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第14話 農業スキル - 畑耕したら勝手に儲かった -
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花の都『フリージア』の、すこ~し離れた林の中。そのある空き地に小屋を構えること――三日目。
みんなで協議した結果、しばらくはそこに居座る事になった!
というか、モンスター討伐で体力を使い過ぎて、動きたくなくなった――というのが正しいな。俺は変わらず【オートスキル】で周囲に湧くモンスターを倒しまくっているが。おかげで、レベルも随分と上がったし、スキルの種類も各段に増えた。
現在【Lv.167】である。
しかし、レベルばかり上げていても仕方ない。
そろそろ、食料も減ってきたので、俺はほんの少し前に取得した【農業スキル】で畑を作ることに。
てか、もう作った。
小屋の前には、もう立派な『畑』の原形、基礎が出来ていたりする。ちなみに、耕すのはスキルで一発。あとはラクチンなものだった。
「わぁ、すごいですぅ~!」
その畑の完成に、リースが一番ハイテンションだった。ホント、素直でイイ子。
「種は、フリージアで買えると思いますよ」――と、種イモは、フォルの助言もあり、花の都で調達した。そういえば、ジャガイモも花が咲くんだよなぁ。
見たことないけど。
なぜ、ジャガイモかというと、微かに記憶に残っている昔見た『Martian』という映画で、宇宙飛行士がある惑星に取り残され、偶然発見したジャガイモで生き延びていたからだ。もっとも、ココはそんなひとりぼっち惑星なんかじゃないが。
そんな俺の知識をメサイアに披露《ひろう》したら、
「バカじゃないの?」
――と、すげぇ冷めた目で睨まれたのは、今も忘れられない。
……く、くそぉ。
と、とにかく。
ジャガイモだったら用途も幅広いし、なにかと便利というワケだな。カレーにも使えるし、ポテチップスだって作れる。最強の食材だ!
で、スキルのおかげもあり『ジャガイモ畑』は完成に至った!
あとは育つのを待つだけ。
なのでその間は、畑荒らしをしてくるモンスターの撃破をメインとした。リースとフォルにはよく働いてもらった。さすが高レベルがふたりもいると農作業が捗るなぁ。
ちなみに、メサイアは小屋でゴロゴロしていただけだったが。少しは動けよ……。
――というわけで、ジャガイモがたったの三日で完成した! 早すぎる!
花の都の前ということもあるのか、土の質がとてもいいのだろう。品質《クオリティ》の高いジャガイモが出来た。イイ育ちっぷりだ。これは、美味しく戴けること間違いないだろう。
「この場所でしばらくは、ジャガイモの大量生産をするのも、イイかもしれないなぁ」
俺がそんなことを、ふと呟けば、
「それには賛成ね! 食料確保は重要な課題だったし」
「あたしもですぅ~。自分で作るって楽しいんですね。はじめて知りましたぁ」
「わたくしは、不浄なモンスターの討伐も出来て一石二鳥ですし」
みんなノリノリだった。
こうも上手くいくとはなぁ。
これも、皆の力を結集した甲斐あってこそ。
◆
しばらく畑を弄っていれば、旅人と遭遇した。フードを被っていたので、顔はよく見えなかったが。
そいつは、随分と何も食べていないようで、腹を空かしているようだ。確かに、腹を五月蠅いくらいに鳴らしながら、ジャガイモを恵んでくれとせがまれた。
俺は、仕方なく恵んでやった。
まあ在庫も大量にあるし、いいだろ。少しは御裾分けしてやらないとバチが当たるってもんだ。
「ありがとう。もう一週間もなにも食べてなくて死にかけだったんだ……おかげで、これでまた生き延びれた……これはほんのお礼だ」
お礼に『10,000プル』を受け取った。
「…………」
まてよ……?
これって商売できるんじゃ!?
ジャガイモの無人販売をやってみるか!!
そんな発想に行き着いた俺は、この機会を逃すまいと、小屋の中でだらしなく過ごしているメサイア(ほぼ下着姿)に直談判した。
「素晴らしいわ!! サトル、それ採用! で、無人販売ってどうやるの?」
「ふっふっふ。いいか、メサイア、お前の【建築スキル】で『自動販売機』を作ってもらう。単にジャガイモを置いてお金を入れてもらう完全な無人販売も考えたが、周囲の危険なモンスターや窃盗リスクも考えると、自販機がいいと結論に至った」
「自販機……って何よ」
「それを説明すると長いのだがな。以前、俺のいた世界には飲み物が買える自販機が多く存在した。それに、主に田舎の方だけど『野菜販売機』っというのもあったんだ。これを作るんだよ!」
「う~ん。よくは分からないけど、それはラクチンそうね! 分かった。作ってみるわ」
そんなワケで、余っていた材料で【野菜販売機】が完成した! それを花の都に続く道の、目立つ場所に設置した。
貴重な『鉄』をかなり使ってしまったが、まあいいだろ。これから元は取れるさ!
因みに、販売機の中身を機械構造にはもちろん出来ないので、フォルの聖魔法で編んでもらった。ドアのロック機能といい、なにかと便利なヤツだ。
◆
さらに三日後。
売り上げを見に行くと、ボッタクリ価格の5個入り『3,000プル』に関わらず完売していた。50セット完売なので……
『150,000プル』も売り上げた。
費用とかモロモロ差し引いても、かなりの利益だ。こ、これは、凄い。ジャガイモ作って勝手に売れていくだなんて……夢のようだ。完売するくらい売れ行きがいいなら、もっと高く設定すべきだったか!?
「やったわね、サトル! これで大金持ちよ!!」
メサイアがベッドの上でピョンピョン飛び跳ねてる。
「そ、そうだな。俺しばらくこの花の都の前で自動販売していようかな。そしたらさ、もっと広い、夢のマイホームも作れるよな!」
もっともっと売りまくれば、より裕福に。そして、狭苦しい小屋からも脱却できるってもんだ。イイ事ばかりじゃないか!
「おぉ~、小屋が広くなるんですかぁ~!」
「ああ、リースが今後も綺麗な水を畑に撒いてくれれば助かるよ」
「はい、家のため皆のために頑張りますですよぉ~」
「よしよし、リースはいいコだな。ほら、これは感謝の気持ちだ」
「え~! サトルさん、500プルもくれるのですかぁ、でもいいのです?」
「いいぞ、好きなもん買えばいい」
リースには意外と動いてもらってる。水とかお湯など、生活に欠かせない事は、ほとんど任せっきりだ。
さすがエルフの魔法。あと、普段の整理整頓や畑の整備も【掃除スキル】が役に立っているから、リースは隅に置けない。もはや、いないと困る存在なのだ。
「兄様、兄様」
――と、リースと良い雰囲気になっていると、フォルが手を引っ張ってきていた。おや、珍しい。膨れっ面。
「どうしたフォル」
「リースばかりズルいですよ。わたくしだって……」
そんな子犬のような目で俺を見てくれるな!
いやだがしかし、フォルは毎日【料理スキル】を駆使して美味しい料理を振るまってくれている。彼女のおかげで、俺たちの食は支えられている。
それだけじゃない。
小屋と畑の周囲警戒、高レベルモンスター討伐。
最近では、俺を労ってくれるのか……
肩をマッサージしてくれたり、イイ働きっぷりだ。
「そうだな。フォルも頑張ってくれてるもんな。すげぇ助かってるよ」
「そ……そうですよ。わたくしだって頑張っているんです。だ、だから……兄様、そ、その……」
「なんだ、フォルもお小遣い欲しかったのか?」
「そ、そんなんじゃありませんよ! わたくしはただ……兄様の為に、何か体に良いものを花の都で買おうかと――はっ」
勢い余って言ってしまったのだろう、フォルは途中で気づいて止まっていた。顔を見る見るうちに赤くして、視線を逸らしていた。
「こ……これも『フォーチュン』の導き……? いえ、今のはわたくしの油断といいますか、無意識が。ですけれど……」
よっぽど恥ずかしかったのか(?)
フォルは独り言をブツブツ呟いていた。
「だ、大丈夫か……? フォル」
顔を近づけてみた。
すると、フォルは更に顔を赤くし――
「な、なんでもないのですよ!!」
ドンと体を押され、俺はよろめいてベッドに――メサイアのいる方へダイブしてしまった。
「うお、いたっ!?」
「きゃ!?」
「す、すまん……メサイア。フォルが急に押すものだから……って」
む?
むぅ……? この後頭部の感触はなんだ~?
すごく柔らかいけど。
――って、メサイアの胸ぇ~!?
「すすすすすすまん!! そんなつもりは……!」
「……サトル。あんたね……。いえ、今のは『フォーチュン』のせいだから、サトルに罪はないわ。それくらい分ってるつもり」
「え? ふぉーちゅん?」
そういえば、さっきフォルもそんな事を。
一体なんのスキル(?)なのやら。
「でも、サトル。最近のあんたはよく頑張っているわ。そんな頑張っている人には、きちんと報酬がないとね」
……俺は、そのまま……
ぎゅっと抱擁されてしまった。
……あたたかい。
何だろう。この安心感。湧き出る懐かしい気持ち。心がポカポカして、とても居心地が良い。これを、俺はどこかで――
……って、ちがーう!!
これはマズイだろーが!!
「お、おま……リースもフォルも見てるだろ」
「あっ、ずるいです! メサイアさん、サトルさんを独り占めはずるいですぅ!!」
「あ……兄様が取られちゃう! 兄様はわたくしの神様なんですよ!」
なんかリースもフォルもぷんすか怒って……
ベッドに飛び込んで……
俺に抱きついてきた。
「えぇ!?」
今晩から、床で寝なくてよくなった。
いや、寝辛いわ……。
……まあいいいか!
みんなで協議した結果、しばらくはそこに居座る事になった!
というか、モンスター討伐で体力を使い過ぎて、動きたくなくなった――というのが正しいな。俺は変わらず【オートスキル】で周囲に湧くモンスターを倒しまくっているが。おかげで、レベルも随分と上がったし、スキルの種類も各段に増えた。
現在【Lv.167】である。
しかし、レベルばかり上げていても仕方ない。
そろそろ、食料も減ってきたので、俺はほんの少し前に取得した【農業スキル】で畑を作ることに。
てか、もう作った。
小屋の前には、もう立派な『畑』の原形、基礎が出来ていたりする。ちなみに、耕すのはスキルで一発。あとはラクチンなものだった。
「わぁ、すごいですぅ~!」
その畑の完成に、リースが一番ハイテンションだった。ホント、素直でイイ子。
「種は、フリージアで買えると思いますよ」――と、種イモは、フォルの助言もあり、花の都で調達した。そういえば、ジャガイモも花が咲くんだよなぁ。
見たことないけど。
なぜ、ジャガイモかというと、微かに記憶に残っている昔見た『Martian』という映画で、宇宙飛行士がある惑星に取り残され、偶然発見したジャガイモで生き延びていたからだ。もっとも、ココはそんなひとりぼっち惑星なんかじゃないが。
そんな俺の知識をメサイアに披露《ひろう》したら、
「バカじゃないの?」
――と、すげぇ冷めた目で睨まれたのは、今も忘れられない。
……く、くそぉ。
と、とにかく。
ジャガイモだったら用途も幅広いし、なにかと便利というワケだな。カレーにも使えるし、ポテチップスだって作れる。最強の食材だ!
で、スキルのおかげもあり『ジャガイモ畑』は完成に至った!
あとは育つのを待つだけ。
なのでその間は、畑荒らしをしてくるモンスターの撃破をメインとした。リースとフォルにはよく働いてもらった。さすが高レベルがふたりもいると農作業が捗るなぁ。
ちなみに、メサイアは小屋でゴロゴロしていただけだったが。少しは動けよ……。
――というわけで、ジャガイモがたったの三日で完成した! 早すぎる!
花の都の前ということもあるのか、土の質がとてもいいのだろう。品質《クオリティ》の高いジャガイモが出来た。イイ育ちっぷりだ。これは、美味しく戴けること間違いないだろう。
「この場所でしばらくは、ジャガイモの大量生産をするのも、イイかもしれないなぁ」
俺がそんなことを、ふと呟けば、
「それには賛成ね! 食料確保は重要な課題だったし」
「あたしもですぅ~。自分で作るって楽しいんですね。はじめて知りましたぁ」
「わたくしは、不浄なモンスターの討伐も出来て一石二鳥ですし」
みんなノリノリだった。
こうも上手くいくとはなぁ。
これも、皆の力を結集した甲斐あってこそ。
◆
しばらく畑を弄っていれば、旅人と遭遇した。フードを被っていたので、顔はよく見えなかったが。
そいつは、随分と何も食べていないようで、腹を空かしているようだ。確かに、腹を五月蠅いくらいに鳴らしながら、ジャガイモを恵んでくれとせがまれた。
俺は、仕方なく恵んでやった。
まあ在庫も大量にあるし、いいだろ。少しは御裾分けしてやらないとバチが当たるってもんだ。
「ありがとう。もう一週間もなにも食べてなくて死にかけだったんだ……おかげで、これでまた生き延びれた……これはほんのお礼だ」
お礼に『10,000プル』を受け取った。
「…………」
まてよ……?
これって商売できるんじゃ!?
ジャガイモの無人販売をやってみるか!!
そんな発想に行き着いた俺は、この機会を逃すまいと、小屋の中でだらしなく過ごしているメサイア(ほぼ下着姿)に直談判した。
「素晴らしいわ!! サトル、それ採用! で、無人販売ってどうやるの?」
「ふっふっふ。いいか、メサイア、お前の【建築スキル】で『自動販売機』を作ってもらう。単にジャガイモを置いてお金を入れてもらう完全な無人販売も考えたが、周囲の危険なモンスターや窃盗リスクも考えると、自販機がいいと結論に至った」
「自販機……って何よ」
「それを説明すると長いのだがな。以前、俺のいた世界には飲み物が買える自販機が多く存在した。それに、主に田舎の方だけど『野菜販売機』っというのもあったんだ。これを作るんだよ!」
「う~ん。よくは分からないけど、それはラクチンそうね! 分かった。作ってみるわ」
そんなワケで、余っていた材料で【野菜販売機】が完成した! それを花の都に続く道の、目立つ場所に設置した。
貴重な『鉄』をかなり使ってしまったが、まあいいだろ。これから元は取れるさ!
因みに、販売機の中身を機械構造にはもちろん出来ないので、フォルの聖魔法で編んでもらった。ドアのロック機能といい、なにかと便利なヤツだ。
◆
さらに三日後。
売り上げを見に行くと、ボッタクリ価格の5個入り『3,000プル』に関わらず完売していた。50セット完売なので……
『150,000プル』も売り上げた。
費用とかモロモロ差し引いても、かなりの利益だ。こ、これは、凄い。ジャガイモ作って勝手に売れていくだなんて……夢のようだ。完売するくらい売れ行きがいいなら、もっと高く設定すべきだったか!?
「やったわね、サトル! これで大金持ちよ!!」
メサイアがベッドの上でピョンピョン飛び跳ねてる。
「そ、そうだな。俺しばらくこの花の都の前で自動販売していようかな。そしたらさ、もっと広い、夢のマイホームも作れるよな!」
もっともっと売りまくれば、より裕福に。そして、狭苦しい小屋からも脱却できるってもんだ。イイ事ばかりじゃないか!
「おぉ~、小屋が広くなるんですかぁ~!」
「ああ、リースが今後も綺麗な水を畑に撒いてくれれば助かるよ」
「はい、家のため皆のために頑張りますですよぉ~」
「よしよし、リースはいいコだな。ほら、これは感謝の気持ちだ」
「え~! サトルさん、500プルもくれるのですかぁ、でもいいのです?」
「いいぞ、好きなもん買えばいい」
リースには意外と動いてもらってる。水とかお湯など、生活に欠かせない事は、ほとんど任せっきりだ。
さすがエルフの魔法。あと、普段の整理整頓や畑の整備も【掃除スキル】が役に立っているから、リースは隅に置けない。もはや、いないと困る存在なのだ。
「兄様、兄様」
――と、リースと良い雰囲気になっていると、フォルが手を引っ張ってきていた。おや、珍しい。膨れっ面。
「どうしたフォル」
「リースばかりズルいですよ。わたくしだって……」
そんな子犬のような目で俺を見てくれるな!
いやだがしかし、フォルは毎日【料理スキル】を駆使して美味しい料理を振るまってくれている。彼女のおかげで、俺たちの食は支えられている。
それだけじゃない。
小屋と畑の周囲警戒、高レベルモンスター討伐。
最近では、俺を労ってくれるのか……
肩をマッサージしてくれたり、イイ働きっぷりだ。
「そうだな。フォルも頑張ってくれてるもんな。すげぇ助かってるよ」
「そ……そうですよ。わたくしだって頑張っているんです。だ、だから……兄様、そ、その……」
「なんだ、フォルもお小遣い欲しかったのか?」
「そ、そんなんじゃありませんよ! わたくしはただ……兄様の為に、何か体に良いものを花の都で買おうかと――はっ」
勢い余って言ってしまったのだろう、フォルは途中で気づいて止まっていた。顔を見る見るうちに赤くして、視線を逸らしていた。
「こ……これも『フォーチュン』の導き……? いえ、今のはわたくしの油断といいますか、無意識が。ですけれど……」
よっぽど恥ずかしかったのか(?)
フォルは独り言をブツブツ呟いていた。
「だ、大丈夫か……? フォル」
顔を近づけてみた。
すると、フォルは更に顔を赤くし――
「な、なんでもないのですよ!!」
ドンと体を押され、俺はよろめいてベッドに――メサイアのいる方へダイブしてしまった。
「うお、いたっ!?」
「きゃ!?」
「す、すまん……メサイア。フォルが急に押すものだから……って」
む?
むぅ……? この後頭部の感触はなんだ~?
すごく柔らかいけど。
――って、メサイアの胸ぇ~!?
「すすすすすすまん!! そんなつもりは……!」
「……サトル。あんたね……。いえ、今のは『フォーチュン』のせいだから、サトルに罪はないわ。それくらい分ってるつもり」
「え? ふぉーちゅん?」
そういえば、さっきフォルもそんな事を。
一体なんのスキル(?)なのやら。
「でも、サトル。最近のあんたはよく頑張っているわ。そんな頑張っている人には、きちんと報酬がないとね」
……俺は、そのまま……
ぎゅっと抱擁されてしまった。
……あたたかい。
何だろう。この安心感。湧き出る懐かしい気持ち。心がポカポカして、とても居心地が良い。これを、俺はどこかで――
……って、ちがーう!!
これはマズイだろーが!!
「お、おま……リースもフォルも見てるだろ」
「あっ、ずるいです! メサイアさん、サトルさんを独り占めはずるいですぅ!!」
「あ……兄様が取られちゃう! 兄様はわたくしの神様なんですよ!」
なんかリースもフォルもぷんすか怒って……
ベッドに飛び込んで……
俺に抱きついてきた。
「えぇ!?」
今晩から、床で寝なくてよくなった。
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