大なモノが落ちてきた。なんぞ!?

「お、おい。なんだこの巨大すぎる物体は!」
「こ、これはモンスターよ!」

 あわてまくるネメシアの表情を察するに、マジらしい。


 デカすぎんだろ!!!


「ヘデラさま! 僕がお守り致します!!」

 颯爽さっそうと俺をかばうラナン。その必死な姿が、ほんの少しだがカッコ良かった。

 いや、それより巨大モンスターだ。


「おい、エコ。あのモンスターは……巨大な『こんにゃく』と『はんぺん』と『さつま揚げ』に見えるのだが」


「ええ、つまり『おでん』ですね! 美味しそうです、お腹が減りました!!」

 真面目な顔して説明――いや、感想を述べる猫。


 役に立たねぇ!!!


「おでんのバケモノか。しかも巨大……なんか強そうだな」
「ええ、中ボスクラスの強さはあります! 気を付けて、ヘデラさま」

 サポートらしく、エコは情報を寄越よこした。
 なるほど、デカイが中ボスクラスか。オーケー。


 ===== !!WARNING!! =====

 【フツーの討伐】

 【中ボスモンスター『オッデーン』 3体 を 討伐せよ!】

 【報酬期待度:☆☆】

 ===== !!WARNING!! =====


僭越せんえつながら……僕が先陣を切らせて戴きます!!」

「お、おい! 王子!」


 ラナンは、やたらカッコイイ剣を構え、果敢かかんにも飛び出して行った。

 すると、


「うおおおおおおおおおおおぉぉぉぉぉっ!!!!!」


 叫び、その勢いでビヨーンと飛びねた。

 え、意外なギャップ!

 見た目に反して熱血キャラか!?
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