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2部 ヴィハイン子爵の呪いの屋敷 編
42話 【呪いの屋敷】、ヴィハイン子爵邸へ 上
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食事を終えた後、二人は最後まで名前を尋ねてこなかったマクベイに「メイベルだ」「スティーブンだ」とだけ教えてから、また機会があれば寄ると言い残して喫茶店ポタを後にした。
向かう先は、【呪いの屋敷】ヴィハイン子爵邸である。
バルツェを東にずっと進むと、資料にあった通り緑の木々が見えてきた。それは砂利道に沿うようにして始まり、怨念と呪いの屋敷を隠すように木々の葉を茂らせて広がっていた。それを隔てた向こうに、緑に囲まれた奥にあるというヴィハイン子爵邸の尖塔などの一部が見えた。
「ふうん。確かに少し湿気臭さのある嫌な匂いがするな」
道沿いから森を眺め、メイベルはそう感想を述べた。資料にあった『不思議と雑草も生えないという木々の根元の土』をしばし観察していたスティーブンが、「まぁ確かにな」と賛同する。
「『死の匂い』と言われれば、そうだとも頷ける匂いだ。近くに墓地もあるらしいが」
言いながら、彼が顔を上げて道の向こうを見やる。それはゆるやかなカーブを描きながら、東区に沿うようにしてずっと奥まで続いていた。
「土の種類が同じであれば、似たような匂いがするかもしれねぇな。後でそっちにも足を運んでみるか」
「原因が土であればいいけどな」
メイベルは、森の方を見つめてぽそりと口の中に呟きを落とした。『精霊の嗅覚』で感じた事の詳細を言わないまま、動き出した彼に続いて森へと足を向けた。
森の中へと進んでみると、随分湿気が多いようだと分かった。土を踏みしめるたび、足元からぎゅっぎゅっと音がした。道側とは空気もまるで違っていて、少しひんやりとする湿った空気が服や肌の上に絡み付いてくる。
「本当に雑草がないんだな」
しばらく互いの足音だけ聞いていたメイベルは、独り言のように口にした。すると、スティーブンが不思議でもないと言わんばかりに、視線を木々へ投げた。
「この木は、恐らくはヤドリ科に属する樹木なんだろうな。それらは通称『養分食い』といって、他の弱い植物とは共存出来ないんだ」
「へー。さすがは『教授』」
足元の根をふわりと飛び越えた彼女の方から、そんな棒読みの声が上がる。
それを聞いたスティーブンが、こめかみにピキリと青筋を立てた。気付いて数歩先から彼の方を振り返ったメイベルは、フードの下からチラリと目を合わせると、不可解そうに顔を顰めた。
「なんだよ、お前は教授だろう」
「よく分からんが、肩書名で呼ばれたのが『孫呼び』よりもすごく不快だ」
言いながら、ズカズカと距離を詰めてきた彼が、目の前に立たってずいっと見下ろしてきた。
「いいか、俺は『スティーブン』だ」
近い距離で指を突き付けた彼が、そのまま「ふんっ」と顔をそらして再び歩き出す。
ただ当たり前に、距離を置くようにして『人間の区別としての肩書き』で呼んだ。こちらを嫌っているというのに分からん人間だと思いながら、メイベルはその後に続いた。
しばらく黙って歩き続けた。やはり、ひっそりと嫌な匂いがどこからか漂ってくるのを感じた。それが次第に近づいているのを考えていると、前を歩く彼の方から声が聞こえた。
「資料によると、幽霊火はこの森で目撃されているらしい」
森を半分まで進んだところで、個人的な苛々が落ち着いたのだろうか。スティーブンが、そう言うと思案顔を向けてきた。
「俺は、事実確認もされていない怪奇現象のそういった噂とやらは信じてねぇ――実は魔法だったって可能性はあるか?」
「魔法の気配はしない」
視線を受け止めたメイベルは、間髪入れずぴしゃりと答えた。
彼が歩みを落として、「そうか」と考えるように顎に手を触れつつ隣に並ぶ。つい、その様子をじっと見つめてしまっていると、気付いたスティーブンが訝って目を合わせてきた。
「なんだよ?」
「信じてないと断言する割には、絶対的な拒絶はないなと思って」
「俺はな、基本的に霊魂だとか幽霊だとか呪いは信じてない。ただ実際に自分の目で見て、経験したモノは本物認定している」
「そんな機会、あるか?」
ちょっと不思議に思って、メイベルはコテリと小首を傾げた。頭を隠している大きなフードが揺れて、金色の精霊の目と、緑の髪がサラリと白い頬にかかるのを少し隠す。
それを見た彼が「おい」と言って、またしても指を向ける。
「さっきからずっと思っていたが、それ邪魔じゃねぇか? どうせ人の目もないんだ、外しても構わねぇだろ」
「別に邪魔じゃないし、これは私が魔法で出した私専用のローブだから、私は快適だ。それにいつ人の目があるか分からないから被ってろ、という話じゃなかったか?」
「滅多に人の入らない森なら、もう取っちまえ。なんか、たまに目が合っているのか合っていないのか分からない時があって、苛々すんだよ」
こっちからきちんと目を合わせているのだから、しっかり目が合っているのは分かる事だろう。なんとも勝手な言い分である。
エインワースとはその辺全く似つかない難しい奴だと思いったメイベルは、勝手に苛々されるのもイラッとくるのでフードを外す事にした。
「それで、お前が言った『そんな機会』だけどさ」
スティーブンが、前へと目を戻してそう言った。
「とある古代文明の遺跡に入った時も、呪いが動いているのを見た。殴っても壊しても襲いかかってきて、俺以外の調査団が死に掛けた。おかげで、あいつらのスタミナが底を尽きて雇った護衛兵も使えなくて、帰りに遭遇した盗賊団を俺が一人で沈めるハメになった」
「お前、本業は『教授』なんだよな?」
呪いで動くタイプの『番人』は、通常の軍人や並みの魔法部隊軍でも苦戦する相手だ。守護の番人として戦闘能力が底上げされているはずなのだが、それによく対抗出来たなと、呆れを通り越して半ば感心してしまう。
何せメイベルも、そういったモノについては実際に目にした事があった。経験からすると、あの手のタイプは戦闘教育を受けていない人間にはきついだろうと想像がつく。
「遺跡関係だったら、私も少なからず経験はしたからな」
思い出してそう呟いたら、彼が「へぇ、そりゃ意外だ」と目を向けてきた。
「随分と遠くまで行ったって事か?」
「協力を頼んできた魔法使いに同行して、しばらく遠くの各地を転々とした。貴重な遺跡とやらにも足を運んだんだが、古代魔術はその材料と過程がえげつないだけに、効果持続で厄介だとよく分かった」
そう口にしたメイベルは、近くなった『嫌な匂い』にピタリと足を止めた。
ピンッと空気が張るような真面目な雰囲気をまとっているのに気付いて、スティーブンも少し緊張感を漂わせて立ち止まる。
「おい、どうした」
「――空気は淀んでいるが、やはりここまで来ても、幽霊火を起こすようなレベルの怨霊の気配は感じない。せいぜい過去の怨念が残って、もれて漂っている程度だ」
「時間帯の問題だったりするのか?」
「そうだとしたら、出入りしている気配くらいは残るぞ」
メイベルは、訝って辺りを見やった。ふと、ある方向に視線を投げて「ただ、ここに入る時から少し気になっていることはある」と華奢な指を向けた。
「あの土、見えるか? かなり柔らかそうだ。最近掘り返された感じじゃないか?」
「俺の目ではそう見えないんだが……」
「ああ、そうか。魔法で視力強化もされていない人間の目だと、この距離じゃ少し難しいかもな」
こっちだ、と誘って、メイベルはそちらへと足を向けた。
木々の間の土は、ほんの少し色合いが明るくなっていた。近くまで来たところで、スティーブンが「あ」と声を上げてしゃがみ込み指先で触って確認した。
「確かに、やけに柔らかいな。まだ土も空気を含んでいて、完全に沈んでいない」
思案気にそう述べると、「中に何か埋まっているのかもしれないな、確認してみよう」と言いながら袖をまくった。躊躇いもなく指先を土に埋めて、慣れた仕草で掘り返していく。
異臭が少し強くなった。
彼が「なんだ?」と顔を顰めるそはで、メイベルはただただじっとその様子を見守っていた。少し掘り返してみると、異臭の元はすぐに顔を出してきた。
それは、折り重なるように入れられた二匹の小動物の遺体だった。この種類の土の成分も要因しているのか、大分腐敗も進んでおり外傷などを確認出来そうにはない。
「そういや、家畜の遺体が見つかったとも言ってたな」
腕で鼻を押さえたスティーブンが、思い出してそう述べた。
関係性があるのか、無慈悲な虐待による全くの別件の犯行なのか。どちらにせよ確認は終わったと言わんばかりに、彼はそこへ土を掛け直した。
彼が立ち上がって、慣れたような仕草でハンカチを取り出して手を拭う。そのそばでメイベルは、『精霊の目』をゆらりと光らせて、他の二ヶ所の柔らかくなっている土の方を見つめていた。
向かう先は、【呪いの屋敷】ヴィハイン子爵邸である。
バルツェを東にずっと進むと、資料にあった通り緑の木々が見えてきた。それは砂利道に沿うようにして始まり、怨念と呪いの屋敷を隠すように木々の葉を茂らせて広がっていた。それを隔てた向こうに、緑に囲まれた奥にあるというヴィハイン子爵邸の尖塔などの一部が見えた。
「ふうん。確かに少し湿気臭さのある嫌な匂いがするな」
道沿いから森を眺め、メイベルはそう感想を述べた。資料にあった『不思議と雑草も生えないという木々の根元の土』をしばし観察していたスティーブンが、「まぁ確かにな」と賛同する。
「『死の匂い』と言われれば、そうだとも頷ける匂いだ。近くに墓地もあるらしいが」
言いながら、彼が顔を上げて道の向こうを見やる。それはゆるやかなカーブを描きながら、東区に沿うようにしてずっと奥まで続いていた。
「土の種類が同じであれば、似たような匂いがするかもしれねぇな。後でそっちにも足を運んでみるか」
「原因が土であればいいけどな」
メイベルは、森の方を見つめてぽそりと口の中に呟きを落とした。『精霊の嗅覚』で感じた事の詳細を言わないまま、動き出した彼に続いて森へと足を向けた。
森の中へと進んでみると、随分湿気が多いようだと分かった。土を踏みしめるたび、足元からぎゅっぎゅっと音がした。道側とは空気もまるで違っていて、少しひんやりとする湿った空気が服や肌の上に絡み付いてくる。
「本当に雑草がないんだな」
しばらく互いの足音だけ聞いていたメイベルは、独り言のように口にした。すると、スティーブンが不思議でもないと言わんばかりに、視線を木々へ投げた。
「この木は、恐らくはヤドリ科に属する樹木なんだろうな。それらは通称『養分食い』といって、他の弱い植物とは共存出来ないんだ」
「へー。さすがは『教授』」
足元の根をふわりと飛び越えた彼女の方から、そんな棒読みの声が上がる。
それを聞いたスティーブンが、こめかみにピキリと青筋を立てた。気付いて数歩先から彼の方を振り返ったメイベルは、フードの下からチラリと目を合わせると、不可解そうに顔を顰めた。
「なんだよ、お前は教授だろう」
「よく分からんが、肩書名で呼ばれたのが『孫呼び』よりもすごく不快だ」
言いながら、ズカズカと距離を詰めてきた彼が、目の前に立たってずいっと見下ろしてきた。
「いいか、俺は『スティーブン』だ」
近い距離で指を突き付けた彼が、そのまま「ふんっ」と顔をそらして再び歩き出す。
ただ当たり前に、距離を置くようにして『人間の区別としての肩書き』で呼んだ。こちらを嫌っているというのに分からん人間だと思いながら、メイベルはその後に続いた。
しばらく黙って歩き続けた。やはり、ひっそりと嫌な匂いがどこからか漂ってくるのを感じた。それが次第に近づいているのを考えていると、前を歩く彼の方から声が聞こえた。
「資料によると、幽霊火はこの森で目撃されているらしい」
森を半分まで進んだところで、個人的な苛々が落ち着いたのだろうか。スティーブンが、そう言うと思案顔を向けてきた。
「俺は、事実確認もされていない怪奇現象のそういった噂とやらは信じてねぇ――実は魔法だったって可能性はあるか?」
「魔法の気配はしない」
視線を受け止めたメイベルは、間髪入れずぴしゃりと答えた。
彼が歩みを落として、「そうか」と考えるように顎に手を触れつつ隣に並ぶ。つい、その様子をじっと見つめてしまっていると、気付いたスティーブンが訝って目を合わせてきた。
「なんだよ?」
「信じてないと断言する割には、絶対的な拒絶はないなと思って」
「俺はな、基本的に霊魂だとか幽霊だとか呪いは信じてない。ただ実際に自分の目で見て、経験したモノは本物認定している」
「そんな機会、あるか?」
ちょっと不思議に思って、メイベルはコテリと小首を傾げた。頭を隠している大きなフードが揺れて、金色の精霊の目と、緑の髪がサラリと白い頬にかかるのを少し隠す。
それを見た彼が「おい」と言って、またしても指を向ける。
「さっきからずっと思っていたが、それ邪魔じゃねぇか? どうせ人の目もないんだ、外しても構わねぇだろ」
「別に邪魔じゃないし、これは私が魔法で出した私専用のローブだから、私は快適だ。それにいつ人の目があるか分からないから被ってろ、という話じゃなかったか?」
「滅多に人の入らない森なら、もう取っちまえ。なんか、たまに目が合っているのか合っていないのか分からない時があって、苛々すんだよ」
こっちからきちんと目を合わせているのだから、しっかり目が合っているのは分かる事だろう。なんとも勝手な言い分である。
エインワースとはその辺全く似つかない難しい奴だと思いったメイベルは、勝手に苛々されるのもイラッとくるのでフードを外す事にした。
「それで、お前が言った『そんな機会』だけどさ」
スティーブンが、前へと目を戻してそう言った。
「とある古代文明の遺跡に入った時も、呪いが動いているのを見た。殴っても壊しても襲いかかってきて、俺以外の調査団が死に掛けた。おかげで、あいつらのスタミナが底を尽きて雇った護衛兵も使えなくて、帰りに遭遇した盗賊団を俺が一人で沈めるハメになった」
「お前、本業は『教授』なんだよな?」
呪いで動くタイプの『番人』は、通常の軍人や並みの魔法部隊軍でも苦戦する相手だ。守護の番人として戦闘能力が底上げされているはずなのだが、それによく対抗出来たなと、呆れを通り越して半ば感心してしまう。
何せメイベルも、そういったモノについては実際に目にした事があった。経験からすると、あの手のタイプは戦闘教育を受けていない人間にはきついだろうと想像がつく。
「遺跡関係だったら、私も少なからず経験はしたからな」
思い出してそう呟いたら、彼が「へぇ、そりゃ意外だ」と目を向けてきた。
「随分と遠くまで行ったって事か?」
「協力を頼んできた魔法使いに同行して、しばらく遠くの各地を転々とした。貴重な遺跡とやらにも足を運んだんだが、古代魔術はその材料と過程がえげつないだけに、効果持続で厄介だとよく分かった」
そう口にしたメイベルは、近くなった『嫌な匂い』にピタリと足を止めた。
ピンッと空気が張るような真面目な雰囲気をまとっているのに気付いて、スティーブンも少し緊張感を漂わせて立ち止まる。
「おい、どうした」
「――空気は淀んでいるが、やはりここまで来ても、幽霊火を起こすようなレベルの怨霊の気配は感じない。せいぜい過去の怨念が残って、もれて漂っている程度だ」
「時間帯の問題だったりするのか?」
「そうだとしたら、出入りしている気配くらいは残るぞ」
メイベルは、訝って辺りを見やった。ふと、ある方向に視線を投げて「ただ、ここに入る時から少し気になっていることはある」と華奢な指を向けた。
「あの土、見えるか? かなり柔らかそうだ。最近掘り返された感じじゃないか?」
「俺の目ではそう見えないんだが……」
「ああ、そうか。魔法で視力強化もされていない人間の目だと、この距離じゃ少し難しいかもな」
こっちだ、と誘って、メイベルはそちらへと足を向けた。
木々の間の土は、ほんの少し色合いが明るくなっていた。近くまで来たところで、スティーブンが「あ」と声を上げてしゃがみ込み指先で触って確認した。
「確かに、やけに柔らかいな。まだ土も空気を含んでいて、完全に沈んでいない」
思案気にそう述べると、「中に何か埋まっているのかもしれないな、確認してみよう」と言いながら袖をまくった。躊躇いもなく指先を土に埋めて、慣れた仕草で掘り返していく。
異臭が少し強くなった。
彼が「なんだ?」と顔を顰めるそはで、メイベルはただただじっとその様子を見守っていた。少し掘り返してみると、異臭の元はすぐに顔を出してきた。
それは、折り重なるように入れられた二匹の小動物の遺体だった。この種類の土の成分も要因しているのか、大分腐敗も進んでおり外傷などを確認出来そうにはない。
「そういや、家畜の遺体が見つかったとも言ってたな」
腕で鼻を押さえたスティーブンが、思い出してそう述べた。
関係性があるのか、無慈悲な虐待による全くの別件の犯行なのか。どちらにせよ確認は終わったと言わんばかりに、彼はそこへ土を掛け直した。
彼が立ち上がって、慣れたような仕草でハンカチを取り出して手を拭う。そのそばでメイベルは、『精霊の目』をゆらりと光らせて、他の二ヶ所の柔らかくなっている土の方を見つめていた。
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