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二章(6)白騎士様が「挽回のチャンスを」とすがってくる
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クラウスがきょとんとして首を傾げる。その「ん?」という愛想笑いもまた、今は騎士ではなく一人の美しい貴族だ。
昔からずっと一緒にいたのになんだか気恥しさが込み上げて、なんでもないとはぐらかした。
ワイングラスで彼と乾杯した。クラウスが係りの者を呼び、つまみをメニュー表から選んで注文する。
それから間もなく、館内の明かりが舞台のみとなった。
司会者の進行と共に、高価な品々が舞台へと一つずつ出されて披露が始まった。
人々はワインを飲みながら解説に耳を傾け、時々うっとりと溜息をもらす。
(…………どうしよう。正直、何が面白いのか分からないわ……)
一人のレディとして社交に出るため教えられたものの、前世の庶民感覚が尾を引いて、楽しみ方がピンとこない。
クラウスは展示物を見て歴史やその背景などを話してくれる。
ガリ勉だったのはシルフィアの方なのに、彼の方がそっち方面の知識まであることには舌を巻いた。
彼の話は断然面白かった。楽しませようとしてくれているのはひしひしと感じているし、つまらないなんて受け取られてはいけない。打つ相槌が少ないのを誤魔化すためワインとつまみを口にする。
「少しペースが早いみたいだけど、大丈夫?」
酔わないようにと意識していたのだが、グラスの中がもう半分になっていて驚く。
「えっと、どう、かしら……」
意識したら頭がぐらぐらしてくる気がした。熱い血液が一気に循環する久しぶりの感覚からしても短い時間の中で飲み過ぎた。
「そこの君、水ももらえるか」
クラウスが肘置きに手をかけ、長い上体を傾けて通路を覗く。
「はい、すぐに」
どうやら通路には係りの者が控えていたようだ。答えてきた男性が一度引っ込み、ほんの少しで水と果実入り両方のグラスを持ってきた。
「気が利くね。ありがとう」
彼は「いえ」と言って、すぐ個室席の壁の向こうへと見えなくなる。
「さ、好きな方をどうぞ」
「じゃあ果実入りの方を……ありがとうございます」
伸ばした手が頼りなかったのだろう。クラウスが肩を支えて、そのグラスを丁寧にシルフィアへ持たせてくれた。
そう酔っていませんように、一時的でありますうにと祈りながら、果実の風味が溶け込んだ水を分けてこくこくと喉に流し込む。クラウスの先程の慣れた対応に胸の鼓動が強まっているのを感じたが、アルコールのせいだろうと自分に言い聞かせた。
ふと、会場の女性たちの「素敵」「なんて美しい」という声が上がる。
なんだろうと思って見てみると、舞台にあったのはダイヤをたっぷりとまとったネックレスだ。
(……重そうねぇ)
少し気分も落ち着いたシルフィアは、胃に何か入れた方がいいと思って切られたチーズをもそもそと口に運ぶ。
「もしかして、あまり興味がなかった?」
進行役の解説が続く中、不意にこそっと囁きかけられて心臓が止まりかけた。
「あ、あの、違うのっ、つまらないわけではないのよ。ただ、……その、高価な物にあまり興味がないだけで……」
じーっと見つめられて、嘘を吐くのが申し訳なくなって白状した。
彼が目を覆うように手へ顔をあてて小さく息をもらした。
「そうか。すまない……宝石とかそういうものは好まないんだな……」
「ご、ごめんなさい、でもこういうデートを企画してくれたことは嬉しいです」
どうにか励まそうとしたが、クラウスがずーんっと沈む。
「……好みを探るどころか、俺は君が宝石に魅力を持っていなかったとも知らなかったなんてだめだめな婚約者だったんだな……過去に戻って俺を叱り飛ばしたい……」
もしかしてこれは、これまでの交際を反省している感じだろうか。
(でも、彼は主人公に惚れているはずだから――)
シルフィアは困惑した。とすると、彼が『聖女に恋をしていない』という話は事実だったりするのか。
けれど早いとはいえ、ゲーム通りハーレムエンドを迎えた。
この世界では常識的ではないそれが叶ってしまったのだから、ゲームのシナリオは運命のはずで――。
「すまないシルフィア、君は楽しめていないんだよな」
しまった、無言でいてしまったらしい。懺悔でもするみたいにクラウスが自身の両手を見つめて、反省して震えている姿は痛々しい。
「私、楽しめていますっ、それは本当ですっ」
「……本当か? 俺は、余計なことをしたわけでは」
「ないですっ、こんなに素敵なデートを本当にありがとうございます。とても素敵な場だと思いますし、楽しいです。だから元気を出してください」
やりとりする声が少し大きかったのか、気になった様子で通路から係りの男たちが覗き込んできていた。
彼らは年下のシルフィアに肩を撫でられているクラウスを見て、途端に微笑ましい顔をして『よかったな』という目をクラウスに向け、頭をそっと引っ込めていく。
(み、見られても全然気にしてない……)
悲壮感を漂わせてじっと見つめてくるクラウスに、彼は本当にあの白騎士なのかとシルフィアは動揺する。
彼は、滅多に動じない印象だった。
ゲームで知っている通り超のつく堅物で、誰もが冷静沈着な美丈夫だとうっとりした。
――のだけれど、今は失敗に震えて涙目になったわんこみたいに見える。
「えぇと、続き、見てもいいですか?」
ひとまず気つけにと思ってクラウスにワインを持たせ、信じていないらしい彼に追って『楽しいから舞台を見てもいいか』という素振りを装った。
だが、元気が回復するどころか彼はさらにしゅんっと沈んだ。
「すまない、邪魔までした……もちろんだ……」
声をかけても彼はどんどん落ち込んでいく気がした。
このままシルフィアが見ていたら余計に落ち込んでしまいそうだ。
なので後ろ髪を引かれつつ舞台を見ることにした。酔いはすっかり醒めてくれていた。
(どうしよう……年上なのになんだか可愛いと思ってしまうわ)
どうしてか『面倒臭い』という気持ちは一切湧いてこなかった。むしろ口元が緩みそうになるのを意識してこらえたほどだ。
彼の人間味に触れて、嬉しいと感じている。
これまで自分の中にあり続けていた彼との年齢差の意識が、ぐっと縮まった気がした。
(そんなこと気にするなんて、とここで笑ってしまったらだめよ。クラウスは真剣にお落ち込んでいるみたいだし)
それも、シルフィアのことを考えて、だ。
そう考えたら胸から聞こえてくるどきどきが大きくなった。クラウスに聞こえないか心配になった時――。
「あっ」
司会者の声に舞台へ全意識を惹かれた。休憩を挟むように訪れたのは、昔の貴重な詩を読む時間だった。
有名な役者たちが拍手と共に舞台へ迎えられる。大変貴重な五冊の詩集について司会者が解説するのを聞いて、シルフィアの胸に薔薇が咲き誇った。
役者が白い手袋をつけて五脚の椅子に腰かけた。古書が乗った台を係りの者がそれぞれの役者の前へと移動し、そして朗読の時間が始まる。
それはシルフィアが期待して待っていた通りの素晴らしい時間だった。
こんなに素敵な声で、素晴らしい詩を聞けるなんて耳が幸福すぎた。彼女はうっとりとして聞き入る。
「驚いたな」
役者たちが揃って頭を下げて拍手が起こったタイミングで、邪魔しないよう待ってくれていたのか、クラウスが覗き込んできた。
「どうされました?」
「あれは博識か、一部の紳士の楽しみだと認識していたが」
「女性たちも楽しんでいらしたでしょう?」
「彼女たちは純粋に男優役者のファンなのだと思う。けれど君は、詩に聞き惚れていた」
指摘されてなんだか恥ずかしくなる。
そんなにじっくり観察されていたのだろうか。それに気づかなかったなんて、レディとしてどうなのだろうとシルフィアは頬が熱を持ち、視線を落とした。
昔からずっと一緒にいたのになんだか気恥しさが込み上げて、なんでもないとはぐらかした。
ワイングラスで彼と乾杯した。クラウスが係りの者を呼び、つまみをメニュー表から選んで注文する。
それから間もなく、館内の明かりが舞台のみとなった。
司会者の進行と共に、高価な品々が舞台へと一つずつ出されて披露が始まった。
人々はワインを飲みながら解説に耳を傾け、時々うっとりと溜息をもらす。
(…………どうしよう。正直、何が面白いのか分からないわ……)
一人のレディとして社交に出るため教えられたものの、前世の庶民感覚が尾を引いて、楽しみ方がピンとこない。
クラウスは展示物を見て歴史やその背景などを話してくれる。
ガリ勉だったのはシルフィアの方なのに、彼の方がそっち方面の知識まであることには舌を巻いた。
彼の話は断然面白かった。楽しませようとしてくれているのはひしひしと感じているし、つまらないなんて受け取られてはいけない。打つ相槌が少ないのを誤魔化すためワインとつまみを口にする。
「少しペースが早いみたいだけど、大丈夫?」
酔わないようにと意識していたのだが、グラスの中がもう半分になっていて驚く。
「えっと、どう、かしら……」
意識したら頭がぐらぐらしてくる気がした。熱い血液が一気に循環する久しぶりの感覚からしても短い時間の中で飲み過ぎた。
「そこの君、水ももらえるか」
クラウスが肘置きに手をかけ、長い上体を傾けて通路を覗く。
「はい、すぐに」
どうやら通路には係りの者が控えていたようだ。答えてきた男性が一度引っ込み、ほんの少しで水と果実入り両方のグラスを持ってきた。
「気が利くね。ありがとう」
彼は「いえ」と言って、すぐ個室席の壁の向こうへと見えなくなる。
「さ、好きな方をどうぞ」
「じゃあ果実入りの方を……ありがとうございます」
伸ばした手が頼りなかったのだろう。クラウスが肩を支えて、そのグラスを丁寧にシルフィアへ持たせてくれた。
そう酔っていませんように、一時的でありますうにと祈りながら、果実の風味が溶け込んだ水を分けてこくこくと喉に流し込む。クラウスの先程の慣れた対応に胸の鼓動が強まっているのを感じたが、アルコールのせいだろうと自分に言い聞かせた。
ふと、会場の女性たちの「素敵」「なんて美しい」という声が上がる。
なんだろうと思って見てみると、舞台にあったのはダイヤをたっぷりとまとったネックレスだ。
(……重そうねぇ)
少し気分も落ち着いたシルフィアは、胃に何か入れた方がいいと思って切られたチーズをもそもそと口に運ぶ。
「もしかして、あまり興味がなかった?」
進行役の解説が続く中、不意にこそっと囁きかけられて心臓が止まりかけた。
「あ、あの、違うのっ、つまらないわけではないのよ。ただ、……その、高価な物にあまり興味がないだけで……」
じーっと見つめられて、嘘を吐くのが申し訳なくなって白状した。
彼が目を覆うように手へ顔をあてて小さく息をもらした。
「そうか。すまない……宝石とかそういうものは好まないんだな……」
「ご、ごめんなさい、でもこういうデートを企画してくれたことは嬉しいです」
どうにか励まそうとしたが、クラウスがずーんっと沈む。
「……好みを探るどころか、俺は君が宝石に魅力を持っていなかったとも知らなかったなんてだめだめな婚約者だったんだな……過去に戻って俺を叱り飛ばしたい……」
もしかしてこれは、これまでの交際を反省している感じだろうか。
(でも、彼は主人公に惚れているはずだから――)
シルフィアは困惑した。とすると、彼が『聖女に恋をしていない』という話は事実だったりするのか。
けれど早いとはいえ、ゲーム通りハーレムエンドを迎えた。
この世界では常識的ではないそれが叶ってしまったのだから、ゲームのシナリオは運命のはずで――。
「すまないシルフィア、君は楽しめていないんだよな」
しまった、無言でいてしまったらしい。懺悔でもするみたいにクラウスが自身の両手を見つめて、反省して震えている姿は痛々しい。
「私、楽しめていますっ、それは本当ですっ」
「……本当か? 俺は、余計なことをしたわけでは」
「ないですっ、こんなに素敵なデートを本当にありがとうございます。とても素敵な場だと思いますし、楽しいです。だから元気を出してください」
やりとりする声が少し大きかったのか、気になった様子で通路から係りの男たちが覗き込んできていた。
彼らは年下のシルフィアに肩を撫でられているクラウスを見て、途端に微笑ましい顔をして『よかったな』という目をクラウスに向け、頭をそっと引っ込めていく。
(み、見られても全然気にしてない……)
悲壮感を漂わせてじっと見つめてくるクラウスに、彼は本当にあの白騎士なのかとシルフィアは動揺する。
彼は、滅多に動じない印象だった。
ゲームで知っている通り超のつく堅物で、誰もが冷静沈着な美丈夫だとうっとりした。
――のだけれど、今は失敗に震えて涙目になったわんこみたいに見える。
「えぇと、続き、見てもいいですか?」
ひとまず気つけにと思ってクラウスにワインを持たせ、信じていないらしい彼に追って『楽しいから舞台を見てもいいか』という素振りを装った。
だが、元気が回復するどころか彼はさらにしゅんっと沈んだ。
「すまない、邪魔までした……もちろんだ……」
声をかけても彼はどんどん落ち込んでいく気がした。
このままシルフィアが見ていたら余計に落ち込んでしまいそうだ。
なので後ろ髪を引かれつつ舞台を見ることにした。酔いはすっかり醒めてくれていた。
(どうしよう……年上なのになんだか可愛いと思ってしまうわ)
どうしてか『面倒臭い』という気持ちは一切湧いてこなかった。むしろ口元が緩みそうになるのを意識してこらえたほどだ。
彼の人間味に触れて、嬉しいと感じている。
これまで自分の中にあり続けていた彼との年齢差の意識が、ぐっと縮まった気がした。
(そんなこと気にするなんて、とここで笑ってしまったらだめよ。クラウスは真剣にお落ち込んでいるみたいだし)
それも、シルフィアのことを考えて、だ。
そう考えたら胸から聞こえてくるどきどきが大きくなった。クラウスに聞こえないか心配になった時――。
「あっ」
司会者の声に舞台へ全意識を惹かれた。休憩を挟むように訪れたのは、昔の貴重な詩を読む時間だった。
有名な役者たちが拍手と共に舞台へ迎えられる。大変貴重な五冊の詩集について司会者が解説するのを聞いて、シルフィアの胸に薔薇が咲き誇った。
役者が白い手袋をつけて五脚の椅子に腰かけた。古書が乗った台を係りの者がそれぞれの役者の前へと移動し、そして朗読の時間が始まる。
それはシルフィアが期待して待っていた通りの素晴らしい時間だった。
こんなに素敵な声で、素晴らしい詩を聞けるなんて耳が幸福すぎた。彼女はうっとりとして聞き入る。
「驚いたな」
役者たちが揃って頭を下げて拍手が起こったタイミングで、邪魔しないよう待ってくれていたのか、クラウスが覗き込んできた。
「どうされました?」
「あれは博識か、一部の紳士の楽しみだと認識していたが」
「女性たちも楽しんでいらしたでしょう?」
「彼女たちは純粋に男優役者のファンなのだと思う。けれど君は、詩に聞き惚れていた」
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