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第152話 みんないっしょ
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【 5年後 - 花の都・フリージア 】
「パパー!」
「お、今日も元気だな~」
ぴょんと小動物のように飛び跳ねてくる小さな子供。
今日はとても機嫌が良いらしい。
最近はママたちばかりに甘えてばかりいたが、今日は俺の貸し切りだ。
俺は子供を――最愛の娘『ネメシア』を優しく、宝物のように抱っこした。
まさか俺に『娘』が出来るとは想像もしていなかった。
正直――いや、かなりヒヤヒヤしたものだ。
なぜかと言えば、男の子ではないかと心配したからだ。
俺は、心の底から女の子が欲しかった。だから無事に女の子だと判明したときは、飛んで喜んだものだ。いや、涙を滝のように流してガッツポーズしたね!
本当にネメシアは可愛すぎる!!
娘がこんな可愛いなんて、思いもしなかった!!!
天使やでぇ~~~~~~!
「ネメシアは甘えん坊さんで、可愛いなぁ~~~!」
「えへへ~。わたしもパパが大好きだよ~」
俺は、ネメシアの頭を撫でた。ふわふわだぁ。
気持ちよさそうに目を細め、足をバタバタさせていた。
うん、機嫌良さそうだな。
「あ、ネメシア。こんな所にいたのですね! ずっと探していましたよ」
綺麗な銀髪を結んだフォルが現れた。すっかり大人びて落ち着ている。けれども、最近では『しつけ』のためかちょっと怒りっぽい。だから俺は嫌な予感がしていた。
あー、これは怒られるヤツか~?
ここ数日のネメシアは悪戯ばかり。
子供ながら可愛げのあるものばかりだが、最近はエスカレートしてきている。中でも驚いたのが、ベルの酒をこっそり飲もうとしたことだ。
あれはやばかった……あと一歩遅かったら、俺が皆からボコボコされていただろう。下手すりゃ海にでも沈められていたかもな。考えただけでゾッとする。
――でまあ、その悪行が見つかるたびにフォルから地獄のお尻ペンペンを食らっている。そのせいかネメシアは、フォルがちょっとすこし苦手みたいだ。
「うわ! お母さん! いやぁあぁ、助けてよ、パパ~!」
「あ、ああ……でもな、ネメシア。ああなったフォルは【レイドボス】より怖いからな」
「兄様は、ネメシアを甘やかしすぎです!!」
「そう言われてもなぁ……。てか、フォルこえええ~…」
どうしようかと焦っていると、
「ネメシアちゃん発見~♪」
奥から現れたリースが逃げ出そうとしていたネメシアを抱っこ――いや、確保した。
「あ、リースママ!」
リースにぎゅっとされて喜ぶネメシア。くそ、そこ変われ!
今やすっかりボインボインになったリースは、母性あふれまくっていた。めちゃくちゃ甘えたい……俺が!
「リース。ネメシアをこちらに渡しなさい!」
「フォルちゃん。ネメシアちゃんはまだまだ小さな子供なのよ~。ちょっとくらいいじゃない~。もう少しは大目に見てあげて」
「もー! リースはすぐそうやってー!」
あらら。こりゃもう止めれそうにないぞ~。
で――今度はベルも仕事を終えてきたのか、部屋に入って来た。
「ちわー、お。ネメシアちゃーん。リースママに抱きついちゃって、可愛い~♪」
「あ、母様!」
ネメシアは小さな手を伸ばし、ベルの方へ移りたがっていた。
そや、ネメシアはベルが特にお気に入りで、大好きみたいだ。影響されている部分も多い。まったく、娘がベルみたくなったらどうする。
いや、それはそれでアリか!
リースはしぶしぶ、ベルにネメシアを譲った。リースはもうちょっとネメシアを抱っこしていたかったみたいで、ややションボリしていた。
「リース、そう落ち込むな。ネメシアの人気は今に始まったことじゃないだろう」
「はい……。じゃあ、サトルさんで我慢します♪」
――とリースは俺を潤んだ瞳で見つめ、自慢の肉体でハグしてきた。
薄着だからいろんな部分が当たって……!
おぉふ!! 最高か! 天国か! ここがビフロストだ!
「あら~、ネメシア。また大きくなった~?」
「うん。母様。わたしね、いっぱい食べてるからすぐ大きくなるよ♪」
うんうん、みんなに愛されてるなぁネメシアは。
こんなにママも多いしな。幸せモンだよ、本当に。
などと万感の思いに浸っていれば、本命がやってきた。
「おかえり、メサイア」
「ただいま~、サトル。みんな~戻ったわよー。あ、ネメシア。もう、毎日ベルに抱っこしてもらって~」
「あ、ママ! おかえりなさーい」
メサイアに、頭を撫でられるネメシア。
顔をパァっと輝かせている。あの澄んだ瞳はどんな宝石よりも美しい。
全員集合すれば、自然と笑顔になった。
みんないっしょに笑った。
「パパー!」
「お、今日も元気だな~」
ぴょんと小動物のように飛び跳ねてくる小さな子供。
今日はとても機嫌が良いらしい。
最近はママたちばかりに甘えてばかりいたが、今日は俺の貸し切りだ。
俺は子供を――最愛の娘『ネメシア』を優しく、宝物のように抱っこした。
まさか俺に『娘』が出来るとは想像もしていなかった。
正直――いや、かなりヒヤヒヤしたものだ。
なぜかと言えば、男の子ではないかと心配したからだ。
俺は、心の底から女の子が欲しかった。だから無事に女の子だと判明したときは、飛んで喜んだものだ。いや、涙を滝のように流してガッツポーズしたね!
本当にネメシアは可愛すぎる!!
娘がこんな可愛いなんて、思いもしなかった!!!
天使やでぇ~~~~~~!
「ネメシアは甘えん坊さんで、可愛いなぁ~~~!」
「えへへ~。わたしもパパが大好きだよ~」
俺は、ネメシアの頭を撫でた。ふわふわだぁ。
気持ちよさそうに目を細め、足をバタバタさせていた。
うん、機嫌良さそうだな。
「あ、ネメシア。こんな所にいたのですね! ずっと探していましたよ」
綺麗な銀髪を結んだフォルが現れた。すっかり大人びて落ち着ている。けれども、最近では『しつけ』のためかちょっと怒りっぽい。だから俺は嫌な予感がしていた。
あー、これは怒られるヤツか~?
ここ数日のネメシアは悪戯ばかり。
子供ながら可愛げのあるものばかりだが、最近はエスカレートしてきている。中でも驚いたのが、ベルの酒をこっそり飲もうとしたことだ。
あれはやばかった……あと一歩遅かったら、俺が皆からボコボコされていただろう。下手すりゃ海にでも沈められていたかもな。考えただけでゾッとする。
――でまあ、その悪行が見つかるたびにフォルから地獄のお尻ペンペンを食らっている。そのせいかネメシアは、フォルがちょっとすこし苦手みたいだ。
「うわ! お母さん! いやぁあぁ、助けてよ、パパ~!」
「あ、ああ……でもな、ネメシア。ああなったフォルは【レイドボス】より怖いからな」
「兄様は、ネメシアを甘やかしすぎです!!」
「そう言われてもなぁ……。てか、フォルこえええ~…」
どうしようかと焦っていると、
「ネメシアちゃん発見~♪」
奥から現れたリースが逃げ出そうとしていたネメシアを抱っこ――いや、確保した。
「あ、リースママ!」
リースにぎゅっとされて喜ぶネメシア。くそ、そこ変われ!
今やすっかりボインボインになったリースは、母性あふれまくっていた。めちゃくちゃ甘えたい……俺が!
「リース。ネメシアをこちらに渡しなさい!」
「フォルちゃん。ネメシアちゃんはまだまだ小さな子供なのよ~。ちょっとくらいいじゃない~。もう少しは大目に見てあげて」
「もー! リースはすぐそうやってー!」
あらら。こりゃもう止めれそうにないぞ~。
で――今度はベルも仕事を終えてきたのか、部屋に入って来た。
「ちわー、お。ネメシアちゃーん。リースママに抱きついちゃって、可愛い~♪」
「あ、母様!」
ネメシアは小さな手を伸ばし、ベルの方へ移りたがっていた。
そや、ネメシアはベルが特にお気に入りで、大好きみたいだ。影響されている部分も多い。まったく、娘がベルみたくなったらどうする。
いや、それはそれでアリか!
リースはしぶしぶ、ベルにネメシアを譲った。リースはもうちょっとネメシアを抱っこしていたかったみたいで、ややションボリしていた。
「リース、そう落ち込むな。ネメシアの人気は今に始まったことじゃないだろう」
「はい……。じゃあ、サトルさんで我慢します♪」
――とリースは俺を潤んだ瞳で見つめ、自慢の肉体でハグしてきた。
薄着だからいろんな部分が当たって……!
おぉふ!! 最高か! 天国か! ここがビフロストだ!
「あら~、ネメシア。また大きくなった~?」
「うん。母様。わたしね、いっぱい食べてるからすぐ大きくなるよ♪」
うんうん、みんなに愛されてるなぁネメシアは。
こんなにママも多いしな。幸せモンだよ、本当に。
などと万感の思いに浸っていれば、本命がやってきた。
「おかえり、メサイア」
「ただいま~、サトル。みんな~戻ったわよー。あ、ネメシア。もう、毎日ベルに抱っこしてもらって~」
「あ、ママ! おかえりなさーい」
メサイアに、頭を撫でられるネメシア。
顔をパァっと輝かせている。あの澄んだ瞳はどんな宝石よりも美しい。
全員集合すれば、自然と笑顔になった。
みんないっしょに笑った。
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