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第161話 星の貴族とエルフ
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この星の都・アステリズムは『エルフ』と密接な関係があるようだ。
詳しい事は分からないけれど、あたしは一人別行動でこの都のことについて調べていた。
「どこを見渡しても、貴族とエルフはセットのようですね」
不思議なことに、貴族の傍には必ずエルフが付き添っていた。
その表情から察するに、幸せそうな雰囲気ではあった。……いいなぁ、あんな恋人同士のように手を繋いで仲睦まじい関係だなんて。憧れる。
でもどうして、必ずペアなのだろうか。
まずはそれについて調べてみようと思った。
◆
星の都一番の露店街へやってきた。
そこでも貴族とエルフは当たり前のようにいて、当たり前のように幸せそうだった。なんて理想的で、美しい都なのだろう。
もしかしたら、ここが本当の『理想郷』なのかもしれない。
「うん。こんな素敵な都であるのなら、アヴァロンから引っ越してくるのもありかもしれませんね。みんなが知ったら、絶対喜ぶなぁ」
そう、ぼうっと都の風景を眺めていれば、男性から話しかけられた。
「そこのエルフ。道を塞ぐな」
「……え。あ……ごめんなさい」
頭を下げ、道を譲る。けれど、よく見れば道は十分に広かった。
貴族らしき少年は険しい顔で、あたしを見下ろしていた。
……怖い。
そう怯えていると、少年は態度を一変させ、穏やかになった。
「…………なんと美しい」
「え……」
「この星の都に、キミのような美しいエルフがまだいたとはね。ひょっとすると、世界一かもしれない。……それで、誰のモノなんだい? それともまだ誰のモノでもないのか? だとしたら『ハレー家』へ来い。不便はさせないから」
そう少年はあたしを勧誘してきた。
よく見ると、彼の隣には年端もいかないエルフの女の子がいた。
そうか、この少年も貴族なんだ。
「あの、あたし……」
「……む、なるほど。キミはどうやら誰のモノでもないらしい。ほら、僕のエルフを見てご覧。この奴隷の胸元には『星の印』があるだろう。これが奴隷の証拠さ」
それを聞いて、あたしは愕然となった。
少年は、今なんて言った?
…………『奴隷』。
エルフが?
そんな、そんなわけはない。だって、みんな幸せそうな顔をしていた。今だって、あんなに……あんなに楽しそうにしているのに。
もしかして、あれはそう振舞っているだけ……?
もしかして、あれは偽りの姿……?
「なんだ、ショックを受けているのか。
……そうか、この星の都の真実を知らないのだな。ここアステリズムではな、エルフは奴隷なんだよ。いや、それ以下……家畜だ。
特に女エルフは我々、星の貴族のオモチャでしかないんだよ。……さあ、分かったろう。そんな酷な扱いを受けたくなければ、僕のところへ来い。その類稀な美貌に免じて、少しはマシな生活をさせてやろう」
「………………」
ひどい。
どうして、そんな風に人を見下せるの。
なんの恨みがあるの。どうして、エルフが虐げられるのか。そもそも、なぜそのような蛮行が許されているのか。
こんなの間違っている。
……許せない。絶対に許せない。
「お断りします。あたしは自由を愛するエルフです。出身もこの星の都ではありませんし、あなたのような残酷な方とも関わりたくありません。
……ですが、エルフがそのような酷い扱いをされていると分かったのなら、あたしは全力で戦います。この星の都のすべてのエルフを解放してみせます」
「へぇ、それは面白いな。そんなことを言ったエルフは初めてだ。
まあ……やれるもんならやってみな。
けどな、精々気を付けることだな。フリーのエルフは常に狙わる存在だ。僕はまだマシだけど、他の貴族は裏ではどんな暴力や拷問をしているか分からない……。聞いた噂じゃ、何人も行方不明になっている奴隷もいるとかな……フフフ、ハハハハ」
少年は口元を歪ませた。
この少年もまさか……あの小さなエルフを……。
「あなた!!」
「ここでやるつもりか。
いいぞ、この卑小なエルフが相手になってやるぞ。そら、いけ……8号」
…………な。
あの女の子を……そんな数字で呼ぶだなんて……。
しかも自分は戦わずに、エルフを戦わせるだなんて……!
「…………っ」
「おや、どうしたエルフ。同胞を傷つけたくなさそうな顔をしているな。そんなしかめっ面を見せられたら余計なことをしたくなる。そう、だったら、僕が代わりにやってやろう」
そう少年は不敵に笑い、連れのエルフのお腹を蹴った。
「…………」
彼女は痛々しい笑顔で耐えていた。
おかしい……こんなのおかしいよ。
間違ってる。全部。
もうこの星の都ごと吹き飛ばすしか――あまりに頭に血が上ってしまい、あたしは大魔法を発動しかけた、けれど……。
「おーい、リース。こんなところにいたのか、探したぞ~」
「サ……サトルさん」
「どうした、なんか顔が怖いぞ。……ん、あ、お前! さっきの『ハレー家』のなんとか! とりあえず、殴る!!!」
あたし以上に怒りを爆発させるサトルさん。
まさかのまさか、彼の顔面をなんの躊躇いもなく殴ってしまった。
「ぼぎゃぺあああああああああ――――――ッ!!?」
ゴロゴロ転げまわる少年は、ゴミ溜めに激突してしまった。
「リース、ケガはないか」
ああ……よかった。やっぱり、彼がいると安心できる。
心がとてもあたたかい。おかげで冷静になれた。
少しして、少年が立ち上がった。
「ぐ…………誰だ、よくも殴ったな!
――って、またお前か……!! 僕の邪魔ばかりしやがって!
いいか、お前とは星の決闘大会『コメット』で決着をつける。僕が優勝したら、ベル様だけじゃない、そこのエルフも貰ってやる。……いや、貴様の仲間は全部奪ってやる!! いいな!! 精々、首を洗って待っとけ平民……おっと、訂正する、愚民!」
散々悪態をつき、貴族の少年は去った。
……あたしの前に何があったのだろう。
「サトルさん?」
「あー…。さっきちょっとな。てか、あいつ、俺の仲間をかっさらう気か? ……ったく、ぶちのめすしかねぇよなぁ」
サトルさんは、少年そのものを爆破する勢いで睨んでいた。
そうだ、あたしには頼りになるサトルさんがいる。誰よりも仲間想いで……誰よりも世界を愛する聖者。たまに面倒臭がりな一面もあるけれど、そこが良いところであり、全部良いところ。
彼ならきっと……いえ、絶対にエルフを自由にしてくれる。
そう信じている。
「助けてくれてありがとうございます、サトルさん」
「いや、なんかリースが連れ去られるような……そんな嫌すぎる予感電波をキャッチしてな。だから、文字通り飛んできたよ」
ニトロでねっと、サトルさんはニカッと笑った。
そんな太陽よりもまぶしい笑顔に、あたしは……彼のことがもっともっと好きになった。もう好きの限界突破をしていた。
これ以上は、なんと定義すればいいのだろうか。
……やっぱり、愛かな。
「サトルさん。とても大切なお話があります。この星の都とエルフについてです」
「分かった。けどその前に――」
「…………へ」
「見てくれよ、リース。あそこのモデル級エルフ……すっげえ。レイドボス級の爆裂ボディだよ。あのプリンプリン……!」
「………………」
「……あれ、リース」
「…………むぅぅぅぅぅぅぅ!! もー! サトルさあああん!!」
あたしは、もう完全に頭に血が上ってしまった。
『愛のホーリーグレイル――――――!!!!!!!!!!』
「ちょ、うわ、それはヤメ……ギャアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!!」
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不思議なことに、貴族の傍には必ずエルフが付き添っていた。
その表情から察するに、幸せそうな雰囲気ではあった。……いいなぁ、あんな恋人同士のように手を繋いで仲睦まじい関係だなんて。憧れる。
でもどうして、必ずペアなのだろうか。
まずはそれについて調べてみようと思った。
◆
星の都一番の露店街へやってきた。
そこでも貴族とエルフは当たり前のようにいて、当たり前のように幸せそうだった。なんて理想的で、美しい都なのだろう。
もしかしたら、ここが本当の『理想郷』なのかもしれない。
「うん。こんな素敵な都であるのなら、アヴァロンから引っ越してくるのもありかもしれませんね。みんなが知ったら、絶対喜ぶなぁ」
そう、ぼうっと都の風景を眺めていれば、男性から話しかけられた。
「そこのエルフ。道を塞ぐな」
「……え。あ……ごめんなさい」
頭を下げ、道を譲る。けれど、よく見れば道は十分に広かった。
貴族らしき少年は険しい顔で、あたしを見下ろしていた。
……怖い。
そう怯えていると、少年は態度を一変させ、穏やかになった。
「…………なんと美しい」
「え……」
「この星の都に、キミのような美しいエルフがまだいたとはね。ひょっとすると、世界一かもしれない。……それで、誰のモノなんだい? それともまだ誰のモノでもないのか? だとしたら『ハレー家』へ来い。不便はさせないから」
そう少年はあたしを勧誘してきた。
よく見ると、彼の隣には年端もいかないエルフの女の子がいた。
そうか、この少年も貴族なんだ。
「あの、あたし……」
「……む、なるほど。キミはどうやら誰のモノでもないらしい。ほら、僕のエルフを見てご覧。この奴隷の胸元には『星の印』があるだろう。これが奴隷の証拠さ」
それを聞いて、あたしは愕然となった。
少年は、今なんて言った?
…………『奴隷』。
エルフが?
そんな、そんなわけはない。だって、みんな幸せそうな顔をしていた。今だって、あんなに……あんなに楽しそうにしているのに。
もしかして、あれはそう振舞っているだけ……?
もしかして、あれは偽りの姿……?
「なんだ、ショックを受けているのか。
……そうか、この星の都の真実を知らないのだな。ここアステリズムではな、エルフは奴隷なんだよ。いや、それ以下……家畜だ。
特に女エルフは我々、星の貴族のオモチャでしかないんだよ。……さあ、分かったろう。そんな酷な扱いを受けたくなければ、僕のところへ来い。その類稀な美貌に免じて、少しはマシな生活をさせてやろう」
「………………」
ひどい。
どうして、そんな風に人を見下せるの。
なんの恨みがあるの。どうして、エルフが虐げられるのか。そもそも、なぜそのような蛮行が許されているのか。
こんなの間違っている。
……許せない。絶対に許せない。
「お断りします。あたしは自由を愛するエルフです。出身もこの星の都ではありませんし、あなたのような残酷な方とも関わりたくありません。
……ですが、エルフがそのような酷い扱いをされていると分かったのなら、あたしは全力で戦います。この星の都のすべてのエルフを解放してみせます」
「へぇ、それは面白いな。そんなことを言ったエルフは初めてだ。
まあ……やれるもんならやってみな。
けどな、精々気を付けることだな。フリーのエルフは常に狙わる存在だ。僕はまだマシだけど、他の貴族は裏ではどんな暴力や拷問をしているか分からない……。聞いた噂じゃ、何人も行方不明になっている奴隷もいるとかな……フフフ、ハハハハ」
少年は口元を歪ませた。
この少年もまさか……あの小さなエルフを……。
「あなた!!」
「ここでやるつもりか。
いいぞ、この卑小なエルフが相手になってやるぞ。そら、いけ……8号」
…………な。
あの女の子を……そんな数字で呼ぶだなんて……。
しかも自分は戦わずに、エルフを戦わせるだなんて……!
「…………っ」
「おや、どうしたエルフ。同胞を傷つけたくなさそうな顔をしているな。そんなしかめっ面を見せられたら余計なことをしたくなる。そう、だったら、僕が代わりにやってやろう」
そう少年は不敵に笑い、連れのエルフのお腹を蹴った。
「…………」
彼女は痛々しい笑顔で耐えていた。
おかしい……こんなのおかしいよ。
間違ってる。全部。
もうこの星の都ごと吹き飛ばすしか――あまりに頭に血が上ってしまい、あたしは大魔法を発動しかけた、けれど……。
「おーい、リース。こんなところにいたのか、探したぞ~」
「サ……サトルさん」
「どうした、なんか顔が怖いぞ。……ん、あ、お前! さっきの『ハレー家』のなんとか! とりあえず、殴る!!!」
あたし以上に怒りを爆発させるサトルさん。
まさかのまさか、彼の顔面をなんの躊躇いもなく殴ってしまった。
「ぼぎゃぺあああああああああ――――――ッ!!?」
ゴロゴロ転げまわる少年は、ゴミ溜めに激突してしまった。
「リース、ケガはないか」
ああ……よかった。やっぱり、彼がいると安心できる。
心がとてもあたたかい。おかげで冷静になれた。
少しして、少年が立ち上がった。
「ぐ…………誰だ、よくも殴ったな!
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散々悪態をつき、貴族の少年は去った。
……あたしの前に何があったのだろう。
「サトルさん?」
「あー…。さっきちょっとな。てか、あいつ、俺の仲間をかっさらう気か? ……ったく、ぶちのめすしかねぇよなぁ」
サトルさんは、少年そのものを爆破する勢いで睨んでいた。
そうだ、あたしには頼りになるサトルさんがいる。誰よりも仲間想いで……誰よりも世界を愛する聖者。たまに面倒臭がりな一面もあるけれど、そこが良いところであり、全部良いところ。
彼ならきっと……いえ、絶対にエルフを自由にしてくれる。
そう信じている。
「助けてくれてありがとうございます、サトルさん」
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ニトロでねっと、サトルさんはニカッと笑った。
そんな太陽よりもまぶしい笑顔に、あたしは……彼のことがもっともっと好きになった。もう好きの限界突破をしていた。
これ以上は、なんと定義すればいいのだろうか。
……やっぱり、愛かな。
「サトルさん。とても大切なお話があります。この星の都とエルフについてです」
「分かった。けどその前に――」
「…………へ」
「見てくれよ、リース。あそこのモデル級エルフ……すっげえ。レイドボス級の爆裂ボディだよ。あのプリンプリン……!」
「………………」
「……あれ、リース」
「…………むぅぅぅぅぅぅぅ!! もー! サトルさあああん!!」
あたしは、もう完全に頭に血が上ってしまった。
『愛のホーリーグレイル――――――!!!!!!!!!!』
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