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20章 人工夢世界のエリス、降臨(2)
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ホテルマンは彼らに目は向けず、エリスの向こうの塔を眺めながら、抑揚のない落ち着いた口調で続けた。
「私の考えが正しければ、こちら側の世界から『肉体を持った人間』を戻す為には、物質世界に身を置いている人間が必要となります。戻る為の道が崩壊している今、問題なく物質世界へ辿り着く為は、精神体が肉体へ戻る際の反動を、利用して連れ戻す方法しかないでしょう」
肉体のままであるアリスと、エルを現実世界に連れて帰るには、現在残されている方法は一つだけしかない。スウェンかセイジかログが、それぞれ一人ずつ一緒に『出口』に踏み込まなければならないのだ。
夢世界には、本来、精神があるのみで物質は存在していない。それが絶対のルールであり、物質世界の機械や肉体が持ち込まれている現状は、前例のない異常事態でもある。
そう語ったうえで、ホテルマンは続けた。
「『エリス・プログラム』の人格である、この人工夢世界の『エリス』にとっても同じ事です。彼女は、物質世界に機械と言う物質の本体を持っています。彼女が『出口』に踏み込めば、後は『外』にある彼女の本体機器が、彼女が出るべき場所へと引っ張り上げてしまいしす」
今『エリス・プログラム』に関わる機材は全て、ハイソン達のラボに集められている。どちらも仮想空間から出られる条件は揃っており、後は出口の開口を待つだけという最悪な状況なのだ。
その原理からすると、エリスの到着場所も、スウェン達と同じ場所になっている。ハイソン達が『出口』を繋げてしまうよりも先に、エリスという少女の姿をした人工知能体をどうにかしなければならないという事だ。
それを理解した途端、場が静まり返った。セイジが「ギリギリの状態に変わりはないのか」と悩ましげにエリスを見やり、スウェンが眉間に皺を寄せて顎に手をやる。
分かっている事は、一つだ。
人工夢世界のエリスを、外に出してはならない。
そうなった場合、想定される中でもっとも最悪な展開が待っているような気がして、エルは知らず唾を飲み込んだ。よくは分からないが、一瞬、脳裏に多くの人間が死ぬホラー映画のような展開を想像してしまっていた。
目の前に現れた少女の姿をした『彼女』を、現実世界に出してはいけない。
そう一同が共通の理解を示したところで、ログが苦々しく顔を歪めた。
「……おい、ホテル野郎。『出口』が開いちまうまで、後どのぐらい猶予があるんだ」
「『外』では、既に七割の作業が完了しています。恐らく、こちらの世界で換算すると、時間の猶予は一時間もないでしょう。書き換えられ続けているデータの修正値が、八割を超えた時点で『出口』の命令権が安定しますので、そのタイミングで出力値を最大に切り替えるつもりかと。『外』の人間は、意思を持った『エリス・プログラム』の存在を把握していませんから、制御システムがほぼ戻り次第道を繋げるものかと予測されます」
待てコラ、とログが鼻白んだ。
「データの書き換えとか、よく分かんねぇぞ」
「――ああ、失礼致しました。少々『私』も協力しておりましたもので、つい」
まるで、現場を見ているような言いようだと感じさせる雰囲気だったが、時間がない事は誰もが知っていたので、ログも追及するような行動は起こさなかった。
多分、同時に両方関わっているんだろうなぁ……
エルは現実世界で、『ナイトメア』と交流を取れた事はないが、彼はなんらかの形で関与し、言葉を伝える手段は持っているのだろうと思った。
「それまでに決着がついていなかったら、あの人工知能の化け物も『外』へ出てしまうという事だね?」
大事な事を確認するように、スウェンが口を挟んだ。ホテルマンは彼を見もせず「その通りです」と答えた。
「その場合、戦場が物質世界に移ってしまいます。彼女は、人間の姿をしてはいても『夢人』以上に厄介な存在ですので、あなた方が勝つためには、人工知能の機器本体を破壊するしかありません。――何事も、タイミングが大事なのです。全ての予定がきちんと進まなければ、我々の計画は成し得ない。一つの可能性でも捨ててはならないのですよ」
ホテルマンが、自身に言い聞かせるようにそうぼやいた。彼は続けて、エルの頭の中に囁きかけた。
――目の前にいる彼女は『人工夢世界の夢人』です。他のお客様達は、彼女を人工知能の人格として考えているようですが、我々の知る全てを話す必要はないので、勘違いのままにしておきましょう。
つまり、彼女もまた『夢人』ではあるのだと、ホテルマンはエルに伝えた。狂い始めた『エリス』の人格が機械を『宿主』とし、もう一つの身体を得てしまった状況なのだという。
彼女本人である事に変わりはない。しかし、彼女は自分の使命を守るために、歪んだ人格を外へと追い出して人工夢世界の内側に閉じこもった。だから、『人工夢世界のエリス』は記憶も思考も不安定で、そこには本来『夢人』が持たない破壊衝動もある。
――これからのことを考えれば、機械本体を壊せば、全てか終わると考えてもらっていた方が動きやすいでしょう。
ホテルマンがそう続けたので、エルは心の中で、そうだね、と相槌を打っていた。
ずっと疑問に思って考えていたが、やはりログの破壊の力は、本物の『エリス』には全く効力がないのだ。『エリス・プログラム』を破壊すれば、彼らの危機は一時的に脱する事は出来たとしても、問題がそこで解決に至る訳ではない。
『夢人』であるエリス本人をどうにかしない限り、危険な状況は続いてしまうという事だろう。エルが頭の中で問いかけると、ホテルマンは、視線を動かさないまま僅かに肯いた。
――残念ながら、エリスは自身の暴走を止められません。彼女は新しい記憶から喰い続けており、ほとんど正気でいられる時間も少ない。狂った『夢人』は、自分の存在意義を忘れ、『夢の核』に収まった思い出に引きずられて、物質世界を目指すのです。
その時、人工夢世界の主であるエリスが、こちらを見てにっこりと微笑んだ。
ドキリとして、エルは思考を止めた。エリスは、ようやく目の前に佇む人間の数を把握したような顔で、小首を傾げてみせた。
「ああ、そういえば私、彼との約束を待っているんだったわ。外に連れ出してくれるって、あの人はそういっていたもの」
脈絡の付かない言葉を紡いだエリスは、外見よりも幼い無邪気な微笑みを浮かべて、誰が相槌を打ったわけでもないのに「そうでしょう、ええ、そうですとも」と手を叩いて笑った。
エルは、この世界で『エリス』と遭遇した時の事を思い起こした。
彼女は、きっと記憶を手放し過ぎて、本当の事を忘れてしまったのだろう。彼女の中では、新しい記憶から虫食いのように無くなっていってしまうのだ。人間であるエリスの記憶の一部を、別の思い出と混同してしまっている可能性はあった。
最後に彼女と約束事をした人間は、恐らくマルクだろうが、目の前に佇むエリスは既に彼の事を覚えていないのかもしれない。でなければ、マルクが操っていた戦闘兵器を攻撃する筈はないだろう。
「私の考えが正しければ、こちら側の世界から『肉体を持った人間』を戻す為には、物質世界に身を置いている人間が必要となります。戻る為の道が崩壊している今、問題なく物質世界へ辿り着く為は、精神体が肉体へ戻る際の反動を、利用して連れ戻す方法しかないでしょう」
肉体のままであるアリスと、エルを現実世界に連れて帰るには、現在残されている方法は一つだけしかない。スウェンかセイジかログが、それぞれ一人ずつ一緒に『出口』に踏み込まなければならないのだ。
夢世界には、本来、精神があるのみで物質は存在していない。それが絶対のルールであり、物質世界の機械や肉体が持ち込まれている現状は、前例のない異常事態でもある。
そう語ったうえで、ホテルマンは続けた。
「『エリス・プログラム』の人格である、この人工夢世界の『エリス』にとっても同じ事です。彼女は、物質世界に機械と言う物質の本体を持っています。彼女が『出口』に踏み込めば、後は『外』にある彼女の本体機器が、彼女が出るべき場所へと引っ張り上げてしまいしす」
今『エリス・プログラム』に関わる機材は全て、ハイソン達のラボに集められている。どちらも仮想空間から出られる条件は揃っており、後は出口の開口を待つだけという最悪な状況なのだ。
その原理からすると、エリスの到着場所も、スウェン達と同じ場所になっている。ハイソン達が『出口』を繋げてしまうよりも先に、エリスという少女の姿をした人工知能体をどうにかしなければならないという事だ。
それを理解した途端、場が静まり返った。セイジが「ギリギリの状態に変わりはないのか」と悩ましげにエリスを見やり、スウェンが眉間に皺を寄せて顎に手をやる。
分かっている事は、一つだ。
人工夢世界のエリスを、外に出してはならない。
そうなった場合、想定される中でもっとも最悪な展開が待っているような気がして、エルは知らず唾を飲み込んだ。よくは分からないが、一瞬、脳裏に多くの人間が死ぬホラー映画のような展開を想像してしまっていた。
目の前に現れた少女の姿をした『彼女』を、現実世界に出してはいけない。
そう一同が共通の理解を示したところで、ログが苦々しく顔を歪めた。
「……おい、ホテル野郎。『出口』が開いちまうまで、後どのぐらい猶予があるんだ」
「『外』では、既に七割の作業が完了しています。恐らく、こちらの世界で換算すると、時間の猶予は一時間もないでしょう。書き換えられ続けているデータの修正値が、八割を超えた時点で『出口』の命令権が安定しますので、そのタイミングで出力値を最大に切り替えるつもりかと。『外』の人間は、意思を持った『エリス・プログラム』の存在を把握していませんから、制御システムがほぼ戻り次第道を繋げるものかと予測されます」
待てコラ、とログが鼻白んだ。
「データの書き換えとか、よく分かんねぇぞ」
「――ああ、失礼致しました。少々『私』も協力しておりましたもので、つい」
まるで、現場を見ているような言いようだと感じさせる雰囲気だったが、時間がない事は誰もが知っていたので、ログも追及するような行動は起こさなかった。
多分、同時に両方関わっているんだろうなぁ……
エルは現実世界で、『ナイトメア』と交流を取れた事はないが、彼はなんらかの形で関与し、言葉を伝える手段は持っているのだろうと思った。
「それまでに決着がついていなかったら、あの人工知能の化け物も『外』へ出てしまうという事だね?」
大事な事を確認するように、スウェンが口を挟んだ。ホテルマンは彼を見もせず「その通りです」と答えた。
「その場合、戦場が物質世界に移ってしまいます。彼女は、人間の姿をしてはいても『夢人』以上に厄介な存在ですので、あなた方が勝つためには、人工知能の機器本体を破壊するしかありません。――何事も、タイミングが大事なのです。全ての予定がきちんと進まなければ、我々の計画は成し得ない。一つの可能性でも捨ててはならないのですよ」
ホテルマンが、自身に言い聞かせるようにそうぼやいた。彼は続けて、エルの頭の中に囁きかけた。
――目の前にいる彼女は『人工夢世界の夢人』です。他のお客様達は、彼女を人工知能の人格として考えているようですが、我々の知る全てを話す必要はないので、勘違いのままにしておきましょう。
つまり、彼女もまた『夢人』ではあるのだと、ホテルマンはエルに伝えた。狂い始めた『エリス』の人格が機械を『宿主』とし、もう一つの身体を得てしまった状況なのだという。
彼女本人である事に変わりはない。しかし、彼女は自分の使命を守るために、歪んだ人格を外へと追い出して人工夢世界の内側に閉じこもった。だから、『人工夢世界のエリス』は記憶も思考も不安定で、そこには本来『夢人』が持たない破壊衝動もある。
――これからのことを考えれば、機械本体を壊せば、全てか終わると考えてもらっていた方が動きやすいでしょう。
ホテルマンがそう続けたので、エルは心の中で、そうだね、と相槌を打っていた。
ずっと疑問に思って考えていたが、やはりログの破壊の力は、本物の『エリス』には全く効力がないのだ。『エリス・プログラム』を破壊すれば、彼らの危機は一時的に脱する事は出来たとしても、問題がそこで解決に至る訳ではない。
『夢人』であるエリス本人をどうにかしない限り、危険な状況は続いてしまうという事だろう。エルが頭の中で問いかけると、ホテルマンは、視線を動かさないまま僅かに肯いた。
――残念ながら、エリスは自身の暴走を止められません。彼女は新しい記憶から喰い続けており、ほとんど正気でいられる時間も少ない。狂った『夢人』は、自分の存在意義を忘れ、『夢の核』に収まった思い出に引きずられて、物質世界を目指すのです。
その時、人工夢世界の主であるエリスが、こちらを見てにっこりと微笑んだ。
ドキリとして、エルは思考を止めた。エリスは、ようやく目の前に佇む人間の数を把握したような顔で、小首を傾げてみせた。
「ああ、そういえば私、彼との約束を待っているんだったわ。外に連れ出してくれるって、あの人はそういっていたもの」
脈絡の付かない言葉を紡いだエリスは、外見よりも幼い無邪気な微笑みを浮かべて、誰が相槌を打ったわけでもないのに「そうでしょう、ええ、そうですとも」と手を叩いて笑った。
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彼女は、きっと記憶を手放し過ぎて、本当の事を忘れてしまったのだろう。彼女の中では、新しい記憶から虫食いのように無くなっていってしまうのだ。人間であるエリスの記憶の一部を、別の思い出と混同してしまっている可能性はあった。
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