46 / 97
2部 ヴィハイン子爵の呪いの屋敷 編
46話 考察と本と、時には紳士な教授
しおりを挟む
ジュゼの家を離れ、歩きながら腹ごしらえをしつつ町の資料館に向かった。
そこは町の歴史などか残されている場所で、書物コーナーには沢山の文献や紙の資料が揃っていた。
どうやら、残されている過去の幽霊騒ぎの事象から、現状と照らし合わせて『屋敷内はやっぱり幽霊騒動とは関係ない』事を、キチッと確認取りしたいらしい。
メイベルは彼に付き合って、書棚の間に一つずつ置かれた奥の閲覧席へと一緒に腰かけた。テーブルに次々に本を重ねていく彼を眺めつつ、さてどうしたものかと思う。
こちらとしては、これといってやる事もない。
よしと言わんばかりに腰かけたスティーブンの向かいで、どのくらいかかるのか、何で時間を潰せばいいのかと、しばし椅子に楽に腰かけたままぼんやりと考えていた。
すると、必要な個所のページを読み込む彼の眉間に、次第に深い皺が入っていった。もはや表情にも隠せない苛々が滲み、頬杖をついた指先がせわしなく頭を叩く。
学者特有のアレかな、と考えてじっと見ていたら、ようやく視線を察したのか彼が顔を上げてきた。
「俺はな、噂話やら紙の上で伝えられている幽霊は信じてねぇ」
パチリと目が合うなり、認めるようにそう言ってきた。
というより、ただの主張である。察したメイベルは、そんな彼を放っておく方向で、左様ですかと言わんばかりに片手を振って「はいはい」と聞き流した。
それから、テーブル席の横にある窓をぼんやりと眺めていた。館内は人がほとんどいないせいか、向かい側からページをめくる音だけがよくしている。
やっぱり暇であるし、かといって眠気はないので一寝入り出来そうにない。
メイベルは、あまり音を立てないように立ち上がった。もし人が通っても大丈夫なように、被ったままのローブのフード部分を深く降ろし直す。
すぐ後ろの本棚の前に立って眺めてみた。とても背の高い本棚だ。背表紙の文字を読み進めながら、ふと、上から二段目あたりでメイベルの目が留まる。この町にまつわる詩人の唄を集めたものであるらしい。
本棚を前に、じっと見上げていると後ろから声がした。
「何してんだ」
「別に」
答えたメイベルは、目を向けたままちょっと小首を傾げる。
これなら自分も暇潰しがてら楽しく読めそうなのだが、この身体のサイズだと、手をめいいっぱい伸ばしても取れそうにない。かといって、後ろにある椅子を引っ張ったとしても、やっぱりちょっと足りないだろう。
通ってきた道のりに、台らしき物はなかったように思う。もし探しに行くべく一旦ここを離れると言ったら、この煩い教授が気に食わないと言わんばかりに止めるのでは?
うん。彼の事だから、「勝手に動くな」やらと色々文句を言いそうだ。
それはそれで面倒なので、それならあの本を取るのは諦めて、他に気になるタイトルがないか探してみる方がいいだろう。
「気になる本でもあんのか?」
ふっと、再び怪訝な声が投げ掛けられた。
「それなら魔法で取りゃあいいだろ」
そう簡単にホイホイ使って消費するのが、問題ない状態であったら出来るんだけどな。
そう思いながらメイベルは、もう一度「別に」とそっけない前置きを置いた。それから、ついじっと本を目に留めたまま、嘘にはならない言葉を言った。
「読みたい本があるわけじゃな――」
「んなわけねぇだろ」
突然、真後ろから声が降ってきた。
一体なんだと思って振り返ってみると、背後にスティーブンが立っていた。見下ろしてきた彼と目が合ったかと思ったら、顰め面で問い掛けてくる。
「んで、どの本が取りたいんだ?」
少し遅れて、メイベルは無表情のまま「それ」と自分の幼い指を向けた。
スティーブンが本棚から一冊引き抜いて、「ほらよ」とメイベルに渡した。それから、あっさりと踵を返すと、先程まで座っていた椅子へと向かう。
「ったく、普段から遠慮知らずな癖に、なんでここで気を遣ってんだよ。取って欲しいんだったら、はじめからそう言えよな」
ぐちぐち言いながら、ドカリと腰を下ろす。そこで彼が、遅れて気付いたように「ん?」と言って、疑問でならんと言わんばかりの皺を眉間に刻んだ。
「精霊って、そもそも本を読むのか……?」
「一部の精霊は読むぞ。たいていの種族は読書への興味関心が薄くて、人間が朗読すると聞いてはくれる」
メイベルは、手にした本を不思議そうに眺めながら椅子に座り直した。そう教えたところで、ふっとスティーブンへ視線を返す。
「あ? なんだよ」
「本、取ってくれてありがとう」
「………………は?」
当たり前のように礼を言ったメイベルが、本を開く。
え、は、と呆けていたスティーブンが、今のは聞き間違いか幻覚なんじゃないかと、深刻に考える表情で読書に戻った。
それから、どのくらい経った頃だろうか。
メイベルは、自分が読んだページが、それなりの厚みになったところで目を上げた。少しかかってすっかり仕事モードで読み込み出していたはずのスティーブンが、ひどい険悪なオーラを放っている。
眉間にはクッキリと不機嫌な皺が入り、こめかみには我慢もピークに達しそうだと伝えてくる青筋も見えた。思わずメイベルは、真っすぐ指を向けてこう言った。
「顔に『クソくだらねぇ』『そもそもこういうのを書き残す必要があんのか』って書いてあるぞ。なら、読まなければいいのでは?」
「女がその物言いはどうかと思うんだがな」
ギリィ、とスティーブンが歯を噛み締めるようにしてメイベルを睨み返す。
「けど、ピンポイントで当たってるから、あまり強くも言い返せねぇ」
「そうか。かなり悔しそうな表情だな」
むしろどっちでもいいよ、とメイベルは興味のない目をしていた。
スティーブンが、前に広げていた大きな本をパタリと閉じた。既に山積みの本の半分を確認し終わったせいか、「そもそもな」と頬杖をつき自分なりの納得を口にする。
「俺としては今のところ、建物の中に見えたとかいう影については、目の錯覚か、もしくは歩いている人間がいたとしか考えられねぇ。ちょうど魔法協会に依頼したタイミングで、そいつらが館内に入ったタイミングで目撃した、とか」
そう片手を交えて述べられ、メイベルは同意するように持っている本を置いた。
「人間の可能性ってのは、考えておいてもいいかもしれないな。私も、少し『そう推測している部分』はある」
「へぇ――あ、そういや喫茶店『ポタ』のマクベイも、森辺りでも霊を見ていないって言ってたな」
世話になった喫茶店『ポタ』の若き店主で、幽霊を見る目を持っているマクベイ・シュダー。森の近くを通った際、彼はオバケの類は見なかったと話していた。
メイベルが思い返していると、スティーブンがこう続けた。
「んでもって、今のところ封印やらなんやらで、地下屋敷のものが影響する事はない、と――そうすると、原因はやっぱり外だろうなとか思うわけで」
「ふうん。それで?」
「つまりさ、幽霊騒動ととらえられるような事を起こしている『人間』がいる、とか」
ここまでの推理からすると、その可能性は捨てられなくなる。
話しながら候補の一つとして考えがまとまったのか、スティーブンが椅子にもたれて腕を組んだ。その目は、もう必要ないと本の山を無視していた。
「そうすると、もっともあやしいのは無法魔法使いと、そいつと魔法でやりあってる取締局の連中なんだよなぁ。この土地は、あんまり魔法とは縁がないみてぇだし」
そう思案をぶつぶつ口にした彼が、しばし考える間を置いてから「よし」と言った。
「夜の現場を実際見てみるか」
メイベルは、予測していた言葉を聞いて「それがいいな」と答えた。
そこは町の歴史などか残されている場所で、書物コーナーには沢山の文献や紙の資料が揃っていた。
どうやら、残されている過去の幽霊騒ぎの事象から、現状と照らし合わせて『屋敷内はやっぱり幽霊騒動とは関係ない』事を、キチッと確認取りしたいらしい。
メイベルは彼に付き合って、書棚の間に一つずつ置かれた奥の閲覧席へと一緒に腰かけた。テーブルに次々に本を重ねていく彼を眺めつつ、さてどうしたものかと思う。
こちらとしては、これといってやる事もない。
よしと言わんばかりに腰かけたスティーブンの向かいで、どのくらいかかるのか、何で時間を潰せばいいのかと、しばし椅子に楽に腰かけたままぼんやりと考えていた。
すると、必要な個所のページを読み込む彼の眉間に、次第に深い皺が入っていった。もはや表情にも隠せない苛々が滲み、頬杖をついた指先がせわしなく頭を叩く。
学者特有のアレかな、と考えてじっと見ていたら、ようやく視線を察したのか彼が顔を上げてきた。
「俺はな、噂話やら紙の上で伝えられている幽霊は信じてねぇ」
パチリと目が合うなり、認めるようにそう言ってきた。
というより、ただの主張である。察したメイベルは、そんな彼を放っておく方向で、左様ですかと言わんばかりに片手を振って「はいはい」と聞き流した。
それから、テーブル席の横にある窓をぼんやりと眺めていた。館内は人がほとんどいないせいか、向かい側からページをめくる音だけがよくしている。
やっぱり暇であるし、かといって眠気はないので一寝入り出来そうにない。
メイベルは、あまり音を立てないように立ち上がった。もし人が通っても大丈夫なように、被ったままのローブのフード部分を深く降ろし直す。
すぐ後ろの本棚の前に立って眺めてみた。とても背の高い本棚だ。背表紙の文字を読み進めながら、ふと、上から二段目あたりでメイベルの目が留まる。この町にまつわる詩人の唄を集めたものであるらしい。
本棚を前に、じっと見上げていると後ろから声がした。
「何してんだ」
「別に」
答えたメイベルは、目を向けたままちょっと小首を傾げる。
これなら自分も暇潰しがてら楽しく読めそうなのだが、この身体のサイズだと、手をめいいっぱい伸ばしても取れそうにない。かといって、後ろにある椅子を引っ張ったとしても、やっぱりちょっと足りないだろう。
通ってきた道のりに、台らしき物はなかったように思う。もし探しに行くべく一旦ここを離れると言ったら、この煩い教授が気に食わないと言わんばかりに止めるのでは?
うん。彼の事だから、「勝手に動くな」やらと色々文句を言いそうだ。
それはそれで面倒なので、それならあの本を取るのは諦めて、他に気になるタイトルがないか探してみる方がいいだろう。
「気になる本でもあんのか?」
ふっと、再び怪訝な声が投げ掛けられた。
「それなら魔法で取りゃあいいだろ」
そう簡単にホイホイ使って消費するのが、問題ない状態であったら出来るんだけどな。
そう思いながらメイベルは、もう一度「別に」とそっけない前置きを置いた。それから、ついじっと本を目に留めたまま、嘘にはならない言葉を言った。
「読みたい本があるわけじゃな――」
「んなわけねぇだろ」
突然、真後ろから声が降ってきた。
一体なんだと思って振り返ってみると、背後にスティーブンが立っていた。見下ろしてきた彼と目が合ったかと思ったら、顰め面で問い掛けてくる。
「んで、どの本が取りたいんだ?」
少し遅れて、メイベルは無表情のまま「それ」と自分の幼い指を向けた。
スティーブンが本棚から一冊引き抜いて、「ほらよ」とメイベルに渡した。それから、あっさりと踵を返すと、先程まで座っていた椅子へと向かう。
「ったく、普段から遠慮知らずな癖に、なんでここで気を遣ってんだよ。取って欲しいんだったら、はじめからそう言えよな」
ぐちぐち言いながら、ドカリと腰を下ろす。そこで彼が、遅れて気付いたように「ん?」と言って、疑問でならんと言わんばかりの皺を眉間に刻んだ。
「精霊って、そもそも本を読むのか……?」
「一部の精霊は読むぞ。たいていの種族は読書への興味関心が薄くて、人間が朗読すると聞いてはくれる」
メイベルは、手にした本を不思議そうに眺めながら椅子に座り直した。そう教えたところで、ふっとスティーブンへ視線を返す。
「あ? なんだよ」
「本、取ってくれてありがとう」
「………………は?」
当たり前のように礼を言ったメイベルが、本を開く。
え、は、と呆けていたスティーブンが、今のは聞き間違いか幻覚なんじゃないかと、深刻に考える表情で読書に戻った。
それから、どのくらい経った頃だろうか。
メイベルは、自分が読んだページが、それなりの厚みになったところで目を上げた。少しかかってすっかり仕事モードで読み込み出していたはずのスティーブンが、ひどい険悪なオーラを放っている。
眉間にはクッキリと不機嫌な皺が入り、こめかみには我慢もピークに達しそうだと伝えてくる青筋も見えた。思わずメイベルは、真っすぐ指を向けてこう言った。
「顔に『クソくだらねぇ』『そもそもこういうのを書き残す必要があんのか』って書いてあるぞ。なら、読まなければいいのでは?」
「女がその物言いはどうかと思うんだがな」
ギリィ、とスティーブンが歯を噛み締めるようにしてメイベルを睨み返す。
「けど、ピンポイントで当たってるから、あまり強くも言い返せねぇ」
「そうか。かなり悔しそうな表情だな」
むしろどっちでもいいよ、とメイベルは興味のない目をしていた。
スティーブンが、前に広げていた大きな本をパタリと閉じた。既に山積みの本の半分を確認し終わったせいか、「そもそもな」と頬杖をつき自分なりの納得を口にする。
「俺としては今のところ、建物の中に見えたとかいう影については、目の錯覚か、もしくは歩いている人間がいたとしか考えられねぇ。ちょうど魔法協会に依頼したタイミングで、そいつらが館内に入ったタイミングで目撃した、とか」
そう片手を交えて述べられ、メイベルは同意するように持っている本を置いた。
「人間の可能性ってのは、考えておいてもいいかもしれないな。私も、少し『そう推測している部分』はある」
「へぇ――あ、そういや喫茶店『ポタ』のマクベイも、森辺りでも霊を見ていないって言ってたな」
世話になった喫茶店『ポタ』の若き店主で、幽霊を見る目を持っているマクベイ・シュダー。森の近くを通った際、彼はオバケの類は見なかったと話していた。
メイベルが思い返していると、スティーブンがこう続けた。
「んでもって、今のところ封印やらなんやらで、地下屋敷のものが影響する事はない、と――そうすると、原因はやっぱり外だろうなとか思うわけで」
「ふうん。それで?」
「つまりさ、幽霊騒動ととらえられるような事を起こしている『人間』がいる、とか」
ここまでの推理からすると、その可能性は捨てられなくなる。
話しながら候補の一つとして考えがまとまったのか、スティーブンが椅子にもたれて腕を組んだ。その目は、もう必要ないと本の山を無視していた。
「そうすると、もっともあやしいのは無法魔法使いと、そいつと魔法でやりあってる取締局の連中なんだよなぁ。この土地は、あんまり魔法とは縁がないみてぇだし」
そう思案をぶつぶつ口にした彼が、しばし考える間を置いてから「よし」と言った。
「夜の現場を実際見てみるか」
メイベルは、予測していた言葉を聞いて「それがいいな」と答えた。
0
お気に入りに追加
184
あなたにおすすめの小説
婚約破棄されて辺境へ追放されました。でもステータスがほぼMAXだったので平気です!スローライフを楽しむぞっ♪
naturalsoft
恋愛
シオン・スカーレット公爵令嬢は転生者であった。夢だった剣と魔法の世界に転生し、剣の鍛錬と魔法の鍛錬と勉強をずっとしており、攻略者の好感度を上げなかったため、婚約破棄されました。
「あれ?ここって乙女ゲーの世界だったの?」
まっ、いいかっ!
持ち前の能天気さとポジティブ思考で、辺境へ追放されても元気に頑張って生きてます!

好きでした、さようなら
豆狸
恋愛
「……すまない」
初夜の床で、彼は言いました。
「君ではない。私が欲しかった辺境伯令嬢のアンリエット殿は君ではなかったんだ」
悲しげに俯く姿を見て、私の心は二度目の死を迎えたのです。
なろう様でも公開中です。
聖女を騙った少女は、二度目の生を自由に生きる
夕立悠理
恋愛
ある日、聖女として異世界に召喚された美香。その国は、魔物と戦っているらしく、兵士たちを励まして欲しいと頼まれた。しかし、徐々に戦況もよくなってきたところで、魔法の力をもった本物の『聖女』様が現れてしまい、美香は、聖女を騙った罪で、処刑される。
しかし、ギロチンの刃が落とされた瞬間、時間が巻き戻り、美香が召喚された時に戻り、美香は二度目の生を得る。美香は今度は魔物の元へ行き、自由に生きることにすると、かつては敵だったはずの魔王に溺愛される。
しかし、なぜか、美香を見捨てたはずの護衛も執着してきて――。
※小説家になろう様にも投稿しています
※感想をいただけると、とても嬉しいです
※著作権は放棄してません

【完結】番である私の旦那様
桜もふ
恋愛
異世界であるミーストの世界最強なのが黒竜族!
黒竜族の第一皇子、オパール・ブラック・オニキス(愛称:オール)の番をミースト神が異世界転移させた、それが『私』だ。
バールナ公爵の元へ養女として出向く事になるのだが、1人娘であった義妹が最後まで『自分』が黒竜族の番だと思い込み、魅了の力を使って男性を味方に付け、なにかと嫌味や嫌がらせをして来る。
オールは政務が忙しい身ではあるが、溺愛している私の送り迎えだけは必須事項みたい。
気が抜けるほど甘々なのに、義妹に邪魔されっぱなし。
でも神様からは特別なチートを貰い、世界最強の黒竜族の番に相応しい子になろうと頑張るのだが、なぜかディロ-ルの侯爵子息に学園主催の舞踏会で「お前との婚約を破棄する!」なんて訳の分からない事を言われるし、義妹は最後の最後まで頭お花畑状態で、オールを手に入れようと男の元を転々としながら、絡んで来ます!(鬱陶しいくらい来ます!)
大好きな乙女ゲームや異世界の漫画に出てくる「私がヒロインよ!」な頭の変な……じゃなかった、変わった義妹もいるし、何と言っても、この世界の料理はマズイ、不味すぎるのです!
神様から貰った、特別なスキルを使って異世界の皆と地球へ行き来したり、地球での家族と異世界へ行き来しながら、日本で得た知識や得意な家事(食事)などを、この世界でオールと一緒に自由にのんびりと生きて行こうと思います。
前半は転移する前の私生活から始まります。

聖女の娘に転生したのに、色々とハードな人生です。
みちこ
ファンタジー
乙女ゲームのヒロインの娘に転生した主人公、ヒロインの娘なら幸せな暮らしが待ってると思ったけど、実際は親から放置されて孤独な生活が待っていた。

冤罪をかけられた上に婚約破棄されたので、こんな国出て行ってやります
真理亜
恋愛
「そうですか。では出て行きます」
婚約者である王太子のイーサンから謝罪を要求され、従わないなら国外追放だと脅された公爵令嬢のアイリスは、平然とこう言い放った。
そもそもが冤罪を着せられた上、婚約破棄までされた相手に敬意を表す必要など無いし、そんな王太子が治める国に未練などなかったからだ。
脅しが空振りに終わったイーサンは狼狽えるが、最早後の祭りだった。なんと娘可愛さに公爵自身もまた爵位を返上して国を出ると言い出したのだ。
王国のTOPに位置する公爵家が無くなるなどあってはならないことだ。イーサンは慌てて引き止めるがもう遅かった。

【完結】勘当されたい悪役は自由に生きる
雨野
恋愛
難病に罹り、15歳で人生を終えた私。
だが気がつくと、生前読んだ漫画の貴族で悪役に転生していた!?タイトルは忘れてしまったし、ラストまで読むことは出来なかったけど…確かこのキャラは、家を勘当され追放されたんじゃなかったっけ?
でも…手足は自由に動くし、ご飯は美味しく食べられる。すうっと深呼吸することだって出来る!!追放ったって殺される訳でもなし、貴族じゃなくなっても問題ないよね?むしろ私、庶民の生活のほうが大歓迎!!
ただ…私が転生したこのキャラ、セレスタン・ラサーニュ。悪役令息、男だったよね?どこからどう見ても女の身体なんですが。上に無いはずのモノがあり、下にあるはずのアレが無いんですが!?どうなってんのよ!!?
1話目はシリアスな感じですが、最終的にはほのぼの目指します。
ずっと病弱だったが故に、目に映る全てのものが輝いて見えるセレスタン。自分が変われば世界も変わる、私は…自由だ!!!
主人公は最初のうちは卑屈だったりしますが、次第に前向きに成長します。それまで見守っていただければと!
愛され主人公のつもりですが、逆ハーレムはありません。逆ハー風味はある。男装主人公なので、側から見るとBLカップルです。
予告なく痛々しい、残酷な描写あり。
サブタイトルに◼️が付いている話はシリアスになりがち。
小説家になろうさんでも掲載しております。そっちのほうが先行公開中。後書きなんかで、ちょいちょいネタ挟んでます。よろしければご覧ください。
こちらでは僅かに加筆&話が増えてたりします。
本編完結。番外編を順次公開していきます。
最後までお付き合いいただき、ありがとうございました!

【完結】仰る通り、貴方の子ではありません
ユユ
恋愛
辛い悪阻と難産を経て産まれたのは
私に似た待望の男児だった。
なのに認められず、
不貞の濡れ衣を着せられ、
追い出されてしまった。
実家からも勘当され
息子と2人で生きていくことにした。
* 作り話です
* 暇つぶしにどうぞ
* 4万文字未満
* 完結保証付き
* 少し大人表現あり
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる