4 / 49
一章(3)振ったはずの騎士様……が、私に関わってきます
しおりを挟む
すると令嬢たちが「今よっ」と彼らの隙間から割り込んで助け出してくれた。
「あ、ありがとうございます」
「大変でしたわね。シルフィア様は今日で一番の人気だと思いますわ」
気にした様子で彼女たちは言葉を切って微笑む。
マルゼル伯爵家は今後、婚約者捜しが再開となる。確かに自分についている伯爵家という肩書きは魅力だろう。
(よかった。私でもまだ良縁を探せるチャンスがあるみたい)
容姿も気にする人もいるので、あとは平凡でもいいと思ってくれる心の広い男性と出会う機会を探さないと……。
シルフィアは前世の記憶があるので、形だけの貴族の結婚は遠慮したかった。
令嬢たちが喉を潤してと果実ジュースの入ったグラスを渡してくれた。
「でも、人気を盗られてたのはいい気分ですわ」
「大きな声では言えませんけれど確かに……」
会話が再開したと思ったら、意味深な頷き合いがあってシルティアは気になった。
「聖女様、あんなに男性を連れてパーティーに堂々いらっしゃるなんて、少々どうかと思いましたし……」
「えっ、聖女様がいらしているのですか?」
耳を澄ました矢先、シルフィアは驚きのあまり少し大きな声が出てしまった。彼女たちも目を丸くする。
「ご存じなかったのですか?」
「え、ええ。まさか積極的に出歩いているのもイメージが……」
ゲームではデートイベントはあるが、第二王子たちが指導している魔法訓練期間中にはないはずの行動でもあった。
「ごめんなさい、破局を突きつけられたばかりですのに」
「あ、大丈夫です。もう終わったことですから」
「え、で、ですが」
「結婚しないと言われましたので、クラウスとはお互いに話し合って、納得したうえでお別れをしました。もう彼とは関係ありません」
彼女たちを安心させたくてそう笑いかけたのに、いつの間に聞き耳を立てていたのか、令息たちが令嬢たちを失礼にも押しのけた。
「え! それでは婚約破棄待ちなのは本当のことで?」
「シルフィア嬢、これからぜひ庭園を見に行かれませんか?」
「私はその傷ついた心を癒していけたらと。今度観劇などいかがですか――」
令嬢たちから非難が上がっている。男性たちはその背景にも構わず、なんだか騒ぎでも起こったみたいな質問の嵐だ。
(こ、……ここはいったん撤退しましょう)
自分のせいで他の婚活中の人たちの邪魔になってもいけないし――と思った時だった。
「シルフィア!」
聞き慣れた声にシルフィアの耳がぴくっと反応する。
振り返ってみると、集まった人だかりをかき分けてマントを揺らしながら向かってくるクラウスの姿があった。
驚いたものの、レイニアがいると聞いたときから彼もいることは推測していた。
「エンゼルロイズ卿、ごきげよう」
どうしたのかと尋ねようとしたら、彼がむっと眉を寄せてシルフィアの腕を掴んだ。
「とにかく、こちらへ」
紳士たちだけでなく、令嬢たちにまでブーイングを受けたクラウスは、彼らをそっけなく一度目に留めた。
「あとは皆様でお楽しみを」
彼は平然とシルフィアの手を引いて人混みを歩きだす。
誠実で人当たりのいい彼にしては、どこか冷たい言い方だとシルフィアは思った。
「どうして君がここへ?」
連れていかれたのは飲料が置かれたテーブルのそばだ。振り返られると同時にクラウスに眉を顰められて、シルフィアはさすがに嫌な気持ちを抱く。
「私が単身で来てはいけないことはないでしょう?」
数日前に破局した仲だ。そう思って告げたのに、彼がますます顰め面をする。
思わず腹が立ってきて嫌味っぽく言い募ってやった。
「あなたこそ来ているではありませんか。聖女様とご一緒だとはうかがっていますが?」
「俺は護衛だ。第二王子殿下らもご一緒されるている。騒がしいと殿下が気づいて、そうしたら君が来ていると声が聞こえて俺が見に来たんだ」
それが、シルフィアのもとに移動してきた理由らしい。
悪びれもなく答えてきたクラウスに、自分ばかり正当化しているのを感じてシルフィアは残念な気持ちが込み上げた。
彼は護衛と言っているが、集団デートの間違いだろう。
(もう他人だと思おうとしたのに、どうして婚約者みたいに非難するの?)
クラウスに初めて向けられた非難の目に胸が苦しくなる。
シルフィアの方こそ、まだきちんと心の中で折り合いがつけられていないみたいだ。
「もう帰ろうと思っていたところです。エンゼルロイズ卿、さようなら」
咄嗟に視線をそらして辞する。だが彼のそばを通り抜けようとしたら、目の前に彼がずいっと移動して壁を作った。
「なんです?」
シルフィアが見上げると、彼が苦しそうに眉を寄せる。
「先程から思っていた。……その『エンゼルロイズ卿』というのは、なんだ? 君は今まで俺をクラウスと呼んできたはずだ」
「これまではそうでしたが、もう違いますから」
「だから、どうしてだ」
話を彼は聞いているだろうか。疑問符がたくさん頭に浮かんだ。
「だって、あとはあなたと婚約破棄するだけの間柄ですから、きちんと距離を取るのは当たり前の話でしょう?」
そう告げた瞬間、クラウスが分かりやすいくらい固まった。
「…………シルフィア、それは」
「あなたは私とは結婚しない、そうおっしゃいましたよね?」
周りの貴族たちが話すのをやめて、好奇心たっぷりに見つめてくる。それを気にして一度見たクラウスが、視線を戻して重そうに口を開く。
「……確かに、言った」
「ですから私も、次の結婚相手を探します」
「次の……」
なぜかクラウスが徐々に視線を落として、頭でしっかり理解したいと言わんばかりに思い詰めた顔で言葉を繰り返す。
「なぜここに来たのかとあなたは尋ねましたけれど、私は、私と結婚してくださる殿方を見つけるために来ました」
非難されるいわれはないことをはっきりと告げておいた。
クラウスが目に分かりやすいくらい硬直した。こんなにも冷静ではないクラウスの様子は珍しい。
(まさか状況を理解していないわけではないはずだし)
かえって心配になってきたその時、周りがかなりの勢いでざわついた。
「なら、やはり彼女は結婚する相手を探しているのかっ」
「あんな美女だったら、ぜひともうちの息子に紹介しなくては――」
喜々とした男たちのやりとりにクラウスがハッと振り返り、何か言いかけたが、そのまま顔色がさーっと青くなる。
まるでショックか衝撃でも受けているみたいにも見えるが、それはシルフィアの方だ。
(彼は、自分の婚約者なのだと止めもしない……)
惨めだった。まだこの左手の薬指から婚約指輪が外れていないのに、婚約者を前にしてシルフィアは周りの男たちに見合いの話をされている。
「それではさようなら」
彼の中ですでに意味のないものになっている指輪を隠すように拳を作り、シルフィアはさっと背を向けた。
「エンゼルロイズ卿も、聖女様とお幸せに」
さよなら、もうあなたのことは考えない――。
シルフィアは突きつけられた現実に否応なしに悲しくなってしまい、愛想笑いさえクラウスに残さずに会場を辞した。
◇∞◇∞◇
その翌日、シルフィアはしょぼくれていた。
綺麗に関係を終わらせたのに、クラウスと〝言い合い〟をしてしまった。
(彼と再会し言葉まで交わすなんて、予想外のことだったせい……?)
「あ、ありがとうございます」
「大変でしたわね。シルフィア様は今日で一番の人気だと思いますわ」
気にした様子で彼女たちは言葉を切って微笑む。
マルゼル伯爵家は今後、婚約者捜しが再開となる。確かに自分についている伯爵家という肩書きは魅力だろう。
(よかった。私でもまだ良縁を探せるチャンスがあるみたい)
容姿も気にする人もいるので、あとは平凡でもいいと思ってくれる心の広い男性と出会う機会を探さないと……。
シルフィアは前世の記憶があるので、形だけの貴族の結婚は遠慮したかった。
令嬢たちが喉を潤してと果実ジュースの入ったグラスを渡してくれた。
「でも、人気を盗られてたのはいい気分ですわ」
「大きな声では言えませんけれど確かに……」
会話が再開したと思ったら、意味深な頷き合いがあってシルティアは気になった。
「聖女様、あんなに男性を連れてパーティーに堂々いらっしゃるなんて、少々どうかと思いましたし……」
「えっ、聖女様がいらしているのですか?」
耳を澄ました矢先、シルフィアは驚きのあまり少し大きな声が出てしまった。彼女たちも目を丸くする。
「ご存じなかったのですか?」
「え、ええ。まさか積極的に出歩いているのもイメージが……」
ゲームではデートイベントはあるが、第二王子たちが指導している魔法訓練期間中にはないはずの行動でもあった。
「ごめんなさい、破局を突きつけられたばかりですのに」
「あ、大丈夫です。もう終わったことですから」
「え、で、ですが」
「結婚しないと言われましたので、クラウスとはお互いに話し合って、納得したうえでお別れをしました。もう彼とは関係ありません」
彼女たちを安心させたくてそう笑いかけたのに、いつの間に聞き耳を立てていたのか、令息たちが令嬢たちを失礼にも押しのけた。
「え! それでは婚約破棄待ちなのは本当のことで?」
「シルフィア嬢、これからぜひ庭園を見に行かれませんか?」
「私はその傷ついた心を癒していけたらと。今度観劇などいかがですか――」
令嬢たちから非難が上がっている。男性たちはその背景にも構わず、なんだか騒ぎでも起こったみたいな質問の嵐だ。
(こ、……ここはいったん撤退しましょう)
自分のせいで他の婚活中の人たちの邪魔になってもいけないし――と思った時だった。
「シルフィア!」
聞き慣れた声にシルフィアの耳がぴくっと反応する。
振り返ってみると、集まった人だかりをかき分けてマントを揺らしながら向かってくるクラウスの姿があった。
驚いたものの、レイニアがいると聞いたときから彼もいることは推測していた。
「エンゼルロイズ卿、ごきげよう」
どうしたのかと尋ねようとしたら、彼がむっと眉を寄せてシルフィアの腕を掴んだ。
「とにかく、こちらへ」
紳士たちだけでなく、令嬢たちにまでブーイングを受けたクラウスは、彼らをそっけなく一度目に留めた。
「あとは皆様でお楽しみを」
彼は平然とシルフィアの手を引いて人混みを歩きだす。
誠実で人当たりのいい彼にしては、どこか冷たい言い方だとシルフィアは思った。
「どうして君がここへ?」
連れていかれたのは飲料が置かれたテーブルのそばだ。振り返られると同時にクラウスに眉を顰められて、シルフィアはさすがに嫌な気持ちを抱く。
「私が単身で来てはいけないことはないでしょう?」
数日前に破局した仲だ。そう思って告げたのに、彼がますます顰め面をする。
思わず腹が立ってきて嫌味っぽく言い募ってやった。
「あなたこそ来ているではありませんか。聖女様とご一緒だとはうかがっていますが?」
「俺は護衛だ。第二王子殿下らもご一緒されるている。騒がしいと殿下が気づいて、そうしたら君が来ていると声が聞こえて俺が見に来たんだ」
それが、シルフィアのもとに移動してきた理由らしい。
悪びれもなく答えてきたクラウスに、自分ばかり正当化しているのを感じてシルフィアは残念な気持ちが込み上げた。
彼は護衛と言っているが、集団デートの間違いだろう。
(もう他人だと思おうとしたのに、どうして婚約者みたいに非難するの?)
クラウスに初めて向けられた非難の目に胸が苦しくなる。
シルフィアの方こそ、まだきちんと心の中で折り合いがつけられていないみたいだ。
「もう帰ろうと思っていたところです。エンゼルロイズ卿、さようなら」
咄嗟に視線をそらして辞する。だが彼のそばを通り抜けようとしたら、目の前に彼がずいっと移動して壁を作った。
「なんです?」
シルフィアが見上げると、彼が苦しそうに眉を寄せる。
「先程から思っていた。……その『エンゼルロイズ卿』というのは、なんだ? 君は今まで俺をクラウスと呼んできたはずだ」
「これまではそうでしたが、もう違いますから」
「だから、どうしてだ」
話を彼は聞いているだろうか。疑問符がたくさん頭に浮かんだ。
「だって、あとはあなたと婚約破棄するだけの間柄ですから、きちんと距離を取るのは当たり前の話でしょう?」
そう告げた瞬間、クラウスが分かりやすいくらい固まった。
「…………シルフィア、それは」
「あなたは私とは結婚しない、そうおっしゃいましたよね?」
周りの貴族たちが話すのをやめて、好奇心たっぷりに見つめてくる。それを気にして一度見たクラウスが、視線を戻して重そうに口を開く。
「……確かに、言った」
「ですから私も、次の結婚相手を探します」
「次の……」
なぜかクラウスが徐々に視線を落として、頭でしっかり理解したいと言わんばかりに思い詰めた顔で言葉を繰り返す。
「なぜここに来たのかとあなたは尋ねましたけれど、私は、私と結婚してくださる殿方を見つけるために来ました」
非難されるいわれはないことをはっきりと告げておいた。
クラウスが目に分かりやすいくらい硬直した。こんなにも冷静ではないクラウスの様子は珍しい。
(まさか状況を理解していないわけではないはずだし)
かえって心配になってきたその時、周りがかなりの勢いでざわついた。
「なら、やはり彼女は結婚する相手を探しているのかっ」
「あんな美女だったら、ぜひともうちの息子に紹介しなくては――」
喜々とした男たちのやりとりにクラウスがハッと振り返り、何か言いかけたが、そのまま顔色がさーっと青くなる。
まるでショックか衝撃でも受けているみたいにも見えるが、それはシルフィアの方だ。
(彼は、自分の婚約者なのだと止めもしない……)
惨めだった。まだこの左手の薬指から婚約指輪が外れていないのに、婚約者を前にしてシルフィアは周りの男たちに見合いの話をされている。
「それではさようなら」
彼の中ですでに意味のないものになっている指輪を隠すように拳を作り、シルフィアはさっと背を向けた。
「エンゼルロイズ卿も、聖女様とお幸せに」
さよなら、もうあなたのことは考えない――。
シルフィアは突きつけられた現実に否応なしに悲しくなってしまい、愛想笑いさえクラウスに残さずに会場を辞した。
◇∞◇∞◇
その翌日、シルフィアはしょぼくれていた。
綺麗に関係を終わらせたのに、クラウスと〝言い合い〟をしてしまった。
(彼と再会し言葉まで交わすなんて、予想外のことだったせい……?)
3,618
お気に入りに追加
4,544
あなたにおすすめの小説
記憶を失くした彼女の手紙 消えてしまった完璧な令嬢と、王子の遅すぎた後悔の話
甘糖むい
恋愛
婚約者であるシェルニア公爵令嬢が記憶喪失となった。
王子はひっそりと喜んだ。これで愛するクロエ男爵令嬢と堂々と結婚できると。
その時、王子の元に一通の手紙が届いた。
そこに書かれていたのは3つの願いと1つの真実。
王子は絶望感に苛まれ後悔をする。
私が死んで満足ですか?
マチバリ
恋愛
王太子に婚約破棄を告げられた伯爵令嬢ロロナが死んだ。
ある者は面倒な婚約破棄の手続きをせずに済んだと安堵し、ある者はずっと欲しかった物が手に入ると喜んだ。
全てが上手くおさまると思っていた彼らだったが、ロロナの死が与えた影響はあまりに大きかった。
書籍化にともない本編を引き下げいたしました
初夜に大暴言を吐かれた伯爵夫人は、微笑みと共に我が道を行く ―旦那様、今更擦り寄られても困ります―
望月 或
恋愛
「お前の噂を聞いたぞ。毎夜町に出て男を求め、毎回違う男と朝までふしだらな行為に明け暮れているそうだな? その上糸目を付けず服や装飾品を買い漁り、多大な借金を背負っているとか……。そんな醜悪な女が俺の妻だとは非常に不愉快極まりない! 今後俺に話し掛けるな! 俺に一切関与するな! 同じ空気を吸ってるだけでとんでもなく不快だ……!!」
【王命】で決められた婚姻をし、ハイド・ランジニカ伯爵とオリービア・フレイグラント子爵令嬢の初夜は、彼のその暴言で始まった。
そして、それに返したオリービアの一言は、
「あらあら、まぁ」
の六文字だった。
屋敷に住まわせている、ハイドの愛人と噂されるユーカリや、その取巻きの使用人達の嫌がらせも何のその、オリービアは微笑みを絶やさず自分の道を突き進んでいく。
ユーカリだけを信じ心酔していたハイドだったが、オリービアが屋敷に来てから徐々に変化が表れ始めて……
※作者独自の世界観満載です。違和感を感じたら、「あぁ、こういう世界なんだな」と思って頂けたら有難いです……。
白い結婚三年目。つまり離縁できるまで、あと七日ですわ旦那様。
あさぎかな@電子書籍二作目発売中
恋愛
異世界に転生したフランカは公爵夫人として暮らしてきたが、前世から叶えたい夢があった。パティシエールになる。その夢を叶えようと夫である王国財務総括大臣ドミニクに相談するも答えはノー。夫婦らしい交流も、信頼もない中、三年の月日が近づき──フランカは賭に出る。白い結婚三年目で離縁できる条件を満たしていると迫り、夢を叶えられないのなら離縁すると宣言。そこから公爵家一同でフランカに考え直すように動き、ドミニクと話し合いの機会を得るのだがこの夫、山のように隠し事はあった。
無言で睨む夫だが、心の中は──。
【詰んだああああああああああ! もうチェックメイトじゃないか!? 情状酌量の余地はないと!? ああ、どうにかして侍女の準備を阻まなければ! いやそれでは根本的な解決にならない! だいたいなぜ後妻? そんな者はいないのに……。ど、どどどどどうしよう。いなくなるって聞いただけで悲しい。死にたい……うう】
4万文字ぐらいの中編になります。
※小説なろう、エブリスタに記載してます
愛された側妃と、愛されなかった正妃
編端みどり
恋愛
隣国から嫁いだ正妃は、夫に全く相手にされない。
夫が愛しているのは、美人で妖艶な側妃だけ。
連れて来た使用人はいつの間にか入れ替えられ、味方がいなくなり、全てを諦めていた正妃は、ある日側妃に子が産まれたと知った。自分の子として育てろと無茶振りをした国王と違い、産まれたばかりの赤ん坊は可愛らしかった。
正妃は、子育てを通じて強く逞しくなり、夫を切り捨てると決めた。
※カクヨムさんにも掲載中
※ 『※』があるところは、血の流れるシーンがあります
※センシティブな表現があります。血縁を重視している世界観のためです。このような考え方を肯定するものではありません。不快な表現があればご指摘下さい。
婚約者から婚約破棄をされて喜んだのに、どうも様子がおかしい
棗
恋愛
婚約者には初恋の人がいる。
王太子リエトの婚約者ベルティーナ=アンナローロ公爵令嬢は、呼び出された先で婚約破棄を告げられた。婚約者の隣には、家族や婚約者が常に可愛いと口にする従妹がいて。次の婚約者は従妹になると。
待ちに待った婚約破棄を喜んでいると思われる訳にもいかず、冷静に、でも笑顔は忘れずに二人の幸せを願ってあっさりと従者と部屋を出た。
婚約破棄をされた件で父に勘当されるか、何処かの貴族の後妻にされるか待っていても一向に婚約破棄の話をされない。また、婚約破棄をしたのに何故か王太子から呼び出しの声が掛かる。
従者を連れてさっさと家を出たいべルティーナと従者のせいで拗らせまくったリエトの話。
※なろうさんにも公開しています。
※短編→長編に変更しました(2023.7.19)
王子妃教育に疲れたので幼馴染の王子との婚約解消をしました
さこの
恋愛
新年のパーティーで婚約破棄?の話が出る。
王子妃教育にも疲れてきていたので、婚約の解消を望むミレイユ
頑張っていても落第令嬢と呼ばれるのにも疲れた。
ゆるい設定です
5年も苦しんだのだから、もうスッキリ幸せになってもいいですよね?
gacchi
恋愛
13歳の学園入学時から5年、第一王子と婚約しているミレーヌは王子妃教育に疲れていた。好きでもない王子のために苦労する意味ってあるんでしょうか。
そんなミレーヌに王子は新しい恋人を連れて
「婚約解消してくれる?優しいミレーヌなら許してくれるよね?」
もう私、こんな婚約者忘れてスッキリ幸せになってもいいですよね?
3/5 1章完結しました。おまけの後、2章になります。
4/4 完結しました。奨励賞受賞ありがとうございました。
1章が書籍になりました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる