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第208話 討伐クエスト - 国の存亡を懸けた激闘 -
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国の存亡に関わる緊急の【討伐クエスト】となった。
大量のスライムが襲ってきたのだ!!
「スライム? 雑魚じゃないの」
指をパキポキ鳴らすトーチカ。口元を吊り上げ、白いギザ歯を見せた。なんだ、やる気マンマンじゃないか。血が騒ぐってやつかね。
「みんな、聞いてくれ。
俺は『聖女』として、この王国を守ろうと思う。そこで聞きたい……パーティ組んでくれる可愛い女の子はいるか!? 挙手してくれ!」
「「「はーーーーーーーーーーーーい!!」」」
みんな、素直で良い子だった。
よぉ~~~~~~~~~しっ!!
===== !!WARNING!! =====
【国の存亡を懸けた討伐】
【通常モンスター『ぶるぶるスライム』 1000体 を 討伐せよ!】
【報酬期待度:☆】
===== !!WARNING!! =====
外に出ると――すでにスライムが大量に攻めこんでいた。
家屋はズタズタのボロボロのガタガタに倒壊し、住人の人々が泣き喚き、あるいは逃げまどっていた。この世の終わりかな。
『ぶるぶる~ぶるぶる~』
「あれが、ぶるぶるスライムか。うわっ……カビくさっ!! なんだよ、この刺激臭……この前のぼったくりバー『えんじょい』より酷い悪臭だぞ」
「気を付けて、ヘデラ! あのスライムはカビているから!」
ネメシアがそう慌てた様子で叫んだ。
カビている……?
その様子を伺っていると、一匹のスライムが逃げている一般人男性を襲撃。なんと、全身を一気にカビさせた。すると男性は倒れ、泡を吹いて……見るも無惨な姿に。
「うわっ! あの男の人……体中が緑色にカビちまったよ。ひぇぇ……」
俺は戦慄した。びびった。びびりまくった。アレが雑魚のスライムとは、到底思えなかったからだ。バケモンじゃねーか!!
「気を付けて、聖女さま。あの『ぶるぶるスライム』の液体に触れらたら一発アウト。カビて死んでしまうのです!」
猫――いや、エコがそう『サポート役』らしく説明してくれた。
いや、それはもう見た。一目瞭然、言わんでも分かるってーの!
「でも、弱点もあるのですよ」
「ほう、弱点?」
「聖属性攻撃です。あれは何気に『闇属性』のモンスターなので! つまり弱点属性で攻撃をすればダメージは『二倍』ですから、一撃もありえます!」
「そうだったのか。それは有益な情報をどうも。けどな、自慢じゃないが、俺は聖属性攻撃はおろか、なにひとつ覚えていないけどな!」
しゃべる猫と話していると、トーチカが野菜を貪りまくっていた。
むしゃむしゃと。
やけ食い!?
「はぐはぐはぐはぐはぐはぐもしゃもしゃもしゃもしゃ」
「お、おい……トーチカ。こんな時になにやってんだよ」
「魔弾の装填中。邪魔しないで」
「は? 魔弾? 装填?」
いったい、こいつは何を……
ダイコンを丸々食い終えると、腹ペコメイドは両手を上げ、指で『銃』の形を作った。すると――。
「魔弾装填完了。発射」
トーチカは、たたっと脱兎の如く走ると、指で作った銃から弾を発射させていた。
え、撃てるの!?
なるほど。どういう理屈か分からないけれど、食った野菜を魔力源にして、魔弾にしているのか――!
へえ、かっけええな。
大量のスライムが襲ってきたのだ!!
「スライム? 雑魚じゃないの」
指をパキポキ鳴らすトーチカ。口元を吊り上げ、白いギザ歯を見せた。なんだ、やる気マンマンじゃないか。血が騒ぐってやつかね。
「みんな、聞いてくれ。
俺は『聖女』として、この王国を守ろうと思う。そこで聞きたい……パーティ組んでくれる可愛い女の子はいるか!? 挙手してくれ!」
「「「はーーーーーーーーーーーーい!!」」」
みんな、素直で良い子だった。
よぉ~~~~~~~~~しっ!!
===== !!WARNING!! =====
【国の存亡を懸けた討伐】
【通常モンスター『ぶるぶるスライム』 1000体 を 討伐せよ!】
【報酬期待度:☆】
===== !!WARNING!! =====
外に出ると――すでにスライムが大量に攻めこんでいた。
家屋はズタズタのボロボロのガタガタに倒壊し、住人の人々が泣き喚き、あるいは逃げまどっていた。この世の終わりかな。
『ぶるぶる~ぶるぶる~』
「あれが、ぶるぶるスライムか。うわっ……カビくさっ!! なんだよ、この刺激臭……この前のぼったくりバー『えんじょい』より酷い悪臭だぞ」
「気を付けて、ヘデラ! あのスライムはカビているから!」
ネメシアがそう慌てた様子で叫んだ。
カビている……?
その様子を伺っていると、一匹のスライムが逃げている一般人男性を襲撃。なんと、全身を一気にカビさせた。すると男性は倒れ、泡を吹いて……見るも無惨な姿に。
「うわっ! あの男の人……体中が緑色にカビちまったよ。ひぇぇ……」
俺は戦慄した。びびった。びびりまくった。アレが雑魚のスライムとは、到底思えなかったからだ。バケモンじゃねーか!!
「気を付けて、聖女さま。あの『ぶるぶるスライム』の液体に触れらたら一発アウト。カビて死んでしまうのです!」
猫――いや、エコがそう『サポート役』らしく説明してくれた。
いや、それはもう見た。一目瞭然、言わんでも分かるってーの!
「でも、弱点もあるのですよ」
「ほう、弱点?」
「聖属性攻撃です。あれは何気に『闇属性』のモンスターなので! つまり弱点属性で攻撃をすればダメージは『二倍』ですから、一撃もありえます!」
「そうだったのか。それは有益な情報をどうも。けどな、自慢じゃないが、俺は聖属性攻撃はおろか、なにひとつ覚えていないけどな!」
しゃべる猫と話していると、トーチカが野菜を貪りまくっていた。
むしゃむしゃと。
やけ食い!?
「はぐはぐはぐはぐはぐはぐもしゃもしゃもしゃもしゃ」
「お、おい……トーチカ。こんな時になにやってんだよ」
「魔弾の装填中。邪魔しないで」
「は? 魔弾? 装填?」
いったい、こいつは何を……
ダイコンを丸々食い終えると、腹ペコメイドは両手を上げ、指で『銃』の形を作った。すると――。
「魔弾装填完了。発射」
トーチカは、たたっと脱兎の如く走ると、指で作った銃から弾を発射させていた。
え、撃てるの!?
なるほど。どういう理屈か分からないけれど、食った野菜を魔力源にして、魔弾にしているのか――!
へえ、かっけええな。
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