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第31話 緊急クエスト - ダークスライムを討伐せよ! -

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 ぶにゅぶにゅの黒いモンスターが10体。

 レイドボス・アルラトゥの置き土産『ダークスライム』10体を倒すハメになった。そいつらのレベルは【Lv.3000】もあり、超高レベル。

 しかも大きさも結構あるときたもんだ。
 デカイ。なかなかに巨体。俺の身長の5倍はあるだろう。

「……ったく、こんなモン置いていきやがって」


 レベルは高いが、所詮しょせんはスライムだ。倒せるだろ。多分!


「きゃぁぁぁあぁぁぁ~~~~~~~~~~!!」


 女の子の叫び声!

 どうやら、討伐隊のメンバーのひとりが、ダークスライムの攻撃をびたらしい。

「わっ……!」

 討伐隊の剣士だろうか、随分か弱そうな女剣士がスライムの液体で……

 液体で……


 服が溶けてる・・・・・・――!?


 なんと、服と武器だけが溶けていらっしゃった。
 そこだけ!? そこだけなのか!?

 いやぁしかし、ありゃ……

 ほぼ全裸じゃないか!
 残念ながら、謎の光が反射して肝心な部分が見えないけど!


「いやぁぁぁぁぁぁぁあああ~~~!!」


 今度はなんだ!?
 振り返ると、そこには――


「みんな……!!」


 俺以外のみんなが液体を浴びていた!

 メサイアの服が……!
 リースの服も……フォルも!

「ちょっ……嘘でしょ! なんで、服が溶けるのよー!!」
「メ、メサイアさん。あのスライム、変態さんですぅ~!!」
「兄様! わたくしを見ないでくださいー!!」


 あわわわわわわわわわ……!

 谷間が、くびれお尻ががががが…………
 無論、謎の光が反射して神秘が全て覆われてしまっているが、これはこれで……


 鼻血がぁぁぁぁああああああああああ!!!!!!!


「ごぶっ…………」

 俺は、手で鼻を押さえるが、隙間から容赦なく鼻血がれてしまう。次から次へと鼻血が漏れ、地面は血の水溜まりが出来ているほどだ。

「ウッ……」

 さすがに、その場にひざをついた……。これは、キツイ。

「サ、サトル!!」
「メサイア……よ、寄るな……俺にその姿で寄ってくれるな! それ以上は、出血多量で死ぬぞ俺が!」
「そんな、兄様……そんなの、わたくしはイヤです!!」

「って、うわっ、フォル! 寄ってくるな! 抱きつくな! 押し付けるな!」

「だってだって、他の殿方に見られたくないんです。はじめては兄様って決めてるんですから!」
「だからって、ギャー! リースもなんで抱きついてくるー!」
「こ、このままじゃ、恥ずかしくて出歩けないですよぉ……。一番信頼できるサトルさんにすがるしかないじゃないですかぁ~~!(涙)」

 フォルもリースも生まれたままの姿。体を隠すように俺に抱きついてきた。……うぐっ、際どい部分は謎の光で隠されているとはいえ、刺激が強いなぁ。まずい……


 これじゃ、スライム倒す前に俺が死ぬ!!


「分かった。リースには俺のジャージの上な。フォルにはシャツを……ちょっと汗臭いかもしれんが。……あ、メサイアの分がねえや」

「なんですって!? それは困ったわね。じゃ、このままでいっか」
「……よくねえよ。まあ、謎の光でほぼ見えんけど」

 割と堂々としているな、この女神。
 女神だからか?

「兄様の……シャツ。汗のにおい………。ラッキーです……」
「うぅ……フォルちゃんズルいのですよぉ……」

 ……フォルのヤツ、なんだか顔が赤いぞ?
 リースは頬をプクっとさせてる。

 なんだぁ? ……まあいいか。

 ともかく、他の男だっているワケだしな。メサイアの裸体を晒すワケにはいかん。そう、断固として、他の男共に見せるワケにはいかんのだ!!

「仕方ねえ、少し惜しいが……スライムを瞬殺するしかない……! メサイア、俺が今は壁になってやる。だから、補助を頼む。【オートスキル】全力全開でいくぞ。リース、フォル、一瞬だけ離れるが、許せ」

「ええ、久しぶりに【オルクス】を付与するわ! ――これで『火力3倍』よ。更に……【プルート】も覚えたから、これも付与! これはね、特殊魔法の【デス】がスキルに付与されるの。一定の確率で通常モンスターに限りワンパンよ!」

 よし、久しぶりに『補助』も貰ったところで、
 ちょうど、大量に噴き出た『鼻血』を使って……!


「必殺『血の煉獄』だぁぁぁぁッ!!」


 俺は、ダークスライムに瞬時に接近し、モンスターを燃やしていった。火力3倍と、一定確率で繰り出される【デス】もあり、ほぼ瞬殺だ。

「よし、一体目! 次!」

 加速。
 二体目に接近して、燃やした。次。三体目、四体目……九、ラスト!!


 この間、たったの3.5秒の出来事である。


「っしゃぁぁあぁあ、討伐完了!」


 【Congratuコングラチュlationsレーションズ!!】


 【Lv.1544】 →  【Lv.1561】


 よし、久しぶりにレベルも上がった。


 仲間のレベルもアップ!
 まとめて確認すると、こうだ。

 サトル:【Lv.1544】 → 【Lv.1561】
 ステータス:ATK2050 DEF1700 AGI830 INT565 LUK&Cri70
 主スキル:血の煉獄、ホーリーブレードⅧ、ニトロⅡ、ヒドゥンクレバスⅢ

 メサイア:【Lv.81】 → 【Lv.93】
 ステータス:ATK1 DEF1 AGI1 INT13 LUK&Cri1
 主スキル:建築、オルクス、プルート

 リース:【Lv.1262】 → 【Lv.1281】
 ステータス:ATK1 DEF88 AGI1 INT1046 LUK&Cri20
 主スキル:掃除、プロミネンス、エターナルフロスト、ダークサイクロン、ダイアストロフィズム

 フォルトゥナ:【Lv.2433】 → 【Lv.2437】
 ステータス: ATK2835 DEF100 AGI299 INT200 LUK&Cri255
 主スキル:料理、覇王天翔拳、覇王爆砕拳


「よくやりましたね、サトル殿」
「王様……討伐隊の皆は?」
「ええ、あなたの活躍のおかげで、服が溶けただけで済みました。すでに、女性の方々はお帰りになられました。なので、ボクもそろそろ戻らねばなりません。それでは、今後もレイドボスには気を付けるのですよ、ご武運を」

 王様は、あの時のように俺をみつめると、すみやかに去っていった。

「ふぅ……。これでやっと家でゆっくりできるな」

 みんなは……? 姿がない。
 家に戻ったか。

 でも、家には大きな穴が……アレ、なくなってる。
 メサイアが【建築スキル】で修理してくれたのかも。

「みんなほぼ裸だったし、着替えに行ったのかな」


 それじゃ、いい時間になったら戻るか。
 今行ったら、まだもれなく裸だろうから。

 はぁ……それにしても、メサイアはともかく、リースとフォルはなんであんな巨乳なんだか。ホント、あんなデカくて柔らかいモン押し付けられまくったら、身が持たんよ……。

 ぐっ、感触を思い出したら鼻血が……。
 トホホ。
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