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3部 精霊女王の〝首狩り馬〟 編
87話 祭りと舞台と歌 下
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メイベルは演奏を聞きながら、ローブの胸に小さな手をあてた。そうして自分の番が回ってきたと同時に口を開き、その歌を声で奏で始めていた。
――どうして私はここで歌うの、そうよ希望を胸に抱いてこの町へ来た。
――悲しみや不安なんて置いてきたわ、だから私はこうして歌うの。
力強い声だった。中世寄りでいて、明らかな女性の声。伸ばされる一音ずつが、心を揺らすようなビブラートを奏でて場に響き渡る。
プロとして刺激を受けたのか、ゾクッとした様子で演奏する男達の空気が変わった。世界感を作りだすように一気に集中すると、熱量を上げ、声と一帯となって音の強さのバランスを取りながら演奏していく。
曲の切り出しは、切々な訴えのようなボーカルメインのメロディー。
見守っていた町の人々は、その歌声に圧倒されていた。夢か幻なんじゃないかと、と呆然としていたのも束の間、演奏と歌唱の張り合いのような力強いパートへ入ると、そこは一気にライブ会場のごとく熱が入って盛り上がった。
――エボリンから来た田舎娘? みんな私を見てそう笑ったわ。
――でも夢を諦めるなんて事はしない。
――私は歌って、歌って、そうやって誰かの心にも『希望』を灯すわ、きっとね。
メイベルは、胸に片手をあてたまま、あの時遠くから見た少女を思い出した。片手を青い空へと伸ばし、彼女を思い浮かべて心から叫ぶようにして歌声を響かせる。
――ああ、夢が遠いわ、でもきっとこの手で掴んでみせるの。
――見てよこの広い世界を。神様はいつだって私達を歓迎してくれている。
――私の歌を、私が止める事なんて出来ないわ。たった一人の人にでも届くといい……
とても素敵な歌だと思っていた。近づいてはいけない『残された森』だと注意看板まで立てられていたというのに、彼女はその道の向かいで、平気に腰を下ろしてギターを奏でた。
『いいじゃないの。一等地だもの』
ボリューミーな赤毛をした、なんとも逞しい精神と眩しい魂を持った、ガリガリの細見の少女だった。
『そこに精霊がいるんだったら、私の曲も聞いてくれるんでしょ?』
彼女が路上で歌っている間、それを聞くのが小さな楽しみだった。弟弟子のアレックスや『白の魔法使い』と別れた後だったから、以前までどうやって独りで過ごしていたのか思い出すまでには、少し時間が必要だったのだ。
歌が終わる。
続いて最後のメロディーを奏でて、男達のバンド演奏も止まった。
直後、人々が立ち上がってワッと歓声を上げた。次から次へと拍手が止まらず、「エンワースの精霊嫁すげぇな!」「精霊は歌がうまいのかい!」「良かったわ!」と言葉が上がる。
「精霊のお嬢ちゃん、すげぇな!」
「はじめ『Opera』だなんてバカにして悪かった」
「メイベルさん、すごく良かったよ!」
恐らくは選曲が良かったせいだろう。そうして、演奏していた彼らの実力もあった。メイベルは、どこか興奮と感激を隠せないでいる男達に、片手を振って別れを告げると、ジャンプして舞台から飛び下りた。
そのまま人々の間を無関心に通り過ぎて、エンワースの方へ向かった。ただ一組、彼らだけが座ったままでいた。
「お疲れ様、メイベル。とても良かったよ。素敵な歌をありがとう」
にっこりと笑って、エインワースが勝手に手をきゅっと握った。
するとエリクトールが、気が抜けていたというような吐息をもらして、こう言ってきた。
「はぁ。ワシは今に至るまで、目と耳を疑っていたぞ。腰が抜けていた気がする――お前さんは、歌が上手い精霊族なのかい?」
「違う。【精霊に呪われしモノ】に、そういった特徴はない」
「それにしては随分上手いというか……あの孫が、すっかり聞き惚れていたくらいだ」
そう名差しされたところで、ようやくスティーブンがハッと我に返った。
「お、おおおお俺は別に聞き惚れてなんていねぇからな!」
「いきなり叫ぶなよ、耳が痛くなるだろ」
「てめっ、露骨に耳を押さえてんじゃねぇよ」
イラッとしたように口にしたスティーブンが、怒気を押さえるようにして下手な咳払いをした。エンワースが、その様子を優しげな眼差しで見守っている。
「でも、正直驚いた。爺さんが言っていた通り、歌うのが好きなんだな」
それが伝わってくる『歌唱』だった。
メイベルは、そう言われているのだと気付いて口を閉じた。発言したスティーブンを、ぼんやりとしばらく見つめると、言うつもりはなかった『本当の事』の一つが、ぽろりと口からこぼれ落ちた。
「歌う事以外に、する事がなかったから」
しばし、四人の間に沈黙が落ちた。
ややあってから、エリクトールが訝ってようやく口を動かした。
「どういう意味だ、エインワースの嫁?」
「そのままの意味。私は、精霊世界から出てくるまでも、ずっと独りだった――」
その時、後方からドンッと鈍い音がした。
地面が少し揺れるのを感じて、メイベルとスティーブンは同時に口を閉じた。立っている人々の向こうを、座っているエリクトールが仏頂面で見やる。
「何かあったのか?」
「さぁ。今の感じだと、落雷かな……?」
「雷でも落ちたか?」
エインワースの後ろから、別の老人もそう意見を口にした。
感覚的に落雷だと推測しているらしい。町人達が呑気に不思議がっている中、メイベルとスティーブンは、まるでバルツェの町で『教授と助手』としてあった時と同じようにして、現場を確認すべく一気に走り出していた。
「あっ、こら待たんか『エインワースの嫁』と『孫』!」
気付いたエリクトールが声を上げた時には、二人の姿は舞台の閲覧席に溢れた人の向こうへと見えなくなってしまっていた。
そこは青いビニールシートの外側だった。人々が避けている個所からは、芝生が消失して大きな穴のような凹みが出来ていた。
スティーブンがしゃがみ込んで、手で触れて形状を確認した。
「かなりの重量が一気にかかったみたいだな。落雷だとすると焦げているはずだが、草は見事に枯れている――どういう事だ?」
「お前も落雷の可能性はない、と音と衝撃で察知したように原因が他にあるからさ」
問われたメイベルは、ざわざわとしている町の人々にまで聞こえないよう、彼の隣にしゃがみ込んでこっそり答えた。
「蹄で叩き割ったんだろう」
「ひづめ? また精霊関係かよ」
「そう私を睨まれてもな」
「いつもテメェ関係だろが」
「こっちだって、巻き込まれたようなもんだぜ」
ブチ切れ顔を向けられたメイベルは、そう言って軽く肩を竦め返してみせた。
「ひとまず日没までは平気だ。今は、ただの落雷って事にでもしておけ」
立ち上がりながら、そう囁き声で告げた。
「ひとまずは、ってなんだよ」
「そのままの意味だ」
メイベルは、自分に続いて立ち上がった彼を見つめ返した。
「不安を煽られた町の住民が、勝手に動く方がまずい事になる」
しばらくここに住んでいるから、町の住民達の生活リズムはだいたい把握している。それが乱れてしまうと、対策には説得などの余計な時間がかかるだろう。
「へたに死傷者を増やす可能性については、避けたい」
正面に近づいて囁いたら、彼が青い目を大きく見開いた。メイベルは金色の目でじっと見つめて、こちらに向かってくるエインワースとエリクトールの気配を察知してこう続けた。
「お前にも後で動いてもらう必要があるから、それまでは普通にしてろ」
協力してもらわなければならない何かが起こっているらしい。そう察したスティーブンが、頭痛を覚えたように額を手で押さえた。
「それまでは説明する気もないってか……」
「まだ日中の時間も十分残っているからな。私も『対策』を考えておく」
メイベルは、少しだけ残されている【首狩り馬】の気配を探って歩いた。それはすぐそこで途切れていて、同じようにして芝生の一部分が枯れて踏み抜かれているところがあった。
――どうして私はここで歌うの、そうよ希望を胸に抱いてこの町へ来た。
――悲しみや不安なんて置いてきたわ、だから私はこうして歌うの。
力強い声だった。中世寄りでいて、明らかな女性の声。伸ばされる一音ずつが、心を揺らすようなビブラートを奏でて場に響き渡る。
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――エボリンから来た田舎娘? みんな私を見てそう笑ったわ。
――でも夢を諦めるなんて事はしない。
――私は歌って、歌って、そうやって誰かの心にも『希望』を灯すわ、きっとね。
メイベルは、胸に片手をあてたまま、あの時遠くから見た少女を思い出した。片手を青い空へと伸ばし、彼女を思い浮かべて心から叫ぶようにして歌声を響かせる。
――ああ、夢が遠いわ、でもきっとこの手で掴んでみせるの。
――見てよこの広い世界を。神様はいつだって私達を歓迎してくれている。
――私の歌を、私が止める事なんて出来ないわ。たった一人の人にでも届くといい……
とても素敵な歌だと思っていた。近づいてはいけない『残された森』だと注意看板まで立てられていたというのに、彼女はその道の向かいで、平気に腰を下ろしてギターを奏でた。
『いいじゃないの。一等地だもの』
ボリューミーな赤毛をした、なんとも逞しい精神と眩しい魂を持った、ガリガリの細見の少女だった。
『そこに精霊がいるんだったら、私の曲も聞いてくれるんでしょ?』
彼女が路上で歌っている間、それを聞くのが小さな楽しみだった。弟弟子のアレックスや『白の魔法使い』と別れた後だったから、以前までどうやって独りで過ごしていたのか思い出すまでには、少し時間が必要だったのだ。
歌が終わる。
続いて最後のメロディーを奏でて、男達のバンド演奏も止まった。
直後、人々が立ち上がってワッと歓声を上げた。次から次へと拍手が止まらず、「エンワースの精霊嫁すげぇな!」「精霊は歌がうまいのかい!」「良かったわ!」と言葉が上がる。
「精霊のお嬢ちゃん、すげぇな!」
「はじめ『Opera』だなんてバカにして悪かった」
「メイベルさん、すごく良かったよ!」
恐らくは選曲が良かったせいだろう。そうして、演奏していた彼らの実力もあった。メイベルは、どこか興奮と感激を隠せないでいる男達に、片手を振って別れを告げると、ジャンプして舞台から飛び下りた。
そのまま人々の間を無関心に通り過ぎて、エンワースの方へ向かった。ただ一組、彼らだけが座ったままでいた。
「お疲れ様、メイベル。とても良かったよ。素敵な歌をありがとう」
にっこりと笑って、エインワースが勝手に手をきゅっと握った。
するとエリクトールが、気が抜けていたというような吐息をもらして、こう言ってきた。
「はぁ。ワシは今に至るまで、目と耳を疑っていたぞ。腰が抜けていた気がする――お前さんは、歌が上手い精霊族なのかい?」
「違う。【精霊に呪われしモノ】に、そういった特徴はない」
「それにしては随分上手いというか……あの孫が、すっかり聞き惚れていたくらいだ」
そう名差しされたところで、ようやくスティーブンがハッと我に返った。
「お、おおおお俺は別に聞き惚れてなんていねぇからな!」
「いきなり叫ぶなよ、耳が痛くなるだろ」
「てめっ、露骨に耳を押さえてんじゃねぇよ」
イラッとしたように口にしたスティーブンが、怒気を押さえるようにして下手な咳払いをした。エンワースが、その様子を優しげな眼差しで見守っている。
「でも、正直驚いた。爺さんが言っていた通り、歌うのが好きなんだな」
それが伝わってくる『歌唱』だった。
メイベルは、そう言われているのだと気付いて口を閉じた。発言したスティーブンを、ぼんやりとしばらく見つめると、言うつもりはなかった『本当の事』の一つが、ぽろりと口からこぼれ落ちた。
「歌う事以外に、する事がなかったから」
しばし、四人の間に沈黙が落ちた。
ややあってから、エリクトールが訝ってようやく口を動かした。
「どういう意味だ、エインワースの嫁?」
「そのままの意味。私は、精霊世界から出てくるまでも、ずっと独りだった――」
その時、後方からドンッと鈍い音がした。
地面が少し揺れるのを感じて、メイベルとスティーブンは同時に口を閉じた。立っている人々の向こうを、座っているエリクトールが仏頂面で見やる。
「何かあったのか?」
「さぁ。今の感じだと、落雷かな……?」
「雷でも落ちたか?」
エインワースの後ろから、別の老人もそう意見を口にした。
感覚的に落雷だと推測しているらしい。町人達が呑気に不思議がっている中、メイベルとスティーブンは、まるでバルツェの町で『教授と助手』としてあった時と同じようにして、現場を確認すべく一気に走り出していた。
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気付いたエリクトールが声を上げた時には、二人の姿は舞台の閲覧席に溢れた人の向こうへと見えなくなってしまっていた。
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「お前も落雷の可能性はない、と音と衝撃で察知したように原因が他にあるからさ」
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「蹄で叩き割ったんだろう」
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立ち上がりながら、そう囁き声で告げた。
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「へたに死傷者を増やす可能性については、避けたい」
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「お前にも後で動いてもらう必要があるから、それまでは普通にしてろ」
協力してもらわなければならない何かが起こっているらしい。そう察したスティーブンが、頭痛を覚えたように額を手で押さえた。
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