94 / 440
第94話 怒りの一撃 - オートスキルの全てを放て! -
しおりを挟む
アルラトゥは腹部を貫かれ、地面に伏せている。
鮮血が水溜まりとなって広がっている。
嘘だろ……アルラトゥが殺られてしまった。
そのアルラトゥを背後から襲った人物は――
「……おまえ!! どうして……もう一人いるんだ!?」
血を流し、地面に伏せている『アルラトゥ』と、その背後を襲ったもう一人の『アルラトゥ』がいた。
アルラトゥがふたり……!?
「おい、メサイア。アレはどうなってやがる……!」
「さあ、分からないわ。こんな気色の悪い光景は初めてよ」
……しかも、顔はメサイアそっくりだからな……。
「アルラトゥ……やっぱり、メサイアさんそっくりです!」
「ええ、似ているだけですよ、リース。わたくしはヤツと戦闘を交えたことがありますから知っていますけれど」
……なんだ、やっぱりメサイアの容姿だったんだな。
「理くん、やっぱりアルラトゥは……」
「ああ、神王の嫁・ソフィアが生み出したものだ。もちろん、メサイアもな。けど、アルラトゥは自らレイドボスになったらしくてな……倒さないと【死の呪い】は解かれない」
「そうか……やっぱり、神王様は……」
ベルが何か言いかけたところで、アルラトゥが声を発した。
「久しぶりね、サトル。私を倒しに来たのね」
「当然だ。それ以外に何があるっていうんだ」
「そうでしょうね。そうでなければ、こんなにも勇ましく、強大な力を付けてこないものね。よくぞ、頑張りました。褒めてあげましょう」
そう乾いた拍手するアルラトゥ。
馬鹿にしやがって……!
しかし、聞けば聞くほど、本当にヤツの声や口調、仕草までメサイアそのままだ。
「戦う前に、あなただけに話があるわ」
「言いたいことがあるなら今の内に言え。それからお前を倒す」
「あら怖い。それでは、あなただけに。
それ――今しがた肉塊となった私《・》は、それは私で間違いないわ。厳密にいえば『クローン』のようなものね」
「クローンだって……?」
「そう。母――ソフィアが私たちを生み出したように、私もメサイアもそれが可能なはずと考えた。そしたら、ほら、出来ちゃったワケなのよね……『分裂』みたいな事が」
『分裂』……?
その言葉に少し、違和感があった。
「なぜ『分裂』なんかを作ったか……それはね、私が『女神』に戻りつつあるからよ」
「……なに! 女神に!?」
なんだそれは……メサイアは『死神』に戻りつつあるのに、このアルラトゥは『女神』に戻りつつあるというのか。
「そう。女神に。だから私は、この忌むべき運命に抗うためにも実験を重ねた。残念ながら『分裂』では全てが失敗に終わった。得られた答えはひとつ――『吸収』しかないと」
吸収――それもまた、どこかで。
『吸収』と『分裂』……。
「まさか……!」
「少しは思考が冴えて来たようね。そうよ、サトル。魔王とドラゴンにキッカケを与えたのは私。あれもね、実験のひとつだったの。私が完全なる死神となるため、この世界を『不帰の新天地』へと再生させるための【生贄】よ」
「実験だぁ!? 再生だぁ!? お前のやってるのはただの『破壊』じゃないか! それだけの為に聖地を破壊しやがって!」
「あははは……サトル。この世界は破壊されるべきなのよ。破壊して、破壊して、無に帰すべきなの。その先には『真の死の世界』がある。それがどうして分からないの?」
「分かるかアホ!!」
「そう――じゃあ、分からせてあげる」
アルラトゥは、地面に倒れている『分裂』に手を伸ばすと、その体を浮かせ、自分自身に吸収させた。
「さあ、始めましょうか。私は『メサイア』を吸収出来れば、完全な『死神』になれる……だから、狙いは貴女だけ」
「……! まて、だったら、どうしての『小屋』の時にそうしなかった!?」
「あの時のメサイアのレベルは低すぎて、未熟だった。青いリンゴは不味いし、それほど旨味もない。だから、肉体的にも精神的にも成長させるには……そう『レイドボスを討伐』させ、追熟させればいい。その結果がこれ――ほら【ナイトメア・フォレスト】でも追い上げが出来たでしょう。あのフィールドはね、私がメサイアの為に用意した最終ステージだった。……どう? おかげで『Lv.9999』になれたでしょう」
「全部お前が……」
「そう、全ては計画通り。……そうね、一度だけチャンスをあげましょう」
「チャンス?」
「黙ってメサイアを引き渡しなさい。そうすれば、貴方たちは『不帰の新天地』に招待してあげる。一緒に素晴らしい世界にしましょう。さあ、この手を取りなさい……サトル」
……なるほどな。
「そうだな、それも有りかもな……」
「へえ……。その言葉は意外ね。てっきり断られるかと思ったのだけど、サトル、あなたを気に入ったわ。その素直な返答に敬意を表して、あなたを私の夫にしてあげてもいいわ。さあ、こちらへいらっしゃい」
手を広げるアルラトゥ。
俺は、ヤツのところへ向かう。
「サトル……」
背後からメサイアが不安げに俺の名をつぶやく。
大丈夫。
メサイアは俺を信じている。俺もメサイアを信じている。
だから……
だ・か・ら……!
俺は、アルラトゥとの距離を詰めたところで、
「なわけねええだろボケエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエ!!!!!」
怒りのフルパワー『オーディール』をヤツの顔面に向けてぶっ放した。
聖なる光がアルラトゥを裁く。
「なっ……貴様ぁああああああああああああァ!!」
それから――、
それを合図として、みんなが一斉にスキルを発動して、アルラトゥに攻撃を仕掛けた。
『シャイニング・ブレイズ・ゴッドフィンガァァ!!』
『覇王天翔拳ッ!!』
『ダークコメット!!』
『グレイスシールド!!』
俺たちの連携技により、アルラトゥは遠く吹き飛び、頭から瓦礫の山に突っ込んだ。
「やった……!?」
メサイアがそう声を上げる。
いや、やってないだろうな。
案の定、瓦礫の山の中からアルラトゥが這い出てきた。
「……それが返答か。ならば、こちらもお礼をしてやらねばいけないわね……」
アルラトゥは、ギロリとこちらを睨むと――以前召喚した『ダークスライム』のような黒い塊のモンスターを100……いや、1000。それ以上だ!
『10000体』以上を周囲に召喚しやがった。
「な……なんて数だ!」
「これは数が多すぎるわ……」
「大丈夫。メサイアさんはあたしが守ります!」
リースがメサイアの前に。
そうだな、吸収されたら終わりだ――。
「兄様、わたくしも一緒に戦います」
「ああ……恐ろしい数だが、みんなの力を合わせれば勝てるさ」
「理くん、わたしも」
「おう、助かる。でも、ベルは出来ればメサイアとリースを優先で守ってやってくれ」
「分かった。前衛はサトルくんとフォルちゃんに任せる」
そうこうしていれば、モンスターの大群がこちらに攻めてくる。
さすがにあの数だ、おかげで【オートスキル】のほぼ全てが発動し、『血の煉獄』、『ホーリーブレード』、『ダークニトロ』、『ヒドゥンクレバス』、『パニッシャートライデント』、『アブソリュートサイレンス』、『聖槍・アンティオキア』、『聖槍・アルメニア』、『ライトオブジャッジメント』、『オーディール』その他、たくさんのスキルがオートで発動し、モンスターたちを駆逐していった。
「これだけいると発動率が良いな~。一気に3000は削ったんじゃないか」
「さ、さすがですね、兄様。わたくしもいきますよ~!」
あの構えはまさか――!
『秘奥義!! 覇王轟翔波――――――!!』
青と緑が混じった強大な波動砲がモンスター共を粉砕していく。
よし、これで2000は削ったはず。
もう残り半分……いける!
だが、アルラトゥは焦る様子もなく、ただ冷静に――
「……残念ね」
と、つぶやくと……
モンスターが今度は『100000』と増えた。
今度は空にもその半数が黒い翼をつけ、飛んでいる。
これは俺の『千里眼』が告げているから間違いない。
「…………10万だって……うそ、だろ!?」
まだ増えるっていうのかよ!!
鮮血が水溜まりとなって広がっている。
嘘だろ……アルラトゥが殺られてしまった。
そのアルラトゥを背後から襲った人物は――
「……おまえ!! どうして……もう一人いるんだ!?」
血を流し、地面に伏せている『アルラトゥ』と、その背後を襲ったもう一人の『アルラトゥ』がいた。
アルラトゥがふたり……!?
「おい、メサイア。アレはどうなってやがる……!」
「さあ、分からないわ。こんな気色の悪い光景は初めてよ」
……しかも、顔はメサイアそっくりだからな……。
「アルラトゥ……やっぱり、メサイアさんそっくりです!」
「ええ、似ているだけですよ、リース。わたくしはヤツと戦闘を交えたことがありますから知っていますけれど」
……なんだ、やっぱりメサイアの容姿だったんだな。
「理くん、やっぱりアルラトゥは……」
「ああ、神王の嫁・ソフィアが生み出したものだ。もちろん、メサイアもな。けど、アルラトゥは自らレイドボスになったらしくてな……倒さないと【死の呪い】は解かれない」
「そうか……やっぱり、神王様は……」
ベルが何か言いかけたところで、アルラトゥが声を発した。
「久しぶりね、サトル。私を倒しに来たのね」
「当然だ。それ以外に何があるっていうんだ」
「そうでしょうね。そうでなければ、こんなにも勇ましく、強大な力を付けてこないものね。よくぞ、頑張りました。褒めてあげましょう」
そう乾いた拍手するアルラトゥ。
馬鹿にしやがって……!
しかし、聞けば聞くほど、本当にヤツの声や口調、仕草までメサイアそのままだ。
「戦う前に、あなただけに話があるわ」
「言いたいことがあるなら今の内に言え。それからお前を倒す」
「あら怖い。それでは、あなただけに。
それ――今しがた肉塊となった私《・》は、それは私で間違いないわ。厳密にいえば『クローン』のようなものね」
「クローンだって……?」
「そう。母――ソフィアが私たちを生み出したように、私もメサイアもそれが可能なはずと考えた。そしたら、ほら、出来ちゃったワケなのよね……『分裂』みたいな事が」
『分裂』……?
その言葉に少し、違和感があった。
「なぜ『分裂』なんかを作ったか……それはね、私が『女神』に戻りつつあるからよ」
「……なに! 女神に!?」
なんだそれは……メサイアは『死神』に戻りつつあるのに、このアルラトゥは『女神』に戻りつつあるというのか。
「そう。女神に。だから私は、この忌むべき運命に抗うためにも実験を重ねた。残念ながら『分裂』では全てが失敗に終わった。得られた答えはひとつ――『吸収』しかないと」
吸収――それもまた、どこかで。
『吸収』と『分裂』……。
「まさか……!」
「少しは思考が冴えて来たようね。そうよ、サトル。魔王とドラゴンにキッカケを与えたのは私。あれもね、実験のひとつだったの。私が完全なる死神となるため、この世界を『不帰の新天地』へと再生させるための【生贄】よ」
「実験だぁ!? 再生だぁ!? お前のやってるのはただの『破壊』じゃないか! それだけの為に聖地を破壊しやがって!」
「あははは……サトル。この世界は破壊されるべきなのよ。破壊して、破壊して、無に帰すべきなの。その先には『真の死の世界』がある。それがどうして分からないの?」
「分かるかアホ!!」
「そう――じゃあ、分からせてあげる」
アルラトゥは、地面に倒れている『分裂』に手を伸ばすと、その体を浮かせ、自分自身に吸収させた。
「さあ、始めましょうか。私は『メサイア』を吸収出来れば、完全な『死神』になれる……だから、狙いは貴女だけ」
「……! まて、だったら、どうしての『小屋』の時にそうしなかった!?」
「あの時のメサイアのレベルは低すぎて、未熟だった。青いリンゴは不味いし、それほど旨味もない。だから、肉体的にも精神的にも成長させるには……そう『レイドボスを討伐』させ、追熟させればいい。その結果がこれ――ほら【ナイトメア・フォレスト】でも追い上げが出来たでしょう。あのフィールドはね、私がメサイアの為に用意した最終ステージだった。……どう? おかげで『Lv.9999』になれたでしょう」
「全部お前が……」
「そう、全ては計画通り。……そうね、一度だけチャンスをあげましょう」
「チャンス?」
「黙ってメサイアを引き渡しなさい。そうすれば、貴方たちは『不帰の新天地』に招待してあげる。一緒に素晴らしい世界にしましょう。さあ、この手を取りなさい……サトル」
……なるほどな。
「そうだな、それも有りかもな……」
「へえ……。その言葉は意外ね。てっきり断られるかと思ったのだけど、サトル、あなたを気に入ったわ。その素直な返答に敬意を表して、あなたを私の夫にしてあげてもいいわ。さあ、こちらへいらっしゃい」
手を広げるアルラトゥ。
俺は、ヤツのところへ向かう。
「サトル……」
背後からメサイアが不安げに俺の名をつぶやく。
大丈夫。
メサイアは俺を信じている。俺もメサイアを信じている。
だから……
だ・か・ら……!
俺は、アルラトゥとの距離を詰めたところで、
「なわけねええだろボケエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエ!!!!!」
怒りのフルパワー『オーディール』をヤツの顔面に向けてぶっ放した。
聖なる光がアルラトゥを裁く。
「なっ……貴様ぁああああああああああああァ!!」
それから――、
それを合図として、みんなが一斉にスキルを発動して、アルラトゥに攻撃を仕掛けた。
『シャイニング・ブレイズ・ゴッドフィンガァァ!!』
『覇王天翔拳ッ!!』
『ダークコメット!!』
『グレイスシールド!!』
俺たちの連携技により、アルラトゥは遠く吹き飛び、頭から瓦礫の山に突っ込んだ。
「やった……!?」
メサイアがそう声を上げる。
いや、やってないだろうな。
案の定、瓦礫の山の中からアルラトゥが這い出てきた。
「……それが返答か。ならば、こちらもお礼をしてやらねばいけないわね……」
アルラトゥは、ギロリとこちらを睨むと――以前召喚した『ダークスライム』のような黒い塊のモンスターを100……いや、1000。それ以上だ!
『10000体』以上を周囲に召喚しやがった。
「な……なんて数だ!」
「これは数が多すぎるわ……」
「大丈夫。メサイアさんはあたしが守ります!」
リースがメサイアの前に。
そうだな、吸収されたら終わりだ――。
「兄様、わたくしも一緒に戦います」
「ああ……恐ろしい数だが、みんなの力を合わせれば勝てるさ」
「理くん、わたしも」
「おう、助かる。でも、ベルは出来ればメサイアとリースを優先で守ってやってくれ」
「分かった。前衛はサトルくんとフォルちゃんに任せる」
そうこうしていれば、モンスターの大群がこちらに攻めてくる。
さすがにあの数だ、おかげで【オートスキル】のほぼ全てが発動し、『血の煉獄』、『ホーリーブレード』、『ダークニトロ』、『ヒドゥンクレバス』、『パニッシャートライデント』、『アブソリュートサイレンス』、『聖槍・アンティオキア』、『聖槍・アルメニア』、『ライトオブジャッジメント』、『オーディール』その他、たくさんのスキルがオートで発動し、モンスターたちを駆逐していった。
「これだけいると発動率が良いな~。一気に3000は削ったんじゃないか」
「さ、さすがですね、兄様。わたくしもいきますよ~!」
あの構えはまさか――!
『秘奥義!! 覇王轟翔波――――――!!』
青と緑が混じった強大な波動砲がモンスター共を粉砕していく。
よし、これで2000は削ったはず。
もう残り半分……いける!
だが、アルラトゥは焦る様子もなく、ただ冷静に――
「……残念ね」
と、つぶやくと……
モンスターが今度は『100000』と増えた。
今度は空にもその半数が黒い翼をつけ、飛んでいる。
これは俺の『千里眼』が告げているから間違いない。
「…………10万だって……うそ、だろ!?」
まだ増えるっていうのかよ!!
0
お気に入りに追加
1,255
あなたにおすすめの小説
いきなり異世界って理不尽だ!
みーか
ファンタジー
三田 陽菜25歳。会社に行こうと家を出たら、足元が消えて、気付けば異世界へ。
自称神様の作った機械のシステムエラーで地球には帰れない。地球の物は何でも魔力と交換できるようにしてもらい、異世界で居心地良く暮らしていきます!
巻添え召喚されたので、引きこもりスローライフを希望します!
あきづきみなと
ファンタジー
階段から女の子が降ってきた!?
資料を抱えて歩いていた紗江は、階段から飛び下りてきた転校生に巻き込まれて転倒する。気がついたらその彼女と二人、全く知らない場所にいた。
そしてその場にいた人達は、聖女を召喚したのだという。
どちらが『聖女』なのか、と問われる前に転校生の少女が声をあげる。
「私、ガンバる!」
だったら私は帰してもらえない?ダメ?
聖女の扱いを他所に、巻き込まれた紗江が『食』を元に自分の居場所を見つける話。
スローライフまでは到達しなかったよ……。
緩いざまああり。
注意
いわゆる『キラキラネーム』への苦言というか、マイナス感情の描写があります。気にされる方には申し訳ありませんが、作中人物の説明には必要と考えました。
[鑑定]スキルしかない俺を追放したのはいいが、貴様らにはもう関わるのはイヤだから、さがさないでくれ!
どら焼き
ファンタジー
ついに!第5章突入!
舐めた奴らに、真実が牙を剥く!
何も説明無く、いきなり異世界転移!らしいのだが、この王冠つけたオッサン何を言っているのだ?
しかも、ステータスが文字化けしていて、スキルも「鑑定??」だけって酷くない?
訳のわからない言葉?を発声している王女?と、勇者らしい同級生達がオレを城から捨てやがったので、
なんとか、苦労して宿代とパン代を稼ぐ主人公カザト!
そして…わかってくる、この異世界の異常性。
出会いを重ねて、なんとか元の世界に戻る方法を切り開いて行く物語。
主人公の直接復讐する要素は、あまりありません。
相手方の、あまりにも酷い自堕落さから出てくる、ざまぁ要素は、少しづつ出てくる予定です。
ハーレム要素は、不明とします。
復讐での強制ハーレム要素は、無しの予定です。
追記
2023/07/21 表紙絵を戦闘モードになったあるヤツの参考絵にしました。
8月近くでなにが、変形するのかわかる予定です。
2024/02/23
アルファポリスオンリーを解除しました。
おっさんの神器はハズレではない
兎屋亀吉
ファンタジー
今日も元気に満員電車で通勤途中のおっさんは、突然異世界から召喚されてしまう。一緒に召喚された大勢の人々と共に、女神様から一人3つの神器をいただけることになったおっさん。はたしておっさんは何を選ぶのか。おっさんの選んだ神器の能力とは。
【完結】『飯炊き女』と呼ばれている騎士団の寮母ですが、実は最高位の聖女です
葉桜鹿乃
恋愛
ルーシーが『飯炊き女』と、呼ばれてそろそろ3年が経とうとしている。
王宮内に兵舎がある王立騎士団【鷹の爪】の寮母を担っているルーシー。
孤児院の出で、働き口を探してここに配置された事になっているが、実はこの国の最も高貴な存在とされる『金剛の聖女』である。
王宮という国で一番安全な場所で、更には周囲に常に複数人の騎士が控えている場所に、本人と王族、宰相が話し合って所属することになったものの、存在を秘する為に扱いは『飯炊き女』である。
働くのは苦では無いし、顔を隠すための不細工な丸眼鏡にソバカスと眉を太くする化粧、粗末な服。これを襲いに来るような輩は男所帯の騎士団にも居ないし、聖女の力で存在感を常に薄めるようにしている。
何故このような擬態をしているかというと、隣国から聖女を狙って何者かが間者として侵入していると言われているためだ。
隣国は既に瘴気で汚れた土地が多くなり、作物もまともに育たないと聞いて、ルーシーはしばらく隣国に行ってもいいと思っているのだが、長く冷戦状態にある隣国に行かせるのは命が危ないのでは、と躊躇いを見せる国王たちをルーシーは説得する教養もなく……。
そんな折、ある日の月夜に、明日の雨を予見して変装をせずに水汲みをしている時に「見つけた」と言われて振り向いたそこにいたのは、騎士団の中でもルーシーに優しい一人の騎士だった。
※感想の取り扱いは近況ボードを参照してください。
※小説家になろう様でも掲載予定です。
チートがちと強すぎるが、異世界を満喫できればそれでいい
616號
ファンタジー
不慮の事故に遭い異世界に転移した主人公アキトは、強さや魔法を思い通り設定できるチートを手に入れた。ダンジョンや迷宮などが数多く存在し、それに加えて異世界からの侵略も日常的にある世界でチートすぎる魔法を次々と編み出して、自由にそして気ままに生きていく冒険物語。
せっかくのクラス転移だけども、俺はポテトチップスでも食べながらクラスメイトの冒険を見守りたいと思います
霖空
ファンタジー
クラス転移に巻き込まれてしまった主人公。
得た能力は悪くない……いや、むしろ、チートじみたものだった。
しかしながら、それ以上のデメリットもあり……。
傍観者にならざるをえない彼が傍観者するお話です。
基本的に、勇者や、影井くんを見守りつつ、ほのぼの?生活していきます。
が、そのうち、彼自身の物語も始まる予定です。
お花畑な母親が正当な跡取りである兄を差し置いて俺を跡取りにしようとしている。誰か助けて……
karon
ファンタジー
我が家にはおまけがいる。それは俺の兄、しかし兄はすべてに置いて俺に勝っており、俺は凡人以下。兄を差し置いて俺が跡取りになったら俺は詰む。何とかこの状況から逃げ出したい。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる