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19章 抗う者達の戦場(6)
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「アリスには護衛が必要なのだから、ここでバラけてしまうのは良くないと思う。大きな敵との対峙は、二人一組以上がルールだろう、ログ? 一人が塔に行って欠けてしまうと、二人で兵器とやりあうとなったら彼女を守る人間がいなくなる」
「チッ、うちの隊長は遅刻かよ」
そう言って振り返ったログが、僅かに目を見開いた。
エルとセイジは、ログの反応に気付いて後方の様子を見やった。そこには、ログのジャケットを掛けられたアリスがおり、彼女は上体を起こして、大きな青い瞳をこぼれんばかりに開いてこちらを見据えていた。
エルは、実物のアリスに目を止めて、知らず息を呑んでしまった。
本物のアリスは、まるで夢物語から出て来たような小奇麗な少女だった。大きく波打つ長い金色の髪、大きな青い瞳、可愛らしい袖の短い薄地からは細く白い腕が伸びていて、女の子らしいフリルのたっぷり使われた桃色のスカートが、座り込んだ地面に広がっている。
けれど同時に、エルは一つの事にも気が付いていた。
アリスの強い視線を受けとめた瞬間、幼い彼女も『ナイトメア』や夢世界の『エリス』、そして『エル』が置かれている状況や事情を知っていると直感した。本能的な感覚で、アリスは、こちら側の人間なのだとエルは悟った。
「……お願い、※※※。死んでしまわないで…………」
アリスが大きな瞳を潤ませて、口許に手をあて細い声を上げた。――勿論、こちらまで届かないはずの声だったが、エルの耳は、不思議とそれを聞き取ってしまっていた。
今にも泣きそうな顔で、祈るように口許に手を当てるアリスは、エルの本当の名前も知っている。エルはそれを知って、思わず「ああ」と口の中で呟いてしまった。
彼女もまた、今回の件に関してエルとは違った役者の一人として、自分で自分の役割を選んだのだろう。
きっと必要だったからこそ、何者かが、エルの本当の名前までアリスに教えた。これから起こる事と、自分達が果たさなければならない役割と引き換えに、起こるべき全てを開示したに違いない。
そう考えたところで、エルの胸の奥に残っていた最後のシコリが解けていった。
エルの脳裏の闇の中で、微笑むホテルマンの不敵な微笑みが浮かんだ。仮面を付けたファントムが、彼女の中でもつれていた最後の糸を解きほぐして、エルの中で一番はじめの謎が解けてしまった。
思い返せば、アリスの鈴のような声は、仮想空間に踏み込んでしまう直前に、国際道路でエルを『※※※』と呼んでいた声と同じだった。
ああ、そうか――ようやく、エルの中で全部が腑に落ちた。
君が、先に『エリス』を止めていてくれたんだね。でも、ごめんね。俺は、俺の役目を果たさなきゃならないんだ。そうしないと、お姉さんは――『エリス』は、助けられないんだよ。
「――ログ、お前はアリスを守る事を第一に動け」
エルは、アリスを見据えたままそう告げた。
ログが、心底疑わしそうな顔を向けて「なんでだ」と言い放った。
「小せぇ者同士、向こうで固まっていた方か都合も良いだろ。離れられちゃ守るのも一苦労だ。むしろ、アリスと一緒に居とけ」
「お前、マジでぶっ飛ばすぞ」
しかし、エルは考える事に精一杯で、本気で怒る余裕はなく、どう動こうか沈黙しているようにも見える対地上用戦闘機MR6に視線を戻しながら、落ち着いた口調で言葉を続けた。
「いいか、あの子とお前は面識があるんだ。アリスにとって、ここは全く知らない世界だし、知っている人間が側にいた方が安心するし、守りやすいと思う。スウェンもこっちに向かっているはずだから、とにかく今は、俺とセイジさんがメインで動いて『敵』を潰す」
「確かに、エルの言う通りかもしれない。大きな物が飛んで来た場合、パワーの違いで弾き返す事には無理があるだろうから、ログが適任だ」
セイジが同意を求めるように目を向けると、ログが顰め面を返した。彼らはアリスを見て、エルを見降ろし、それから互いに目配せして、対地上用戦闘機MR6へ目を戻し再考するように黙りこんだ。
こちらに注意が向いていない事を確認し、エルは頭上を仰いだ。心の中でホテルマンに声を掛けてみる。
アリスは無事奪還出来たけど、他の人達の状況は?
――『外』では順調に事が進んでいます。あの調子からすると、奪われた人間達の意識も予定より早く解放出来るでしょう。とはいえ、私としては、貴女様が先に塔内に突入する案は賛成致しかねますね。人間が作った機械に関しては、『愛想のない大きなお客様』にしか破壊する事が出来ないですし? そもそも、あの科学者など放っておきなさい。
最悪な状況になっていた場合、マルクは死んでいる可能性もあるだろう。それでもエルは、直感から生きていると信じて諦めきれなかった。
ホテルマンは、ふうっと溜息を吐いて独り事のように言葉を続けた。
――……はぁ、頑固な人だ、彼を助けるつもりですか……そもそも、人間とはろくな物を作りませんねぇ。彼らが作り上げた機械が『夢』を侵した結果、暴走を始めた『夢人』の力が、本来存在するはずのないもう一人の『人工夢世界の夢人』を作り上げてしまった事で、今回の問題が複雑化しているというのに。
え? それじゃあ、俺があの暗闇で出会った二つの人形って……
ちょっと待った、とエルはもう一度情報を整理すべく努めた。つまり、狂っているから『エリス』の様子が変だったのではなく、ホテルマンが口にしている『エリス』は、別々に一人ずついているという事だろうか。
意識が二つあるという事? それとも、全く同じように二人の『エリス』がい――
「おい。おい、クソガキ」
唐突に顔を掴まれ、エルは我に返った。
両手で顔を左右からはさみ込まれたまま、無理やり横に向かされ、戦闘時に痛めた身体にピキリと痛みが走った。
「痛ッ、何なの一体なんなのさ!? というか無駄に痛いんだけど!?」
「お前、さっきから何でこっちを見ないんだ」
「はぁ? 一体何の話だよッ」
エルは、非難の目でログを見上げた。大きな背を丸めるように屈め、こちらを見降ろすログは相変わらず仏頂面で、怒っているのか呆れているのかも分からない気の抜けた調子で言葉を続けた。
「話しをする時は、ちゃんと相手の顔を見ろって教わらなかったのか」
それ、今関係ある? こいつ、マジで馬鹿なんじゃないの?
むしろ空気が読めない男なのだろう。エルは、つい先程の話の流れを思い返し、やはりログは気に食わない要素があって、腹いせでこのような嫌がらせを行っているのだと思った。
「お前あれだろ、俺に指示されたのが嫌なだけだんだろ、絶対にそうだよな!? 嫌がらせにもってこいの痛みだよッ、今すぐその手を離しやがれ!」
「んな弱っちぃ拳でポカポカされても痛くもねぇわ。にしても、お前身長もそうだが、顔も小せぇのな」
「この状況で喧嘩売ってんの!? おいコラ、ついでとばかりに頭をぐりぐりするな、身長が縮んだらどうしてくれるッ」
二人のやりとりを見て、セイジが困ったように頬をかいて、「うーん」とぼやいた。
「そういえば、ログは基本的に、スウェンの命令以外は聞かないからなぁ……」
その時、三人の足元から破壊音が炸裂した。地中から飛び出したいくつもの野太い木の根が大地を割り、エル達は反射的に不安定な足場から飛び上がった。
「チッ、うちの隊長は遅刻かよ」
そう言って振り返ったログが、僅かに目を見開いた。
エルとセイジは、ログの反応に気付いて後方の様子を見やった。そこには、ログのジャケットを掛けられたアリスがおり、彼女は上体を起こして、大きな青い瞳をこぼれんばかりに開いてこちらを見据えていた。
エルは、実物のアリスに目を止めて、知らず息を呑んでしまった。
本物のアリスは、まるで夢物語から出て来たような小奇麗な少女だった。大きく波打つ長い金色の髪、大きな青い瞳、可愛らしい袖の短い薄地からは細く白い腕が伸びていて、女の子らしいフリルのたっぷり使われた桃色のスカートが、座り込んだ地面に広がっている。
けれど同時に、エルは一つの事にも気が付いていた。
アリスの強い視線を受けとめた瞬間、幼い彼女も『ナイトメア』や夢世界の『エリス』、そして『エル』が置かれている状況や事情を知っていると直感した。本能的な感覚で、アリスは、こちら側の人間なのだとエルは悟った。
「……お願い、※※※。死んでしまわないで…………」
アリスが大きな瞳を潤ませて、口許に手をあて細い声を上げた。――勿論、こちらまで届かないはずの声だったが、エルの耳は、不思議とそれを聞き取ってしまっていた。
今にも泣きそうな顔で、祈るように口許に手を当てるアリスは、エルの本当の名前も知っている。エルはそれを知って、思わず「ああ」と口の中で呟いてしまった。
彼女もまた、今回の件に関してエルとは違った役者の一人として、自分で自分の役割を選んだのだろう。
きっと必要だったからこそ、何者かが、エルの本当の名前までアリスに教えた。これから起こる事と、自分達が果たさなければならない役割と引き換えに、起こるべき全てを開示したに違いない。
そう考えたところで、エルの胸の奥に残っていた最後のシコリが解けていった。
エルの脳裏の闇の中で、微笑むホテルマンの不敵な微笑みが浮かんだ。仮面を付けたファントムが、彼女の中でもつれていた最後の糸を解きほぐして、エルの中で一番はじめの謎が解けてしまった。
思い返せば、アリスの鈴のような声は、仮想空間に踏み込んでしまう直前に、国際道路でエルを『※※※』と呼んでいた声と同じだった。
ああ、そうか――ようやく、エルの中で全部が腑に落ちた。
君が、先に『エリス』を止めていてくれたんだね。でも、ごめんね。俺は、俺の役目を果たさなきゃならないんだ。そうしないと、お姉さんは――『エリス』は、助けられないんだよ。
「――ログ、お前はアリスを守る事を第一に動け」
エルは、アリスを見据えたままそう告げた。
ログが、心底疑わしそうな顔を向けて「なんでだ」と言い放った。
「小せぇ者同士、向こうで固まっていた方か都合も良いだろ。離れられちゃ守るのも一苦労だ。むしろ、アリスと一緒に居とけ」
「お前、マジでぶっ飛ばすぞ」
しかし、エルは考える事に精一杯で、本気で怒る余裕はなく、どう動こうか沈黙しているようにも見える対地上用戦闘機MR6に視線を戻しながら、落ち着いた口調で言葉を続けた。
「いいか、あの子とお前は面識があるんだ。アリスにとって、ここは全く知らない世界だし、知っている人間が側にいた方が安心するし、守りやすいと思う。スウェンもこっちに向かっているはずだから、とにかく今は、俺とセイジさんがメインで動いて『敵』を潰す」
「確かに、エルの言う通りかもしれない。大きな物が飛んで来た場合、パワーの違いで弾き返す事には無理があるだろうから、ログが適任だ」
セイジが同意を求めるように目を向けると、ログが顰め面を返した。彼らはアリスを見て、エルを見降ろし、それから互いに目配せして、対地上用戦闘機MR6へ目を戻し再考するように黙りこんだ。
こちらに注意が向いていない事を確認し、エルは頭上を仰いだ。心の中でホテルマンに声を掛けてみる。
アリスは無事奪還出来たけど、他の人達の状況は?
――『外』では順調に事が進んでいます。あの調子からすると、奪われた人間達の意識も予定より早く解放出来るでしょう。とはいえ、私としては、貴女様が先に塔内に突入する案は賛成致しかねますね。人間が作った機械に関しては、『愛想のない大きなお客様』にしか破壊する事が出来ないですし? そもそも、あの科学者など放っておきなさい。
最悪な状況になっていた場合、マルクは死んでいる可能性もあるだろう。それでもエルは、直感から生きていると信じて諦めきれなかった。
ホテルマンは、ふうっと溜息を吐いて独り事のように言葉を続けた。
――……はぁ、頑固な人だ、彼を助けるつもりですか……そもそも、人間とはろくな物を作りませんねぇ。彼らが作り上げた機械が『夢』を侵した結果、暴走を始めた『夢人』の力が、本来存在するはずのないもう一人の『人工夢世界の夢人』を作り上げてしまった事で、今回の問題が複雑化しているというのに。
え? それじゃあ、俺があの暗闇で出会った二つの人形って……
ちょっと待った、とエルはもう一度情報を整理すべく努めた。つまり、狂っているから『エリス』の様子が変だったのではなく、ホテルマンが口にしている『エリス』は、別々に一人ずついているという事だろうか。
意識が二つあるという事? それとも、全く同じように二人の『エリス』がい――
「おい。おい、クソガキ」
唐突に顔を掴まれ、エルは我に返った。
両手で顔を左右からはさみ込まれたまま、無理やり横に向かされ、戦闘時に痛めた身体にピキリと痛みが走った。
「痛ッ、何なの一体なんなのさ!? というか無駄に痛いんだけど!?」
「お前、さっきから何でこっちを見ないんだ」
「はぁ? 一体何の話だよッ」
エルは、非難の目でログを見上げた。大きな背を丸めるように屈め、こちらを見降ろすログは相変わらず仏頂面で、怒っているのか呆れているのかも分からない気の抜けた調子で言葉を続けた。
「話しをする時は、ちゃんと相手の顔を見ろって教わらなかったのか」
それ、今関係ある? こいつ、マジで馬鹿なんじゃないの?
むしろ空気が読めない男なのだろう。エルは、つい先程の話の流れを思い返し、やはりログは気に食わない要素があって、腹いせでこのような嫌がらせを行っているのだと思った。
「お前あれだろ、俺に指示されたのが嫌なだけだんだろ、絶対にそうだよな!? 嫌がらせにもってこいの痛みだよッ、今すぐその手を離しやがれ!」
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「この状況で喧嘩売ってんの!? おいコラ、ついでとばかりに頭をぐりぐりするな、身長が縮んだらどうしてくれるッ」
二人のやりとりを見て、セイジが困ったように頬をかいて、「うーん」とぼやいた。
「そういえば、ログは基本的に、スウェンの命令以外は聞かないからなぁ……」
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