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18章 エルの始まりと、終わりへと動き出す運命(2)
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あれは、エルが三歳の頃の事だ。初めて綺麗な服を着て、写真館で家族写真を撮った帰り道、父が珍しくレストランを利用した。
女の子は、両親以外の大人を知らなかったから、人見知りしていた。けれど、ホテルを出る際に、一人の青年社員が彼女に微笑みかけ、可愛い動物の形をした風船をくれてからというもの、彼の事はすっかり好きになってしまった。
その青年は、ホテルの制服を着て、いつも建物の前に立っていた。小さなそのホテルの前を通るたび、女の子は彼に挨拶をした。
幼いエルにとって、唯一怖くない他人だった。
父と母は、勿論彼の名前を覚えてしまっていたが、幼いエルは、彼を見掛けるたび「ホテルマンさん」と親しみを込めてそう呼んだ。
今となっては、白いホテルの壁と、彼の微笑む口許しか覚えていないが、これも、きっと『ナイトメア』が消化してしまった為だろう。
エルは、更に自身の記憶の奥底へと潜り込んでいった。
幼少期の記憶が佇んでいるはずの場所は真っ暗で、そこには何も存在していなかった。大切な約束の記憶だけが、濃い闇に大事に守られて彼女を待っていた。
エルは、大事に闇に守られた、自分の第二の人生の始まりの記憶に触れた。
解放された記憶の風景が辺りを埋め尽くし、酷い怪我をした女の子が横たわっている光景が眼前に広がった。そうだ、あの時だ、とエルは思い至った。彼女が自分の運命を選んだ日――
そして、彼女が『ナイトメア』の『宿主』になった始まりの日だった。
研究所の一室で、幼いエルが異世界に身体ごと飲みこまれたあの日、彼女の心臓は既に止まっていた。自分でも「死んだのだ」と幼いながらに不思議と理解していた。
ここは死の世界なのだろうか。
幼いエルが、父や母の姿を探してそう考えた時、「否」と頭に響く言葉があった。
――我らのいるこの場所は、時間から切り取られた世界……我らが用意した、どの『器』よりもこちら側に近い人の子よ。お前には選ぶ権利がある。
どういうこと?
彼女が思うだけで、深い闇の世界は「うむ」と答えた。
――お前は人の身でありながら、あらゆるモノを受け入れる強大な器を持っている。お前の魂は物質世界を統べるモノに属し、精神は、こちら側の、あらゆる境界線を超えるほどに清い。
――稀に異質な子供が生まれる事がある。お前は、上の『理』のモノだったのであろう。
――あちら側の王は、お前を連れ戻す為に寿命を本日と定めていた。しかし、お前の意思を尊重する事に変わりはないようだ。
声は、何重にもなって次々に言葉を発した。何人もいるのかと心の中で尋ねると、個を持たない意識の集合体なのだと、その世界の『理』は答えた。
――愛されし子よ、選ぶがいい。我らは、命持つ者に許された選択を尊重する。
――あちら側の王が、此度の一件について、こちらと同じく選択の権利をお前に与えた。
――他に候補の『器』は用意されている。思い悩まず、己が望みを選択するがいい。
幼いエルの目に止まったのは、暗闇中で泣き続ける一人の少女の姿だった。少女は、薄い硝子に囲われた檻の中にいて、エルが思わず「おねえさん」と呟いても、掠れた声は彼女に届いてくれなかった。
泣かないでと、伝えてあげたかった。
あなたは何も悪くないよと、そう言って頭を撫でてくれた両親の言葉を思い出した。ほとんど感覚も残されていない手を、どうにか彼女に向けて持ち上げてみた時、幼いエルは唐突に、小さな自分の手が、とてもちっぽけである事に気付かされた。そして、動かなくなってしまった身体では、彼女を助ける事も叶わないのだという事実を知った。
幼いエルは、自分の最期の瞬間を思い出した。大きな衝撃が起こり、気付けば暖かく薄暗い世界を、父と母に手を引かれ歩いていた。けれど、二人の身体はふわりと浮かび上がり、地面にはエルだけが残されてしまったのだ。
優しい両親だった。
眩しい光りに満ち溢れた世界の様子が、幼いエルの脳裏をよぎった。彼らは、置いて行きたくて、エルの手を離した訳ではないのだ。あなたには別のお迎えが来るのねと、母は寂しそうに告げた。こちらの世界のお父様に会われたら、その世界で待っていて。私たちきっと、何十年かけてもまた、あなたに会いに行くから……
毎日与えられるばかりで、何も返せていなかった。向こうの世界の父親なんて、エルは知らない。ただ、この世界でも彼女は、確かに自分が幸福に満たされて、過ごして来た事を思い知った。
この世界には、痛い事も苦しい事もある。けれど過ぎ去る年月も、寿命のある儚い輝きも、何もかもが美しいのだ。
この世界で巡り合えた父と母が、愛したこの世界が、エルには愛おしかった。
この小さな手でも救えるというのだろうか。
エルが深い闇に尋ねると、「そうだ」と答えが返ってきた。幼いエルは、少しだけ考えて、自分の答えを導き出した。
この小さな手でも、お姉さんが救えるというのなら、生きてみたいな……別れは辛いけれど、わたし、お父さんとお母さんに何もしてあげられなかったから、もう少しだけ生きて、誰かを助けてあげたいの。
ねぇ、聞こえてる? わたし、お姉さんを助けるよ。自分に出来る事があれば、精一杯手を伸ばしなさいって、お父さんもそう言っていたもの……
形のない世界の支配者たちは、エルの選択を否定しなかった。幼い彼女でも分かるように、手短に大事な事を話してくれた。あの少女の中には、元となった人間の大切な夢や記憶が詰まっている事。それが壊れてしまったら、彼女も、彼女の元となった人間の少女の大事な記憶も想いも全て、世界から永遠に失われてしまう事。
幸いにも、こちら側の世界には苦痛がないのだと、無数の声達は続けてそう告げた。
物質世界で、エルは既に人としての死の痛みを経験している。人として一度の人生で二度も受ける苦痛ではなく、それはあちら側の王の希望でもあるという。
穏やかな『死』を約束すると、彼らは小さなエルに約束した。
怖い事は何も無い。約束の時を迎えれば、二度と人の世に戻る事は出来ないが、静かな眠りの中で、エルの人生が終わるだけだ。
けれど、長い年月を生きた今となっては、心残りがない訳でもない。
例えば、オジサンの一回忌に顔を出してあげられない事や、看取れなくなってしまうクロエの遺骨を、誰かがオジサンのお墓に入れてもらう事はあるのだろうかという事。欲を言えば、本当は友達というものを持ってみたかった。スウェンやセイジ、ログと、もう少しだけ話してみたいという気持ちも芽生えてはいた。
仕方がない。運命は、決められた道筋通りに進み続ける。
多くを持たないと決めていた事は、間違っていなかったのだろう。それに、エルが全てを忘れてしまっても、きっと『彼』が覚えていてくれるだろう。出会いも、始まりも、終わりも、永遠の時の中で記録し続ける、暗黒の支配者が――
過去の風景が、目の前から急速に遠ざかり始めた。エルは、己の身に受け入れた、異界に住まう者の名を口にした。
「……ナイトメア」
呟くと、脳裏で応える声があった。
※※※
目を開けると、変わらず荒れ果てた都市の真ん中に立っていた。辺りの様子を窺って見たが、場所に変化は見られず、今回は時間軸のズレも発生していないらしい。意識を失っていたのは、ほんの数秒の事だったようだ。
どこからか聞こえてきた地響きが、地面を伝わって来た。
女の子は、両親以外の大人を知らなかったから、人見知りしていた。けれど、ホテルを出る際に、一人の青年社員が彼女に微笑みかけ、可愛い動物の形をした風船をくれてからというもの、彼の事はすっかり好きになってしまった。
その青年は、ホテルの制服を着て、いつも建物の前に立っていた。小さなそのホテルの前を通るたび、女の子は彼に挨拶をした。
幼いエルにとって、唯一怖くない他人だった。
父と母は、勿論彼の名前を覚えてしまっていたが、幼いエルは、彼を見掛けるたび「ホテルマンさん」と親しみを込めてそう呼んだ。
今となっては、白いホテルの壁と、彼の微笑む口許しか覚えていないが、これも、きっと『ナイトメア』が消化してしまった為だろう。
エルは、更に自身の記憶の奥底へと潜り込んでいった。
幼少期の記憶が佇んでいるはずの場所は真っ暗で、そこには何も存在していなかった。大切な約束の記憶だけが、濃い闇に大事に守られて彼女を待っていた。
エルは、大事に闇に守られた、自分の第二の人生の始まりの記憶に触れた。
解放された記憶の風景が辺りを埋め尽くし、酷い怪我をした女の子が横たわっている光景が眼前に広がった。そうだ、あの時だ、とエルは思い至った。彼女が自分の運命を選んだ日――
そして、彼女が『ナイトメア』の『宿主』になった始まりの日だった。
研究所の一室で、幼いエルが異世界に身体ごと飲みこまれたあの日、彼女の心臓は既に止まっていた。自分でも「死んだのだ」と幼いながらに不思議と理解していた。
ここは死の世界なのだろうか。
幼いエルが、父や母の姿を探してそう考えた時、「否」と頭に響く言葉があった。
――我らのいるこの場所は、時間から切り取られた世界……我らが用意した、どの『器』よりもこちら側に近い人の子よ。お前には選ぶ権利がある。
どういうこと?
彼女が思うだけで、深い闇の世界は「うむ」と答えた。
――お前は人の身でありながら、あらゆるモノを受け入れる強大な器を持っている。お前の魂は物質世界を統べるモノに属し、精神は、こちら側の、あらゆる境界線を超えるほどに清い。
――稀に異質な子供が生まれる事がある。お前は、上の『理』のモノだったのであろう。
――あちら側の王は、お前を連れ戻す為に寿命を本日と定めていた。しかし、お前の意思を尊重する事に変わりはないようだ。
声は、何重にもなって次々に言葉を発した。何人もいるのかと心の中で尋ねると、個を持たない意識の集合体なのだと、その世界の『理』は答えた。
――愛されし子よ、選ぶがいい。我らは、命持つ者に許された選択を尊重する。
――あちら側の王が、此度の一件について、こちらと同じく選択の権利をお前に与えた。
――他に候補の『器』は用意されている。思い悩まず、己が望みを選択するがいい。
幼いエルの目に止まったのは、暗闇中で泣き続ける一人の少女の姿だった。少女は、薄い硝子に囲われた檻の中にいて、エルが思わず「おねえさん」と呟いても、掠れた声は彼女に届いてくれなかった。
泣かないでと、伝えてあげたかった。
あなたは何も悪くないよと、そう言って頭を撫でてくれた両親の言葉を思い出した。ほとんど感覚も残されていない手を、どうにか彼女に向けて持ち上げてみた時、幼いエルは唐突に、小さな自分の手が、とてもちっぽけである事に気付かされた。そして、動かなくなってしまった身体では、彼女を助ける事も叶わないのだという事実を知った。
幼いエルは、自分の最期の瞬間を思い出した。大きな衝撃が起こり、気付けば暖かく薄暗い世界を、父と母に手を引かれ歩いていた。けれど、二人の身体はふわりと浮かび上がり、地面にはエルだけが残されてしまったのだ。
優しい両親だった。
眩しい光りに満ち溢れた世界の様子が、幼いエルの脳裏をよぎった。彼らは、置いて行きたくて、エルの手を離した訳ではないのだ。あなたには別のお迎えが来るのねと、母は寂しそうに告げた。こちらの世界のお父様に会われたら、その世界で待っていて。私たちきっと、何十年かけてもまた、あなたに会いに行くから……
毎日与えられるばかりで、何も返せていなかった。向こうの世界の父親なんて、エルは知らない。ただ、この世界でも彼女は、確かに自分が幸福に満たされて、過ごして来た事を思い知った。
この世界には、痛い事も苦しい事もある。けれど過ぎ去る年月も、寿命のある儚い輝きも、何もかもが美しいのだ。
この世界で巡り合えた父と母が、愛したこの世界が、エルには愛おしかった。
この小さな手でも救えるというのだろうか。
エルが深い闇に尋ねると、「そうだ」と答えが返ってきた。幼いエルは、少しだけ考えて、自分の答えを導き出した。
この小さな手でも、お姉さんが救えるというのなら、生きてみたいな……別れは辛いけれど、わたし、お父さんとお母さんに何もしてあげられなかったから、もう少しだけ生きて、誰かを助けてあげたいの。
ねぇ、聞こえてる? わたし、お姉さんを助けるよ。自分に出来る事があれば、精一杯手を伸ばしなさいって、お父さんもそう言っていたもの……
形のない世界の支配者たちは、エルの選択を否定しなかった。幼い彼女でも分かるように、手短に大事な事を話してくれた。あの少女の中には、元となった人間の大切な夢や記憶が詰まっている事。それが壊れてしまったら、彼女も、彼女の元となった人間の少女の大事な記憶も想いも全て、世界から永遠に失われてしまう事。
幸いにも、こちら側の世界には苦痛がないのだと、無数の声達は続けてそう告げた。
物質世界で、エルは既に人としての死の痛みを経験している。人として一度の人生で二度も受ける苦痛ではなく、それはあちら側の王の希望でもあるという。
穏やかな『死』を約束すると、彼らは小さなエルに約束した。
怖い事は何も無い。約束の時を迎えれば、二度と人の世に戻る事は出来ないが、静かな眠りの中で、エルの人生が終わるだけだ。
けれど、長い年月を生きた今となっては、心残りがない訳でもない。
例えば、オジサンの一回忌に顔を出してあげられない事や、看取れなくなってしまうクロエの遺骨を、誰かがオジサンのお墓に入れてもらう事はあるのだろうかという事。欲を言えば、本当は友達というものを持ってみたかった。スウェンやセイジ、ログと、もう少しだけ話してみたいという気持ちも芽生えてはいた。
仕方がない。運命は、決められた道筋通りに進み続ける。
多くを持たないと決めていた事は、間違っていなかったのだろう。それに、エルが全てを忘れてしまっても、きっと『彼』が覚えていてくれるだろう。出会いも、始まりも、終わりも、永遠の時の中で記録し続ける、暗黒の支配者が――
過去の風景が、目の前から急速に遠ざかり始めた。エルは、己の身に受け入れた、異界に住まう者の名を口にした。
「……ナイトメア」
呟くと、脳裏で応える声があった。
※※※
目を開けると、変わらず荒れ果てた都市の真ん中に立っていた。辺りの様子を窺って見たが、場所に変化は見られず、今回は時間軸のズレも発生していないらしい。意識を失っていたのは、ほんの数秒の事だったようだ。
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