全スキル自動攻撃【オートスキル】で無双 ~自動狩りで楽々レベルアップ~

桜井正宗

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第63話 滅殺スキル - 神の雷・オーディール -

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 空に浮いていると、四方八方からモンスターの軍勢がやってきた。


「なんだ~?」


 羽ばたいてやってくるソレは、翼の生えたヒト・・だった。
 え……ヒト!?

「ヒトって飛べたっけ……つーか、翼があるものだっけ」

『貴様が噂の『聖者』か! まさか浮いているとはな』
「ん、おう、俺。ちなみに、これは浮ているんじゃなくて【ダークニトロ】で滞空しているだけ。そろそろ落ちる」


 なんか三十人ほどやってきた。多いなー。


「それで、そんなケッタイな軍団を率いて、花の都になんの用だ?」

『我らは、アルティメット・デス・アナイアレイション・ドラゴン様の配下だった。だが、つい最近、聖者に撃ち滅ぼされてしまってな……まさか、いきなりキングを狙われるとは……。
 おかげで俺たちは道筋を失った。失ったが、聖者共へ復讐をしてやると決めた。手始めに、宙に浮ている聖者の貴様を――』

「すまん、話が長くてもう落ちる」


 ぴゅーーーーーーーーーーーーーん。


 俺は落下した。


 ついでに『血の煉獄』を空に向けて放射しておいた。


 ゴォォォォオォォオォォオオオッ!!!


 紅炎が空高く舞い上がり、翼の生えた人間モンスターに直撃した。


「あれは、結局何だったんだ? ――って、こっちへ来やがった!!」


 あの鳥のバケモノ!
 『血の煉獄』が効いていないのか!!


『言っておくが、我らは『ドラゴニュート竜人』だ!! 人間のような下等な生物と一緒にされては困るのだ!! 我々の魔法耐性は人間の五十倍はあるのだよ!!』

「そうか。そりゃ凄いな。それより、もっと上を見た方がいいぞ」

『なに? 上だと……』

 ドラゴニュートが見上げる。
 それと同時に【聖槍・アンティオキア】が雨となって大量に降った。


 ドドドドドドドドドドドドドドドド!!!!!


 串刺しになっていくドラゴニュートたち。
 爆ぜて粉々になって散っていった。


「さて、今度こそ地上に――」


『まてーーーい!! 今度は、我ら四天王が相手だ!!』


 なんか、また四方八方からモンスターがたくさんやってきた!!
 またかよ!!

「今度はなんだよ!」

「我らは、魔王・ゾルタクスゼイアン様の元配下である!! 残念ながら出番がなかったが、紹介しておこう。我が名は『ナイトゴーント』! その向こう『クトーニアン』! 更にその向こう『アドゥムブラリ』! その更に更に向こう『ショゴス』! そして、残りは雑魚モンスターの仲間たち!」

「ほーん。で?」

「で? じゃねええええ!! やっちまえ、野郎共!!!!!!」


「「「ングォォォォオォォォオッォオォオオ!!!!!!!」」」


 勝手に襲い掛かってくる四天王。
 てか、四天王なんていたのかよ。知らんかったぞ。

 襲い掛かってくるものだから【オートスキル】が問答無用で発動。
 【バルトロメオ】なる蒼白い異次元空間が上空に展開されるや『オーディール』が無数の【聖櫃アーク】を落とし、四天王の傍で炸裂した。


 まさに『神の雷』か。
 辺り一面、聖十字ホーリークロスの大爆発を広範囲に起こし、上空は光に包まれた。なんて威力だ――ぶわっ!?


 あまりの衝撃で俺は、一気に落下。

 地上へ激突しそうになるも【ダークニトロ】で踏ん張った。おし。

「ふう~~~! あぶねーあぶねー。さてと、上空はどうなった?」


 空は普段の青空に戻っていた。
 平和だ……。

 どうやら、モンスター共を滅殺・・してしまった模様。

「オーケー。みんなと合流しよう」


 ◆


 サトル:【Lv.7996】
 ステータス①:HP321,200 SP71,500 FLEE3000 HIT3600
 ステータス②:ATK172000 DEF28000 AGI2333 INT2000 LUK&Cri180
 主スキル:血の煉獄、ホーリーブレード、ダークニトロ、ヒドゥンクレバス、パニッシャートライデント、アブソリュートサイレンス、リミットブレイクα、β、γ、聖槍・アンティオキア、ライトオブジャッジメント、オーディール


 ◆


 銭湯を後にし、アグニとスイカとは一度別れた。
 グレンの処分が決まるまで動けないんだとか。

 大変そうだな。

「さて、みんな。山小屋――いや『家』へ帰るぞ!! ついに『家』が建ったんだよな、メサイア!?」
「ええ、そうよ。私の【建築スキル】によれば、もう完成・・しているの!」


 ざわ……!
 ざわざわ…………!


 みんながざわつく。
 今まで『山小屋』だったのが、ついに『一軒家』となるのだ。


 夢のマイホームだ!!


「サ、サトルさん。ついに、なんですね!?」
「ああ、ついにだぜ!」

 飛び跳ね喜ぶリース。
 すっごく嬉しかったのだろう、抱きついてくる。かわいい。

「兄様! わたくしの部屋もあるんでしょうか!?」
「安心しろ。各々の部屋を設計しておいた。人数分ちゃんとあるぞ! これでプライバシーが保証されるってワケだ!」

 女体には随分悩まされたものだ……やっと解消される。
 輸血の心配もなくなるな、ほっ。

「理くん。わたしの部屋もあるのかい?」
「従妹なんだし当然だろ。しかも、お前の部屋は二階だぜ?」
「ホント!? やったー。昔も二階だったから嬉しいな」

 まあ、作ったのはメサイアだけど。

「サトル。わたしたちの『家』へ帰りましょう」
「ああ、帰ろう」


 花の都・フリージアを後にし、俺たちは『家』へ帰った。
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