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四章 ラビ、相棒の黒大狼と地下空間にて(下)

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 強弱を付けて光る壁が、次第にその輝きを強くしていった。

 不意に、キーン、という耳鳴りのような不思議な音が空気を震わせる。次の瞬間、青白い光が、鏡の反射のように壁の一部に小さな円を描いて、まるで水の波紋のような波打ちと共に、そこから一匹の小型動物が浮いて現われた。

 それは大人の手にすっぽりと収まるサイズで、全身が灰色のふわっふわの体毛に包まれていた。

 成体のようなくびれはなく、お腹がぽっこりと出ている。浮かんでいるせいで、中途半端な長さの尻尾が垂れていて、大きな耳の下にある両目は、眩しさを回避するように閉じられており――

「…………」
『…………』

 その動物が一目でなんであるのか分かって、ラビは、ノエルと共に口を閉じてしまっていた。

 出てくるのは、ノエル以外では初めてとなる妖獣だ。そう身構えていただけに、その姿形のどこにも『動物図鑑に載っている普通のソレ』との違いが見付けられないのが意外でもあった。ちょっと不思議な子が出てくるのかもしれない、と予想して期待していたせいでもある。

 青白い光がやむと同時に、ソレがパチリと目を開いて、こちらを見つめ返してきた。大きな瞳は、ふわふわとした上品な色合いの灰色の身体と相まって、更に愛らしさを伝えてくる金緑である。

 長らく、黙って見つめ合ってしまっていた。

 ラビは言葉が出てこなくて、ついノエルに手で合図を送った。どうしようもっと驚いた反応した方がいいのかな、と伝えると、彼が尻尾でこちらの背中を軽く叩いて、これは無理があるだろ、と返してきた。

 すると、まるで首の後ろを持ち上げられたかのような姿勢で浮遊している『その動物』が、愛嬌しか感じない生後数ヶ月のような顔を、思いっきり顰めて『あ?』と柄の悪そうな声を上げた。

 その声は、青年期前の少年のものである。そこもまた、見た目とギャップがあるなと考えていたら、彼がピンク色をした肉球が見える手を上げて、ビシリと器用に人差し指を向けてきた。

『いいか、俺は決して『猫』じゃねぇぞ』
「…………」

 何故か、相手の妖獣の方から、開口一番にそう断言してきた。

 けれど残念ながら、その妖獣は、どこからどう見ても仔猫だった。こちらがまだ何も言っていないのに、自身から先にそう訂正してくる時点で、いつも間違われているらしいとも察せて、ラビは引き続き返す言葉が浮かんでこないでいた。

 仔猫の姿をしたその妖獣が、こちらに指をつきつけたまま『ちっ』という表情をした。まるで反抗期の幼い猫みたいだ。

 つい呆気に取られていると、隣でノエルが『はぁ……』と深い溜息をこぼして、前足で顔を押さえて洞窟の天井部分を仰いだ。

『勘弁してくれよ。ここに来てまた猫かよ……』
『猫じゃねぇっつってんだろデカいの! 尻尾の毛むしんぞコラ!』

 両手に収まりそうな仔猫の彼が、途端に愛らしい顔で、右前足の爪を出してドスの利いた台詞を吐いた。ノエルは相手にならないと言わんばかりに、むしろ頭が痛い、とでも言うかのように目も向けず重い溜息をこぼす。

 ラビは困惑が隠しきれないまま、ひとまず彼らの口喧嘩が勃発する前にと、仲裁する意味でも声を掛けた。

「……あの、すみません。見た目とのギャップがすごくて、オレ、戸惑いが止まらないんだけど……」

 すると、仔猫が顰め面をこちらに向けてきた。『まぁいいか。俺を呼び出したのは、あんただよな』と爪を引っ込めると、宙に浮いたまま直立の姿勢で腕を組み、こう続けた。

『勝手に『猫さん』なんて呼ばれるのは癪だからな。先に名乗っておく、俺はトーリだ』
「えぇと、オレは獣師のラビ。こっちは相棒で親友のノエルだよ」
『獣師? 使い手じゃなくて?』

 先程ノエルが口にしていた、トーリ、を名乗った仔猫が、短いふわふわの腕を組んだまま首を捻る。

『まぁ時代もだいぶ変わったみたいだし、いっか』

 トーリはそう口にして、あっさり自己解決したかと思うと、器用にも宙の上で胡坐をかいた。不機嫌さもなく見つめてくる様子は、大きくてつぶらな丸い瞳もあって、非常に愛らしい。目の色である金緑は、まるで宝石みたいに綺麗だ。

『んで、何を知りたいんだ? この神殿に残された案内役も、俺が最後だからな、『使い手』見習いの子供を困らせるような事はしないぜ。ああ、先に言っておくけど、ここを使っていた奴らは、とっくの昔に『解散』して出ていっちまったから、術関連の知識書物は、全部運び出されてココにはないぞ?』

 右前足を振って、トーリがきょとんとした表情で確認してくる。それを耳にした瞬間、ノエルが機嫌を損ねた顔で口を挟んだ。

『おい猫野郎、ラビは『使い手』の修行巡礼者じゃねぇよ。ちなみに、今は魔術も妖獣もない時代で、こんがらがるから『術』と『妖獣師』って説明してる』
『だから猫じゃねぇっつってんだろうが!』

 チクショーだから犬は嫌いなんだッ、と、トーリが空中で地団太を踏んだ。ノエルがピキリと青筋を立てて、『俺は犬じゃねぇ、狼だ』と突っ込んでいた。

 やはり、見た目とかなりギャップがある。

 これ、本当に自分以外の人には見えない『猫』なんだろうか?

 ラビは不思議でたまらず、見守っている短い時間だけで困惑が増した。黒大狼のノエルと、仔猫姿のトーリが『妖獣』で、当たり前のように宙を飛べるところに強い疑問を抱かないまま「ちょっと落ち着いて」と、ひとまず仲裁に入っていた。

「オレ、ここには調査に来たんだ。もしかしたら、ノエルが使えるかもしれない術具があるかもしれないって聞いて」
『妖獣が使える術具?』

 トーリが、訝った様子で訊き返してきた。その直後にノエルの方を見て『……まぁ、妖獣によっては使えるやつもあるだろうけどさ』と言いつつ、確認するようにこちらへと視線を戻す。

『でも、なんでソレが必要なんだ?』
「ノエルの姿って、他の人には見えなくて、自分の意思で見せられるようになればいいなぁって。そうしたら、オレ以外の人とも交流が取れるし、友達も出来るかもしれないでしょう?」
『契約もしてない妖獣を連れて、しかも友達を作ってあげたいって? そう発想するのも珍しいな。だって妖獣ってのは、こっちの世界では【実体化】しないと見えないのが普通なのにさ』

 そう言った彼が、ふと、じっとこちらを見つめてきた。

 コテリと小首を傾げる様子は、声が青年期前の少年のものであるという想像には結びつかないくらい、やはり無害な仔猫といった印象しかなかった。

『ちょっとだけ、触ってみても構わないか?』
「ん? 別にいいけど」

 どうしたんだろうな、と思いながら、ラビはふわりと浮いて寄ってきたトーリを見守った。彼がふわふわの手を伸ばしてきて、金色の前髪がくすぐられてすぐ、肉球がぽふっと額に触れる感触に癒されて、思考が飛んだ。

『なるほど、あんたってホントに魔力がないんだな。生粋の金髪金目なのに、これもまた珍しい――って、おいコラ。愛らしい動物だなぁって露骨に伝えてくる、そのキラキラした感じの眼差しを、今すぐやめろ』
「……へ? ああ、ごめん、今なんか言った?」
『しかも話はちゃんと聞けよ』

 トーリが真面目な表情で、随分年上のようにそう指摘した。

 ふうっと吐息をもらして腰を下ろしたノエルが、やや呆れた口調で『ラビは昔から、ちょっと集中力が足りねぇところもあるんだよなぁ』と思い返して呟く。

 それを聞いて、トーリが『マジかよ』とノエルの方を見た。視線をラビに戻すと、苛々した様子で腕を組んで『おい、いいか人間の子供『ラビ』』と改まって呼び、言葉を続けた。

『俺のこの姿が、そんなに愛らしいってわけか? ふざけんなよ、俺はこっちの世界じゃこんなナリをしているが、こう見えても妖獣世界じゃ、そこの犬くらいはあ――』
「すごく可愛いよ、だってオレ、ぎゅっとしたくてたまらないもの」

 ラビは、自分に指を突きつけてきたトーリを見て、その口から発せられる台詞も耳に入ってこなくなった。なんてやんちゃで可愛い仔猫だろう、と妄想に飛んで思考が占領され、素の表情の満面の笑みを浮かべてそう言っていた。

 その様子を正面から見たトーリが、姿勢そのままに沈黙した。数秒掛けてようやく察した様子で、ぽつりと小さな呟きを落とす。

『俺の話、また聞かれていない……というか、こいつ子供ってだけじゃなくて、女の子でもあるのかよ』

 口の中でぶつぶつ言いながら、もう色々と諦めた様子でがっくりと肩を落としていた。それでも、実のところ『すごく可愛い』という心からの称賛と褒め言葉は、嫌ではなかったらしい。

 機嫌が直ってふんぞり返ったトーリを、ノエルが阿呆じゃないのかという目で見やる。

『ふっ、まぁいいだろう。何せ俺は、紳士な妖獣だからな。まずは質問にあった術具だが、恐らくは『ラティーシャ様の首飾り』だろうとは推測してる』
「首飾り?」

 ラビは、先日に聞いた『高価な宝石』と『装飾品』のキーワードを思い出して、それを推測したノエルへと目を向けた。彼が視線を返してきて、当たりだ、というようにニヤリとしてくる。

 トーリが宙の上で器用にも寝転がって、頬杖をついてこう続けた。

『そう、首飾りの形をした術具だ。当時トップクラスの『使い手』の一人であると言われていた――つまり大妖獣師だが、この神殿の主でもあった。それを扱える弟子がいなくて、他界する直前に、次の後継者が現われるまではと封印したんだ。問題だったのが、使える人間がちっとも出てこなかったせいで、この神殿から撤退する際に運び出せなかった事だな』

 長い年月が過ぎてから予想外な事になってさ、と彼は片手を振って言う。

『事情も知らず手を出す輩が現われて、ラティーシャ様が術具本体に掛けていた、非常時の術が発動したんだ。次から次へと荒らす連中も来るようになって、そのたびに重ね掛けされていた魔術が運悪く外れて、どれも現在まで効果持続中だ』

 術によっては、一度きりの発動タイプのものと、込められた魔力が尽きるまで、目的が達成されない限り終わらないタイプのものがある。厄介な事に後者なのだ、とトーリは説明した。

 首飾りにかけられているものだけでなく、この神殿には、ラティーシャ以外の上級妖獣師達が残していった術も、多くあるのだという。

『だから、悪い事は言わないから諦めた方がいい。特にあの首飾りの術具は、仕込まれていた複数の術も解放されて、防衛と反撃をしてくるだけじゃなくて、発動した魔術で【移動型】になっているんだ。魔力が感知出来なくて、そのうえチビなら尚更どうにもならねぇよ』

 移動型って、一体なんだろうか。
 そもそも、反撃という言葉が既に物騒である。

 ラビは、一気に色々と続けて説明されたせいもあって、すぐには言葉が出てこず、嫌な予感を覚えるままノエルと視線を絡めた。てっきりどこかに隠されているとばかり思っていた『宝』が、今も絶賛動き回っている、という事だろうか?

 想像がつかなくて、あのお調子者みたいな、騒がしい三人の兄弟盗賊の事を思い返した。先程建物全体が大きく揺れたのも、彼らが触った仕掛けが【術】の一つだった可能性はあるのだろうか。

 そう考えていると、こちらの沈黙をなんと取ったのか、トーリが『なーに、心配すんなって』と調子良く言った。

『入って来てから、一つも仕掛けに触れていない状態なら大丈夫だ。防衛魔術は、基本的に神殿を守る事を基盤に作られているから、感知されなければ発動持続中の術に巻き込まれないで済む』

 それを聞いたノエルが、半眼になって口許を引き攣らせた。彼に『教えてやれよ』と諦めた声色で頼まれて、ラビはゴクリと唾を呑みこんでトーリに向き直った。

「あのさ、トーリ……? オレ、ここには騎士団の専属獣師として、一緒に調査に来たんだ」
『へぇ、一人じゃなかったのか』
「うん、それで、その…………予想外の乱入者があって、仕掛けを触ってちょっと地震みたいなのが起こったんだけど、これって大丈夫なのかな?」

 尋ねると、今度はトーリの方が、ふわふわとした全身の毛をぶわりとさせて『え゛』と声を上げて硬直した。その表情から、面倒な事になるぞという言葉が見て取れた。
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