49 / 49
エピローグ(最終話)モブ転生は、思わぬ幸せな結婚へ
しおりを挟む
「先程から申し上げていますけど、姉上は何が心配なんです? ばっちりですよ」
「だって、美しい白騎士と言われているクラウスとの結婚式なのよ?」
「……それで?」
「私は平凡だから、彼の隣に立ってもいいように着飾らないといけないし」
ドミニクがなぜか一周回った。リーシェが小さく吐息をもらしている。
「おっほん、僕の尊敬する大好きな姉上」
「どうして回ったの?」
「言葉を整えるのに必要だったからです。あのですね、いったい何を言っているのか分からないのですが、そもそも姉上は美し――うわっ」
クラウスが、後ろからドミニクの肩に腕を回して引き寄せる。
「そこは俺だけ分かっていればいいんだ」
「出た! すでに夫宣言がむかつく……っ!」
そう反論したかと思ったら、ドミニクが「夫」と繰り返してなぜか泣いた。
「……えぇと、ごめんなさいクラウス、なんだか緊張して情緒不安定みたいなの」
クラウスが「リーシェ」と呼んで彼女にドミニクを任せ、シルフィアの肩を抱いて自分に向かわせた。
「姉離れの年頃がきたんだろう。大丈夫だ」
化粧が崩れないよう彼が額へ控えめにキスをする。
「そう、かしら。ならいいのですけれど」
シルフィアはどきどきしてそういうことにした。普段からクラウスは白い軍服だが、今日のタキシード姿は特別に見えた。
(とても似合っていて、また褒めたくなってしまうわ)
試着で何度か見たはずなのに胸が高鳴ってしまう。
その時、扉が開き、ミュゼスター公が顔を覗かせた。
「うるさいけど、いったい何をやっているのかな?」
「ミュゼスター公様。陛下のご案内は」
「ああ、してきたところだよ。白騎士部隊もいてくれるから護衛の配置も安心だ。ところで」
と言った彼の目が、リーシェに「よしよし」とされているドミニクへ向く。
するとミュゼスター公の後ろからアードリューも現れた。続いて室内を見たアルベリオも「えっ」と目を丸くする。
「状況が分からない、なぜ弟の方が泣いているんだ……?」
まだ泣きじゃくっているドミニクを、ミュゼスター公が平然と連れて二人に紹介した。彼らは涙をかなり気にしていた。
その時、転移魔法が発動してドミニクの涙が悲鳴と共に止まった。
「よっ、白騎士! 綺麗な花嫁はどこかな~」
「花嫁は準備大丈夫か、不安がってないか? ――って、痛い!」
「なんでお前らまで来るんだよ」
バクザのマントが落ち着くよりも早く、クラウスが彼と、そしてチャラい雰囲気が衣装からも滲み出ているルカディオの顔面を掴んで押さえた。
すると廊下の奥から、ぱたぱたと可愛らしい足音がしアルベリオが扉の向こうに指示する。
「ハルジオ、ロジェの相手をしろ」
「はっ。しかしながらマディオン共もついておりますが」
「あいつらほんと仲いいな。控え室に男だけで押しかけるなと教えてやれ」
というかあなた様たちみんな殿方……とシルフィアは思った。
レイニアの件をきっかけに、気づけば個人的な交流まで始まってしまって、あれからシルフィアは攻略対象たちと仲良くなっていた。
社交の味方としては頼もしいのだが、何やらクラウスはいい顔をしていない。
「っておい! ハルジオ、なぜ連れてくる!」
「いえ、みんないるならのけ者みたいと言われたら」
「相変わらずほだされやすいというか真面目すぎる……いいから、全員、とっとと戻れっ。式が始まるまで大人しく待ってろっ」
クラウスが全員を追い出しにかかる。
改めて眺めてみると美しい顔ぶれだった。ゲームのエンディングを思わせる攻略対象の七人の光景は、薔薇でも舞っているかのよう。
(もしかしたら彼女は、このゲームがとても大好きだったのかもしれない)
しみじみとそんなことを思ったシルフィアは、ふと首を捻った。
(……ん? これに近い光景をゲームの終わりに見たような)
と、賑やかだった男たちがミュゼスター公の指示で出ていく。
「シルフィア」
リーシェと再び三人で残された時、クラウスが白い手袋がされたシルフィアの手を取って、嬉しそうに目を細めた。
「綺麗だよ。こんなに美しい花嫁は見たことがない」
真っ向から改めて伝えられ、シルフィアはぼっと頬を赤くした。
「さ、先程も伝えてくださいましたのに」
「何度だって言いたくなるんだ」
彼も同じ気持ちだったみたいだ。ときめきと共に、嬉しくて涙が出そうになる。
「それに不安になっているみたいだから、教えてあげようと思って」
「ありがとうございます――クラウスと結婚できることになって、嬉しいです」
「俺こそだ。とてつもない幸せを感じてる」
彼が正面から抱き上げた。
衣装が崩れるのではないかとシルフィアは慌てたが、リーシェが裾を素早く持って形を保ち、その間にもクラウスがシルフィアの頬へ唇を押し当てる。
「君を誰にも見せたくないな。いや、でも自慢したい」
「ふふっ、どちらですか?」
「どちらも本心だ。結婚しても心配が減らないのがネックだな、君の周りには美しい男が多すぎる」
彼は、ちゅっちゅっとキスをしながら言う。
(なんて、……可愛い人なのかしら)
結婚するのに、シルフィアを独占したくてたまらないでいるのだろう。ウエディングでの初夜も楽しみだとは散々言っていた。
「大丈夫です。私は、クラウス以外見えていないですから」
シルフィアは甘えさせるように、クラウスの頭を優しく抱き寄せた。
「心を揺らすのも、私にときめきを与えるのもあなただけよ」
シルフィアも挙式から初夜まで、特別な今日という一日が楽しみでいっぱいだった。
――時間がきた。
始まった結婚式は盛大だった。神官総出で頭を下げられての新郎新婦の入場は、見ていた貴族や人々を自然と起立させ大きな拍手を起こさせたほどだ。
神殿側としては、聖女の結婚とあってそこは譲れなかったのだろう。
そこにシルフィアは恐縮しつつ、多くの人たちに祝福されている喜びを噛みしめ、クラウスと寄り添いながらヴァージン・ロードを歩いた。
祭壇はとても大きくて美しかった。
そこにクラウスと立った瞬間、神聖な気持ちで胸が満たされるのを感じた。
いや、これは旅立ちの喜びだ。
つつがなく進んでいく挙式にシルフィアは、緊張もいつの間にか、手を繋いでいるクラウスへの愛に塗り替えられていた。
「本日よりシルフィア・マルゼルは、白騎士クラウス・エンゼルロイズの妻となり、この時をもってシルフィア・エンゼルロイズとなりました」
大きな拍手が会場から上がった。
そうして結婚指輪の交換がされ、全員に見守られての誓いのキスとなった。緊張はしたが、クラウスと向き合った途端にシルフィアは心が安らぐ。
「俺、白騎士クラウス・エンゼルロイズは生涯あなたを愛し、騎士として守り、そして夫としてそばにいて支え続けることを約束します」
胸がいっぱいになった。
一瞬、声が詰まってしまったシルフィアは、一呼吸置かなければならなかった。
「私も――どんな困難があろうと、共に乗り越えられる妻であることをここに誓います」
言葉を交わしたのち、キスのため二人は唇を寄せ合った。
「愛してる、シルフィア」
「私も、あなたを心から愛しています」
二人の唇が重なった瞬間、会場から感動の拍手が鳴り響いた。
人生は、モブとかはなくて、その人にとっては自分こそがまさに主役なのだ。
シルフィアはクラウスと迎えた結婚と、そしてこれから彼と築いていく新たな家庭という人生のスタートへの喜びで胸は薔薇色に染まっていた。
了
「だって、美しい白騎士と言われているクラウスとの結婚式なのよ?」
「……それで?」
「私は平凡だから、彼の隣に立ってもいいように着飾らないといけないし」
ドミニクがなぜか一周回った。リーシェが小さく吐息をもらしている。
「おっほん、僕の尊敬する大好きな姉上」
「どうして回ったの?」
「言葉を整えるのに必要だったからです。あのですね、いったい何を言っているのか分からないのですが、そもそも姉上は美し――うわっ」
クラウスが、後ろからドミニクの肩に腕を回して引き寄せる。
「そこは俺だけ分かっていればいいんだ」
「出た! すでに夫宣言がむかつく……っ!」
そう反論したかと思ったら、ドミニクが「夫」と繰り返してなぜか泣いた。
「……えぇと、ごめんなさいクラウス、なんだか緊張して情緒不安定みたいなの」
クラウスが「リーシェ」と呼んで彼女にドミニクを任せ、シルフィアの肩を抱いて自分に向かわせた。
「姉離れの年頃がきたんだろう。大丈夫だ」
化粧が崩れないよう彼が額へ控えめにキスをする。
「そう、かしら。ならいいのですけれど」
シルフィアはどきどきしてそういうことにした。普段からクラウスは白い軍服だが、今日のタキシード姿は特別に見えた。
(とても似合っていて、また褒めたくなってしまうわ)
試着で何度か見たはずなのに胸が高鳴ってしまう。
その時、扉が開き、ミュゼスター公が顔を覗かせた。
「うるさいけど、いったい何をやっているのかな?」
「ミュゼスター公様。陛下のご案内は」
「ああ、してきたところだよ。白騎士部隊もいてくれるから護衛の配置も安心だ。ところで」
と言った彼の目が、リーシェに「よしよし」とされているドミニクへ向く。
するとミュゼスター公の後ろからアードリューも現れた。続いて室内を見たアルベリオも「えっ」と目を丸くする。
「状況が分からない、なぜ弟の方が泣いているんだ……?」
まだ泣きじゃくっているドミニクを、ミュゼスター公が平然と連れて二人に紹介した。彼らは涙をかなり気にしていた。
その時、転移魔法が発動してドミニクの涙が悲鳴と共に止まった。
「よっ、白騎士! 綺麗な花嫁はどこかな~」
「花嫁は準備大丈夫か、不安がってないか? ――って、痛い!」
「なんでお前らまで来るんだよ」
バクザのマントが落ち着くよりも早く、クラウスが彼と、そしてチャラい雰囲気が衣装からも滲み出ているルカディオの顔面を掴んで押さえた。
すると廊下の奥から、ぱたぱたと可愛らしい足音がしアルベリオが扉の向こうに指示する。
「ハルジオ、ロジェの相手をしろ」
「はっ。しかしながらマディオン共もついておりますが」
「あいつらほんと仲いいな。控え室に男だけで押しかけるなと教えてやれ」
というかあなた様たちみんな殿方……とシルフィアは思った。
レイニアの件をきっかけに、気づけば個人的な交流まで始まってしまって、あれからシルフィアは攻略対象たちと仲良くなっていた。
社交の味方としては頼もしいのだが、何やらクラウスはいい顔をしていない。
「っておい! ハルジオ、なぜ連れてくる!」
「いえ、みんないるならのけ者みたいと言われたら」
「相変わらずほだされやすいというか真面目すぎる……いいから、全員、とっとと戻れっ。式が始まるまで大人しく待ってろっ」
クラウスが全員を追い出しにかかる。
改めて眺めてみると美しい顔ぶれだった。ゲームのエンディングを思わせる攻略対象の七人の光景は、薔薇でも舞っているかのよう。
(もしかしたら彼女は、このゲームがとても大好きだったのかもしれない)
しみじみとそんなことを思ったシルフィアは、ふと首を捻った。
(……ん? これに近い光景をゲームの終わりに見たような)
と、賑やかだった男たちがミュゼスター公の指示で出ていく。
「シルフィア」
リーシェと再び三人で残された時、クラウスが白い手袋がされたシルフィアの手を取って、嬉しそうに目を細めた。
「綺麗だよ。こんなに美しい花嫁は見たことがない」
真っ向から改めて伝えられ、シルフィアはぼっと頬を赤くした。
「さ、先程も伝えてくださいましたのに」
「何度だって言いたくなるんだ」
彼も同じ気持ちだったみたいだ。ときめきと共に、嬉しくて涙が出そうになる。
「それに不安になっているみたいだから、教えてあげようと思って」
「ありがとうございます――クラウスと結婚できることになって、嬉しいです」
「俺こそだ。とてつもない幸せを感じてる」
彼が正面から抱き上げた。
衣装が崩れるのではないかとシルフィアは慌てたが、リーシェが裾を素早く持って形を保ち、その間にもクラウスがシルフィアの頬へ唇を押し当てる。
「君を誰にも見せたくないな。いや、でも自慢したい」
「ふふっ、どちらですか?」
「どちらも本心だ。結婚しても心配が減らないのがネックだな、君の周りには美しい男が多すぎる」
彼は、ちゅっちゅっとキスをしながら言う。
(なんて、……可愛い人なのかしら)
結婚するのに、シルフィアを独占したくてたまらないでいるのだろう。ウエディングでの初夜も楽しみだとは散々言っていた。
「大丈夫です。私は、クラウス以外見えていないですから」
シルフィアは甘えさせるように、クラウスの頭を優しく抱き寄せた。
「心を揺らすのも、私にときめきを与えるのもあなただけよ」
シルフィアも挙式から初夜まで、特別な今日という一日が楽しみでいっぱいだった。
――時間がきた。
始まった結婚式は盛大だった。神官総出で頭を下げられての新郎新婦の入場は、見ていた貴族や人々を自然と起立させ大きな拍手を起こさせたほどだ。
神殿側としては、聖女の結婚とあってそこは譲れなかったのだろう。
そこにシルフィアは恐縮しつつ、多くの人たちに祝福されている喜びを噛みしめ、クラウスと寄り添いながらヴァージン・ロードを歩いた。
祭壇はとても大きくて美しかった。
そこにクラウスと立った瞬間、神聖な気持ちで胸が満たされるのを感じた。
いや、これは旅立ちの喜びだ。
つつがなく進んでいく挙式にシルフィアは、緊張もいつの間にか、手を繋いでいるクラウスへの愛に塗り替えられていた。
「本日よりシルフィア・マルゼルは、白騎士クラウス・エンゼルロイズの妻となり、この時をもってシルフィア・エンゼルロイズとなりました」
大きな拍手が会場から上がった。
そうして結婚指輪の交換がされ、全員に見守られての誓いのキスとなった。緊張はしたが、クラウスと向き合った途端にシルフィアは心が安らぐ。
「俺、白騎士クラウス・エンゼルロイズは生涯あなたを愛し、騎士として守り、そして夫としてそばにいて支え続けることを約束します」
胸がいっぱいになった。
一瞬、声が詰まってしまったシルフィアは、一呼吸置かなければならなかった。
「私も――どんな困難があろうと、共に乗り越えられる妻であることをここに誓います」
言葉を交わしたのち、キスのため二人は唇を寄せ合った。
「愛してる、シルフィア」
「私も、あなたを心から愛しています」
二人の唇が重なった瞬間、会場から感動の拍手が鳴り響いた。
人生は、モブとかはなくて、その人にとっては自分こそがまさに主役なのだ。
シルフィアはクラウスと迎えた結婚と、そしてこれから彼と築いていく新たな家庭という人生のスタートへの喜びで胸は薔薇色に染まっていた。
了
3,297
お気に入りに追加
4,544
この作品の感想を投稿する
みんなの感想(18件)
あなたにおすすめの小説
記憶を失くした彼女の手紙 消えてしまった完璧な令嬢と、王子の遅すぎた後悔の話
甘糖むい
恋愛
婚約者であるシェルニア公爵令嬢が記憶喪失となった。
王子はひっそりと喜んだ。これで愛するクロエ男爵令嬢と堂々と結婚できると。
その時、王子の元に一通の手紙が届いた。
そこに書かれていたのは3つの願いと1つの真実。
王子は絶望感に苛まれ後悔をする。
私が死んで満足ですか?
マチバリ
恋愛
王太子に婚約破棄を告げられた伯爵令嬢ロロナが死んだ。
ある者は面倒な婚約破棄の手続きをせずに済んだと安堵し、ある者はずっと欲しかった物が手に入ると喜んだ。
全てが上手くおさまると思っていた彼らだったが、ロロナの死が与えた影響はあまりに大きかった。
書籍化にともない本編を引き下げいたしました
初夜に大暴言を吐かれた伯爵夫人は、微笑みと共に我が道を行く ―旦那様、今更擦り寄られても困ります―
望月 或
恋愛
「お前の噂を聞いたぞ。毎夜町に出て男を求め、毎回違う男と朝までふしだらな行為に明け暮れているそうだな? その上糸目を付けず服や装飾品を買い漁り、多大な借金を背負っているとか……。そんな醜悪な女が俺の妻だとは非常に不愉快極まりない! 今後俺に話し掛けるな! 俺に一切関与するな! 同じ空気を吸ってるだけでとんでもなく不快だ……!!」
【王命】で決められた婚姻をし、ハイド・ランジニカ伯爵とオリービア・フレイグラント子爵令嬢の初夜は、彼のその暴言で始まった。
そして、それに返したオリービアの一言は、
「あらあら、まぁ」
の六文字だった。
屋敷に住まわせている、ハイドの愛人と噂されるユーカリや、その取巻きの使用人達の嫌がらせも何のその、オリービアは微笑みを絶やさず自分の道を突き進んでいく。
ユーカリだけを信じ心酔していたハイドだったが、オリービアが屋敷に来てから徐々に変化が表れ始めて……
※作者独自の世界観満載です。違和感を感じたら、「あぁ、こういう世界なんだな」と思って頂けたら有難いです……。
白い結婚三年目。つまり離縁できるまで、あと七日ですわ旦那様。
あさぎかな@電子書籍二作目発売中
恋愛
異世界に転生したフランカは公爵夫人として暮らしてきたが、前世から叶えたい夢があった。パティシエールになる。その夢を叶えようと夫である王国財務総括大臣ドミニクに相談するも答えはノー。夫婦らしい交流も、信頼もない中、三年の月日が近づき──フランカは賭に出る。白い結婚三年目で離縁できる条件を満たしていると迫り、夢を叶えられないのなら離縁すると宣言。そこから公爵家一同でフランカに考え直すように動き、ドミニクと話し合いの機会を得るのだがこの夫、山のように隠し事はあった。
無言で睨む夫だが、心の中は──。
【詰んだああああああああああ! もうチェックメイトじゃないか!? 情状酌量の余地はないと!? ああ、どうにかして侍女の準備を阻まなければ! いやそれでは根本的な解決にならない! だいたいなぜ後妻? そんな者はいないのに……。ど、どどどどどうしよう。いなくなるって聞いただけで悲しい。死にたい……うう】
4万文字ぐらいの中編になります。
※小説なろう、エブリスタに記載してます
愛された側妃と、愛されなかった正妃
編端みどり
恋愛
隣国から嫁いだ正妃は、夫に全く相手にされない。
夫が愛しているのは、美人で妖艶な側妃だけ。
連れて来た使用人はいつの間にか入れ替えられ、味方がいなくなり、全てを諦めていた正妃は、ある日側妃に子が産まれたと知った。自分の子として育てろと無茶振りをした国王と違い、産まれたばかりの赤ん坊は可愛らしかった。
正妃は、子育てを通じて強く逞しくなり、夫を切り捨てると決めた。
※カクヨムさんにも掲載中
※ 『※』があるところは、血の流れるシーンがあります
※センシティブな表現があります。血縁を重視している世界観のためです。このような考え方を肯定するものではありません。不快な表現があればご指摘下さい。
婚約者から婚約破棄をされて喜んだのに、どうも様子がおかしい
棗
恋愛
婚約者には初恋の人がいる。
王太子リエトの婚約者ベルティーナ=アンナローロ公爵令嬢は、呼び出された先で婚約破棄を告げられた。婚約者の隣には、家族や婚約者が常に可愛いと口にする従妹がいて。次の婚約者は従妹になると。
待ちに待った婚約破棄を喜んでいると思われる訳にもいかず、冷静に、でも笑顔は忘れずに二人の幸せを願ってあっさりと従者と部屋を出た。
婚約破棄をされた件で父に勘当されるか、何処かの貴族の後妻にされるか待っていても一向に婚約破棄の話をされない。また、婚約破棄をしたのに何故か王太子から呼び出しの声が掛かる。
従者を連れてさっさと家を出たいべルティーナと従者のせいで拗らせまくったリエトの話。
※なろうさんにも公開しています。
※短編→長編に変更しました(2023.7.19)
王子妃教育に疲れたので幼馴染の王子との婚約解消をしました
さこの
恋愛
新年のパーティーで婚約破棄?の話が出る。
王子妃教育にも疲れてきていたので、婚約の解消を望むミレイユ
頑張っていても落第令嬢と呼ばれるのにも疲れた。
ゆるい設定です
5年も苦しんだのだから、もうスッキリ幸せになってもいいですよね?
gacchi
恋愛
13歳の学園入学時から5年、第一王子と婚約しているミレーヌは王子妃教育に疲れていた。好きでもない王子のために苦労する意味ってあるんでしょうか。
そんなミレーヌに王子は新しい恋人を連れて
「婚約解消してくれる?優しいミレーヌなら許してくれるよね?」
もう私、こんな婚約者忘れてスッキリ幸せになってもいいですよね?
3/5 1章完結しました。おまけの後、2章になります。
4/4 完結しました。奨励賞受賞ありがとうございました。
1章が書籍になりました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。
本当に素敵なお話しでしたのに誤字脱字が残念_:(´ཀ`」 ∠):
お話は面白かったのですが、誤字・脱字・誤変換などが多々あり「んん?」と読み返して脳内変換で読みすすめまた。
魅了を解くのは会ってちょっと触れるだけなのに何で1日一人?
全員一気にやってしまわないの?とモヤモヤ。日にちがかかれば聖女にバレるだろ思ってました。
無自覚の力でシルフィアも疲れた感じもないし、クラウスも男性と会うことに神経質になってるのに1日で全て解除しようとは思わなかったんだー。と。
貞操観念も他の女性がほぼ出てこないので分からないですが、初体験が連れ込み宿みたいな宿で三時間て。無いわー。
次の日も同じ宿で三時間。マジで無いわ。
変換ミスがかなりあります。
せっかく楽しく拝読させていただいているのにお話の世界から弾き出されたような感じになって非常に残念です。
私もたいていは自動的にスルーしてしまえる方なのですが言葉の部分的(一文字だけ)重複などあって意味などで引っかかったりしてしまって残念です。
誤字誤用は不治の病とは言いますが少し確認いただけるとありがたいと思います。
楽しいお話なのにとてももったいなく損なさっている気がします。
失礼申しあげすみません。