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3部 精霊女王の〝首狩り馬〟 編
86話 祭りと舞台と歌 中
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ルファの町の人々が、「例の精霊……?」「あの精霊は歌うのか?」と小さな声で言葉を交わし始める。その途端に、舞台にいたバンドの男達が「あっ」と気付いた顔をした。
「そ、そちらにいるのは、エインワースさんが再婚したという、噂の【精霊に呪われしモノ】ですか?」
「そうだよ。だめかな?」
「いえ、いえとんでもない! 僕らは誰でも大歓迎ですよ!」
ボーカル担当の男が、さげているギターを揺らして興奮気味に言った。どうやら肉体持ちで人型の精霊を目にするのは初めてなのか、「おじいちゃんが言っていた通りだ」と呟く彼の瞳が、よりキラキラと輝いている。
スティーブンは、唐突な父祖の行動に驚いて、口をパクパクさせていた。エリクールもまだ言葉が出ない中、エインワースが当のメイベルへ目を向けた。
「メイベル、行っておいで。歌うの、好きだろう?」
メイベルは、視線も返さずぶすっとしていた。先日まで彼が『きっと楽しいから』と言っていたのは、こういう意味だったのかと今更気付いた。
そこで、ようやくスティーブンがハタとした。
「爺さん、こいつは歌うのが好きなのか?」
「メイベルは歌うのが好だよ。音楽の才能があるのかな、聞いた音を外さないし。彼らが演奏していた今までの曲も、耳で覚えたと思うよ」
「マジか」
「それは随分意外だな」
エリクトールは同意すると、首を伸ばして、向こう隣りに座っているメイベルの方を見た。
「お前さん、歌うのが好きなんだってな。ふてぶてしい性格しとるし、緊張するだとかとは無縁そうだし、歌い慣れているなら人前でも歌えるな?」
「なんだその言い分は?」
メイベルは、フードの下から、金色の『精霊の目』で軽く睨み付けた。
するとエリクトールが、見守っているエインワースに代わるようにして手を伸ばし、彼女の背中を軽くバンッと叩いた。
「いいから行ってこい。別に下手でも構わん、好きならただ歌ってこればいい」
「おい。頑固ジジイ、テメェ――」
「ワシはお前さんに美味い紅茶をやった。なら、今度はワシに歌を聞かせろ」
そう言われて、メイベルは「ふむ」と少し考えた。
「つまり上手い事できたら、あんたが紅茶を淹れてくれるのか? お前の淹れる紅茶は、どこかのクソマズイ紅茶しか作れん孫と違って、一番美味い」
「おい、いつまで根に持ってんだよ。そこで俺を引き合いに出すのをやめろ」
「なんだお前さん、まだ紅茶もろくに淹れきれんのか? 確か料理も壊滅的だっただろう」
紅茶も激マズの上、料理もクソ不味いのか、とメイベルは思った。その辺の器用な作業、出来そうにないもんなと普段の様子から勝手に想像する。
「とにかく、行って歌ってこい。――この町の人間はな、お前さんを知らなすぎるんだよ」
エリクトールに急かされ、立ち上がらされてしまった。舞台側から「おっ、来てくれるようです!」と興奮する男の声が上がり、周りからも小さく会話が飛び交う。
私は、協力を求められているにすぎないただの精霊だ。
そうして彼は『依頼主』。メイベルは、本心を確認するようにエインワースを見下ろした。そうしたら彼が、にっこりと笑い返してきた。
「楽しんでおいで、メイベル」
「――それが、お前の『望み』か?」
どうして、と不思議に思って確認する。
「ここで歌う君を、見てみたいからだよ」
楽しそうに言ったエインワースは、やっぱりメイベルには無垢な子供みたいに見えた。
歩き出した彼女の後ろで、後ろからエリクトールとエインワースに老人達が声を掛ける。
「なぁ、本当に大丈夫なのか? あれは【精霊に呪われしモノ】なんだろう?」
「よろしくない悪精霊だと聞いたぞ」
それを聞いたスティーブンが、「あ?」と睨み付けた時、
「ふん。ありゃあ、ただワシの紅茶が一番美味いと言ってる精霊だよ」
エリクトールが、ふんっと鼻を鳴らして顰め面で言ってのけた。
メイベルは、歩きながらフードを下ろして屋根の付いた舞台へと向かった。緑の髪を揺らしながら仏頂面で上がるさまを、人々は戸惑いがちに見守っていた。
舞台に上がるなり、バンドの男達が陽気に声を掛け出した。
「ようこそ」
「精霊と一曲出来るなんて光栄だ」
「リクエストはあるか?」
メイベルは、ギターをさげたボーカル担当の男が差し出した手を見ていた。挨拶の握手を求められているのを遅れて察し、自分の手をローブの後ろへと引っ込めた。
「お前達は、精霊である【精霊に呪われしモノ】を知っているのか」
見つめ返して確認すると、男が少し残念そうに手を下ろしながら「噂を少し聞いた程度には」と答えてきた。
「俺たちは、もっと遠い地で活動している。行き来で話をたまに聞くくらいだ。正直頭は良くねぇし、まぁ、何がどう怖くて駄目なのか分からない」
「――そうか」
思わず黙り込んでしまった。
ふと、声が聞こえてメイベルはハッとした。
「精霊さん、『メイベル』と名乗っているのかい?」
「ああ、そうだな」
顔を上げて答えると、質問をしてきたボーカル担当の男と、他のメンバー達も愛想良くニッと笑ってきた。
「じゃあ、俺らもメイベルさんって呼んでいいかい」
「勝手にすればいい」
「さて、曲はどうしようか?」
ドラムセットにいる大きな男が、持っていた叩き棒をくるりと回して問う。
「みんなが知ってる曲がいいよな」
「でも精霊だろ? 新しい音楽よりも、古い音楽を知っているんじゃないか?」
「うーん、そうすると昔から歌われている曲になるのか」
「国家とか?」
「馬鹿言え、精霊に国境はないだろ」
「あ、そうか」
どんな精霊であるのか、まるで気にしてもいないかのような彼らのリラックスした軽快なトークを聞いて、見ていた町の人々がドッと笑った。
しばし考え込んでいたメイベルは、そこでふっと顔を男達へ向けた。
「お前達は、『娘は首都で夢を』は弾けるか?」
そう問われたバンドメンバーが、一斉に目を丸くした。
「おま、それ名曲じゃないか」
「ストリートミージシャンなら、誰もが語り弾きたがる力強い歌だ」
「勿論俺らだってやったよ、とても励まされるいい曲だ」
ほんの二十年前、大都会ルーベリアでソロ活動を開始した女性ミュージシャン。彼女は力強く、生きる事、希望、そしてあらゆる人々か抱える夢を歌声に乗せて表現した。
男達の反応から、その曲であれば演奏もバッチリだと分かったメイベルは、「なら、そいつにしよう」と言ってから、少し考える風に顎に手をやった。
「――それなら私は、ジャズ風に歌えばいいのか」
「へぇ。いつもは違うのかい?」
メインギターと一緒になって、ボーカル担当の男が自分のギターを抱え直しながら言った。メイベルは目を戻すと、ほんの数秒見つめ返した後に答えた。
「普段は『Opera』だ」
「へぇ。精霊のお嬢ちゃんは合唱するのかい?」
声を掛けてきたドラムの男を、メイベルはじろりと見やった。
「あ、すまない。そういや子供の姿してるだけだったか……」
「ちっこい身体に『変身』していたら、そう言っちまうのも無理ないだろうって」
メイベルは、ローブに覆われた自分の身体へ目を落とした。
この背丈になって、どれくらい過ごしたのか。それなりに知識のある魔法使いと違って、無知だからこそ人間は『魔法』でひとくくりにしてしまう。
「――ま、いいさ」
説明も、答える義務もない。メイベルは、メインボーカルを務めている男に促され、中央に立つと演奏音を待った。
ここからだと、舞台を見ている人々の顔がよく見えた。一人ひとりが違っていて、たとえ精霊の目であったとしても、やっぱりメイベルには個々の人間にしか映らなかった。
青いビニールシートの向こうに、大人と一緒に立っているマイケル達が見えた。彼らは「あ! メイベルじゃん!」と言って、止める大人達に構わずぶんぶん手を振っている。
この前、精霊は少し怖いものであると知ったのに。
ああ、馬鹿だなぁ、とメイベルは思った。トントン、と鳴らされる前置きのリズムを聞いて目を閉じ、流れる曲が出る瞬間を待つ。
男達の演奏が始まった。誰もが知る名曲『娘は首都で夢を』だ。ルファの町の人々にとっても同じで、とくに二十年前を知っている中年、高齢者の者達は特に喜んだ。
そろそろ、歌か。
メイベルは、そっと金色の『精霊の目』を開いた。
「そ、そちらにいるのは、エインワースさんが再婚したという、噂の【精霊に呪われしモノ】ですか?」
「そうだよ。だめかな?」
「いえ、いえとんでもない! 僕らは誰でも大歓迎ですよ!」
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スティーブンは、唐突な父祖の行動に驚いて、口をパクパクさせていた。エリクールもまだ言葉が出ない中、エインワースが当のメイベルへ目を向けた。
「メイベル、行っておいで。歌うの、好きだろう?」
メイベルは、視線も返さずぶすっとしていた。先日まで彼が『きっと楽しいから』と言っていたのは、こういう意味だったのかと今更気付いた。
そこで、ようやくスティーブンがハタとした。
「爺さん、こいつは歌うのが好きなのか?」
「メイベルは歌うのが好だよ。音楽の才能があるのかな、聞いた音を外さないし。彼らが演奏していた今までの曲も、耳で覚えたと思うよ」
「マジか」
「それは随分意外だな」
エリクトールは同意すると、首を伸ばして、向こう隣りに座っているメイベルの方を見た。
「お前さん、歌うのが好きなんだってな。ふてぶてしい性格しとるし、緊張するだとかとは無縁そうだし、歌い慣れているなら人前でも歌えるな?」
「なんだその言い分は?」
メイベルは、フードの下から、金色の『精霊の目』で軽く睨み付けた。
するとエリクトールが、見守っているエインワースに代わるようにして手を伸ばし、彼女の背中を軽くバンッと叩いた。
「いいから行ってこい。別に下手でも構わん、好きならただ歌ってこればいい」
「おい。頑固ジジイ、テメェ――」
「ワシはお前さんに美味い紅茶をやった。なら、今度はワシに歌を聞かせろ」
そう言われて、メイベルは「ふむ」と少し考えた。
「つまり上手い事できたら、あんたが紅茶を淹れてくれるのか? お前の淹れる紅茶は、どこかのクソマズイ紅茶しか作れん孫と違って、一番美味い」
「おい、いつまで根に持ってんだよ。そこで俺を引き合いに出すのをやめろ」
「なんだお前さん、まだ紅茶もろくに淹れきれんのか? 確か料理も壊滅的だっただろう」
紅茶も激マズの上、料理もクソ不味いのか、とメイベルは思った。その辺の器用な作業、出来そうにないもんなと普段の様子から勝手に想像する。
「とにかく、行って歌ってこい。――この町の人間はな、お前さんを知らなすぎるんだよ」
エリクトールに急かされ、立ち上がらされてしまった。舞台側から「おっ、来てくれるようです!」と興奮する男の声が上がり、周りからも小さく会話が飛び交う。
私は、協力を求められているにすぎないただの精霊だ。
そうして彼は『依頼主』。メイベルは、本心を確認するようにエインワースを見下ろした。そうしたら彼が、にっこりと笑い返してきた。
「楽しんでおいで、メイベル」
「――それが、お前の『望み』か?」
どうして、と不思議に思って確認する。
「ここで歌う君を、見てみたいからだよ」
楽しそうに言ったエインワースは、やっぱりメイベルには無垢な子供みたいに見えた。
歩き出した彼女の後ろで、後ろからエリクトールとエインワースに老人達が声を掛ける。
「なぁ、本当に大丈夫なのか? あれは【精霊に呪われしモノ】なんだろう?」
「よろしくない悪精霊だと聞いたぞ」
それを聞いたスティーブンが、「あ?」と睨み付けた時、
「ふん。ありゃあ、ただワシの紅茶が一番美味いと言ってる精霊だよ」
エリクトールが、ふんっと鼻を鳴らして顰め面で言ってのけた。
メイベルは、歩きながらフードを下ろして屋根の付いた舞台へと向かった。緑の髪を揺らしながら仏頂面で上がるさまを、人々は戸惑いがちに見守っていた。
舞台に上がるなり、バンドの男達が陽気に声を掛け出した。
「ようこそ」
「精霊と一曲出来るなんて光栄だ」
「リクエストはあるか?」
メイベルは、ギターをさげたボーカル担当の男が差し出した手を見ていた。挨拶の握手を求められているのを遅れて察し、自分の手をローブの後ろへと引っ込めた。
「お前達は、精霊である【精霊に呪われしモノ】を知っているのか」
見つめ返して確認すると、男が少し残念そうに手を下ろしながら「噂を少し聞いた程度には」と答えてきた。
「俺たちは、もっと遠い地で活動している。行き来で話をたまに聞くくらいだ。正直頭は良くねぇし、まぁ、何がどう怖くて駄目なのか分からない」
「――そうか」
思わず黙り込んでしまった。
ふと、声が聞こえてメイベルはハッとした。
「精霊さん、『メイベル』と名乗っているのかい?」
「ああ、そうだな」
顔を上げて答えると、質問をしてきたボーカル担当の男と、他のメンバー達も愛想良くニッと笑ってきた。
「じゃあ、俺らもメイベルさんって呼んでいいかい」
「勝手にすればいい」
「さて、曲はどうしようか?」
ドラムセットにいる大きな男が、持っていた叩き棒をくるりと回して問う。
「みんなが知ってる曲がいいよな」
「でも精霊だろ? 新しい音楽よりも、古い音楽を知っているんじゃないか?」
「うーん、そうすると昔から歌われている曲になるのか」
「国家とか?」
「馬鹿言え、精霊に国境はないだろ」
「あ、そうか」
どんな精霊であるのか、まるで気にしてもいないかのような彼らのリラックスした軽快なトークを聞いて、見ていた町の人々がドッと笑った。
しばし考え込んでいたメイベルは、そこでふっと顔を男達へ向けた。
「お前達は、『娘は首都で夢を』は弾けるか?」
そう問われたバンドメンバーが、一斉に目を丸くした。
「おま、それ名曲じゃないか」
「ストリートミージシャンなら、誰もが語り弾きたがる力強い歌だ」
「勿論俺らだってやったよ、とても励まされるいい曲だ」
ほんの二十年前、大都会ルーベリアでソロ活動を開始した女性ミュージシャン。彼女は力強く、生きる事、希望、そしてあらゆる人々か抱える夢を歌声に乗せて表現した。
男達の反応から、その曲であれば演奏もバッチリだと分かったメイベルは、「なら、そいつにしよう」と言ってから、少し考える風に顎に手をやった。
「――それなら私は、ジャズ風に歌えばいいのか」
「へぇ。いつもは違うのかい?」
メインギターと一緒になって、ボーカル担当の男が自分のギターを抱え直しながら言った。メイベルは目を戻すと、ほんの数秒見つめ返した後に答えた。
「普段は『Opera』だ」
「へぇ。精霊のお嬢ちゃんは合唱するのかい?」
声を掛けてきたドラムの男を、メイベルはじろりと見やった。
「あ、すまない。そういや子供の姿してるだけだったか……」
「ちっこい身体に『変身』していたら、そう言っちまうのも無理ないだろうって」
メイベルは、ローブに覆われた自分の身体へ目を落とした。
この背丈になって、どれくらい過ごしたのか。それなりに知識のある魔法使いと違って、無知だからこそ人間は『魔法』でひとくくりにしてしまう。
「――ま、いいさ」
説明も、答える義務もない。メイベルは、メインボーカルを務めている男に促され、中央に立つと演奏音を待った。
ここからだと、舞台を見ている人々の顔がよく見えた。一人ひとりが違っていて、たとえ精霊の目であったとしても、やっぱりメイベルには個々の人間にしか映らなかった。
青いビニールシートの向こうに、大人と一緒に立っているマイケル達が見えた。彼らは「あ! メイベルじゃん!」と言って、止める大人達に構わずぶんぶん手を振っている。
この前、精霊は少し怖いものであると知ったのに。
ああ、馬鹿だなぁ、とメイベルは思った。トントン、と鳴らされる前置きのリズムを聞いて目を閉じ、流れる曲が出る瞬間を待つ。
男達の演奏が始まった。誰もが知る名曲『娘は首都で夢を』だ。ルファの町の人々にとっても同じで、とくに二十年前を知っている中年、高齢者の者達は特に喜んだ。
そろそろ、歌か。
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