121 / 157
北の大陸蹂躙
北の大陸 リッカ・フェリside ー アリフォール城
しおりを挟む
「わかりました。ですが、それはお城に着いてからにしましょう。ルーシェが答えてくれるかはわかりませんが」
「そっ……そうですね。いや……ありがとうございます! 少し焦り過ぎていたようです。今、私の疑問だけをぶつけるより、城の者と内容をまとめてからお話させていただ方がいいはずです。申し訳ありません」
なんとか引き下がってくれた王様に安堵した。
王様の願いを叶えてあげたい気持ちはあるのだが、別れたすぐ後に呼ぶのは気がひける。
一息ついたころで連絡がてらそれとなく王様の要求を伝えようと思った。
「いえ」
この王様との会話はとても疲れる。
もう少し雑談のような会話であれば気楽に話ができるのに、いつだって王様の言葉には鬼気迫るものがあり、返事をするのも一苦労だ。
もう少し砕けた感じで話してくれればいいと思うのだが、この状況ではそうもいかないだろう。
「王様、王様、宴ってなにをするの?」
そんな重苦しい場を打ち破るようにリッカが王様へと話しかける。
たしかに宴の内容は気にはなっていたのだが、王様の態度を見るに聞くことができなかった。
「えっと……宴の内容……ですか。ただ今城のシェフが腕によりをかけて最高級の料理を準備しております。この国に伝わる芸も催す手筈になっておりますので、お二人には美味しい食事と、楽しい時間を過ごしていただきたく思っております」
「すごい! 最高級の料理! たくさん出るのかな? もうずっとなにも食べてなくてお腹ペコペコなんだよね」
「え? ええ、もっと大人数でも対応できるように、料理は潤沢にご用意しております。御満足いただけるまで召し上がってください」
「やったー! フェリ、美味しい料理がいっぱい食べれるよ! ルーシェは食事に関して無頓着だから高級料理なんて縁がないもんね」
「ええ、そうですね。あるものを食べていたという感じでしたからね。私も楽しみです」
リッカの喜びようは屈託のない笑顔に裏打ちされていた。
考えてみれば、高級な料理というものを食べられるのはこれが最後かもしれない。
人間を殲滅してしまえば、こういった文化も失われてしまう。エルフの里にある料理も美味しいのだが、人間社会の料理は更にその先を行っている。
リッカのように、素直にこの状況を楽しまなければ後悔することになるだろう。
「そのように喜んでいただけるのであれば、こちらとしても嬉しい限りです。到着したらシェフに伝えておきましょう。お二人は今日の料理をとても楽しみにしていると」
「うん! 王様よろしくね!」
リッカはとてもいい笑顔を王様へと向ける。
押しの強いその笑顔に王様は少し圧倒されていたが、次第に強張っていた表情は緩み、優しい笑顔が溢れていた。
「はい……お任せください」
「私が言うのもなんだけど、王様元気出して!」
「お気遣いありがとうございます」
にっこりと目を細めて笑う王様の顔は、子供のような可愛らしい笑顔だった。
「そろそろ到着いたします」
ガタガタと揺れながらの馬車移動は居心地のいいものではなかったが、揺れを気にせず飛ばしていたぶん時間的にはさほど長くはなかった。
「お夕食の準備が整い次第お迎えを向かわせます。また、メイドを一人手配いたしますので、なにかありましたらなんなりと御用命ください。では……」
そう言うと王様は足早に城へと向かっていった。
私たちは兵士に部屋まで案内された。
通された部屋は落ち着いた装飾でありながら、気品に溢れ、心の高揚を禁じ得ないほど贅沢な空間だった。
「うわぁー凄い部屋だね! この絨毯ふっかふかだよ! ベッドも王様のベッドみたい!」
リッカは豪華な部屋に心を奪われ興奮気味に室内を見て回っている。
「ほんと……凄いですね」
「あ! ちょっと、フェリ見て見て! お風呂がある! あ……これ魔道具だ。こんな使い方もあるんだねー」
よく見ると、部屋にはいくつか魔道具が設置されていた。
照明、お風呂、天井、床、と、いったいなにをするものなのかもよくわからない魔道具で溢れていた。
「この国は魔法技術が進んでいるのですね」
「そうだね。こんなにいろんな魔道具を作れるんだもんね」
二人がうろうろと室内を物色していると、コンコンと扉が叩かれる。
「はーい」
リッカが扉を開ると、凛とした佇まいのメイド服を着た女性が深々と頭を下げていた。
「本日、お二人のお世話をさせていただきますライラと申します」
「あ……あー、王様が言ってたメイドさんだね! よろしく!」
「よろしくお願いいたします。お茶をお持ちしましたので、ご用意させていただきます」
「ほんと! ありがとう! さ、入って、入って!」
メイドはティーセットを乗せたワゴンを押して部屋へと入る。
部屋には四人掛けのテーブルがあり、二人はメイドに促されて腰を下ろした。
ワゴンの上ではコポコポと優しい音を立ててポットから湯気が立ち昇り、細工が施された木皿には焼き菓子が沢山盛られていた。
メイドが手際よくお茶の準備をすると、フレーバーティーの華やかな香りが二人の席まで届いた。
そういえば、もう長いことこういった安らかな時間を過ごせていないことに気づく。
いつだってなにかに追われていたり、不安を抱えていた。
しかし、今は驚くほど心安らかにお茶会を楽しんでいる。
こんな時間を過ごせるのもルーシェのおかげなのだろうか?
「おまたせしました……どうぞ」
コトっと品のいい音を立ててお茶を出される。
品が良いと感じたのは、メイドの立ち振る舞いの良さのせいかもしれない。
「ありがとう! すごくいい香り……あ、とっても美味しい!」
「ほんとですね……こんなに美味しいお茶は初めてです」
「お気に召されたようで安心いたしました。では、こちらもお召し上がりください」
メイドは焼き菓子を小皿に取り分け、食べやすいよう半分カットした物を二人の前に置いた。
フォークで刺せば、ふわりとした弾力のある柔らかな焼き菓子だとわかる。
口へと運べば、歯切れのいい食感と、濃厚な甘さがじゅわっと口いっぱいに広がりをみせた。
初めて食べるその焼き菓子の美味しさに二人は目を合わせて驚いた。
「美味しい!」
「ええ、とても美味しいです」
「ねえ、ねえ、これはなんて名前のお菓子なの?」
「これはフィナンシェという名前のお菓子です」
「フィナンシェ……これは夕食にも出るのかな?」
「いえ……もしお気に召されたのであれば、夕食にも添えるようシェフに伝えておきます」
「ほんと!? じゃあ、お願いします! あ、もう一個ください」
「はい」
リッカは一口サイズのフィナンシェ二切れをいつのまにか食べ終わっておかわりを頼んでいる。
香り高いお茶と美味しい焼き菓子。
まるでお姫様にでもなったかのような扱いに、二人の心は舞い上がっていた。
「そっ……そうですね。いや……ありがとうございます! 少し焦り過ぎていたようです。今、私の疑問だけをぶつけるより、城の者と内容をまとめてからお話させていただ方がいいはずです。申し訳ありません」
なんとか引き下がってくれた王様に安堵した。
王様の願いを叶えてあげたい気持ちはあるのだが、別れたすぐ後に呼ぶのは気がひける。
一息ついたころで連絡がてらそれとなく王様の要求を伝えようと思った。
「いえ」
この王様との会話はとても疲れる。
もう少し雑談のような会話であれば気楽に話ができるのに、いつだって王様の言葉には鬼気迫るものがあり、返事をするのも一苦労だ。
もう少し砕けた感じで話してくれればいいと思うのだが、この状況ではそうもいかないだろう。
「王様、王様、宴ってなにをするの?」
そんな重苦しい場を打ち破るようにリッカが王様へと話しかける。
たしかに宴の内容は気にはなっていたのだが、王様の態度を見るに聞くことができなかった。
「えっと……宴の内容……ですか。ただ今城のシェフが腕によりをかけて最高級の料理を準備しております。この国に伝わる芸も催す手筈になっておりますので、お二人には美味しい食事と、楽しい時間を過ごしていただきたく思っております」
「すごい! 最高級の料理! たくさん出るのかな? もうずっとなにも食べてなくてお腹ペコペコなんだよね」
「え? ええ、もっと大人数でも対応できるように、料理は潤沢にご用意しております。御満足いただけるまで召し上がってください」
「やったー! フェリ、美味しい料理がいっぱい食べれるよ! ルーシェは食事に関して無頓着だから高級料理なんて縁がないもんね」
「ええ、そうですね。あるものを食べていたという感じでしたからね。私も楽しみです」
リッカの喜びようは屈託のない笑顔に裏打ちされていた。
考えてみれば、高級な料理というものを食べられるのはこれが最後かもしれない。
人間を殲滅してしまえば、こういった文化も失われてしまう。エルフの里にある料理も美味しいのだが、人間社会の料理は更にその先を行っている。
リッカのように、素直にこの状況を楽しまなければ後悔することになるだろう。
「そのように喜んでいただけるのであれば、こちらとしても嬉しい限りです。到着したらシェフに伝えておきましょう。お二人は今日の料理をとても楽しみにしていると」
「うん! 王様よろしくね!」
リッカはとてもいい笑顔を王様へと向ける。
押しの強いその笑顔に王様は少し圧倒されていたが、次第に強張っていた表情は緩み、優しい笑顔が溢れていた。
「はい……お任せください」
「私が言うのもなんだけど、王様元気出して!」
「お気遣いありがとうございます」
にっこりと目を細めて笑う王様の顔は、子供のような可愛らしい笑顔だった。
「そろそろ到着いたします」
ガタガタと揺れながらの馬車移動は居心地のいいものではなかったが、揺れを気にせず飛ばしていたぶん時間的にはさほど長くはなかった。
「お夕食の準備が整い次第お迎えを向かわせます。また、メイドを一人手配いたしますので、なにかありましたらなんなりと御用命ください。では……」
そう言うと王様は足早に城へと向かっていった。
私たちは兵士に部屋まで案内された。
通された部屋は落ち着いた装飾でありながら、気品に溢れ、心の高揚を禁じ得ないほど贅沢な空間だった。
「うわぁー凄い部屋だね! この絨毯ふっかふかだよ! ベッドも王様のベッドみたい!」
リッカは豪華な部屋に心を奪われ興奮気味に室内を見て回っている。
「ほんと……凄いですね」
「あ! ちょっと、フェリ見て見て! お風呂がある! あ……これ魔道具だ。こんな使い方もあるんだねー」
よく見ると、部屋にはいくつか魔道具が設置されていた。
照明、お風呂、天井、床、と、いったいなにをするものなのかもよくわからない魔道具で溢れていた。
「この国は魔法技術が進んでいるのですね」
「そうだね。こんなにいろんな魔道具を作れるんだもんね」
二人がうろうろと室内を物色していると、コンコンと扉が叩かれる。
「はーい」
リッカが扉を開ると、凛とした佇まいのメイド服を着た女性が深々と頭を下げていた。
「本日、お二人のお世話をさせていただきますライラと申します」
「あ……あー、王様が言ってたメイドさんだね! よろしく!」
「よろしくお願いいたします。お茶をお持ちしましたので、ご用意させていただきます」
「ほんと! ありがとう! さ、入って、入って!」
メイドはティーセットを乗せたワゴンを押して部屋へと入る。
部屋には四人掛けのテーブルがあり、二人はメイドに促されて腰を下ろした。
ワゴンの上ではコポコポと優しい音を立ててポットから湯気が立ち昇り、細工が施された木皿には焼き菓子が沢山盛られていた。
メイドが手際よくお茶の準備をすると、フレーバーティーの華やかな香りが二人の席まで届いた。
そういえば、もう長いことこういった安らかな時間を過ごせていないことに気づく。
いつだってなにかに追われていたり、不安を抱えていた。
しかし、今は驚くほど心安らかにお茶会を楽しんでいる。
こんな時間を過ごせるのもルーシェのおかげなのだろうか?
「おまたせしました……どうぞ」
コトっと品のいい音を立ててお茶を出される。
品が良いと感じたのは、メイドの立ち振る舞いの良さのせいかもしれない。
「ありがとう! すごくいい香り……あ、とっても美味しい!」
「ほんとですね……こんなに美味しいお茶は初めてです」
「お気に召されたようで安心いたしました。では、こちらもお召し上がりください」
メイドは焼き菓子を小皿に取り分け、食べやすいよう半分カットした物を二人の前に置いた。
フォークで刺せば、ふわりとした弾力のある柔らかな焼き菓子だとわかる。
口へと運べば、歯切れのいい食感と、濃厚な甘さがじゅわっと口いっぱいに広がりをみせた。
初めて食べるその焼き菓子の美味しさに二人は目を合わせて驚いた。
「美味しい!」
「ええ、とても美味しいです」
「ねえ、ねえ、これはなんて名前のお菓子なの?」
「これはフィナンシェという名前のお菓子です」
「フィナンシェ……これは夕食にも出るのかな?」
「いえ……もしお気に召されたのであれば、夕食にも添えるようシェフに伝えておきます」
「ほんと!? じゃあ、お願いします! あ、もう一個ください」
「はい」
リッカは一口サイズのフィナンシェ二切れをいつのまにか食べ終わっておかわりを頼んでいる。
香り高いお茶と美味しい焼き菓子。
まるでお姫様にでもなったかのような扱いに、二人の心は舞い上がっていた。
0
お気に入りに追加
960
あなたにおすすめの小説
特殊部隊の俺が転生すると、目の前で絶世の美人母娘が犯されそうで助けたら、とんでもないヤンデレ貴族だった
なるとし
ファンタジー
鷹取晴翔(たかとりはると)は陸上自衛隊のとある特殊部隊に所属している。だが、ある日、訓練の途中、不慮の事故に遭い、異世界に転生することとなる。
特殊部隊で使っていた武器や防具などを召喚できる特殊能力を謎の存在から授かり、目を開けたら、絶世の美女とも呼ばれる母娘が男たちによって犯されそうになっていた。
武装状態の鷹取晴翔は、持ち前の優秀な身体能力と武器を使い、その母娘と敷地にいる使用人たちを救う。
だけど、その母と娘二人は、
とおおおおんでもないヤンデレだった……
第3回次世代ファンタジーカップに出すために一部を修正して投稿したものです。
元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~
おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。
どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。
そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。
その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。
その結果、様々な女性に迫られることになる。
元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。
「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」
今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。
男女比がおかしい世界の貴族に転生してしまった件
美鈴
ファンタジー
転生したのは男性が少ない世界!?貴族に生まれたのはいいけど、どういう風に生きていこう…?
最新章の第五章も夕方18時に更新予定です!
☆の話は苦手な人は飛ばしても問題無い様に物語を紡いでおります。
※ホットランキング1位、ファンタジーランキング3位ありがとうございます!
※カクヨム様にも投稿しております。内容が大幅に異なり改稿しております。
※各種ランキング1位を頂いた事がある作品です!
スライム10,000体討伐から始まるハーレム生活
昼寝部
ファンタジー
この世界は12歳になったら神からスキルを授かることができ、俺も12歳になった時にスキルを授かった。
しかし、俺のスキルは【@&¥#%】と正しく表記されず、役に立たないスキルということが判明した。
そんな中、両親を亡くした俺は妹に不自由のない生活を送ってもらうため、冒険者として活動を始める。
しかし、【@&¥#%】というスキルでは強いモンスターを討伐することができず、3年間冒険者をしてもスライムしか倒せなかった。
そんなある日、俺がスライムを10,000体討伐した瞬間、スキル【@&¥#%】がチートスキルへと変化して……。
これは、ある日突然、最強の冒険者となった主人公が、今まで『スライムしか倒せないゴミ』とバカにしてきた奴らに“ざまぁ”し、美少女たちと幸せな日々を過ごす物語。
異世界で穴掘ってます!
KeyBow
ファンタジー
修学旅行中のバスにいた筈が、異世界召喚にバスの全員が突如されてしまう。主人公の聡太が得たスキルは穴掘り。外れスキルとされ、屑の外れ者として抹殺されそうになるもしぶとく生き残り、救ってくれた少女と成り上がって行く。不遇といわれるギフトを駆使して日の目を見ようとする物語
日本列島、時震により転移す!
黄昏人
ファンタジー
2023年(現在)、日本列島が後に時震と呼ばれる現象により、500年以上の時を超え1492年(過去)の世界に転移した。移転したのは本州、四国、九州とその周辺の島々であり、現在の日本は過去の時代に飛ばされ、過去の日本は現在の世界に飛ばされた。飛ばされた現在の日本はその文明を支え、国民を食わせるためには早急に莫大な資源と食料が必要である。過去の日本は現在の世界を意識できないが、取り残された北海道と沖縄は国富の大部分を失い、戦国日本を抱え途方にくれる。人々は、政府は何を思いどうふるまうのか。
【R18】異世界なら彼女の母親とラブラブでもいいよね!
SoftCareer
ファンタジー
幼なじみの彼女の母親と二人っきりで、期せずして異世界に飛ばされてしまった主人公が、
帰還の方法を模索しながら、その母親や異世界の人達との絆を深めていくというストーリーです。
性的描写のガイドラインに抵触してカクヨムから、R-18のミッドナイトノベルズに引っ越して、
お陰様で好評をいただきましたので、こちらにもお世話になれればとやって参りました。
(こちらとミッドナイトノベルズでの同時掲載です)
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる