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第221話 ゴブリン襲撃事件 - 聖女は下着を手に入れた! -
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洋服店へ向かう途中、俺は思い出した。
「あ……猫を忘れていた」
「あ……エコがいないわね」
「あ……エコいない」
「ひどいですー!!!」
エコが戻って来た。
「すまん。本当にすまん。完全に綺麗さっぱり忘れていた」
「そんなー! ヘデラさまぁぁん」
俺の肩で泣きわめくエコ。あんな危機一髪のゴブリン襲撃事件があったのだ、あっちの方がインパクト大きすぎて、忘れもするって。
「悪かったって。それで……エコはなんで単独行動していたっけ」
「がーーーん……」
「冗談だ。そんな死にそうなくらいショック受けるなよ。ちゃんと覚えているよ。そこだけ」
「そこだけって~…! ええっとですね、あの例のお爺さんですよ。怪しい行動をしていたから尾行しろっておっしゃったじゃありませんか」
ああ~!
そいや、そんな話だった。
「で、どうだったんだ?」
「はい。あの『ロドス』とかいうお爺さん、城門をわざと開けていたんですよ! つまり、スライムもゴブリンも悪意を持って襲撃させていたわけですね」
「なんだって……。あのクソジジイ、そんなことを!」
セクハラだけじゃ飽き足らず、王国を、街を破壊するなんて!!
「酷いわね。モンスターを使って街を襲わせるなんて……」
「王国が破壊されちゃう」
ネメシアとトーチカも不安げにしていた。うーん……。これは由々しき事態だな。早急に手を打たないと、次はバケモンを放ってくるかもしれん。
聖女として、そうはさせない。
「とりあえず、下着を買ってくる!!」
「あ……うん。ヘデラ、そんな地味なのでいいの?」
「いや、地味でいいだろ。別に。誰かに見せるわけじゃあるまいし」
「もっと可愛いヤツとかあるのに。ほら、これとか」
ネメシアは、面積の少ないヤツとか、フリフリなヤツとかを推奨してくる。おいおい……いくらなんでも、それはないだろ。
「勝負下着じゃあるまいし、そんな派手なヤツはちょっとな……」
「え~。こういう方が良いのに~」
まて。
もしかして、ネメシアはそういうのを……。あ、そや風呂の時に見かけたっけな。なんかやたら派手だったな。
「あたしはこれ~」
なにか糸状のものがヒラヒラしている
トーチカは、それを広げて見せてくる……って、それ下着なの!?
「おい、ほぼヒモじゃないか。却下だ!!」
「そお~。ヘデラに似合うと思ったんだけどな~」
「ねーよ」
俺は二人を無視して、会計を済ませた。
……はぁ、疲れた。
★ ★ ★
お店を出て、ちょっとた場所。
そこで、ほのぼのと『クレープ』を食べていた。
「うま~。ここのクレープは名物だね」
俺はひとり噴水に腰掛け、スイーツを頬張っていた。俺はこう見えても、甘いものに目がなかった。目についたら、ついつい買い食いしてしまう。
うーん、けど、体型には気を付けないとな。せっかく、こんなスタイル抜群だし! 俺、超可愛いし。……って自分で言って……オエエ。
そんな時だった。
『ドボ~~~~~~~ン!』
噴水に誰か落ちた。え、ヒト?
「だ、大丈夫か!?」
「ぁ……ごめんなさい。水、掛かっちゃいましたよね」
水浸しの金髪イケメン青年がいた。
うわ、顔小さくてカッコいいな。どこかの王子様かな。……って、パンツ一丁じゃないか! イケメンが台無しだ!!
「あ、あの……」
「え、あ! ごめんなさい! 俺、こんな姿で!! ……で、でも、その聖女さま!」
なんか手を握られた。う……。
「俺、聖女様が好きなんです! あんなお強くて、凛々しくて、カッコイイ聖女さまは初めてみました。だから、その……へっくしょい!」
「愛の告白はいいから、風邪引くぞ。ほら、上がれよ」
「あ、はい……」
俺は青年の手を引こうとするが――
「うああぁぁぁぁ!?」
なんか逆に手を引かれてしまい、
『ドボ~~~~~~~~~~~~~~~~~ン』
俺も噴水に落ちた。
てて……、
――って、うあ……なんかスゴイ光景になってらぁ。……ん。なんか噴水の底に『赤い』モノが落ちるな。なんだろ。
「いったぁ……聖女さま、お怪我はって……うわ!」
青年は頬を赤らめた。いやあの、その羞恥心は、女である俺の方が遥かに感じるべき事象だ。なぜなら、俺は、青年を押し倒している体勢だからだ。あ、胸元……。
「あ~あ、ずぶ濡れだ」
「あの、あのあの……す、すみませんでしたぁぁぁあぁ!!」
青年は、俺の胸元見るとこれ以上ないくらい赤面し、逃げ出した。
「あ、おい……! 行っちゃった……。なんだったんだありゃ」
「あら、ヘデラ。どうしてずぶ濡れ? 風邪、引くわよ」
「ネメシア、戻ったのか。いや、これね……へっくち!」
いかん。風邪を引いたか!?
「さっさと戻って、お風呂入る」
「ちょ、トーチカ、手を引っ張るな。分かったって……くしゅっ」
まずいな。
聖女も風邪を引くんだ……。
「あ……猫を忘れていた」
「あ……エコがいないわね」
「あ……エコいない」
「ひどいですー!!!」
エコが戻って来た。
「すまん。本当にすまん。完全に綺麗さっぱり忘れていた」
「そんなー! ヘデラさまぁぁん」
俺の肩で泣きわめくエコ。あんな危機一髪のゴブリン襲撃事件があったのだ、あっちの方がインパクト大きすぎて、忘れもするって。
「悪かったって。それで……エコはなんで単独行動していたっけ」
「がーーーん……」
「冗談だ。そんな死にそうなくらいショック受けるなよ。ちゃんと覚えているよ。そこだけ」
「そこだけって~…! ええっとですね、あの例のお爺さんですよ。怪しい行動をしていたから尾行しろっておっしゃったじゃありませんか」
ああ~!
そいや、そんな話だった。
「で、どうだったんだ?」
「はい。あの『ロドス』とかいうお爺さん、城門をわざと開けていたんですよ! つまり、スライムもゴブリンも悪意を持って襲撃させていたわけですね」
「なんだって……。あのクソジジイ、そんなことを!」
セクハラだけじゃ飽き足らず、王国を、街を破壊するなんて!!
「酷いわね。モンスターを使って街を襲わせるなんて……」
「王国が破壊されちゃう」
ネメシアとトーチカも不安げにしていた。うーん……。これは由々しき事態だな。早急に手を打たないと、次はバケモンを放ってくるかもしれん。
聖女として、そうはさせない。
「とりあえず、下着を買ってくる!!」
「あ……うん。ヘデラ、そんな地味なのでいいの?」
「いや、地味でいいだろ。別に。誰かに見せるわけじゃあるまいし」
「もっと可愛いヤツとかあるのに。ほら、これとか」
ネメシアは、面積の少ないヤツとか、フリフリなヤツとかを推奨してくる。おいおい……いくらなんでも、それはないだろ。
「勝負下着じゃあるまいし、そんな派手なヤツはちょっとな……」
「え~。こういう方が良いのに~」
まて。
もしかして、ネメシアはそういうのを……。あ、そや風呂の時に見かけたっけな。なんかやたら派手だったな。
「あたしはこれ~」
なにか糸状のものがヒラヒラしている
トーチカは、それを広げて見せてくる……って、それ下着なの!?
「おい、ほぼヒモじゃないか。却下だ!!」
「そお~。ヘデラに似合うと思ったんだけどな~」
「ねーよ」
俺は二人を無視して、会計を済ませた。
……はぁ、疲れた。
★ ★ ★
お店を出て、ちょっとた場所。
そこで、ほのぼのと『クレープ』を食べていた。
「うま~。ここのクレープは名物だね」
俺はひとり噴水に腰掛け、スイーツを頬張っていた。俺はこう見えても、甘いものに目がなかった。目についたら、ついつい買い食いしてしまう。
うーん、けど、体型には気を付けないとな。せっかく、こんなスタイル抜群だし! 俺、超可愛いし。……って自分で言って……オエエ。
そんな時だった。
『ドボ~~~~~~~ン!』
噴水に誰か落ちた。え、ヒト?
「だ、大丈夫か!?」
「ぁ……ごめんなさい。水、掛かっちゃいましたよね」
水浸しの金髪イケメン青年がいた。
うわ、顔小さくてカッコいいな。どこかの王子様かな。……って、パンツ一丁じゃないか! イケメンが台無しだ!!
「あ、あの……」
「え、あ! ごめんなさい! 俺、こんな姿で!! ……で、でも、その聖女さま!」
なんか手を握られた。う……。
「俺、聖女様が好きなんです! あんなお強くて、凛々しくて、カッコイイ聖女さまは初めてみました。だから、その……へっくしょい!」
「愛の告白はいいから、風邪引くぞ。ほら、上がれよ」
「あ、はい……」
俺は青年の手を引こうとするが――
「うああぁぁぁぁ!?」
なんか逆に手を引かれてしまい、
『ドボ~~~~~~~~~~~~~~~~~ン』
俺も噴水に落ちた。
てて……、
――って、うあ……なんかスゴイ光景になってらぁ。……ん。なんか噴水の底に『赤い』モノが落ちるな。なんだろ。
「いったぁ……聖女さま、お怪我はって……うわ!」
青年は頬を赤らめた。いやあの、その羞恥心は、女である俺の方が遥かに感じるべき事象だ。なぜなら、俺は、青年を押し倒している体勢だからだ。あ、胸元……。
「あ~あ、ずぶ濡れだ」
「あの、あのあの……す、すみませんでしたぁぁぁあぁ!!」
青年は、俺の胸元見るとこれ以上ないくらい赤面し、逃げ出した。
「あ、おい……! 行っちゃった……。なんだったんだありゃ」
「あら、ヘデラ。どうしてずぶ濡れ? 風邪、引くわよ」
「ネメシア、戻ったのか。いや、これね……へっくち!」
いかん。風邪を引いたか!?
「さっさと戻って、お風呂入る」
「ちょ、トーチカ、手を引っ張るな。分かったって……くしゅっ」
まずいな。
聖女も風邪を引くんだ……。
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