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五章(5)モブに転生した令嬢は、真実と愛を見つける

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 そうやってしばしじっとして、一つになった瞬間をお互いが大切に感じ合っていた。

 そこにも胸が熱くなり、シルフィアは目の前の人が愛おしくてたまらない。

「もっと聞かせて、シルフィア」
「好きです、あなたが好き、愛おしくて――あっ」

 クラウスが太腿を押して開かせ、自身を押してはゆっくりと引き始めた。

「俺も、愛してる」

 子宮口に彼がくるたび、じんっと起こる熱に身体がふるっと震える。それは徐々に中を心地よく揺らしていく。

「ン……あっ……あぁっ……」

 きつさは、室内に上がりだした水音と共に後退していった。

(気持ち、いい――……)

 とちゅっ、と強く子宮口を突かれた際には、愉悦で頭の芯が甘く痺れた。

「はぁっ、ん……」
「ああ、たまらない声だ。中もいいようにうねってきた」

 彼がのしかかってシルフィアの首筋の汗を舐めた。乳房を揉みながら、ぐい、ぐいっと強弱をつけながら腰を振りだす。

 ぎし、ぎし、とベッドを揺らす振動に声が出て止まらない。

「あんっ、あ、あぁ……っ」
「気持ちいい?」
「ン……っ、気持ち、いいっ……あん、んっ」

 口に出すと、それが内側まで伝わるみたいにますます官能を引き起こした。彼が抱きしめてぱちゅんっと突くと、膣奥に腰が砕けそうな愉悦が起こった。

「ああぁっ」

 快感が頭の奥で弾けて、抱いている彼の腕にしがって身悶えした。

「よかった。なら、もうよさそうだ」

 何が、とは尋ねられなかった。彼がシルフィアの尻が浮くほど腰を押し込み、ベッドに両手をついて大きく前後に振り始めたのだ。

「あんっ、んっ、ああ、あぁっ」

 一突きごとに全身が彼に揺らされる感覚があった。奥に彼自身の熱で突き上げられるたびに身体の芯が幸福感で甘くとけろそうになる。

「俺で感じている君がっ、たまらなくいいっ。シルフィア、シルフィアっ」

 クラウスが律動を早める。

 シルフィアは今、過ごしたどんな時間よりも深く彼と繋がっているのを感じた。

 二人の行為の卑猥な水音がする。ベッドの揺れは止まらない。

「あんっ、あっ、ああっ、クラウスっ、気持ちいいっ」

 彼が喜ぶと思ったら、シルフィアは感じていることを惜しみなく伝えることができた。

 もっと、もっと感じたい。身体の『気持ちいい』を感じるままに脚を開き、出し入れする彼を受け入れて腰をくねらせる。

「ぐっ、シルフィア、その動きはまずい……っ」

 クラウスが呻きをもらした。一瞬。彼の腰が離れるのを感じて、シルフィアは咄嗟に両腕と足を彼の身体に絡めていた。

「だめだシルフィア、このままだと君の中に出してしまう、だから――」
「やっ、そこにいて、離れたら嫌なのっ」

 これまでになく大きな快感が迫っている。怖いほど高みに押し上げられていく感覚に、彼女はクラウスをぎゅっと抱きしめた。

 彼が押し込んだところで、ぴたりと止まる。

「お願い、最後までぎゅっとしていて」
「シルフィア――」
「この前にみたにい外に出すのも、嫌。中に、して、クラウスを感じたい」
「――え」

 果てかけた感覚が遠のく切なさに胎内が震えた。

 シルフィアは、はくはくと喘ぎながら『動いて』と腰を揺らして彼にねだる。

 クラウスが、ベッドシーツをぐっと握った。

「君は……どうしてそうっ、可愛いことばかり!」

 直後、彼が片腕をシルフィアの腰に回して引き寄せ、根本まで深く突き入れた。

「あぁああっ!」

 ぞくぞくっと背が甘く痺れていると、彼が片足を引き上げて蜜壺を激しく穿った。

 愛液が滴った肌がぶつかる音を立てている。彼はシルフィアの奥を狙って何度も強く突き上げてきた。

「あっあっ、あんっ、ああっ」

 出入りする彼の欲望が中でますます大きくなるのを感じた。

 大きな幸福感の予感に、気持ちよさが思考を塗り潰す。

「好きっ、クラウス好きっ、あん、んぅっ、一緒がいいっ、一緒に……!」

 シルフィアはぞくぞくっと快感に身をくねらせながら嬌声を上げた。彼との行為の尊さに夢中だった。

「君はっ、可愛すぎるだろうっ」

 なぜか叱るみたいな声でそう言われた。

「ああ、分かってる。今度は『一緒』だ」

 彼が膝立ちになってシルフィアの尻を両手で抱えた。そうすると花芯までぱちゅっぱちゅっと振動を感じ、恐ろしいほどの快感が襲い掛かってくる。

「あっあっ、いいっ、もうきちゃ……っ――あっ!」

 強烈な愉悦が膣奥で弾け、全身に甘美な快感が広がった。

 突き上げ続けてくる彼の振動を全身に感じながら、シルフィアは呼吸を止めて、背を弓にして足の指にぎゅぅっと力を入れた。

 するとクラウスが短く呻き、ぶるっと背を震わせた。

 中で熱いものがほしばしる。シルフィアは先日感じた彼の白濁を想像して、それがどくどくと注がれる感覚にふるっと腹を揺らした。

「あぁ……あ、……はぁっ、ん……」

 満たされていくのを感じた。

 互いの乱れた呼吸を聞きながら、しばらく幸せな余韻の心地に浸って動けなかった。

 シルフィアの腰がくったりとベッドに沈むと、ようやくクラウスも緊張を解いて追うように倒れ込んでくる。

「あん……」

 ぴたりと身体を密着させた彼の腰が、浅く動かされる。

 残りもすべて注ぐように、くちゅくちゅとしつこく動かされるのが、気持ちいい。

「素晴らしかった、シルフィア」

 顔に少しかかった髪をそばに撫でてよけ、クラウスが汗ばんだ顔に口づける。

「愛してる。君を今日俺のものにできた、嬉しくてたまらない」

 声はひどく満足げだった。キスは一つかと思いきや、頭を撫でながらどんどんされた。

 それだけ嬉しいのだろう。シルフィアも自然と笑みが浮かんだ。

「私も、あたなを愛しています」

 好き、よりも口に出すのは恥ずかしいが今は言えた。今二人は、心から本当の意味で結ばれたからだろう。

 見つめ合うと、気恥しさと幸せな気持ちでつい笑顔になった。

「しばらく、こうしてゆっくりしていよう」

 彼が抱きしめ、横向きになる。

 シルフィアは中にいる彼が、まだ元気で大きなことが少し気になっていた。

(普通一回で……あれ? 彼は一回で落ち着かない人……?)

 つい気を引かれたら、彼がはぐらかすみたいに抱きしめて頭を撫でる。

 あやされていると、自然と安心感に包まれてシルフィアも彼をに抱きつき、そうしてしばらく満たされた疲労感の中で彼と休んだ。
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