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第218話 ネコミミメイドは万能です - お店を出して大儲け!? -
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すごい星だ。この異世界の夜は、満天の星に満ちていた。
銀河がクッキリハッキリと見えている。爆発的星形成すぎてヤバイ。なにがどうなったら、あんな欲張りセットになるんだか。
そんな美しい眺望の前で食事が出来るなんて……贅沢すぎやしないか。
しかもだ。
「トーチカの料理はマジで美味い」
さすが、コックガンスリンガー。
万能メイドすぎる。
「はい、こっちも食べてみて」
「へえ、これは?」
「春巻き」
「なるほど、どれどれ……はぐっ。うわぁカリっとパリっとして、うっま!」
口の中に広がる肉汁が濃厚でたまらん。
「そ、そうね。こんな美味しいもの初めて口にしたわ。すごいわ、トーチカ」
ネメシアもトーチカの料理を絶賛していた。
そうだろうな、これはお店を開けるレベルだぞ。
ん……まてよ。
「資金が出来たら、お店を出してもいいかもな。そうすりゃもっと儲かるぞ」
「ヘデラ、それ名案~! いいわね、わたしの【ウルチャ】にも限界はあるし、お店を開くとなると膨大な資金が必要だし」
と、盛り上がっていると、トーチカは――
「うん。実はね、わたしの願いのひとつはそれなんだ」
「へえ、お店を出すことだったのか。いや、それなら俺たちが何とかしよう。ほら、叶えられる願いはさ、自分で叶えた方が達成感があるだろう」
「ほんと? なら、【スターダスト】は別の願いにしようかな」
「そうしろ。その方が絶対イイ。ちなみに、カリカリを黙々と食っとるエコはどう思う?」
「いいと思いますよ~。【スターダスト】を見つけ出す手掛かりにもなるかもしれませんし、もしかしたら、偶然見つかるってこともあるかもしれません。あと、ほら……あの【秘密結社】でしたっけ。怪しい集団の情報収集も必要ですからね」
エコも賛成っと。
「よし、それじゃ【スターダスト】を探すついでと言っちゃなんだが……『お店』を作ってみるか」
みんな頷く。よし。
「うん、ちょっと楽しくなってきたじゃない!」
「楽しみだなぁ。あたしのお店か~」
「それでは、わたしは客引きでもしましょうかね」
エコ、お前は招き猫にでもなる気か。
それはそれで、繁盛しそうだな。喋るし。
★ ★ ★
――就寝前、こんな出来事があった。
こんな広い【貴族邸宅】だというに、みんな俺の部屋に集中した。なんでや!
「…………ネメシア、お前はなぜ俺の部屋に」
「だ、だって幽霊が」
「子供か! つーか、アレはモンスターの仕業だって判明したろ」
「そうだけどー…。でも、いいじゃない……減るもんじゃないし!」
「せっかく、ネメシアの部屋もあるのに」
「う、うるさい。幽霊もそうだけど、引っ越してきたばかりだから慣れないのよ! いいから一緒に寝てよ、ヘデラ」
「なんかそれ、ちょっとアブナイ発言だな」
「うっ。バカ! 女同士でしょうが! だから、お願い」
食い下がるなぁ。あの目はもう引かないな。
仕方ない、一緒に寝てやるか。
「――で、トーチカ」
「あたしは、ヘデラと一緒がいいから。ね?」
「ねって言われてもなぁ」
なんかもう、寝巻姿でくつろいどるし……引き剥がせそうにない。
「あー、あとエコ。……まあ、お前はコンパクトだからいいか」
結局こうなるんだよな~。
まあいいか。こうしてみんなと一緒に寝るのも。
しかし俺は、後に激しく後悔することになったのだ。
ネメシア、寝相わるっ!!!
トーチカ、寝言多ッ!!!
猫、ビームすな!!!!!!!!
・
・
・
――翌朝。
「あれ、なんで天井に穴が……」
ネメシアは穴のあいた天井を、ポカンと見上げていた。
「それな。それは、化け猫の仕業だ。おい、エコ。罰として修復費を稼いできてもらう」
「えー! あれ、私がやったんですかー!」
「残念ながらな。あと、トーチカ。よく分からん儀式みたいな寝言はヤメロ。不気味すぎるわ。あと、ネメシア。お前は寝相が鬼悪いな。ゴミ箱に頭から突っ込んでいたぞ」
「えっ……そうだったの。自分じゃよく分からないし」
おまえなっ……。
とんでもない朝を迎えたのだった。
ひょっとして、この中で一番まともなの……俺なのか?
銀河がクッキリハッキリと見えている。爆発的星形成すぎてヤバイ。なにがどうなったら、あんな欲張りセットになるんだか。
そんな美しい眺望の前で食事が出来るなんて……贅沢すぎやしないか。
しかもだ。
「トーチカの料理はマジで美味い」
さすが、コックガンスリンガー。
万能メイドすぎる。
「はい、こっちも食べてみて」
「へえ、これは?」
「春巻き」
「なるほど、どれどれ……はぐっ。うわぁカリっとパリっとして、うっま!」
口の中に広がる肉汁が濃厚でたまらん。
「そ、そうね。こんな美味しいもの初めて口にしたわ。すごいわ、トーチカ」
ネメシアもトーチカの料理を絶賛していた。
そうだろうな、これはお店を開けるレベルだぞ。
ん……まてよ。
「資金が出来たら、お店を出してもいいかもな。そうすりゃもっと儲かるぞ」
「ヘデラ、それ名案~! いいわね、わたしの【ウルチャ】にも限界はあるし、お店を開くとなると膨大な資金が必要だし」
と、盛り上がっていると、トーチカは――
「うん。実はね、わたしの願いのひとつはそれなんだ」
「へえ、お店を出すことだったのか。いや、それなら俺たちが何とかしよう。ほら、叶えられる願いはさ、自分で叶えた方が達成感があるだろう」
「ほんと? なら、【スターダスト】は別の願いにしようかな」
「そうしろ。その方が絶対イイ。ちなみに、カリカリを黙々と食っとるエコはどう思う?」
「いいと思いますよ~。【スターダスト】を見つけ出す手掛かりにもなるかもしれませんし、もしかしたら、偶然見つかるってこともあるかもしれません。あと、ほら……あの【秘密結社】でしたっけ。怪しい集団の情報収集も必要ですからね」
エコも賛成っと。
「よし、それじゃ【スターダスト】を探すついでと言っちゃなんだが……『お店』を作ってみるか」
みんな頷く。よし。
「うん、ちょっと楽しくなってきたじゃない!」
「楽しみだなぁ。あたしのお店か~」
「それでは、わたしは客引きでもしましょうかね」
エコ、お前は招き猫にでもなる気か。
それはそれで、繁盛しそうだな。喋るし。
★ ★ ★
――就寝前、こんな出来事があった。
こんな広い【貴族邸宅】だというに、みんな俺の部屋に集中した。なんでや!
「…………ネメシア、お前はなぜ俺の部屋に」
「だ、だって幽霊が」
「子供か! つーか、アレはモンスターの仕業だって判明したろ」
「そうだけどー…。でも、いいじゃない……減るもんじゃないし!」
「せっかく、ネメシアの部屋もあるのに」
「う、うるさい。幽霊もそうだけど、引っ越してきたばかりだから慣れないのよ! いいから一緒に寝てよ、ヘデラ」
「なんかそれ、ちょっとアブナイ発言だな」
「うっ。バカ! 女同士でしょうが! だから、お願い」
食い下がるなぁ。あの目はもう引かないな。
仕方ない、一緒に寝てやるか。
「――で、トーチカ」
「あたしは、ヘデラと一緒がいいから。ね?」
「ねって言われてもなぁ」
なんかもう、寝巻姿でくつろいどるし……引き剥がせそうにない。
「あー、あとエコ。……まあ、お前はコンパクトだからいいか」
結局こうなるんだよな~。
まあいいか。こうしてみんなと一緒に寝るのも。
しかし俺は、後に激しく後悔することになったのだ。
ネメシア、寝相わるっ!!!
トーチカ、寝言多ッ!!!
猫、ビームすな!!!!!!!!
・
・
・
――翌朝。
「あれ、なんで天井に穴が……」
ネメシアは穴のあいた天井を、ポカンと見上げていた。
「それな。それは、化け猫の仕業だ。おい、エコ。罰として修復費を稼いできてもらう」
「えー! あれ、私がやったんですかー!」
「残念ながらな。あと、トーチカ。よく分からん儀式みたいな寝言はヤメロ。不気味すぎるわ。あと、ネメシア。お前は寝相が鬼悪いな。ゴミ箱に頭から突っ込んでいたぞ」
「えっ……そうだったの。自分じゃよく分からないし」
おまえなっ……。
とんでもない朝を迎えたのだった。
ひょっとして、この中で一番まともなの……俺なのか?
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