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23.黙秘男2(同郷で同族)
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ここはお決まりの取り調べ室です
担当刑事「お前、名前は?」
容疑者「……」
担当刑事「黙ってたんじゃ分からないぞ」
容疑者「……」
担当刑事「せめて名前くらいは言えよ」
容疑者(適当にウソ言ってやろ)「うら……」
担当刑事「ほうっ、うらって名字だな。下はなんていうんだ」
容疑者(今考えてんだよ。そうだ)「しまたろうっつうんだよ」」
他の刑事「うらしまたろうだって!」
他の刑事、一斉に担当刑事を見つめる。
容疑者「本名だよ」(バカめ。そんな名前があるか)
しかし、取り調べにあたっていた担当刑事は涙をこぼす
担当刑事「俺も同じ名前なんだ。同姓同名に会えて、今猛烈に感動しているぞ」
容疑者「そうかい」(ホントか?)
うらという担当刑事「お前、故郷はどこだ?✕〇県だろ」
容疑者(この刑事に話をあわせてやるか)「うん。そうだ」
うら刑事「やっぱりな、そこの△□村には、「うら」って名字が多いんだよな」
容疑者「その通り」(マジ?)
うら刑事「それで、谷野辺って部落は全部の名字がこの「うら」なんだよな」
容疑者「俺もそこの出だからな」(肯定してよかったのかよ)
うら刑事「こっちにも谷野辺出身者がいて、しまたろうと言う名前のもんが何人もいるんだよ」
容疑者「そ・そうかい」(どうなっちまうんだ)
うら刑事「それで、ちょうど「うらしまたろう」の仲間でこれから、同郷会をやるんだ」
容疑者「は?」
うら刑事「今、ここに集まってんだ」
容疑者(なんだって?)
うら刑事「きっとおメエも知っている奴がいるぞ」
容疑者(やばい)
うら刑事「良かったな。おメエも会いてえだろ。今、呼んでくっからな。会ってけや」
容疑者「ええー、いいよ。会いたくねえよ」
うら刑事「遠慮すんなって。こいつらだ」
容疑者「えっ、知らないよ」
うら刑事「そんなこたねえだろ」
容疑者「誰ですか?この人たち」
うら刑事「よく知ってんだろ?」
容疑者「……」
うら刑事、容疑者の額をつっつく。
うら刑事「それでな、谷野辺の住民は、泥棒ばっかりなんだぜ。そうだよな、おメエら」
全員頷く。
うら刑事「みんな、窃盗で捕まったんだ。なっ!」
全員、再び頷く。
容疑者(ウソ―)
うら刑事「おメエも谷野辺の出なら泥棒だな」
容疑者「違うよ!」
うら刑事「だって、さっきおメエが白状したんだよ。△□村で谷野辺生まれだってさ」
容疑者「じゃあ、あなたも泥棒でしょ」
うら刑事「ところがさ、おれの家だけ警官の家系なんだな。先祖代々な」
容疑者「そんなバカな」(オレ、こいつにはめられたの?)
みさとさん「やっぱり、はめられたのね」
福田君「ううん、その刑事も含めて、ホントに全員その名前なんだ」
みさとさん「△□って村に行ってみたいな」
福田君「泥棒村って言われてんだ」
みさとさん「やっぱり行かない」
おしまい
担当刑事「お前、名前は?」
容疑者「……」
担当刑事「黙ってたんじゃ分からないぞ」
容疑者「……」
担当刑事「せめて名前くらいは言えよ」
容疑者(適当にウソ言ってやろ)「うら……」
担当刑事「ほうっ、うらって名字だな。下はなんていうんだ」
容疑者(今考えてんだよ。そうだ)「しまたろうっつうんだよ」」
他の刑事「うらしまたろうだって!」
他の刑事、一斉に担当刑事を見つめる。
容疑者「本名だよ」(バカめ。そんな名前があるか)
しかし、取り調べにあたっていた担当刑事は涙をこぼす
担当刑事「俺も同じ名前なんだ。同姓同名に会えて、今猛烈に感動しているぞ」
容疑者「そうかい」(ホントか?)
うらという担当刑事「お前、故郷はどこだ?✕〇県だろ」
容疑者(この刑事に話をあわせてやるか)「うん。そうだ」
うら刑事「やっぱりな、そこの△□村には、「うら」って名字が多いんだよな」
容疑者「その通り」(マジ?)
うら刑事「それで、谷野辺って部落は全部の名字がこの「うら」なんだよな」
容疑者「俺もそこの出だからな」(肯定してよかったのかよ)
うら刑事「こっちにも谷野辺出身者がいて、しまたろうと言う名前のもんが何人もいるんだよ」
容疑者「そ・そうかい」(どうなっちまうんだ)
うら刑事「それで、ちょうど「うらしまたろう」の仲間でこれから、同郷会をやるんだ」
容疑者「は?」
うら刑事「今、ここに集まってんだ」
容疑者(なんだって?)
うら刑事「きっとおメエも知っている奴がいるぞ」
容疑者(やばい)
うら刑事「良かったな。おメエも会いてえだろ。今、呼んでくっからな。会ってけや」
容疑者「ええー、いいよ。会いたくねえよ」
うら刑事「遠慮すんなって。こいつらだ」
容疑者「えっ、知らないよ」
うら刑事「そんなこたねえだろ」
容疑者「誰ですか?この人たち」
うら刑事「よく知ってんだろ?」
容疑者「……」
うら刑事、容疑者の額をつっつく。
うら刑事「それでな、谷野辺の住民は、泥棒ばっかりなんだぜ。そうだよな、おメエら」
全員頷く。
うら刑事「みんな、窃盗で捕まったんだ。なっ!」
全員、再び頷く。
容疑者(ウソ―)
うら刑事「おメエも谷野辺の出なら泥棒だな」
容疑者「違うよ!」
うら刑事「だって、さっきおメエが白状したんだよ。△□村で谷野辺生まれだってさ」
容疑者「じゃあ、あなたも泥棒でしょ」
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容疑者「そんなバカな」(オレ、こいつにはめられたの?)
みさとさん「やっぱり、はめられたのね」
福田君「ううん、その刑事も含めて、ホントに全員その名前なんだ」
みさとさん「△□って村に行ってみたいな」
福田君「泥棒村って言われてんだ」
みさとさん「やっぱり行かない」
おしまい
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