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第10話 元ギルドマスター撃退!
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「この程度かああッッ!」
叫ぶベケットは、剣を強引に振り回す。なんて馬鹿力だ。
重い一撃に“ガンッ”と鈍い音が鼓膜を突く。
目の前で火花が散った。
「乱暴だなぁ。バゲット!」
「だから!! ベケットだ!! このボケナス!!」
名前を間違えられ、怒り狂うベケットはウィルソンのハルバードに剣を叩き入れていく。頑丈なのか武器破壊には至っていないけど。
「剣士としての腕は確かのようだけど、これでは聖騎士に程遠い」
「なんだと! 剣士でもない貴様に何が分かる!!」
更に怒ったベケットは、刃に赤いオーラを纏わせた。……なんだ、あのスキル?
「おっと、リファインドか。一時的に剣の物理攻撃力をアップするスキルだ。それを習得しているとは、なかなかレベルが高いな」
「ほぉん、剣士でもないクセに詳しいな!」
ハルバードと剣が激しく交じり合う。
でも今度は、ベケットが押しているようにも見えた。俺はアイツの……ベケットの実力を何度も目の当たりにしているが、対人は初めて見た。
これほど強いとは……。
「その通り、自分は剣士ではない。ただの商人さ!」
「商人風情が剣士の真似事とはな! 雑魚のクセに図に乗るなァ!」
不意を突いた攻撃がウィルソンの左肩を掠めた。そこから追い打ちを掛けるベケット。やべえ、ウィルソンが危ない!
「ウィルソン、レッドポーションを投げるぞ!!」
ポーションを全力で投球し、ウィルソンへ浴びせた。ポーションピッチャーによるスキル効果なので飲まずとも回復する。
「ありがたい!! カイリのおかげで止血もされたし、体力も回復した!」
「――ぐっ、卑怯だぞ!!」
「殺されようとしているのに卑怯もクソもあるか」
「そうか……なら、先にカイリを殺すしかねぇよなあ!」
ベケットは鋭い目つきで俺を睨む。
ウィルソンを無視して向かって来やがった。おいおい、冗談じゃない。俺はただの錬金術師。まともな戦闘ができるタイプではない。
けれど、それは昔の話。
懐から『爆弾ポーション』を取り出した。
「来るなら掛かってこい、ベケット!」
「上等だ、オラァ!!」
この距離ならウィルソンを巻き込む心配はない。
「くらえ、爆弾ポーション!!」
「――しまっ!!」
昨日もくらったクセに忘れていていたのか!
『ドオオオオオォォォン……!!』
ポーションは見事に命中し、爆発を起こした。
これで……!
勝利を確信したが、ヴァルハラが耳打ちしてきた。
「カイリさん、まだですよ!!」
「なに!?」
煙の中からベケットが現れ、目の前にやって来た。
「馬鹿か!! 同じ手が何度も通用すると思ったら大間違いだぞ!!」
ベケットは頑丈そうな『盾』を持っていた。あれで爆発を耐えたのか。
「対策済みだったか」
「当然だ。そして、カイリ……貴様はここで終わりだ!」
剣が頭上に降ってくる。
……あぁ、俺、死んだなって思った。
だけど、ヴァルハラが飛び出てきたんだ。
ま、まさか俺を庇《かば》って!?
「カイリ様に手を出すにゃああああああああ!!」
大きな声で叫ぶヴァルハラは、目から怪光線を放った。って、目から!?
凄まじい魔力がベケットを襲い、一気に吹き飛ばす。
「ぶあああああああああああああああああああ……!!!」
とんでもない威力なせいで、ベケットの姿が一瞬で消えた。……おいおい、嘘だろ。ヴァルハラにここまでの魔力があったとは。
礼を言おうとすると、ヴァルハラは直立不動のまま“コテン”とシュールに倒れた。
「お、おい、ヴァルハラ!」
「……魔力を一気に消費したので疲れたのですにゃぁ」
「なんで今は語尾に“にゃ”をつけるんだか。――いや、それより助かったよ。ありがとう」
「いえ、主をお守りするのは当然の役目ですから」
ぐでぐでの液体になったヴァルハラを頭上に乗せた。ダラ~ンとだらしない格好だけど、さっきの魔法でかなり疲れたらしい。
「な、なんだったんだ……今の光。なあ、カイリ……その猫ちゃんの目から大魔法のようなものが飛び出た気がするんだが」
これはさすがに誤魔化せないな。
「実は、ヴァルハラは俺の相棒でね。喋れるんだ」
「やっぱりそうか。普通の猫ではないと思ったよ」
「なんだ気づいていたのか」
「まあな。美猫すぎるし、オーラも普通の猫とは違う。というか、三毛猫は珍しすぎる」
「え? 普通にいるだろ、三毛猫」
「いや、そうでもないさ。絵本とか書物ではよく見かけるけど、実物はそうはいないよ」
そうだったのか。
俺はよく本を読むから、それで違和感はなかったけど。
「ごめんなさいです、ウィルソンさん」
「おぉ、本当に喋れるのか、君」
「はい……本当はカイリ様以外とは喋る気はなかったのですが、貴方は信用できるようです。カイリ様をお守りいただき、感謝します」
「いや、カイリを守ったのはヴァルハラだろ。自分は何も出来なかった……ベケットの言う通り、剣士ではない半端者だからな。実力が違い過ぎた」
「…………なるほど」
なぜかヴァルハラは納得していた。
いや、何を納得したんだ!?
ともかく、ベケットは撃退した。
もう会うこともないかもな。
これでやっと気兼ねなくブルーハーブを採集できる!
「よし、カイリ。邪魔者は消えたし、ブルーハーブをゲットしようか」
「そうだね。さくっと入手して帰ろう」
「おう」
手分けしてブルーハーブを手に入れていく。
三十分後――。
ブルーハーブ:138個
苦労はあったけど無料でブルーハーブを入手した。これで利益にも期待ができる。さっそくアルデバラン王国へ戻って製造だ。
叫ぶベケットは、剣を強引に振り回す。なんて馬鹿力だ。
重い一撃に“ガンッ”と鈍い音が鼓膜を突く。
目の前で火花が散った。
「乱暴だなぁ。バゲット!」
「だから!! ベケットだ!! このボケナス!!」
名前を間違えられ、怒り狂うベケットはウィルソンのハルバードに剣を叩き入れていく。頑丈なのか武器破壊には至っていないけど。
「剣士としての腕は確かのようだけど、これでは聖騎士に程遠い」
「なんだと! 剣士でもない貴様に何が分かる!!」
更に怒ったベケットは、刃に赤いオーラを纏わせた。……なんだ、あのスキル?
「おっと、リファインドか。一時的に剣の物理攻撃力をアップするスキルだ。それを習得しているとは、なかなかレベルが高いな」
「ほぉん、剣士でもないクセに詳しいな!」
ハルバードと剣が激しく交じり合う。
でも今度は、ベケットが押しているようにも見えた。俺はアイツの……ベケットの実力を何度も目の当たりにしているが、対人は初めて見た。
これほど強いとは……。
「その通り、自分は剣士ではない。ただの商人さ!」
「商人風情が剣士の真似事とはな! 雑魚のクセに図に乗るなァ!」
不意を突いた攻撃がウィルソンの左肩を掠めた。そこから追い打ちを掛けるベケット。やべえ、ウィルソンが危ない!
「ウィルソン、レッドポーションを投げるぞ!!」
ポーションを全力で投球し、ウィルソンへ浴びせた。ポーションピッチャーによるスキル効果なので飲まずとも回復する。
「ありがたい!! カイリのおかげで止血もされたし、体力も回復した!」
「――ぐっ、卑怯だぞ!!」
「殺されようとしているのに卑怯もクソもあるか」
「そうか……なら、先にカイリを殺すしかねぇよなあ!」
ベケットは鋭い目つきで俺を睨む。
ウィルソンを無視して向かって来やがった。おいおい、冗談じゃない。俺はただの錬金術師。まともな戦闘ができるタイプではない。
けれど、それは昔の話。
懐から『爆弾ポーション』を取り出した。
「来るなら掛かってこい、ベケット!」
「上等だ、オラァ!!」
この距離ならウィルソンを巻き込む心配はない。
「くらえ、爆弾ポーション!!」
「――しまっ!!」
昨日もくらったクセに忘れていていたのか!
『ドオオオオオォォォン……!!』
ポーションは見事に命中し、爆発を起こした。
これで……!
勝利を確信したが、ヴァルハラが耳打ちしてきた。
「カイリさん、まだですよ!!」
「なに!?」
煙の中からベケットが現れ、目の前にやって来た。
「馬鹿か!! 同じ手が何度も通用すると思ったら大間違いだぞ!!」
ベケットは頑丈そうな『盾』を持っていた。あれで爆発を耐えたのか。
「対策済みだったか」
「当然だ。そして、カイリ……貴様はここで終わりだ!」
剣が頭上に降ってくる。
……あぁ、俺、死んだなって思った。
だけど、ヴァルハラが飛び出てきたんだ。
ま、まさか俺を庇《かば》って!?
「カイリ様に手を出すにゃああああああああ!!」
大きな声で叫ぶヴァルハラは、目から怪光線を放った。って、目から!?
凄まじい魔力がベケットを襲い、一気に吹き飛ばす。
「ぶあああああああああああああああああああ……!!!」
とんでもない威力なせいで、ベケットの姿が一瞬で消えた。……おいおい、嘘だろ。ヴァルハラにここまでの魔力があったとは。
礼を言おうとすると、ヴァルハラは直立不動のまま“コテン”とシュールに倒れた。
「お、おい、ヴァルハラ!」
「……魔力を一気に消費したので疲れたのですにゃぁ」
「なんで今は語尾に“にゃ”をつけるんだか。――いや、それより助かったよ。ありがとう」
「いえ、主をお守りするのは当然の役目ですから」
ぐでぐでの液体になったヴァルハラを頭上に乗せた。ダラ~ンとだらしない格好だけど、さっきの魔法でかなり疲れたらしい。
「な、なんだったんだ……今の光。なあ、カイリ……その猫ちゃんの目から大魔法のようなものが飛び出た気がするんだが」
これはさすがに誤魔化せないな。
「実は、ヴァルハラは俺の相棒でね。喋れるんだ」
「やっぱりそうか。普通の猫ではないと思ったよ」
「なんだ気づいていたのか」
「まあな。美猫すぎるし、オーラも普通の猫とは違う。というか、三毛猫は珍しすぎる」
「え? 普通にいるだろ、三毛猫」
「いや、そうでもないさ。絵本とか書物ではよく見かけるけど、実物はそうはいないよ」
そうだったのか。
俺はよく本を読むから、それで違和感はなかったけど。
「ごめんなさいです、ウィルソンさん」
「おぉ、本当に喋れるのか、君」
「はい……本当はカイリ様以外とは喋る気はなかったのですが、貴方は信用できるようです。カイリ様をお守りいただき、感謝します」
「いや、カイリを守ったのはヴァルハラだろ。自分は何も出来なかった……ベケットの言う通り、剣士ではない半端者だからな。実力が違い過ぎた」
「…………なるほど」
なぜかヴァルハラは納得していた。
いや、何を納得したんだ!?
ともかく、ベケットは撃退した。
もう会うこともないかもな。
これでやっと気兼ねなくブルーハーブを採集できる!
「よし、カイリ。邪魔者は消えたし、ブルーハーブをゲットしようか」
「そうだね。さくっと入手して帰ろう」
「おう」
手分けしてブルーハーブを手に入れていく。
三十分後――。
ブルーハーブ:138個
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