41 / 49
六章(4)急展開した事件と、二人の『聖女』
しおりを挟む
ただのお遊びで済まないような、大人の女性だと考えつかないような、今以上にとんでもないことを考えそうな――。
「すでに捜索はかけてあるが、ここに集まったのは次代国王を支える優秀な者たちだ。君たちにも、今すぐレイニア嬢の捜索に加わって欲しい」
アードリューはもう『聖女』とは言わなかった。弟の心境を案じてのことだろう。
クラウスたちが彼の目を見て了承を答えた。
「それからシルフィア嬢、君にはしばらく私と共に避難してもらいたい」
「えっ、私ですか……?」
「誰が自分の魅了を解除してしまえるのか、もしかしたらレイニア嬢が探す可能性もある。君に何かあれば聖女の魔法は永遠に解けない」
「少し彼の別荘でゆっくりしてもらうだけだよ」
安心して、とミュゼスター公が笑いかけてきた。
「先にアルベリオ殿下たちとも話したが、魔法が使えないアードリュー殿下にも念のため隠れてもらうことにした。彼が聖女の魔法にかけられてしまったとあれば、今後の私の計画が崩れることになりかねない」
シルフィアはハッとした。
「……聖女様を、裁くのですね?」
「ああ、罰は平等に。それに君を巻き込んだ手前、危険になると分かって対策も取らないわけにはいかないからね。白騎士にもそう約束して協力に了承してもらっているし」
「えっ」
クラウスを素早く見ると、彼が切実な表情で微笑みを浮かべる。
「アードリュー殿下のところで避難させてもらえるのなら、俺も安心だ。彼のところの護衛部隊には一流の魔法使い部隊も揃っている」
どうして反対しないの、第一王子と一緒に行くことになるのに。
まさかこれからすぐ離れ離れになるとは思っていなかった。
クラウスも同じタイミングで話を聞いたはずなのに、彼はすべて受け入れて騎士として務めを果たそうとしている。
離れたくない、ここにいさせて、と思う。
「でもっ」
「君が大事なんだ、シルフィア。どうか安全なところにいてくれ」
身を乗り出したシルフィアを押し留めるように、クラウスが肩を掴んだ。
「もし聖女が君に何かしたとあったら、……俺はきちんと罪を償わせられるか分からない」
彼がシルフィアの左手を取って、指輪に唇を押し当てた。
「クラウス……」
バミュロが小さく口笛を吹いた。場の状況を見守っているバクザが、見慣れない様子でそろりと視線を逃がす。
その唇の熱に、シルフィアはクラウスの想いが強く伝わってきた。
彼も平気ではないのだ。彼女のためを想ってここで一度離れようとしている。
クラウスは聖女だろうと剣で斬ると言っているのだ。それだけ、シルフィアのことを大切にしてくれている。
(どれくらい避難していなければいけないの?)
シルフィアは魂が半分に切り裂かれる痛みを覚えていた。
でも、覚悟を決めて指輪に愛を口づけまでした騎士様の想いを、彼女が無碍にしてしまうわけにはいかない。
「……気をつけてくださいね」
「もちろんだ。俺は、君と結婚するのだから」
彼に優しい瞳で見つめ返された。シルフィアは喉元まで『嫌、離れたくない』という言葉が込み上げて胸を締めつけられた。
涙腺が潤んで、たまらずクラウスを抱きしめる。
バクザが涙を誘われて鼻をこすりながら、言う。
「大丈夫だ、シルフィア嬢。この前の借りは返す。何かあれば俺も召喚師団特務隊長として、魔法で白騎士を支えてやる」
彼の頼もしい言葉に、シルフィアは涙目で微笑み返した。
あとはミュゼスター公の方で話すことになり、シルフィアはアードリューと共に執務室を出た。そして、あとで迎えに行くと告げた彼とそこでいったん別れた。
◇∞◇∞◇
屋敷に戻ったら大変な騒ぎになった。『娘の身の安全のため』と言われて両親も弟も動揺していたが、そんな時間もないと言わんばかりに騎士たちが淡々と荷造りをした。
安全のため、どこへ向かうのかは教えられない。
メイドの同行も許されないとのことで、リーシェも心配した。
「荷造りだけはしっかりさせていただきますからっ。あ、それから動きやすい靴にしましょう!」
(ごんめなさい、リーシェ)
詳細は何も話せないのに、身支度まで整える彼女に涙が出そうになる。
どこかへ行く時はいつだって一緒だった。結婚する際には、ついていくとまで言ってくれた大切なメイドだ。
胸が不安に鼓動し続けているのを感じていた。
リーシェに相談したくてたまらない。
(――行きたく、ない)
胸にある苦しい感じは、『本当にこのままクラウスにすべて任せて自分だけ退場してしまっていいのか』という迷いだった。
(ミュゼスター公様に考えがあるのなら、私が邪魔してはいけない……第一王子に魔法がかけられてしまうことを絶対に起こしてはいけないのは分かってる、でも……)
二人の秘密の活動をここであっさり終えてしまっていいのか。
目撃情報を探られたら、レイニアはシルフィアに辿り着いてしまうだろう。だから念のため自分は屋敷から移動する。
そう頭で分かっていても、心が納得できずざわついている。
気が進まない。足が、重い。
ほんの少し前まで、愛し合って温もりを感じていた人。その人を自分はここへ置いていくのか。
考えるだけでずぐりと胸が苦しくなる。
愛ゆえに、こんなにも離れがたいのだろうか。
(私のただの我儘? だとしたらリーシェに『行かない』なんて言えない……)
ほどなくして、シルフィアを迎えに王家の馬車が到着した。
玄関ホールでアードリューを出迎えた家族は、緊張気味に挨拶をしていた。
大神殿が絡んでいるので簡単には口にできないことを、アードリューも申し訳なさそうに思っているみたいだった。
護衛つきの馬車は、アードリューとシルフィアを乗せると、馬の蹄と車輪の音を響かせて王都離れるようにどんどん道を進んだ。
車窓のカーテンの隙間から流れていく風景が、馬車の速さを物語っていた。
じっとしていても事態が進んでいくことに焦らされ、胸でぐるぐると騒ぐ想いと、感情の整理がつかず苦しい。
切羽差詰まったようない表情を、アードリューが気づいた。
「すまない、急ぎになってしまったな」
「いえ、殿下は何も」
シルフィアは顔を彼の方へ向け、笑顔を作ってみせた。
(モブの私が、まさか畏れ多くも第一王子殿下と一緒に行動することになるなんて……)
こうも原作と違うと、未来が見えないことへの不安が大きい。
いったい主人公のレイニアは、最後のハーレム要員を連れてどこへ行ってしまったのか。
(私が離れていいの?)
クラウスのそばにいないと、残っていないと、そう急かされるような不安が胸でどくどくと鼓動を打ち続けている。
シルフィアがいても何もできないのは分かってる。
でも、クラウスが心配してくれたのと同じだ。だからこんなに胸がざわつくのか。
(もし、彼の方にこそ危険があったら――)
考えがうまくまとまらない。急すぎて、現実に追いつかず思考疲れを感じた。
(いえ、日中にした〝運動〟のせいね)
そう考えた時、シルフィアはハタと気づく。
(あれ? でも私、屋敷でも問題なく支度に奔走していたわよね?)
普通、あれだけの行為をしたのなら、先日まで処女だったシルフィアには厳しいものがあると思うのだ。
それなのに、普通に動けている。
転生者の特典である【聖女の浄化の力】が関わっていたりするのだろうか。
「すでに捜索はかけてあるが、ここに集まったのは次代国王を支える優秀な者たちだ。君たちにも、今すぐレイニア嬢の捜索に加わって欲しい」
アードリューはもう『聖女』とは言わなかった。弟の心境を案じてのことだろう。
クラウスたちが彼の目を見て了承を答えた。
「それからシルフィア嬢、君にはしばらく私と共に避難してもらいたい」
「えっ、私ですか……?」
「誰が自分の魅了を解除してしまえるのか、もしかしたらレイニア嬢が探す可能性もある。君に何かあれば聖女の魔法は永遠に解けない」
「少し彼の別荘でゆっくりしてもらうだけだよ」
安心して、とミュゼスター公が笑いかけてきた。
「先にアルベリオ殿下たちとも話したが、魔法が使えないアードリュー殿下にも念のため隠れてもらうことにした。彼が聖女の魔法にかけられてしまったとあれば、今後の私の計画が崩れることになりかねない」
シルフィアはハッとした。
「……聖女様を、裁くのですね?」
「ああ、罰は平等に。それに君を巻き込んだ手前、危険になると分かって対策も取らないわけにはいかないからね。白騎士にもそう約束して協力に了承してもらっているし」
「えっ」
クラウスを素早く見ると、彼が切実な表情で微笑みを浮かべる。
「アードリュー殿下のところで避難させてもらえるのなら、俺も安心だ。彼のところの護衛部隊には一流の魔法使い部隊も揃っている」
どうして反対しないの、第一王子と一緒に行くことになるのに。
まさかこれからすぐ離れ離れになるとは思っていなかった。
クラウスも同じタイミングで話を聞いたはずなのに、彼はすべて受け入れて騎士として務めを果たそうとしている。
離れたくない、ここにいさせて、と思う。
「でもっ」
「君が大事なんだ、シルフィア。どうか安全なところにいてくれ」
身を乗り出したシルフィアを押し留めるように、クラウスが肩を掴んだ。
「もし聖女が君に何かしたとあったら、……俺はきちんと罪を償わせられるか分からない」
彼がシルフィアの左手を取って、指輪に唇を押し当てた。
「クラウス……」
バミュロが小さく口笛を吹いた。場の状況を見守っているバクザが、見慣れない様子でそろりと視線を逃がす。
その唇の熱に、シルフィアはクラウスの想いが強く伝わってきた。
彼も平気ではないのだ。彼女のためを想ってここで一度離れようとしている。
クラウスは聖女だろうと剣で斬ると言っているのだ。それだけ、シルフィアのことを大切にしてくれている。
(どれくらい避難していなければいけないの?)
シルフィアは魂が半分に切り裂かれる痛みを覚えていた。
でも、覚悟を決めて指輪に愛を口づけまでした騎士様の想いを、彼女が無碍にしてしまうわけにはいかない。
「……気をつけてくださいね」
「もちろんだ。俺は、君と結婚するのだから」
彼に優しい瞳で見つめ返された。シルフィアは喉元まで『嫌、離れたくない』という言葉が込み上げて胸を締めつけられた。
涙腺が潤んで、たまらずクラウスを抱きしめる。
バクザが涙を誘われて鼻をこすりながら、言う。
「大丈夫だ、シルフィア嬢。この前の借りは返す。何かあれば俺も召喚師団特務隊長として、魔法で白騎士を支えてやる」
彼の頼もしい言葉に、シルフィアは涙目で微笑み返した。
あとはミュゼスター公の方で話すことになり、シルフィアはアードリューと共に執務室を出た。そして、あとで迎えに行くと告げた彼とそこでいったん別れた。
◇∞◇∞◇
屋敷に戻ったら大変な騒ぎになった。『娘の身の安全のため』と言われて両親も弟も動揺していたが、そんな時間もないと言わんばかりに騎士たちが淡々と荷造りをした。
安全のため、どこへ向かうのかは教えられない。
メイドの同行も許されないとのことで、リーシェも心配した。
「荷造りだけはしっかりさせていただきますからっ。あ、それから動きやすい靴にしましょう!」
(ごんめなさい、リーシェ)
詳細は何も話せないのに、身支度まで整える彼女に涙が出そうになる。
どこかへ行く時はいつだって一緒だった。結婚する際には、ついていくとまで言ってくれた大切なメイドだ。
胸が不安に鼓動し続けているのを感じていた。
リーシェに相談したくてたまらない。
(――行きたく、ない)
胸にある苦しい感じは、『本当にこのままクラウスにすべて任せて自分だけ退場してしまっていいのか』という迷いだった。
(ミュゼスター公様に考えがあるのなら、私が邪魔してはいけない……第一王子に魔法がかけられてしまうことを絶対に起こしてはいけないのは分かってる、でも……)
二人の秘密の活動をここであっさり終えてしまっていいのか。
目撃情報を探られたら、レイニアはシルフィアに辿り着いてしまうだろう。だから念のため自分は屋敷から移動する。
そう頭で分かっていても、心が納得できずざわついている。
気が進まない。足が、重い。
ほんの少し前まで、愛し合って温もりを感じていた人。その人を自分はここへ置いていくのか。
考えるだけでずぐりと胸が苦しくなる。
愛ゆえに、こんなにも離れがたいのだろうか。
(私のただの我儘? だとしたらリーシェに『行かない』なんて言えない……)
ほどなくして、シルフィアを迎えに王家の馬車が到着した。
玄関ホールでアードリューを出迎えた家族は、緊張気味に挨拶をしていた。
大神殿が絡んでいるので簡単には口にできないことを、アードリューも申し訳なさそうに思っているみたいだった。
護衛つきの馬車は、アードリューとシルフィアを乗せると、馬の蹄と車輪の音を響かせて王都離れるようにどんどん道を進んだ。
車窓のカーテンの隙間から流れていく風景が、馬車の速さを物語っていた。
じっとしていても事態が進んでいくことに焦らされ、胸でぐるぐると騒ぐ想いと、感情の整理がつかず苦しい。
切羽差詰まったようない表情を、アードリューが気づいた。
「すまない、急ぎになってしまったな」
「いえ、殿下は何も」
シルフィアは顔を彼の方へ向け、笑顔を作ってみせた。
(モブの私が、まさか畏れ多くも第一王子殿下と一緒に行動することになるなんて……)
こうも原作と違うと、未来が見えないことへの不安が大きい。
いったい主人公のレイニアは、最後のハーレム要員を連れてどこへ行ってしまったのか。
(私が離れていいの?)
クラウスのそばにいないと、残っていないと、そう急かされるような不安が胸でどくどくと鼓動を打ち続けている。
シルフィアがいても何もできないのは分かってる。
でも、クラウスが心配してくれたのと同じだ。だからこんなに胸がざわつくのか。
(もし、彼の方にこそ危険があったら――)
考えがうまくまとまらない。急すぎて、現実に追いつかず思考疲れを感じた。
(いえ、日中にした〝運動〟のせいね)
そう考えた時、シルフィアはハタと気づく。
(あれ? でも私、屋敷でも問題なく支度に奔走していたわよね?)
普通、あれだけの行為をしたのなら、先日まで処女だったシルフィアには厳しいものがあると思うのだ。
それなのに、普通に動けている。
転生者の特典である【聖女の浄化の力】が関わっていたりするのだろうか。
1,628
お気に入りに追加
4,544
あなたにおすすめの小説
記憶を失くした彼女の手紙 消えてしまった完璧な令嬢と、王子の遅すぎた後悔の話
甘糖むい
恋愛
婚約者であるシェルニア公爵令嬢が記憶喪失となった。
王子はひっそりと喜んだ。これで愛するクロエ男爵令嬢と堂々と結婚できると。
その時、王子の元に一通の手紙が届いた。
そこに書かれていたのは3つの願いと1つの真実。
王子は絶望感に苛まれ後悔をする。
私が死んで満足ですか?
マチバリ
恋愛
王太子に婚約破棄を告げられた伯爵令嬢ロロナが死んだ。
ある者は面倒な婚約破棄の手続きをせずに済んだと安堵し、ある者はずっと欲しかった物が手に入ると喜んだ。
全てが上手くおさまると思っていた彼らだったが、ロロナの死が与えた影響はあまりに大きかった。
書籍化にともない本編を引き下げいたしました
初夜に大暴言を吐かれた伯爵夫人は、微笑みと共に我が道を行く ―旦那様、今更擦り寄られても困ります―
望月 或
恋愛
「お前の噂を聞いたぞ。毎夜町に出て男を求め、毎回違う男と朝までふしだらな行為に明け暮れているそうだな? その上糸目を付けず服や装飾品を買い漁り、多大な借金を背負っているとか……。そんな醜悪な女が俺の妻だとは非常に不愉快極まりない! 今後俺に話し掛けるな! 俺に一切関与するな! 同じ空気を吸ってるだけでとんでもなく不快だ……!!」
【王命】で決められた婚姻をし、ハイド・ランジニカ伯爵とオリービア・フレイグラント子爵令嬢の初夜は、彼のその暴言で始まった。
そして、それに返したオリービアの一言は、
「あらあら、まぁ」
の六文字だった。
屋敷に住まわせている、ハイドの愛人と噂されるユーカリや、その取巻きの使用人達の嫌がらせも何のその、オリービアは微笑みを絶やさず自分の道を突き進んでいく。
ユーカリだけを信じ心酔していたハイドだったが、オリービアが屋敷に来てから徐々に変化が表れ始めて……
※作者独自の世界観満載です。違和感を感じたら、「あぁ、こういう世界なんだな」と思って頂けたら有難いです……。
白い結婚三年目。つまり離縁できるまで、あと七日ですわ旦那様。
あさぎかな@電子書籍二作目発売中
恋愛
異世界に転生したフランカは公爵夫人として暮らしてきたが、前世から叶えたい夢があった。パティシエールになる。その夢を叶えようと夫である王国財務総括大臣ドミニクに相談するも答えはノー。夫婦らしい交流も、信頼もない中、三年の月日が近づき──フランカは賭に出る。白い結婚三年目で離縁できる条件を満たしていると迫り、夢を叶えられないのなら離縁すると宣言。そこから公爵家一同でフランカに考え直すように動き、ドミニクと話し合いの機会を得るのだがこの夫、山のように隠し事はあった。
無言で睨む夫だが、心の中は──。
【詰んだああああああああああ! もうチェックメイトじゃないか!? 情状酌量の余地はないと!? ああ、どうにかして侍女の準備を阻まなければ! いやそれでは根本的な解決にならない! だいたいなぜ後妻? そんな者はいないのに……。ど、どどどどどうしよう。いなくなるって聞いただけで悲しい。死にたい……うう】
4万文字ぐらいの中編になります。
※小説なろう、エブリスタに記載してます
愛された側妃と、愛されなかった正妃
編端みどり
恋愛
隣国から嫁いだ正妃は、夫に全く相手にされない。
夫が愛しているのは、美人で妖艶な側妃だけ。
連れて来た使用人はいつの間にか入れ替えられ、味方がいなくなり、全てを諦めていた正妃は、ある日側妃に子が産まれたと知った。自分の子として育てろと無茶振りをした国王と違い、産まれたばかりの赤ん坊は可愛らしかった。
正妃は、子育てを通じて強く逞しくなり、夫を切り捨てると決めた。
※カクヨムさんにも掲載中
※ 『※』があるところは、血の流れるシーンがあります
※センシティブな表現があります。血縁を重視している世界観のためです。このような考え方を肯定するものではありません。不快な表現があればご指摘下さい。
婚約者から婚約破棄をされて喜んだのに、どうも様子がおかしい
棗
恋愛
婚約者には初恋の人がいる。
王太子リエトの婚約者ベルティーナ=アンナローロ公爵令嬢は、呼び出された先で婚約破棄を告げられた。婚約者の隣には、家族や婚約者が常に可愛いと口にする従妹がいて。次の婚約者は従妹になると。
待ちに待った婚約破棄を喜んでいると思われる訳にもいかず、冷静に、でも笑顔は忘れずに二人の幸せを願ってあっさりと従者と部屋を出た。
婚約破棄をされた件で父に勘当されるか、何処かの貴族の後妻にされるか待っていても一向に婚約破棄の話をされない。また、婚約破棄をしたのに何故か王太子から呼び出しの声が掛かる。
従者を連れてさっさと家を出たいべルティーナと従者のせいで拗らせまくったリエトの話。
※なろうさんにも公開しています。
※短編→長編に変更しました(2023.7.19)
王子妃教育に疲れたので幼馴染の王子との婚約解消をしました
さこの
恋愛
新年のパーティーで婚約破棄?の話が出る。
王子妃教育にも疲れてきていたので、婚約の解消を望むミレイユ
頑張っていても落第令嬢と呼ばれるのにも疲れた。
ゆるい設定です
5年も苦しんだのだから、もうスッキリ幸せになってもいいですよね?
gacchi
恋愛
13歳の学園入学時から5年、第一王子と婚約しているミレーヌは王子妃教育に疲れていた。好きでもない王子のために苦労する意味ってあるんでしょうか。
そんなミレーヌに王子は新しい恋人を連れて
「婚約解消してくれる?優しいミレーヌなら許してくれるよね?」
もう私、こんな婚約者忘れてスッキリ幸せになってもいいですよね?
3/5 1章完結しました。おまけの後、2章になります。
4/4 完結しました。奨励賞受賞ありがとうございました。
1章が書籍になりました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる