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1部 精霊少女と老人 編
6話 孫の話
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「あいつも、いいタイミングで来たもんだ」
おかげでメイベルの機嫌は、すっかり戻った。
あの後、役所のリック・ハーベンは「精霊って本当にいるんだなぁ」と、ぽやぽやした様子で帰っていった。お前の目の前にもいるだろう、と彼女は少しだけイラッとした。
まぁ結果的に取られた時間は短かった。今日は予定があるので、スケジュールが大きく崩れなくて何よりだと思っている。
「それで、これが例の孫の一人か?」
リビングのテーブルの上を片付けたメイベルは、先に食卓に移動させていたエインワースに尋ねた。彼女の金色の目は、棚の上に置かれているいくつかの写真立ての一つに向けられている。
「そうそう。さっき話した彼だよ、孫のスティーブンだ」
彼女は、写真を持ち上げて「ふうん」と呟いた。
写真に写る男は、壇上に立って立派な演説を唱えている風だった。写真の写り具合のせいか、どう見ても『立派な大人』にしか見ない。
「息子じゃないんだな。てっきり、そっちが先かと思っていた」
「息子は戦争で死んだんだ。娘たちは健在だけれど、私の妻に似て心配する事はない。だから今のところは考えなくていい」
「ふうん。そうか」
メイベルは淡々と答えると、写真を戻した。振り返りざま「で?」と言って、問いかけの言葉を投げる。
「一体こいつは『いくつの孫』だ?」
「二十七歳だ。大学を卒業してすぐに個人事務所を立ち上げていて、そのかたわら大学院に通って昨年に修了した。今は学会に足を運んだり、仕事で民間協力として刑事事件も扱ったり、本を書いたりと色々活動しているみたいだよ」
話を訊いてもよく分からなかったけれど、だいたいはそんな感じだ、とエインワースは言う。
メイベルは、それを聞きながら「だいたいは分かった」と難しい表情で顎に手をやった。思わず溜息が口からこぼれ出た。
「なるほど、そうきたか……。エインワースの孫というから簡単に考えていたが、写真を見て感じた嫌な予感は、どうやら外れでもなかったらしいな」
「どうしたんだい? 何か問題でも?」
「かなり面倒だね。だって彼、つまりは根っからの反信仰主義者なんだろう」
「ないだい、それ?」
「警察機構と大学関係の人間ってのは、魔法協会と相性が悪いもんだ。自分達にはどうしようも出来ないから、魔法も奇跡も精霊も嫌う」
片手を交えて説かれたエインワースは、思い返すように視線を宙に向ける。テーブルの上に置かれた彼が好きな珈琲が、カップの口から香ばしい湯気を立ち昇らせていた。
「まぁ、週に一回行われていた教会での勉強会は、嫌がっていたかな」
ややあってから、彼はそう口の中で呟いてメイベルに目を戻した。
「それもまた『経験からの感想』かい?」
「『見てきた感想』だ。ようするにこいつは、個人事務所を構えた若き教授ってところなんだろ」
面倒そうに言って、食卓のいつもの席にドカリと腰を下ろす。外見的に十三歳ほどで背丈もなく、その年頃の平均の体格もない華奢さのため椅子が立てた音は小さい。
苦いものは少し苦手で、珈琲には砂糖もしっかり入れて飲む。かといってハーブティーがとても好きではない彼女が、仏頂面で「どうしたもんか」と独り言を言いながらチビリチビリと珈琲を口にする様子を、エインワースはしばらく眺めていた。
「私の孫って、肩書が教授だった気はするなぁ……もしかしてメイベルは、過去に精霊の力を借りたいとする魔法使いと出歩いた際『そういった教授』と関わった事があったりする?」
「珍しいね。過去は訊かないんじゃなかったのかい、エインワース?」
「ただの興味本位だよ。よく知っているみたいだから」
深くは尋ねてこない。それでいて、ちっとも疑わず家族や友人のようにそばに置いている。
メイベルはそれを考えながら、意図も悪意も打算も微塵にないような彼を見つめ返す。やっぱりよく分からない男だと思う。
「魔法使いってのは、精霊の魔力を借りて魔法を使う事もある」
珈琲カップをテーブルに戻したところで、彼女は椅子の背にもたれてそう切り出した。届かない足をぷらぷらとさせて、尻に踏んだローブの裾がそこで揺れる。
「仕事内容によっては、出来るだけ人間の形をして連れ歩けるモノを選ぶ場合もあって、精霊の種族的な特性を活かした助っ人を頼まれたりもする」
「メイベルは何をするんだい?」
「私は人間の魔法が使えるタイプの精霊だったから、呪文を唱和したり」
まぁそれもあって『ますます人間の魔法が身に付いた』んだけど、とメイベルは独り言のように言ってから続けた。
「それから――【精霊に呪われしモノ】として魔法使いをサポートする。望む先の道を切り開いて、止めようとする人間を『私なりに少し眠らせ』たり。場合によってソレは便利で、風変わりな魔法使いが私のようなモノに仕事の契約を申し込むわけだ」
「ふうん? その時に『教授』を見て、知った?」
「ああ。いつも遠目だったけれど、一度だけ一番近くで会ってそのやりとりの声を目の前で聞いた事もある」
まぁつまらない『過去話』さ、とメイベルはテーブルに目を落として、ぼんやりと口にする。
「魔法使いと対峙していた男がいたんだ。そいつは、神も精霊も魔法も大嫌いな癖に、精霊に与えられている【奇跡】を自分のものにしたいと考えて、そして破滅した」
エインワースが、話を聞きながら珈琲カップを持ち上げる。濃い目に作った後、そこに水を少し足して温度を下げるという手法で温度を落としている彼は、珈琲だけはすんなりと飲めるから、息を吹きかけるという面倒な手順も踏まず口に運んだ。
「ねぇメイベル。神様の奇跡というのは耳にするけれど、精霊の奇跡って?」
「精霊王と精霊女王の力で、時間の経過から切り離された。つまり永遠を生きられる」
「あれ? 出会った『魔法使い』からざっと説明を受けたけれど、精霊に寿命がないとは聞かなかったよ。見せられた古い図鑑にも、きちんと寿命項目があったような気がする」
「エインワースに精霊の事を教えたその魔法使いは、図鑑に記された推定寿命の『一般論』を説いたんだ。何せ、それはそれで間違いではないんだよ。――この世に有るモノ全てには、寿命がある」
メイベルは、椅子の背にもたれた姿勢で腕を組むと、口角をくいっと引き上げた。
首を傾げていた彼が、「うーん、優越感から眺められているなぁ……」と困ったようにぼやいた。
「君、私を年下扱いする時が、一番いきいきとしている気がするよ」
「エインワースが、普段から私を子供扱いするのが悪い」
「え~、だってメイベル、緑の豆をつつきながら『柔らかいし形も完璧だと思う。美味しそうな見た目で、これが美味い以外あるか?』とか真面目な顔で言っていた姿、本当に子供にしか見えなかった――いたっ」
エインワースは後頭部を手で押さえると、誰もいないはずの後ろを振り返った。それから、不思議でならないような目をメイベルに戻した。
「待って。今のなんだいメイベル? 何もないのに、頭をポフッと叩かれたよ……?」
「ただの魔法だ」
「うーん、なんだか魔法の無駄遣いだねぇ」
そんな魔法あるのかい、と彼は不思議そうだった。メイベルは気分が良かったから、フッと笑って少しだけ種明かしをするように「風の魔法」と答えた。
気を取り直すように、エインワースは椅子にきちんと座り直した。少し乱れた後頭部の髪を手櫛で整え直すと「それで?」と尋ねる。
「精霊は永遠に生きられる存在でもあるのに、どうして寿命があるのかな」
「答えは単純だよ。精霊の性質と生態そのものが、精霊王と精霊女王による『奇跡』だ。けれどそれを使い続けてまで、生きたいと思わなくなるからさ」
メイベルは、組む足へ視線をそらしながら、そう言った。
「精霊は、人間とは違う物の考え方と常識の中で生きている。感情の派生する起因だって、実のところ人間界の生物とは少しずれているんだよ」
「それは、君も?」
「――私も当然『そうなのだろうね』。時間の経過の感覚は、恐らく、だいぶ違っている」
それ以上の質問を拒むように、メイベルは視線を上げるとこう続けた。
「それで、私に何をさせたい?」
結婚までした彼の『依頼』の一つ目を聞くべく、彼女はそう尋ねた。
おかげでメイベルの機嫌は、すっかり戻った。
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「そうそう。さっき話した彼だよ、孫のスティーブンだ」
彼女は、写真を持ち上げて「ふうん」と呟いた。
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「息子じゃないんだな。てっきり、そっちが先かと思っていた」
「息子は戦争で死んだんだ。娘たちは健在だけれど、私の妻に似て心配する事はない。だから今のところは考えなくていい」
「ふうん。そうか」
メイベルは淡々と答えると、写真を戻した。振り返りざま「で?」と言って、問いかけの言葉を投げる。
「一体こいつは『いくつの孫』だ?」
「二十七歳だ。大学を卒業してすぐに個人事務所を立ち上げていて、そのかたわら大学院に通って昨年に修了した。今は学会に足を運んだり、仕事で民間協力として刑事事件も扱ったり、本を書いたりと色々活動しているみたいだよ」
話を訊いてもよく分からなかったけれど、だいたいはそんな感じだ、とエインワースは言う。
メイベルは、それを聞きながら「だいたいは分かった」と難しい表情で顎に手をやった。思わず溜息が口からこぼれ出た。
「なるほど、そうきたか……。エインワースの孫というから簡単に考えていたが、写真を見て感じた嫌な予感は、どうやら外れでもなかったらしいな」
「どうしたんだい? 何か問題でも?」
「かなり面倒だね。だって彼、つまりは根っからの反信仰主義者なんだろう」
「ないだい、それ?」
「警察機構と大学関係の人間ってのは、魔法協会と相性が悪いもんだ。自分達にはどうしようも出来ないから、魔法も奇跡も精霊も嫌う」
片手を交えて説かれたエインワースは、思い返すように視線を宙に向ける。テーブルの上に置かれた彼が好きな珈琲が、カップの口から香ばしい湯気を立ち昇らせていた。
「まぁ、週に一回行われていた教会での勉強会は、嫌がっていたかな」
ややあってから、彼はそう口の中で呟いてメイベルに目を戻した。
「それもまた『経験からの感想』かい?」
「『見てきた感想』だ。ようするにこいつは、個人事務所を構えた若き教授ってところなんだろ」
面倒そうに言って、食卓のいつもの席にドカリと腰を下ろす。外見的に十三歳ほどで背丈もなく、その年頃の平均の体格もない華奢さのため椅子が立てた音は小さい。
苦いものは少し苦手で、珈琲には砂糖もしっかり入れて飲む。かといってハーブティーがとても好きではない彼女が、仏頂面で「どうしたもんか」と独り言を言いながらチビリチビリと珈琲を口にする様子を、エインワースはしばらく眺めていた。
「私の孫って、肩書が教授だった気はするなぁ……もしかしてメイベルは、過去に精霊の力を借りたいとする魔法使いと出歩いた際『そういった教授』と関わった事があったりする?」
「珍しいね。過去は訊かないんじゃなかったのかい、エインワース?」
「ただの興味本位だよ。よく知っているみたいだから」
深くは尋ねてこない。それでいて、ちっとも疑わず家族や友人のようにそばに置いている。
メイベルはそれを考えながら、意図も悪意も打算も微塵にないような彼を見つめ返す。やっぱりよく分からない男だと思う。
「魔法使いってのは、精霊の魔力を借りて魔法を使う事もある」
珈琲カップをテーブルに戻したところで、彼女は椅子の背にもたれてそう切り出した。届かない足をぷらぷらとさせて、尻に踏んだローブの裾がそこで揺れる。
「仕事内容によっては、出来るだけ人間の形をして連れ歩けるモノを選ぶ場合もあって、精霊の種族的な特性を活かした助っ人を頼まれたりもする」
「メイベルは何をするんだい?」
「私は人間の魔法が使えるタイプの精霊だったから、呪文を唱和したり」
まぁそれもあって『ますます人間の魔法が身に付いた』んだけど、とメイベルは独り言のように言ってから続けた。
「それから――【精霊に呪われしモノ】として魔法使いをサポートする。望む先の道を切り開いて、止めようとする人間を『私なりに少し眠らせ』たり。場合によってソレは便利で、風変わりな魔法使いが私のようなモノに仕事の契約を申し込むわけだ」
「ふうん? その時に『教授』を見て、知った?」
「ああ。いつも遠目だったけれど、一度だけ一番近くで会ってそのやりとりの声を目の前で聞いた事もある」
まぁつまらない『過去話』さ、とメイベルはテーブルに目を落として、ぼんやりと口にする。
「魔法使いと対峙していた男がいたんだ。そいつは、神も精霊も魔法も大嫌いな癖に、精霊に与えられている【奇跡】を自分のものにしたいと考えて、そして破滅した」
エインワースが、話を聞きながら珈琲カップを持ち上げる。濃い目に作った後、そこに水を少し足して温度を下げるという手法で温度を落としている彼は、珈琲だけはすんなりと飲めるから、息を吹きかけるという面倒な手順も踏まず口に運んだ。
「ねぇメイベル。神様の奇跡というのは耳にするけれど、精霊の奇跡って?」
「精霊王と精霊女王の力で、時間の経過から切り離された。つまり永遠を生きられる」
「あれ? 出会った『魔法使い』からざっと説明を受けたけれど、精霊に寿命がないとは聞かなかったよ。見せられた古い図鑑にも、きちんと寿命項目があったような気がする」
「エインワースに精霊の事を教えたその魔法使いは、図鑑に記された推定寿命の『一般論』を説いたんだ。何せ、それはそれで間違いではないんだよ。――この世に有るモノ全てには、寿命がある」
メイベルは、椅子の背にもたれた姿勢で腕を組むと、口角をくいっと引き上げた。
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エインワースは後頭部を手で押さえると、誰もいないはずの後ろを振り返った。それから、不思議でならないような目をメイベルに戻した。
「待って。今のなんだいメイベル? 何もないのに、頭をポフッと叩かれたよ……?」
「ただの魔法だ」
「うーん、なんだか魔法の無駄遣いだねぇ」
そんな魔法あるのかい、と彼は不思議そうだった。メイベルは気分が良かったから、フッと笑って少しだけ種明かしをするように「風の魔法」と答えた。
気を取り直すように、エインワースは椅子にきちんと座り直した。少し乱れた後頭部の髪を手櫛で整え直すと「それで?」と尋ねる。
「精霊は永遠に生きられる存在でもあるのに、どうして寿命があるのかな」
「答えは単純だよ。精霊の性質と生態そのものが、精霊王と精霊女王による『奇跡』だ。けれどそれを使い続けてまで、生きたいと思わなくなるからさ」
メイベルは、組む足へ視線をそらしながら、そう言った。
「精霊は、人間とは違う物の考え方と常識の中で生きている。感情の派生する起因だって、実のところ人間界の生物とは少しずれているんだよ」
「それは、君も?」
「――私も当然『そうなのだろうね』。時間の経過の感覚は、恐らく、だいぶ違っている」
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