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3部 精霊女王の〝首狩り馬〟 編
70話 ツンデレジジイVS祖父ラブな孫 上
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アップルパイとスコーンが焼き上がるまで、家庭菜園から夕食分の必要な食材を集める事になった。三人分になるかもしれないから後に回していたのか……と、メイベルが理解した瞬間でもあった。
先に追い払っていたおかげだろうか。珍しく、他の精霊達は姿を現さなかった。
庭から外の方を飛んでいた小精霊はいた。ふと気付いたメイベルは、その属性が同じなのは少し気になった。
「…………『闇』に耐性のある精霊だな」
何か、上位の精霊が近くにいるのか……?
思わずぽつりと呟いた矢先、家に上がろうとしていたスティーブンに呼ばれた。ぶつぶつ文句を言いながらも、祖父からの頼まれ事のせいかきちんと作業をやってくれていた。
気にしすぎかもしれないと考え直して、彼と共に家の中へと入った。
少し前からずっといい匂いがしていたから、菓子が焼き上がったのには気付いていた。テーブルには少し荒熱が取れたアップルパイと、その前には焼き上がっていたらしい二種類のスコーンが並んでいた。
「スティーヴ、お疲れ様。君もプレーンタイプのスコーンは好きだったろう?」
エプロンを脱いだエインワースが、言いながら自分の椅子を引いて座った。
愛称で呼ばれたスティーブンが、すぐには答えられない様子で感激していた。紅茶には、食用花弁が飾り付けで一枚落とされていて、甘い香りが漂っている。
「爺さん、ありがとう。とても美味そうだ――」
「エインワースでかした! いつもよりエンドウ豆が多いな!」
「ごほっ。テメ、いちいち身を乗り出すなよッ」
ハッと気付いたメイベルが動いて、テーブルがガタンっと大きく揺れた。祖父との会話を遮られたスティーブンが、こいつ空気読めよな、と引き攣り顔で睨み付ける。
「お前は、なんでそう緑豆に反応すんだ!?」
「おっ、まだあったかくてサクサクだ」
「だーかーらああああああ! 人の話しを聞けよッ! そんで勝手に食うんじゃねぇ!」
「ははは、二人はすっかり仲良しだねぇ。それじゃあ、先に美味しく頂こうか」
一時騒がしくなったものの、エインワースの笑顔の仲裁で終了となった。
メイベルは、食べるのに忙しかった。口をもぎゅもぎゅしながら、ふと、彼が『先に』という言い方をした事に、遅れて疑問を覚えた。
テーブルを改めて見やってみれば、やっぱりこの人数にしては量が多い。キッチンの方をチラリと確認してみると、荒熱取りの皿にのせられているスコーン達の予備があった。
「ふむ」
アップルパイの一切れを小皿に取り分けながら、朝に出掛けて自分に知らせを寄越してきたエインワース。そうして、手紙を受け取って訪問で参加表明してきたスティーブンを横目に見た。
しばし、アップルパイを食べつつ考えた。
サクサクのパイ生地の中の煮られた林檎は、あつあつでジューシューでかなり美味い。舌に乗せると林檎独特の酸味が熱で溶けて広がり、鼻孔から抜ける香りも今が断トツだ。
まぁいいか、とメイベルは二切れ目をお代わりした。小皿に取ってもう少しだけ冷ましている間に、エンドウ豆がたっぷり混ぜられたエインワース特注スコーンにかぶりつく。
その間、エインワースとスティーブンの方で話しが続いていた。大学時代の先輩で友人であるトムと学会へ出席した時の話や、事務所に初めて取り入れた鑑賞用植物の様子などだ。
「爺さんに勧められたサグズドリア、小さくて水も霧吹きで出来るから育てやすいな」
「ふふふ、そうだろう?」
エインワースは、手紙ではなく直で話を聞けるのが嬉しいようだった。
「稀に花が咲く物もあるんだ。小さくてね、とても可愛い花だよ。楽しみだねぇ」
「もし花が咲いたら教える」
「ありがとう。そうなったら、トム君にもお礼を言っておかなければならないね。スティーヴがこっちに来ている間、彼が水をあげに行っているんだろう?」
「ついでにしたい仕事があるみたいで、事務所を好きに使っていいとは伝えてある」
その時、敷地の門扉にかかっている呼び鈴が鳴らされる音がした。
玄関の方ではない訪問の知らせというのも珍しい。大抵は玄関前まで来てくれるから、エインワースが「おや」と言葉を切って、そちらへと目を向ける。
その途端に、スティーブンがギリィッと歯を鳴らし、まとう空気が上機嫌から一変して黒いオーラをまとった。
「…………俺と爺さんの談笑を中断させやがったのは、一体どこのクソ野郎だ」
「それ、もはや間男に対する台詞だぜ、――孫」
エインワースに聞こえないよう呟かれた声を耳にして、メイベルは目も向けずに「ふっ」と薄ら笑いを浮かべた。
「客人に嫉妬する孫とか、嫌過ぎるな」
「おい。今度『孫』呼びしやがったら、マジでぶっ飛ばすからな」
「んじゃ『教授』、か」
「肩書きから離れろ」
ギロリ、とスティーブンが殺気立った目を向けた。
メイベルは「はいはい」と適当に相槌を打つと、構わず動き出して玄関へと向かった。またエインワースの客人だろうと思って外に出てみると、門扉の向こうに覚えのある不機嫌面の老人が立っていた。
「なんだ、『画家の頑固ジジイ』か」
「おい『エインワースの嫁』、一発目で失礼な呼び名を発してんじゃねぇよ」
ったく、テメェは相変わらずだな、と薄地の日除け用コートを羽織った彼が愚痴る。
それは先日、エインワースと和解を果たした画家のエリクトールだった。素直になれないツン気質の強い老人で、無愛想な顰め面が常の、かなり痩せ型な老人だ。
「頑固ジジイも、老人会あたりに参加していたのか?」
門を開けたメイベルは、彼の外出着を見てそう口にした。
「ああ。エインワースと途中で合流して、一緒に向かった。そのあと仕事の打ち合わせをして、帰りついでに立ち寄るとは伝えてあった」
答えていたエリクトールの視線が、じょじょに逃げ出す。その声が、もごもごと小さくなっていくのを聞いて、メイベルは先の回答から一つの可能性を推測して沈黙した。
「じ、実はな、その、しょ、招待されたんじゃ」
「…………」
「打ち合わせが早く終わるなら、ウチで紅茶と菓子でもどうかな、とエインワースに誘われてな。て、手作りのアップルパイも焼くというから」
もじもじして顰め面をほんのり染めている頑固爺さんが、ちょっと気持ち悪い。
長い間、連絡が取れないでいた反動なのだろうか。メイベルは、正直言うと、目の前で話し続けている老人に口を挟む気も起こらなかった。
「他にも同席している者達がいる中で、ワシに一番に声を掛けて誘ってくれたんだ。一番の友人とか、は、恥ずかしいやつめ……うむ! 見よ! しっかり手土産も持ってきたぞ、旬のオススメの紅茶葉でな」
そう元気を取り戻して――というより、嬉しさを隠しきれず頬を赤らめたエリクトールが、手土産の小さな紙袋を前に突き出したところで、ようやく気付く。
「お前さん、何テンション激下げみたいな顔しとるんだ」
「まんまだよ、ジジイ」
「おい。女性の前に、『客人を迎える嫁』としてもアウトな表情になっとるぞ」
その時、後ろで一つの足音が止まるのが聞こえた。
「…………爺さんが、一番に誘った、一番の友達……」
ぼそり、と呟かれた低い声が耳に入って、メイベルは珍しく口をつぐんでしまった。
ゆっくりと振り返ってみると、そこにはスティーブンが立っていた。
先に追い払っていたおかげだろうか。珍しく、他の精霊達は姿を現さなかった。
庭から外の方を飛んでいた小精霊はいた。ふと気付いたメイベルは、その属性が同じなのは少し気になった。
「…………『闇』に耐性のある精霊だな」
何か、上位の精霊が近くにいるのか……?
思わずぽつりと呟いた矢先、家に上がろうとしていたスティーブンに呼ばれた。ぶつぶつ文句を言いながらも、祖父からの頼まれ事のせいかきちんと作業をやってくれていた。
気にしすぎかもしれないと考え直して、彼と共に家の中へと入った。
少し前からずっといい匂いがしていたから、菓子が焼き上がったのには気付いていた。テーブルには少し荒熱が取れたアップルパイと、その前には焼き上がっていたらしい二種類のスコーンが並んでいた。
「スティーヴ、お疲れ様。君もプレーンタイプのスコーンは好きだったろう?」
エプロンを脱いだエインワースが、言いながら自分の椅子を引いて座った。
愛称で呼ばれたスティーブンが、すぐには答えられない様子で感激していた。紅茶には、食用花弁が飾り付けで一枚落とされていて、甘い香りが漂っている。
「爺さん、ありがとう。とても美味そうだ――」
「エインワースでかした! いつもよりエンドウ豆が多いな!」
「ごほっ。テメ、いちいち身を乗り出すなよッ」
ハッと気付いたメイベルが動いて、テーブルがガタンっと大きく揺れた。祖父との会話を遮られたスティーブンが、こいつ空気読めよな、と引き攣り顔で睨み付ける。
「お前は、なんでそう緑豆に反応すんだ!?」
「おっ、まだあったかくてサクサクだ」
「だーかーらああああああ! 人の話しを聞けよッ! そんで勝手に食うんじゃねぇ!」
「ははは、二人はすっかり仲良しだねぇ。それじゃあ、先に美味しく頂こうか」
一時騒がしくなったものの、エインワースの笑顔の仲裁で終了となった。
メイベルは、食べるのに忙しかった。口をもぎゅもぎゅしながら、ふと、彼が『先に』という言い方をした事に、遅れて疑問を覚えた。
テーブルを改めて見やってみれば、やっぱりこの人数にしては量が多い。キッチンの方をチラリと確認してみると、荒熱取りの皿にのせられているスコーン達の予備があった。
「ふむ」
アップルパイの一切れを小皿に取り分けながら、朝に出掛けて自分に知らせを寄越してきたエインワース。そうして、手紙を受け取って訪問で参加表明してきたスティーブンを横目に見た。
しばし、アップルパイを食べつつ考えた。
サクサクのパイ生地の中の煮られた林檎は、あつあつでジューシューでかなり美味い。舌に乗せると林檎独特の酸味が熱で溶けて広がり、鼻孔から抜ける香りも今が断トツだ。
まぁいいか、とメイベルは二切れ目をお代わりした。小皿に取ってもう少しだけ冷ましている間に、エンドウ豆がたっぷり混ぜられたエインワース特注スコーンにかぶりつく。
その間、エインワースとスティーブンの方で話しが続いていた。大学時代の先輩で友人であるトムと学会へ出席した時の話や、事務所に初めて取り入れた鑑賞用植物の様子などだ。
「爺さんに勧められたサグズドリア、小さくて水も霧吹きで出来るから育てやすいな」
「ふふふ、そうだろう?」
エインワースは、手紙ではなく直で話を聞けるのが嬉しいようだった。
「稀に花が咲く物もあるんだ。小さくてね、とても可愛い花だよ。楽しみだねぇ」
「もし花が咲いたら教える」
「ありがとう。そうなったら、トム君にもお礼を言っておかなければならないね。スティーヴがこっちに来ている間、彼が水をあげに行っているんだろう?」
「ついでにしたい仕事があるみたいで、事務所を好きに使っていいとは伝えてある」
その時、敷地の門扉にかかっている呼び鈴が鳴らされる音がした。
玄関の方ではない訪問の知らせというのも珍しい。大抵は玄関前まで来てくれるから、エインワースが「おや」と言葉を切って、そちらへと目を向ける。
その途端に、スティーブンがギリィッと歯を鳴らし、まとう空気が上機嫌から一変して黒いオーラをまとった。
「…………俺と爺さんの談笑を中断させやがったのは、一体どこのクソ野郎だ」
「それ、もはや間男に対する台詞だぜ、――孫」
エインワースに聞こえないよう呟かれた声を耳にして、メイベルは目も向けずに「ふっ」と薄ら笑いを浮かべた。
「客人に嫉妬する孫とか、嫌過ぎるな」
「おい。今度『孫』呼びしやがったら、マジでぶっ飛ばすからな」
「んじゃ『教授』、か」
「肩書きから離れろ」
ギロリ、とスティーブンが殺気立った目を向けた。
メイベルは「はいはい」と適当に相槌を打つと、構わず動き出して玄関へと向かった。またエインワースの客人だろうと思って外に出てみると、門扉の向こうに覚えのある不機嫌面の老人が立っていた。
「なんだ、『画家の頑固ジジイ』か」
「おい『エインワースの嫁』、一発目で失礼な呼び名を発してんじゃねぇよ」
ったく、テメェは相変わらずだな、と薄地の日除け用コートを羽織った彼が愚痴る。
それは先日、エインワースと和解を果たした画家のエリクトールだった。素直になれないツン気質の強い老人で、無愛想な顰め面が常の、かなり痩せ型な老人だ。
「頑固ジジイも、老人会あたりに参加していたのか?」
門を開けたメイベルは、彼の外出着を見てそう口にした。
「ああ。エインワースと途中で合流して、一緒に向かった。そのあと仕事の打ち合わせをして、帰りついでに立ち寄るとは伝えてあった」
答えていたエリクトールの視線が、じょじょに逃げ出す。その声が、もごもごと小さくなっていくのを聞いて、メイベルは先の回答から一つの可能性を推測して沈黙した。
「じ、実はな、その、しょ、招待されたんじゃ」
「…………」
「打ち合わせが早く終わるなら、ウチで紅茶と菓子でもどうかな、とエインワースに誘われてな。て、手作りのアップルパイも焼くというから」
もじもじして顰め面をほんのり染めている頑固爺さんが、ちょっと気持ち悪い。
長い間、連絡が取れないでいた反動なのだろうか。メイベルは、正直言うと、目の前で話し続けている老人に口を挟む気も起こらなかった。
「他にも同席している者達がいる中で、ワシに一番に声を掛けて誘ってくれたんだ。一番の友人とか、は、恥ずかしいやつめ……うむ! 見よ! しっかり手土産も持ってきたぞ、旬のオススメの紅茶葉でな」
そう元気を取り戻して――というより、嬉しさを隠しきれず頬を赤らめたエリクトールが、手土産の小さな紙袋を前に突き出したところで、ようやく気付く。
「お前さん、何テンション激下げみたいな顔しとるんだ」
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その時、後ろで一つの足音が止まるのが聞こえた。
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