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前世

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前世の私は日本の大財閥、栄光家の令嬢として生まれた。

幼い頃から学問に励みピアノ、裁縫、育児、料理・・・
女性に必要とされている全てのものを完璧にこなした。

五歳の時に婚約者が決まった。

彼は栄光家の次に力を持っているとされている相賀家の後継者だ。

だから紛れもない政略結婚だろう。

少し憂鬱だった。

顔合わせも何もなかった。

ほぼ他人だ。

そんな相手と一生添い遂げなければいけない。

・・楽しいだろうか・・


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

私は今ベットの中に籠っている。

じめじめした空気の中、私はため息を溢していた。

今日は婚約者、相賀零との顔合わせの日だった。

簡潔に説明すると一目惚れだ。

彼の回りが輝いて見えた。

これ程かと思うほどに。

ではなぜ、こんなにテンションが低いのか?

それは・・婚約を解消されたから!!!!

お父様いわく、もっといい結婚相手が見つかったそうだ。

少し失礼。

はぁ!ふざけんなよまじで!

まず勝手に婚約者決めんなよ!

今回は私が零さんに一目惚れしたから良かったけど婚約者変える?

私の親は上げて地の底に落とすのが好きなようですね!

ちなみに新しい婚約者は皇族らしい。

まあ、民間の財閥よりは後続の方が上だけども!

やっぱり私の事を政略結婚のための物としか考えてないのね・・

れいさんを初めて見たときはもしかして私の好きなタイプの人を婚約者にしてくれたの?って少し期待しちゃったけど・・・

はあ・・




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