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「あ……クロード、さま……」
さっと血の気が引き、ミルルは本当に立てなくなった。クロードは驚くほど冷たい瞳でミルルを見下ろしている。
「何をしているのかな?」
「あ……えと……」
お掃除を、と言い訳をしようと思ったが、ミルルはもう無理だと悟っている。クロードはそんなミルルを見つめ、ふっと短いため息をつき、部屋の鍵をかけた。
「気の毒な話だけれど」
「君を尋問しなくてはいけない」
◇◇◇
「なるほど、本名と経歴には嘘はない。ただ、ルーリエ子爵家ではなくカルヴァン男爵家のものだと」
「……っ」
クロードは椅子に腰掛け、ミルルを膝に乗せ尋問を続けていた。彼女が言い淀むとその罰としてミルルの体を弄ぶのだ。
「最後に男爵に連絡を取ったのは?」
きゅっ、と下着の上から乳首をつねられ、ミルルの体に甘い疼きが走った。
「一週間前……です」
「その時に何を言われたのかな?」
「……」
クロードはミルルのスカートの中に手を差し込んだ。冷たい指の感触に、ミルルはびくりと震える。
「や……あっ」
「おや、どうしてこんないやらしい下着を?」
ミルルが身につけている白いガーターストッキングとレースの下着にクロードは興味を示し、指でつつ、と太ももをなぞった。
「……色仕掛けを……しろ、と」
「なるほどね。膣内に毒を仕込んでいる暗殺者の話を聞いたことがあるけれど、きみはどうかな? 何かを仕込んでいたり?」
「し……してません…っ」
クロードの骨張った指がミルルの敏感なところを擦り上げ、彼女は嬌声をあげた。下着はぐっしょりと濡れ、ぴったりと花芯に張り付いている。
「ふっ……ああっ……」
「いやらしい子だね。こんなに悪い娘だとは思わなかったな」
耳元で囁かれ、ミルルの顔は羞恥に染まり、瞳には涙が溜まった。
「もっ……やめてください、ゆる、して……」
「それを言っていいのは、全部打ち明けてからだよ」
クロードは白いフリルのついたエプロンのポケットから、赤い液体の入った小瓶を取り出した。
「これは何かな?」
「媚薬……です」
使おうと思っていたわけではない。ただ、自分の手元から離すのが恐ろしく、ミルルはこの数日、肌身離さずその小瓶を持ち歩いていた。
「毒かもしれないよね。そうしたら僕を殺せるものね」
その言葉にミルルはびくりとする。そこまでの悪事、考えてもみなかったのだ。
クロードは小瓶の蓋を開け、ミルルの口元に近づける。
「飲んでごらん」
ミルルが震えながら目を閉じ、小さい唇を近づけると、クロードはそれを放り投げてしまった。壁にぶつかり、赤い液体が白い壁にシミを作っていく。
「きみは本当にバカだね」
クロードはちゅ、とミルルの唇をついばんだ。
さっと血の気が引き、ミルルは本当に立てなくなった。クロードは驚くほど冷たい瞳でミルルを見下ろしている。
「何をしているのかな?」
「あ……えと……」
お掃除を、と言い訳をしようと思ったが、ミルルはもう無理だと悟っている。クロードはそんなミルルを見つめ、ふっと短いため息をつき、部屋の鍵をかけた。
「気の毒な話だけれど」
「君を尋問しなくてはいけない」
◇◇◇
「なるほど、本名と経歴には嘘はない。ただ、ルーリエ子爵家ではなくカルヴァン男爵家のものだと」
「……っ」
クロードは椅子に腰掛け、ミルルを膝に乗せ尋問を続けていた。彼女が言い淀むとその罰としてミルルの体を弄ぶのだ。
「最後に男爵に連絡を取ったのは?」
きゅっ、と下着の上から乳首をつねられ、ミルルの体に甘い疼きが走った。
「一週間前……です」
「その時に何を言われたのかな?」
「……」
クロードはミルルのスカートの中に手を差し込んだ。冷たい指の感触に、ミルルはびくりと震える。
「や……あっ」
「おや、どうしてこんないやらしい下着を?」
ミルルが身につけている白いガーターストッキングとレースの下着にクロードは興味を示し、指でつつ、と太ももをなぞった。
「……色仕掛けを……しろ、と」
「なるほどね。膣内に毒を仕込んでいる暗殺者の話を聞いたことがあるけれど、きみはどうかな? 何かを仕込んでいたり?」
「し……してません…っ」
クロードの骨張った指がミルルの敏感なところを擦り上げ、彼女は嬌声をあげた。下着はぐっしょりと濡れ、ぴったりと花芯に張り付いている。
「ふっ……ああっ……」
「いやらしい子だね。こんなに悪い娘だとは思わなかったな」
耳元で囁かれ、ミルルの顔は羞恥に染まり、瞳には涙が溜まった。
「もっ……やめてください、ゆる、して……」
「それを言っていいのは、全部打ち明けてからだよ」
クロードは白いフリルのついたエプロンのポケットから、赤い液体の入った小瓶を取り出した。
「これは何かな?」
「媚薬……です」
使おうと思っていたわけではない。ただ、自分の手元から離すのが恐ろしく、ミルルはこの数日、肌身離さずその小瓶を持ち歩いていた。
「毒かもしれないよね。そうしたら僕を殺せるものね」
その言葉にミルルはびくりとする。そこまでの悪事、考えてもみなかったのだ。
クロードは小瓶の蓋を開け、ミルルの口元に近づける。
「飲んでごらん」
ミルルが震えながら目を閉じ、小さい唇を近づけると、クロードはそれを放り投げてしまった。壁にぶつかり、赤い液体が白い壁にシミを作っていく。
「きみは本当にバカだね」
クロードはちゅ、とミルルの唇をついばんだ。
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